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季節を抱きしめてのバッドエンディング (5)
麻由を自分の部屋に招いた主人公。
麻由が食事の支度をする間、散らかり放題の部屋を慌てて片付ける。
ベッドの上のエロ本を手にする。
(どこに隠そうか?)
(これから麻由がいつまでいるかわからないんだから、そう簡単に見つからない所に隠しておいた方がいいよな……)
天井裏を開ける。
そこには1冊の本が。
(……ボクがここに来る前の住人のものなのだろうか? 考えることはみんな一緒という事か……)
何気なく手に取ってみる。
タイトルには「季節を抱きしめて 幻の水着写真集」。
(なんだ? この本はっ?)
表紙をめくると、なぜかトモコの水着姿のグラビア。
(こ、これはっ……!)
(な、なぜトモコの水着姿がっ?)
ページをめくる。
(なっ? お姉さんまでっ!)
さらにページをめくる。
(麻由もいるっ!!)
(この本はいったい……?)
(どう考えても意図的に、ここにおいてあるとしか思えないけど……)
(……あ、もう1ページある……)
(よし、見てみよう!)
最後のページは─。
バイト先の雑誌社の編集長(男)のマッチョな水着姿。
主人公「ぎゃぁああああーーーっっっ!!!」
(……あまりのショックに、ボクの心臓はすでにその機能を停止しようとしていた……)
麻由「どうしちゃったんですか!? しっかりしてください! ねぇ、しっかりしてください! お願いです、返事をして下さい! どうしちゃったですか!?」
(あ、ボクを呼ぶ声がする……麻由の声……それもだんだん聞こえなくなってきた……)
Bad:05 幻の写真集を見た編