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かまいたちの夜2
〜僕の青春編〜

「わらべ唄編」「陰陽編」「サイキック編」をクリアすると登場する
ほのぼのシナリオです。1番内容が少ないので全部を載せました。

〜最初から〜
『かまいたちの夜』というゲームがある。
雪に閉ざされたペンションで、殺人事件が起こるといった内容のゲームだ。
このゲームのことは..(選択、Aを選ぶと普通のストーリーに進む)
B「真理から聞いたのだが..」
真理から聞いたのだが..。その真理から『ゲームの原作者から、孤島の
別荘に招待された。一緒にいかないか』という誘いがあった。
僕は二つ返事でその申し出を受けた。この旅行は、真理を口説く
ラストチャンスになるかもしれない。そう、思ったからだ。

〜船(招待状)〜
砕け散る波が小船の舳先にかかる。規則正しいエンジンの音。
潮の匂いをはらんだ熱い風が正面から押し寄せる。真夏の強い日ざしが
頭のてっぺんに落ちてくる。「暑いわね」「ほんとだ。こう暑くっちゃ
やりきれないよ」「あら、私は夏は暑い方が好きよ」え?
「だって、すがすがしいじゃない」「..そ、そうだよね」
真理らしい受け答えだ。僕は改めて、本物の真理が目の前にいる事を
実感した。ショートパンツにTシャツ..ラフな服装が、かえってスタイルの
良さを強調している。すらりと伸びた長い脚や美しい髪は
どんな一流モデルにもひけはとらない。僕はその輝かしさに圧倒されていた
..いや、圧倒されてばかりではいけない。せっかく一緒に旅行に来たんだ。
絶対に、この旅行中に真理と正式な恋人同士になってやる!よーし..
僕は心に誓った。がんばるぞ!
何しろ、僕には時間があまり無い。やるべき事は今の内にやっておかないと。
(タイトルが出る)「僕の青春編」
「ねえ、透、あれが三日月島かしら」真理が眼前に見える島を指さして言った
僕には答えられない。何しろ何の知識も無いのだから。
代わりに舵を握っている若者が言った。「うん。小さな島だ」
小さい島で真理と共に過ごす。そんなおいしいシチュエーションが
ありうるのだろうか。僕の胸は期待で高鳴った。

〜ハーバーにて〜
船が接岸すると、真理はまっ先にぴょんと桟橋に降りた。
僕はよろよろとその後に続く。「ようお越しやす、真理さん、義男くん」
血色の良い、背の高い中年男性が、真理と若者に挨拶をした。
「あ、我孫子(あびこ)さん。ご招待いただきまして有難うございます」
真理が会釈をした。「義男くんも大きゅうなったなあ。
最初に会うた時は、ちっちゃな赤ん坊やったのに立派になって..
わての膝の上でしょん便垂れしたこと覚えてはるか?」
我孫子さんがそう言うと若者は苦笑いをした。
「我孫子さんはいつ会ってもその話だから..僕、もう22ですよ」
「それにしても船なんか持っとるのか。義男くんの船か?」
「会社の同僚4人と共同で買ったんですよ。金が無いからこんなボロ船しか
買えなかったんですけどね。それでもローンが大変なんですよ」
そう言いながらも、青年はまんざらでも無い様子だ。
我孫子さんは、今度は、真理にたずねた。「そちらのお年寄りは?」
僕のことだ。真理は僕の事をどう紹介するのだろう?
「私の茶道のお友達で、透さん。孫と二人だけというのも寂しいから、
私の方からお誘いしたら、二つ返事でご承諾いただいて..」
透(年寄り)「透と申します。急に一名増えてご迷惑じゃ無かったですか」
僕がそう言うと、我孫子さんはにこやかに手を振った。
「とんでもない。真理さんのお友達ならいつでも大歓迎ですよ」
「この透という人は、ばあちゃんの大ファンなんです」
若者..義男君が冗談めかして言った。「ははは..老いらくの恋というやつですわ
お恥ずかしい」僕は、入れ歯をむき出して笑うと、真理の方を見た。
(シワシワ老人のシルエットの真理が登場)
70歳だというのに、きめ細やかな肌の艶とみずみずしい笑顔...。
若々しいファッションに包まれた素晴らしいスタイル..。ああ..真理..


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