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風の伝説ザナドゥのエンディング


アリオス「クレーネ・ジュエルの力はあまりにも強力だった。
     もし、私がその力を借りて豊かな世界を作り上げたとしても、
     それがはたして本当の平和だろうか?
     それで人間は幸せなんだろうか?
     それに私自身、それほどの力を手に入れて
     このままの私でいられるかどうか…。
     多くの人々が力に巻き込まれ、
     力は醜い欲望を生み出す引き金となってしまった。
     人間は長い間クレーネの魔法の力を頼って生活してきた。
     クレーネの力がなくなれば、人は迷い、混乱するかもしれない。
     でも!それが本来の人間の姿なのだと思う。
     借り受けた力でなく、自分たちの力で暮らしてこそ、本当の生活があり、
     人は前に進むことができるんじゃないだろうか。」
ダイモス「必要なのはクレーネの力ではなく、自らで歩む勇気だったのですね。」
アリオス「クレーネの力はなくなってしまった。
     また千年前の魔法のない世界に戻ってしまった。
     みんなうまくやってくれるだろうか?」
ヌース「そのことなら心配には及びません。
    無論多少の混乱はあるでしょうか、
    人はそれほどやわなものではありませんぞ。
    現にアリオス様は自らの力で、あのクレーネに打ち勝ったではありませんか。」
ダイモス「アリオス様の志は必ずや世界の人々に通じることでしょう。」
アリオス「クレーネ・ジュエル。
     強力な力を持ち、その力を必要とするものを求める悲しい宝玉。
     クレーネは欲望を持つ主なしでは存在できなかったんだ。」

リュコス「一時はどうなるかと思ったぜ。」
ピュラー「ねえ、メディア。
     私たちみたいな魔法使いは魔法の力をマスターしたら、
     やっぱりいつかはクレーネみたくなっちゃうのかな?」
メディア「そんなことはない。
     魔法の力は使う者の心に深く関わるもの。
     魔法を使う者が自覚していれば、決して道を外すことはない。
     そのためにも、心の修行をしなくてはな。」
ダイモス「それにしても、このクレーネ・ジュエルの件に
     我々が関わっている事が知れたら、また大騒ぎになりますな。」
リュコス「なんてたって、邪竜をやっつけたついでに、
     クレーネ・ジュエルをぶっ壊して、魔法を永久に使えなくしてしまったんだからな。」
リュコスの言葉にうなずくアルゴス。

ヌース「ともあれ、伝説の風の予言が見事に現実となったというわけですな。」
ダイモス「ヌース、貴様のことだ。
     大方、こうなることは予測していたのではないのか?」
ヌース「エナス殿の話を聞いたときよりな。
    しかし、こうも早くすべてが行われるとは思ってもいなかった。」

リュコス「あっ…ドラゴンスレイヤーが……!!」
突然ドラゴンスレイヤーが光を放ち始める。
やがて光の中から、ドラゴンスレイヤーと融合していたソフィアの姿が現れた。
アリオス「あ…ああ!!」


                            THE END

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