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*このエンディングを見るには、『決意』で『デイライト』を二つ所持、或いはその中の一つだけ使用し、
最後の一つを残し、タナトスRを倒すと実行。

タナトスRは倒され、ラクーンシティ消防署員が操縦しているヘリコプターに乗った主人公は、急いで街から離れた。
空高く飛んでいったヘリコプターからには、あちこち炎に包まれ、希望も持たない暗い街の光景が見えて来た。

そして核ミサイルの数々がラクーンシティに直撃する。 最初の一つが直撃した後、その爆破の振動により、
高速道路の柱が砕かれ、道路全体が倒れ落ちた。 次に別の場所で巨大な爆発が発生し、
その場にいた大量のゾンビ達はその爆発の炎に包まれる。 そして爆発は広がり、建物も車も何もかも散り散りと消滅する。
そして最後、ラクーンシティの離れにある立ち入り禁止地区となった一本の道路から、巨大な爆発によって消えた街が見えた…。


>>ケビン・ライマンの場合
ケビン「ふう…」
間一髪に街から脱出できたケビンは、一溜め息を吐いた。

その後ケビンはポケットから何かを取り出す。 それは一枚の折り畳んだ紙切れであった。 彼はそれを開くと、
その紙は何かの申込書であった。 内容によると、その紙は“休暇届け”と書かれていた。

ケビン「こいつは…もう必要ないな。」
彼はそう言って、休暇届けの紙を細かく破き、それをヘリの外へ捨てる。

ケビン「さて…明日からどうするか…」
彼がそう呟き、あくびを出す。
ケビン「まず一眠りしてから考えるか。」
彼らしい一言により、そのまま眠りに落ちた。


>>マーク・ウィルキンズの場合
マーク「これっきりにしたいもんだ。」
休む事無く恐怖から逃げ続けたマークにとっては、ようやく休息をとる事が出来る一時であった。
その間、ラジオからニュースが流れた。

ラジオ『…市民が多数犠牲となり、その原因は今判明しておらず…』

マーク「原因など分かり切っている。 我々、人間だ。」
彼がそう呟くと、山々から登って来る太陽の光を見詰めた。


>>ジム・チャップマンの場合
ジム「本当に役に立つのか? これ…」
手に持っているデイライトに対し、半信半疑に思うジムだが、一緒に座っていた消防署員のギルに聞いても、
彼はただ頭を振るだけ。 その後ジムは少々そのデイライトで遊んでみるが、思わず手を滑って、
デイライトをヘリの出口付近に落としてしまう。
ジム「マジかよ…」
彼は急いでそのデイライトを拾い、少し安心する。

だが突然ヘリが揺れ始め、ジムはヘリから落ちてしまった。 けど運良くギルがそこにいたので、
素早く転落しそうなジムの足を掴む。 ギルは必死にジムの足を引っ張り、ジムはデイライトを強く握っていた。

ジム「全部チャラかと思ったよ。」
無事引き上げられたジムは、手にデイライトを大切に握ったまま、更に安心する。 流石に迷惑をかけたにしても、
最後までギルに感謝していた。 笑っていたジムは最後に、ヘリの外に浮かぶ朝日を見詰めた。


>>デビッド・キングの場合
ようやく街から脱出する事が出来たデビッド。 しかし突然目の前に座っている消防署員のギルの様子がおかしくなる。
デビッドは彼の様子を伺おうとすると、突然驚いた。

何とギルは白目になっていて、呻き声を上げていた。 そう、ギルは既にゾンビになっていた。
だが次にヘリを相乗していた消防署員のダニーもゾンビになっていて、デビッドの方へ振り向いた。
完全逃げ場を失ったデビッドにとって、絶体絶命のピンチ。 二人のゾンビが呻き声を上げながら、デビッドに襲い掛かる。

デビッド「うわぁぁぁっ!」

するとデビッドは目を覚まし、突然何者かが彼の方に触れる。 デビッドが振り向くと、
そこにはヘリを操縦していたダニーがいた。
ダニー「大丈夫か?」
彼がデビッドに問い掛けた。 どうやらダニーはゾンビではなかった。 そしてデビッドは目の前に座っているギルに振り向くと、
彼もゾンビではなかった。 そう、今のはデビッドが見ていたただの悪い夢。 ダニーとギルは心配そうにデビッドを見ていたが、
デビッドは最後にこう答えた。

デビッド「…ああ。 ただの悪夢だ。 …じきに忘れる。」
ただ悪い夢でよかったと、少し気にしながらも、彼は一安心した。


>>ジョージ・ハミルトンの場合
ジョージ(終わった…ようやく休めるか。)
休む事無く恐怖から逃げ続けたジョージにとっては、ようやく休息をとる事が出来る一時であった。
そう思ったジョージは、一度目を閉じるが、何かを思い込み始めたのか、目を開ける。

ジョージ(いや…最後にまだやり残した事がある。)

突然記憶の中に蘇ったあの光景…ラクーン大学にある書斎にて、机の前に殺された彼の友人、
ピーター・ジェンキンズ…。 彼は恐らく、事件の真相を掴み、デイライトに関しての事で、
何者かに殺されたのだと思われる。 ジョージはそう思った…。

そう思いながらも、ジョージは手に持っているデイライトを見詰めてこう言った。

ジョージ「救世主になろうとは思わない。 だが、これは私の成すべき課題だ。」
彼はそう呟き、最後に朝日を迎える眩しい景色を眺めていた。


>>アリッサ・アッシュクロフトの場合
アリッサ「流石のあたしも、参ったわ…書かなきゃいけない原稿を思うと、頭が痛くなるわ。」
彼女がそう思いながら、頭を抱えた。 そんな彼女を目の前に座ってみていた消防署員のギルは、多少心配していた。
ギル「大丈夫か?」
彼が親切に聞くと、ポケットから何かを取り出す。

ギル「こいつを飲むといい。」
彼がそれをアリッサに渡すと、アリッサは途中で止まった。 “頭痛薬”と書いてあったが、そこにはアンブレラのマークがあった。
当然ながらこの薬はアンブレラが製作した物。 アリッサにとっては敵対する方、或いは彼らが作る物にはもう信用したくないようだ。

アリッサ「ありがとう…でも遠慮しとくわ。」
彼女が引くように遠慮した後、最後に外から見える眩しい朝の景色を眺めた。


>>ヨーコ・スズキの場合
ヨーコ(あたしには秘密がある。)
彼女が手にデイライトを握りながら、一瞬目を閉じる。

その間、記憶の中から、ラクーン大学のセカンドホールで出会ったグレッグの言葉を思い出す。
グレッグ『ヨーコ君…2年ぶりだね。 おっと、君は覚えちゃいまいか。』

ヨーコは目を開け、一瞬だけ頭を振る。
ヨーコ(でも…逃げるわけには行かない。)
そして彼女がデイライトを見ると、再びこう思った。

ヨーコ(やっと…希望と呼べる物を手に入った。 見届けるまで…投げ出せないわ。)
そう思いながら、一瞬近くに座っていた消防署員のギルに振り向き、最後に外から見える眩しい太陽の光を眺めていた。


>>シンディ・レノックスの場合
シンディ「やっと終わったわ……仕事は、なくなっちゃったけど。」
彼女にとって唯一の働きやすい仕事は、J's BARのウェイトレスだけであった。 けど事件のせいで彼女の職も失い、
これからどうすればいいのか分からなかった。

けど彼女は目の前に座っていた消防署員のギルの膝をみて、傷が出来ている事に気付く。
シンディ「あら…」
ギル「たいした事はない。」
シンディ「何言ってるの! 血を止めないと!」
彼女はそう言いながら、自分のスカートを少し破き、それをギルの膝に締める。 彼女が安心し、ギルが彼女に感謝した後、
シンディは再び眩しい外の景色を眺めた。

シンディ「そうよ…あたしに出来る事はまだいくらでもあるわ。」
自信を持ちながら、彼女は最後にそう呟いた。

…長かった悪夢の夜が終わり、今まで闇に染まっていた空は希望の光に満ちた朝日に照らされる。 そしてヘリは、山を越えながら、
そのまま新しい地へと飛んで行った…。

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