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HOSHIGAMI〜沈みゆく蒼き大地〜・エンディング(秘密ルート)
※「HOSHIGAMI〜沈みゆく蒼き大地〜」はPS.NDSと出ていますがNDS版のテキストを準拠としています。
ある条件を満たすとヴィラとの最終決戦の後、仮のエンディングが始まり、
その後セーブしたデータで再開すると秘密ルートのラストバトルが始まります。
条件のヒントとしては
・レイマリーの生存フラグを絶対立てないこと(ティンはユゴ砦ではなく古都ラー・デルーで仲間にすることが必須)
・シルファトス、エレナ、レイア、ティン、アルヴィーン、ゼルスタンの全員(及び仲間にするために関係する仲間も)を仲間にすること
 
(本文)
あの最後の戦いから
どれくらい過ぎただろう
ある日俺のもとに
シルファトスさんから手紙が届いた
 
ご無沙汰しております。
さて、この大陸もだいぶ平和を
取り戻してきました。
そこで、久しぶりに旧交を温めたく思います。
そこで次の満月の日
風の塔にてささやかな宴を開きたく存じます。
それに、最後の戦いで聞こえたあの声について
お話したいこともございます。
おいでくださるのを、是非お待ちしています。
シルファトス・トゥル・レ・ムーン
 
(目的地である風の塔へと向かう。
なお向かう前なら試練の塔や街に行くことができるので
万全の準備をして向かうこと。
また、シルファトスが装備していた武器防具やコインは残っているので
必要があれば他のキャラに装備させておこう。)
 
風の塔の広間。
ファズ、ティン、エレナ、ゼルスタン、アルヴィーン、レイアが一堂に会している。
そこにシルファトスが現れる。
シルファトス「みなさん、よくぞお集まりいただきました。
すごいですな、司祭の方とカーシリアスの民であるファズくん。
エルヴィラの巫女であるティンさんの皆さんがそろうとは。」
エレナ「何言ってるんですか、
みんなが集まるように手紙をくれたのは
シルファトスさんでしょう。」
シルファトス「そういえばそうでしたね
これは失礼。」
ファズ「ところで他のみんなはどうしたんです?」
シルファトス「あぁ、彼らは早くいらして
お疲れのようでしたから
別のところで休んでいただいていますよ。」
ゼルスタン「ところで風の司祭、
最後の戦いで聞こえたあの声について話したいことがあると
手紙に書いてあったが一体どういうことだ。
なにかわかったのか?」
シルファトス「おや、おや、早速本題ですか
ゼルスタン王はお気が早い・・・・・。」
ゼルスタン「まあいいではないか。
そのことが気になれば食事ものどを通らん。」
シルファトス「では、お答えしましょう。
あの声の主は死と破壊と再生を司る
闇の大精霊バグティス。私の主です。」
ゼルスタン「バグティス?」
シルファトス「現在は一般的にはあまり知られていません。
何しろ、サーナス王とエルヴィラに封印されていますから。」
ファズ「シルファトスさん
あなたは風の司祭じゃないか
バグティスが主って一体・・・・・。」
シルファトス「私のことを少し話さねばなりませんね。
私もファズ君と同じくカーシリアスの生まれです。
ずっと昔に、以前の風の司祭にマーセルヴァのことを
託されたものですからカーシリアスの掟を破り、
最終的に魔法儀式を自ら行って風の司祭となっていたのです。
その後も、少しだけカーシリアスとは交渉を持っていましたので
ファズ君の父上、イーノルドのことも知っていますよ。
関係ないので、細かいことははしょりますが、
私には私なりの考えがあって、バグティス様に仕える事にしたのですよ。
バグティス様の封印がマーセルヴァによってなされていることを知った私は、
風の司祭であることをやめ、
自分の体の内に封じられたマーセルヴァを解放し
一つ目の封印を解いたのです。
そして、バグティス様と契約し、バグティスの神官となったのです。
ですから今の私には風の司祭としての力は一切ありません。」
ファズ「では、俺に見せたあのマーセルヴァは・・・・・。」
シルファトス「あぁ、あれですか。
あんなものはただのガラス玉ですよ。
単純ですが、誰でもこの手によく引っかかる。」
ファズ「そ、そんな・・・・・。」
シルファトス「話が横道にそれたようですね。
風のマーセルヴァの解放によって、
力の一部を取り戻したバグティス様は
ブラックソーンという自分の力を与えた人形を作り出し
私に与えてくださいました。
そして、バグティス様は自分を封印したサーナスとエルヴィラの子孫を恐れ、
私にカーシリアスの民を滅ぼすよう命じたのですよ。
私とブラックソーンはカーシリアスの民を皆殺しにしたのですが、
イーノルドとファズ君だけ取り逃がしてしまいました。
しかし、イーノルドは水の神殿で見つけて殺しましたがね。」
ファズ「なんだって!」
ゼルスタン「ファズ・・・・・今はやめとけ・・・・・
話を続けろ。」
シルファトス「さすがゼルスタン王、話が分かる。」
ゼルスタン「早くしろ・・・・・。」
シルファトス「すみません無駄口が過ぎたようですね。
その時、ファズ君も一緒だったので
殺そうと思えば殺せたのですが私はその時思ったのです。
ファズ君はカーシリアスの民だ
ヴィラが預言の災厄を引き起こそうとするなら
必ず、きみの元に司祭があつまるとね。
そこで、それまでの記憶と
しばらくの間、思考力を奪っておいたのです。
ちなみにヴィラの復活はバグティス様からすでに聞いていたので
ブラックソーンを送り込んでおいたのです。
そして、数年が過ぎると
ファズ君が、のこのこと私の所にやってくるじゃないですか
愉快でしたよ。
ガラス玉のマーセルヴァを見せたりイクシアの話をしたりして
まんまと君たちに同行することが出来たのです。
思惑通り、私はあなた方とヴィラの両方の動きを
監視することが出来ました。
そして、思ったとおり司祭の皆さんはファズ君のもとに集まりました。
その上、更に今日こうやってまた司祭の方たちが
バグティス様の復活の為、
全て集まってきてくださってありがたい限りですね。」
ファズ「シルファトス!」
ゼルスタン「待てファズ
少し聞きたいことがある。
シルファトス「なんでしょうか。時間はないのですが、
ほかならぬゼルスタン王の頼みであれば特別に答えてあげてもいいですよ。」
ゼルスタン「バグティスの封印を解くのに
必要なものとは何なのだ。」
シルファトス「・・・・・6つのマーセルヴァ、
それとカーシリアスの民の血ですよ・・・・・。」
ゼルスタン「この前の戦いの時もヴィラを含め、司祭はそろっていた、
何故、その時ことを起こさなかった。」
シルファトス「フフ、なかなか痛い所をつくお方だ。
それは、時期が悪かったからですよ。
それにあなた方が予想以上に強くなっていたからです。
しかし、今日は満月、バグティス様の力が一番活性化する時期
そしてヴィラの雷のマーセルヴァにより2つ目の封印も解いておきました。
この前とは違いますよ。」
ゼルスタン「最後に、お前は知っているのか、真実を・・・・・
サーナス王の時代、伝説に伝えられる時代、
一体何が起こったのか・・・・・。」
シルファトス「私も、その時代に生きていたわけではないので、
全てを正確に知っているわけではありません。
ヴィラが自分について言っていたことは本当でしょうね。
なんと言っても本人なのですから。
伝えられる伝説もヴィラに関しては正確なようですね。」
ファズ「そんなことは分かってる!」
シルファトス「そう声を荒げないで下さい。
聞いてきたのはあなた方のほうでしょう。
ヴィラは人間だけの世界を作ろうと
精霊との交渉を絶っていたので知らなかったのでしょうが
ヴィラが現れ、精霊を全て封じようとしたことで
精霊の世界でも争いが起きたのですよ。
エルヴィラとバグティス様の2大精霊は人間を滅ぼすことを考えたのです。
しかし、サーナスを愛するようになった
エルヴィラは人間を滅ぼすことに反対し始め、
人間と契約し、人間に協力し、
共通の敵であるヴィラを倒すことを唱えたのです。
ところでご安心なさい、あなた方の尊敬するサーナス王は
確かに王位継承権はなかったようですが
放蕩者などではなく正義感溢れる方だったそうですよ。
話が横道にそれましたね。
このエルヴィラの行動にバグティス様は怒ったのです。
バグティス様はエルヴィラに協力する精霊を容赦なく殺し、
そして、エルヴィラとサーナスが
禁忌を犯して愛し合っていることを突き止めると、
エルヴィラを弾劾しました。
しかし、これがいけなかったようです。
精霊の中には数多く人間と愛し合うものがいて
その精霊が全て、エルヴィラについたのです。
バグティス様は死と破壊と再生を司る大精霊、
元々、孤高の大精霊なのですよ。
対して、エルヴィラは生と慈愛と存続を司る大精霊
人間を滅ぼすのに賛成した精霊も所詮、
エルヴィラが賛成したから従っていたに過ぎなかったのです。
そこで、バグティス様は
もとの崇高な自分の存在意義を示すことにしたのです。
マーディアス大陸も、人間も、精霊も、全てを破壊し、再生するという。
それを危険に思ったエルヴィラと、
炎、爆、地、水、風、雷の6大精霊は
バグティス様を封じることを計画したのです。
そして、それにはどうしてもマーセルヴァが必要だった。
それで、精霊たちはサーナスに協力してヴィラを破り
マーセルヴァを手に入れたのです。
つまり、ヴィラは確かに
サーナスやエルヴィラに利用されたとも言えますね。
そして、彼らはバグティス様に戦いを挑んだのです。
その戦いは何日も続き終わらないかのようでしたが、
ついにエルヴィラたちはバグティス様を倒し、
復活できないよう6個所に封印を施したのです。
この封印を保つには強い力が必要で
6大精霊がマーセルヴァに全ての力を封じることで行ったのです。
そして、6大精霊が封印を保つのに全ての力を使うため、
この大陸を浮遊させておく力が足りなくなった
そこで、他の精霊が実体をすて、
マーディアス大陸に埋蔵されている
マナタイトと一体化しこの大陸を存続させた・・・・・。
ちなみに、マーセルヴァの封印を守る
星神が大精霊になったという話は
恐らく、マーセルヴァとなった6大精霊が
星神に魔法儀式で一体化し
コンタクトを取っていたことがそう伝えられたのでしょう。
伝説が2種類存在するのは一方はバグティス側から見られ、
もう一方はエルヴィラや人間たちの側から見られているからです。
そして、バグティス様が封じられたことを
人間は知らないのでそこの伝承はあいまいに伝えられ、
それぞれの良いように解釈されているのですよ。
少し、私の推論も入りましたが
私が知っているのはこんな所です。
後は自分たちの知っていることと
組み合わせて自分で想像してください。
伝説とはそんなものです。」
ゼルスタン「そこまで知っていて、
バグティスが死と破壊をもたらすと知っていて、
なぜバグティスの復活をもくろむ。」
シルファトス「それはバグティス様が再生の大精霊でもあるからですよ。
再生の為には死と破壊が必要なのです。
この世界は再生によってあるべき姿に戻らなくてはならない・・・・・。
さぁ、おしゃべりが長くなりすぎました。
最後のステージへと向かいましょう。」
シルファトスがコインフェイムの力を解放する。
 
気づくとそこはかつてヴィラと戦った異次元空間だった。
ファズ「こ、ここは!」
シルファトス「そう、ヴィラとの最後の戦いのあった場所、
バグティス様の封じられている次元の狭間です。」
シルファトス「心配なさらなくても他の方も
ここに来ていますよ。」
ファズ「シルファトス、お前は許さない。
お前は散々俺たちを利用して・・・・・。」
シルファトス「何を言っているのですか、
私はヴィラを倒すのを協力したじゃないですか。
共通の敵が消えたので本来の目的を遂行するだけですよ。」
ファズ「き、貴様!」
シルファトス「さて、一つ言い忘れたことがあります。
エルヴィラ預言のことなのですが、エルヴィラは警告していたんですよ。
人間が争いを繰り返し、
契約を破ってコインフェイムを用いる戦争を起こしたりすると
3000年後にバグティス様が復活するかもしれないと。
しかし、人間はやはり争いを起こしました・・・・・。
そしてその後のこと、大いなる災厄というのは
バグティス様が復活してみないと分かりません。
さあファズ君
私を止めることが出来ますか・・・・・。」
 
そしてシルファトスと8人のブラックソーンとの最後の戦いが始まる。
戦いに勝利した後、
 
シルファトス「フフフフフ
君の勝ちですねファズ君。
これで、今伝えられる伝説は幕を閉じます。
しかし、バグティス様の封印は完全なものではありません。
人間が、争いを続け、コインフェイムを使い続ける限り
封印は完全なものとはならないのです。
ファズ君
このことをどう後の人々に伝えますか?
次の伝説を記すのは君たちです・・・・・
だが、人間が今のままで・・・・・次があるのですか?
フフフ
さぁ、最後です、
しばしの休息の為、この空間を閉じ、
バグティス様と眠りにつくことにしましょう。」
 
シルファトスは雷のマーセルヴァの力を解放する。
爆発に包まれるが、その時エレナがファズに飛びつき・・・
 
(まずは仲間達とのエピローグ、
そしてファズと特定の仲間のエンディングが続きます)
 
ジェラルドの王都タス。ゼルスタンが城の外を見ながら、
ゼルスタン「ファズ・・・・・。」
ジェラルド兵「ゼルスタン王、各地でヴァレイムの残党や
バトルヘルパー同士の小競り合いが
起きているそうです。
主だったものがその対策を立てるために
集まっておりますが、いかが致しましょう。」
ゼルスタン「わかった。すぐ行くと伝えてくれ。」
兵士は去っていく。
ゼルスタン「1日も早くこの大陸に真の平和をもたらすこと
それが私に架せられた使命だ。」
 
エコーの森。リュークが「サーナス王伝説私論」の本を抱え、
リューク「お前の息子と伝説の終焉を見たことで
私の罪は少しは償えるだろうか・・・・・
イーノルド・・・・・。」
「サーナス王伝説私論」を焼き捨てるリューク。その灰は風に乗り消える。
リューク「・・・・・・・・・・執筆を急ごう。
『サーナス王伝説真書』の。」
 
王都アウス廃墟。リューペールが一人たたずむ。
リューペール「我がダ・ナント騎士団も
ナイトウェルドもその役目を終えた・・・・・
一つの歴史が終わったのだ。」
無心に槍の稽古をするリューペール。
リューペール(これからは、
若者たちが新しい秩序、世界を作っていく・・・・・。)
リューペール(これから真に必要なのは、
ゼルスタン王やわしではない・・・・・
本当に必要なのは・・・・・。)
 
クレールオアシス。アルヴィーンが父の墓前に花を手向ける。
アルヴィーン「・・・・・・・・・。」
「司祭さまー。」
アルヴィーンは最早必要ないとばかりに自分の剣も墓に捧げる。
炎の司祭としての役目を全うするために。
 
バグティスの塔最上階。
クロマ「ロドリゲス!ゴンザレス!」
そこにいたのはヒデキと大吉君だった。
クロマ「あらあら、
塔を間違えたかしら。」
大吉君「・・・・・・・・・・。」
ヒデキ「・・・・・・・・・・。」

カムデルの町。ゴメスとツチ族の族長が話し合っている。
ゴメス「げっ、そりゃないだろ族長!
それじゃ商売あがったりだ。」
族長「いやいや、これで精一杯じゃ。
何せ平和になったものじゃから
昔どおりこうして町まで出て来れるようになったからな。」
ゴメス「かー、しょうがねえな。
商売の手を広げるしかねえか。
ま、もともとキャラバン隊ってのは、
旅をしながら商売をするものだからな。
また、旅にでも出るか。」
族長「そう、ゴメス殿はこの大陸の各地を旅したほうがいい。
もしかすると旅先であの方が見つかるかもしれんし・・・・・
 おっと、これは余計じゃったか。」
ゴメス「そんなわけでも、ねえがな・・・・・・・・・・・。」
ゴメス「それじゃぁな、族長、いろいろ世話になったな。」
ゴメス、去っていく。
族長「不器用なお人じゃ・・・。」
 
クウェルドの街。ジャクリーヌ達がいる。
社員1「それでは、姐サ
(ジャクリーヌのハリセンツッコミ。)
ジャクリーヌ「姐さんじゃない。」
社員2「ジャクリーヌ社長どうぞ。」
ジャクリーヌ「オーホッホッホッ
今日はジャクリーヌ興業の立ち上げの日よー。」
社員1「そうそう、
色々な材料を小麦粉でまぶして油で揚げるアレな。」
ジャクリーヌ「そうそう、あれはさくさくして美味いのよ。
って、それはかき揚げ!」
(ジャクリーヌのハリセンツッコミ。)
社員2「こいつ何にも分かってへんな、
 風に乗せて高ーく上げるあれのことや。」
ジャクリーヌ「そうそう、それ・・・・・
(ジャクリーヌのハリセンツッコミ。)
って、それは凧揚げだよ。」
ジャクリーヌ「まったく・・・・・
今日は、私が作った会社
ジャクリーヌ興業の設立の日なんだよ。」
社員1「そうでした、姐サ
(ジャクリーヌのハリセンツッコミ。)
社員2「しかし、ジャクリーヌ社長、
社長のカッコは社長らしくないですな。」
ジャクリーヌ「オーホッホッホッ
そう思ってこの日のために用意したものがあるのよ。」
(蝶ネクタイを着けるジャクリーヌ。)
ジャクリーヌ「これでどう・・・・・。」
社員2「社長、それは・・・・・。」
ジャクリーヌ「ちょっ、ちょっとお待ち、
忘れていたものがあったわ。」
(次はバニー耳を着けるジャクリーヌ。)
ジャクリーヌ「さ、さぁ、みんな、
ツッコミの訓練行くわよー。」
ジャクリーヌ(これからの世の中に
必要なのは、お笑い・・・・・笑いだよ・・・・・。)
(そう言いながらも泣くジャクリーヌ。)

水の神殿。レイアが祈りを捧げている。
レイア「人々にゼネスの恵みのあらんことを・・・・・。」
レイア(ゼネス様、初めて私的なことのために
祈りを捧げます・・・・・。)
レイア「伝説を終焉に導きし者にご加護を・・・・・。」

カームウェルの街。カーシャ(PS版のロムレスの代わり)が捨てられた犬を見かけ、
カーシャ「・・・どうしたの、キミ?」
カーシャ「・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
また、ひとりになっちゃった。
ファズ・・・、クロード・・・。
どこに行っちゃったんだよ・・・。」
カーシャ「・・・キミもひとりなの?
ボクと一緒に来る?」
犬を抱きかかえるカーシャ。
カーシャ「よしっ!
今日からキミはボクの相棒だよっ。
そうだっ!名前を付けてあげるっ!
・・・・・。
あいつと同じ名前にしちゃお!」
 
ディソールの町。ティンが花の種を撒いている。
おばちゃん「こんにちはティンちゃん
今日も元気だね。」
ティン「こんにちはおばちゃん!」
おばちゃん「なにしてるんだい?」
ティン「ファズが帰ってきたときに
元通りのきれいな
ディソールになっているように花の種をまいてるの。」
おばちゃん「そうだね。
ファズ君早く帰ってくるといいね。」
おばちゃん、去っていく。
ティン(きっと帰ってくるよねファズ・・・・・。)
 
そしてファズはとある森の中で倒れていた。
ファズ「うっ・・・・・
あれ・・・・・
どうして俺こんなところに倒れているんだろう。」
ファズ「・・・・・懐かしいなぁ。
ここ、俺の故郷の森じゃないか・・・・・。
小さい頃よくここで遊んだっけな。」
エレナ「ファズ!」
エレナがファズのもとに駆け寄ってくる。
ファズ「あっ、エレナ?エレナなのか?」
エレナ「よかった、無事だったのね。
他のみんなは近くにいないみたいなの。」
ファズ「・・・・・え?
なんのことかよくわからないけど懐かしいなぁ。」
エレナ「ファズ?」
ファズ「久しぶりだなぁ。どうやって来たんだい。
父さんやリュークは魔法結界があるから、
普通の人には入ることはもちろん、
見ることもできないから無理だって言ってたけど・・・・・。
 そういえば、どうして俺もここにいるんだろう?」
エレナ「もしかしてここは・・・・・。」
ファズ「・・・・・?
あぁ、俺の生まれ故郷の近くの森だ。」
エレナ「・・・・・あっ!
もしかして、記憶が戻ったの!
小さい頃一緒に遊んだこと思い出したの!」
ファズ「何言ってるんだ、久しぶりに会ったというのに
へんなエレナだな。」
エレナ「そうだ!
そんなことより、早くみんなを捜さないと。」
ファズ「みんな?
あっ、もしかしてレイマリーとティンも来てるのか?
 そうか、また俺、
レイマリーに剣の稽古でのされちまったのか、
それで、いつもみたいにのびてしまって・・・・・
まったく、レイマリーは手加減なしだからな。
おーい、レイマリー、ティン、どこにいるんだ。
戻ってこいよ。」
エレナ「ファズ・・・・・あなた・・・・・。」
ファズの肩を掴み、揺さぶるエレナ。
エレナ「ねえどうしたのファズ
 ファズ!」
ファズ「っ・・・・・。」
ファズ「い、痛いってエレナ。
まったく変わってないなぁ。
小さい頃もよく痛い目に遭わされたっけ。」
エレナ「ファズ・・・・・、本当に・・・・・。」
ファズ「もしかして、まだ気にしてるのか?
怪我のことなら心配ないって。もうぜんぜん痛くないし。
痕はちょっと残ってるけどさ。」
エレナ「・・・・・今度は戦ってた時の記憶だけが
全部なくなって・・・・・。」
エレナ、ファズを抱きしめる。
ファズ「お、おいエレナ。」
エレナ「うん、いいよ・・・・・
思い出さなくても・・・・・
傷ついてたんだね、体だけじゃなくて心まで。
相手を傷つけるたびに自分も・・・・・・・・・・。」
ファズ「く、くるしいよエレナ。」
エレナ「ここが・・・・・、
 誰の目にも触れることのないファズの故郷だけが、
傷を癒してくれる・・・・・
本当の自分に戻れる大切な場所。」
エレナ「お帰りなさい、ファズ。」
ファズ「?た、ただいま・・・・・?」
エレナ「・・・・・・・・・・うん!
レイマリーとティンを捜しに行こっか。」
ファズ「あ、ああ・・・・・。
まったく2人ともどこ行っちまったんだろう・・・・・。」
エレナ(ごめんねみんな。あたし帰れないや・・・・・
 ファズの側にいてあげなくちゃ。)
ファズ「どうしたんだよエレナ。」
エレナ「いま行くわ。」

fin.
 
(そしてスタッフロール)
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