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N64「Conker's Bad Fur Day」およびXbox「コンカー:Live and Reloaded」の
ストーリーモードエンディング
(注意:N64版は日本では発売されていませんが
 ここではXbox版の日本語バージョンのみを載せていきます。)


〜あらすじ〜
主人公コンカーはこの一日で壮絶な冒険をした。その末に、彼女のベリーと協力して
マフィアのボスから依頼された銀行強盗を達成して大金持ちになった。
しかし敵の罠にはまり、ベリーが銃殺されてしまう。
さらに、敵のボスであるパンサー大王の体が破裂して中からエイリアンが飛び出した。
全てはパンサー大王の部下である狂気の科学者の実験であった。

しかし、コンカーはパワードスーツに乗り込み、
エイリアンをついに宇宙の外へと放り出して倒したのである。
だが、エイリアンは戻ってきた!


コンカー
「マジかよ! やったと思ったのに!
 もうおしまいだ!
 こんな死に方かよ、もうダメだ!」


エイリアンに殺られる…!
そう思ったコンカーだったが、ふと見ると周囲の風景がみんな止まっている。


コンカー
「もしもし? どうした?
 ...ふざけてる?」


ゲームが(演出上)フリーズしてしまったのである。
パワードスーツから降りるコンカー。


コンカー
「止まっちゃった!
 どういうこと? マジで?
 デバッグチームは...休みかい?

 よし...いいこと思いついたぞ。」


テレビ画面に向かって叩くコンカー。
なんと画面の前にいる(という設定の)プログラマーと話を始めたのだ。

コンカー
「もしもーし
 プログラマーとかいるだろ。
 聞こえてたら...そうだな、タイプしてみて」


プログラマー
[C:>やあ。_]


コンカー
「やった、こんちは!
 頼みがあるんだ。
 こんなバグが残ってたってこと、内緒にしとくよ。
 ヒミツにする。だからさ...

 その代わりに おれをこいつに勝たせてよ!
 どうだい?」


プログラマー
[C:>ああ...いいよ_]


コンカー
「まずこの背景を消してくれ。気に入らない!」


背景とエイリアンが全て消えて、真っ白な空間になる。


プログラマー
[C:>これでどう?_]


コンカー
「ずっといいや。武器くれる?」


プログラマー
[C:>いいとも_]


たくさんの武器がズラ〜ッと並んで出てくる。

コンカー
「いいね! どれどれ。

 ...カッコいい!

 ...いまいち。

 ...これは? いい感じ!
 これにしようかな! 扱いがラクだ。」


あれこれ武器を物色するコンカー。


コンカー
「おお! いいじゃん!
 やるじゃんか! 決まり!」


そして選んだのは、日本刀。


コンカー
「よし! 地上に戻してくれ。」


プログラマー
[C:>わかった_]


そして舞台はパンサー大王のいた城へ。
エイリアンもいる。まだ、時は止まったまま…。


コンカー
「いいぞ!
 見てろ、エイリアンめ。いくぞ。

 位置についてと。こうだ。
 ポーズよし。これでいい。
 よーし! それじゃ いくぞ、合図したらすぐだ。

 3...2...1...いくぜ!」


時が動き出すと同時に、コンカーは日本刀で
それはあっさりとエイリアンの首をはねた。


コンカー
「ああー、そうじが大変そう。
 まあ、あとでいいや!

 さてと、これで終わりだろ。それで?

 ん? 誰だ?」


部屋の大扉から誰かが入ってくる。


コンカー
「なんだ、またお前か」


入ってきたのは、コンカーが今回の冒険で
助けた牧草フォークことフランキーだった。


牧草フォーク(フランキー)
「本当にコンカー? よく無事だったね。
 あの邪悪なパンサー大王を倒したっていうのに!」


そして、
パンサー大王の部下だったはずの兵士も、コンカーを歓迎する。


ノッポ兵士
「そうさ、俺たちも好きじゃなかった。本当はな。
 ところで王座が空いてるみたいだぜ」


デブ兵士
「まったくそのとおり。さあコンカー、王座に座ってくれ」


コンカー
「はあ? あのな、バカ言うな。王様になんかなりたくない!

 そうだ、忘れてた。
 おれはベリーを生き返らせなきゃ。しまった
 プログラマー!
 いないのか!

 何すんだ! はなせ!」


もう、プログラマーはいなかった。
無理矢理、玉座に連れて行かれるコンカー。


牧草フォーク
「大丈夫、心配ない。ぼくらがついてる」


他にもコンカーが旅の途中で出会った奇妙な面々が次々と押しかけてくる。


破裂ネズミ
「メチャすご! ここ気に入った! チーズだ!」


レグ
「お前が王?」


ロン
「笑わせるな、トイレの王にもなれん」


レグ
「トイレの王にも!」


ロン
「お前な、マネするな。わかってんのか?」


レグ
「ごめんよ」


ロデント
「コンカー 王様になったって?
 みんなビックリだよ。
 ぼくを将軍にしてくれる?」


こんなはずじゃなかった…と、大きなため息をつくコンカー。


コンカー
「信じられない。
 おれはこいつらが大キライなのに、
 周りには こいつらしかいないなんて。」


歯車レディ
「聞きましたわ。
 私たち 急いで戻りましたの。
 お祝いしなきゃ、このすばらしい大きな出来事をね。
 そうでしょ?」


コンカーに王冠を授ける兵士。


ノッポ兵士
「さあ どうぞ。

 パンサーは死んだ!
 王様 バンザイ!」


牧草フォーク
「王様 バンザイ!」


ロン
「王様 バンザイ!」


レグ
「王様 バンザイ!」


ロン
「おれのマネするな!」


レグ
「してない、あいつのマネだ」


歯車レディ
「王様 バンザイ!」


ロデント
「王様 バンザイ!」


コンカー以外の全員
「王様 バンザイ! 王様 バンザイ! 王様 バンザイ!...」


うんざりしているコンカーをよそに、
みんながコンカーの即位を勝手に祝っている。


このゲームのストーリーモードは、
コンカーの過ごした「最低最悪な1日」の回想であった。

これはオープニングのシーンの、まさに続きである。
なぜ自分は玉座に座っているのか。
なぜ周りにはこんな奇妙な面々ばかりいるのか。
そして、なぜ傍らに最愛の彼女ベリーがいないのか…。

その理由が、こうして明かされたのだ。
画面の前にいるプレイヤーに語るコンカー。


コンカー
「こうして おれは 王になった。
 すべての世界の王。
 こんなの誰が予想した?
 おれ自身おどろいてる。

 こいつらが誰なのか、もうわかったろ。
 おれもわかった。知りたくもなかった。

 おれは確かに王だ。
 世界一の金持ちだ。
 土地でも何でも持ってる。

 だけど、そんなのいらない。欲しくない。
 ベリーと一緒に、家に帰りたい。
 そして ビールでも飲めたら...それでいい。

 こんなハズじゃなかった。
 あの言葉は本当だ、『となりの芝生は青い』。

 気がつかないんだ、何が大切なのか。
 それを失うまで。
 大切なものを 失うまで...。」


コンカーの今の心境に相応しい曲と共に、
スタッフクレジットが流れる。

何もかもを得て...一番大切なものをなくしたコンカー。
その夜、憔悴の表情で再び酒場に訪れた。


酒場の店主
「何にする?」


コンカー
「あー、スコッチ。
 シングルモルト、スペイサイド、氷はナシ。」


酒場の店主
「ちがいのわかる男だ。ほらよ」


コンカー
「おっと! おいおい! もっと頼む。
 ああ...置いといてくれ。」


酒場の店主
「わかった。元気がないな、どうした?」


コンカー
「ああ...信じやしないさ。
 それに...話したくない。
 ただ 飲みたいんだ。」


一通り飲んだあと店を出るコンカー。
今夜も、昨日と変わらない荒れた天気である…。
しかし、ベリーはもういない…。


コンカー
「今夜も雨か...」


フラフラの足どりで、コンカーはどこに向かったのか。

頼んでもいない王座を勝手に押し付けたみんながいる城?
昨日まで出迎えてくれた彼女のいなくなった自宅?
それとも昨晩と同じように道に迷ったのだろうか?


物語は、これで終わりです。

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