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忘却の城にて、アンセムとの戦いに勝ち抜いたリク…アンセムが作り出した空間が解かれ、元の城内に戻る。
体力もなくなりつつあるアンセムは、激しく息を吐き続けた。 もちろんリク本人も同じく息を吐き続けていた。

アンセム「おのれ!」

最後にアンセムはリクに強力な暗黒のエネルギー弾を放つが、リクはソウルイーターでそれを受け止める。
押し出されながらも、リクはソウルイーターの一振りで打ち消した。

リク「アンセムっ!!」

リクはアンセムに駆けつけ、一刀両断でアンセムを切り裂いた。

リク「これで終わりだ---!」
アンセム「終わり…など…ない。 おまえの闇…私が…与えた---私の影…消えぬ…いつか---いつか…再び!」

彼がそう残し、体から巨大な闇が爆発した。 リクは逃げる事が出来ず、闇に飲み込まれてしまった…。

リク「ソラ…カイリ---!」

しかし、そんな闇の中、一つの小さな光が現れた…。 それは王様ミッキーの光…。

王様「君は『ひとりで戦う』って言った。 でも、これぐらいの手助けは構わないだろう?」

その光から王様が現れ、リクを抱えながら、闇から脱出した…。




忘却の城の出口に辿り着いたリクと王様ミッキー…。 真っ直ぐ出口向かっていたが、途中で立ち止まった。

王様「ねえ、リク。 これからどうするの? うちに帰るのかい。」
リク「消えるまでは帰れないな。 感じるんだ。 ほんのかすかだけど、あいつの匂いを---まだあいつの闇に
   とらわれているのかもしれない。」
王様「君の闇は君のものだよ。 君の光と同じようにね。」
彼は励むようにそう言うが、リクは気を直そうとしなかった。

王様「今まで僕は、闇というのはあってはならないものだと思っていたんだ。 でも、君と一緒にいるうちに、
    考えが変わってきたよ。 リクが選んだ道はもしかしすると、光と背中合わせの闇が---誰も知らない姿で
    触れあう可能性につながっているのかもしれない。 その道の先にあるものを、僕も見てみたいよ。」

その時、王様はリクに手を伸ばした。

王様「君と一緒に歩きたいんだ。」

その言葉を聞いたリクは、少し笑い、腰を下ろして王様と握手した。

リク「王様にそんなこと言われると、なんだか恥ずかしいな。」
王様「僕だって、君に『王様』なんて呼ばれると照れちゃうよ。」
リク「わかったよ、ミッキー。」
彼は笑顔で、王様の本名で言うようになった。




忘却の城から出て、草原に囲まれた果てしない道の上で歩くリクとミッキー…。 その間の彼はディズから貰った
黒いコートを着ていた。 その道の先にある十字路の中心に、ディズが立っていた。 二人は立ち止まると、
リクはこう言った。

リク「今度は何を選ばせる気だ?」
ディズ「光への道か。 闇への道か。」
リク「どっちでもないな。」
彼の返答により、ミッキーは驚いていた。 そしてリクは、ディズに通り掛りながら、真ん中の道を選び、進みだした。
リク「光と闇の中間だ。」

ディズ「闇夜にゆづく、黄昏の道か---」

リク「そうじゃない。」
途中で立ち止まった彼は、ディズに振り向き、こう言った。

リク「夜明けの道さ。」




スタッフロールが流れている間に、数々の映像が映りだす…。

ホロウバスティオンにて、リクとミッキーは何もない荒野で歩いていた。 しかしリクは突然体調を崩し、
それに気付いたミッキーは彼に駆けつける。 けれどもリクは彼を余計心配させないようと、無理に立ち上がり、先を進む。
そんなミッキーは、ただ心配な表情をしながら、彼を見守り、そして供に歩き続けた…。

トワイライトタウンにて…金髪の少年は三人の少年少女、ハイネ、ピンス、オレットとすれ違う。 この時の三人は
アイスを食べていた。 途中で立ち止まり、彼らに振り向く金髪の少年…。 その間にあのアクセルが駆けつけ、
金髪の少年をどこかへ連れて行こうとするが、三人に夢中になっていて、動こうともしない。 そんなアクセルはただ呆れる
しかなかった。 その後、アクセルと金髪の少年は時計台の頂上に座っていて、一緒にアイスを食べていた。

最後に忘却の城にて…ソラの眠るカプセルの前に、ナミネとディズがいた。 その間に彼らの背後から何者かが現れた。
黒いコートをしていたが、誰なのかは分からない。 しかし、ただ言えるのは…その人物には長い銀髪をしていた…。




スタッフロールが終わると、違う映像が映りだした…。

トワイライトタウンにて、三人の少年少女が金髪の少年に駆けつける。 何か面白い事を伝えに来たのか、三人はその
少年と友達になった。 その金髪の少年の顔には笑顔が見えていた…。

最後にその金髪の少年は時計台の頂上に到着し、静かに夕日を眺めていた…。




忘れられた約束を果たしに

君のいない道を行く

並んで歩いていた道も

今は背中合わせで進もう

それが交わる道ではなくても

道はいつかつながる

その先で待つ君に会えたら

たとえ別の姿であっても

また約束しよう

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