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季節を抱きしめてのバッドエンディング (4)


麻由を捜しに街に出た主人公は、同じアパートに住むお姉さんに出会い、一緒に帰宅することになる。
悲恋桜の下へやって来た2人。

(気がつけばもう夕方になっていた……)

お姉さん「綺麗な空ね……」
主人公「そんなことないです……お姉さんの方が……」
お姉さん「あら、どうしたの? 顔が火照ってるみたい」
主人公「そ、それは夕空のせいです……」
お姉さん「そうかしら? 熱でもあるんじゃ……」

お姉さんが主人公の額に自分の額をくっつける。

(お、お姉さんのおでこが、ボクのおでこと)

お姉さん「熱は……なんだかどんどん上がってきてるみたいだけど?」

(そんなに顔近づけられたら……熱が上がるに決まってます……)
(お姉さん止めて下さい!)
(……なんて言えないよ、この状況で……)
(あ、お姉さんの息が……いい匂い……)
(なんだか知らないけど、いいチャンスかも?)
(少し唇を伸ばせば、そこにはお姉さんのこの夕陽よりも真っ赤な、柔らかい唇があって、ボクが少し唇を伸ばせば……)

(いまだ! 唇を前に伸ばせ!)

お姉さん「あっ……」

(や、やったーーーーっ!)

「こらぁ! なにしとんじゃ?」

ガラの悪い男が目の前に現れる。

主人公「え、えっ?」
男「ワシの女に、なにしとんのじゃ?」
主人公「えええっっ!……」
男「人の女に手出したんのや……シバくぞ、ワレ!」
お姉さん「……高くついちゃったわね…… ぼ・く」
主人公「そ、そんなぁ……」

(怖いおじさんに連れられて、このままボクはどこか遠い所へ行っちゃうんでしょうか?)

(ねえ、お姉さん……答えてくださいよ……)


Bad:04 怖いおじさん編
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