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>ザンディーグを倒す。

アトルシャン:死んだのか?
タムリン:もう、ティリダテスの邪悪な思念は感じられない……。
ハスラム:平和を求めて戦った多くの戦士たちの魂よ、これで安らかに眠れ!災いは、消えた!戦いはやっと終わったんだ!
ファルナ:私たちの戦いも終わったのね。ねっ、王子様?
サオシュヤント:……果たして、そうかな。
ファルナ:えっ?
サオシュヤント:我々にとっての戦いは、これからではないか?
ハスラム:その通りだ!まずは、エルバードの復興!!そして、イシュバーンが本当に聖地に相応しい時代を俺達で作る!ことによったら魔軍の闘いよりも厳しいかもな。
ファルナ:…………。そうね……王子様……!
ハスラム:こら、ファルナ!王子様と呼ぶな!名前で呼べ!名前で呼ばないと困るだろうが!
ファルナ:困るって、何を?
ハスラム:魔軍を倒したら俺は、決めなきゃいけないんだぞ。あ〜う〜。
ファルナ:そうね……王子様のお妃様を決めなきゃね。
ハスラム:ったく、名前で呼べ!ニブイ女だなぁ。
ファルナ:なんですって!あたしのどこがニブイのよ!!
タムリン:!?……待って!!様子がおかしいわッ!
アトルシャン:なんだって!?
タムリン:停止したはずのアヴェスタから大きな力が……、な、何なのこれは……どんどん膨れ上がってくる!
アトルシャン:何ッ!?じゃあ、こいつはまだ……。

>アヴェスタが赤い光の塊になり、向こうに飛んでいく。

ヴェンディダード:アトルシャンよ、時は来たれり!エメラルドグレイスを並べ、我を突きたてよ!

>アトルシャンは言われたとおりにする。するとエメラルドグレイスからエメラルド色の光が立ち上る。

アトルシャン:……こ、これは?この光は、まさか!?

>巨大な何かが現れる。

サオシュヤント:これが……エメラルドドラゴンなのか?
エメラルドドラゴン:ザンディーグの死によって、アヴェスタが、暴走している。間もなく、この掘る巣も消し飛ぶぞ!はあ、早く、ゆくがよい!今なら私の力を貸そう。そのテレポスタを使ってここから出て行くのだ!
タムリン:そんな……ホルスの町や!人が!
エメラルドドラゴン:何者も、たとえ神であろうと運命に逆らうことは出来ない。暴走するアヴェスタの力はもはや誰にも抑えることができないのだ!!
タムリン:いやぁ!私は、いったいどうすれば……。
アトルシャン:……タムリン!僕は運命なんて信じない。僕の傍にタムリンがいることを、運命なんかで片付けない!だけど僕達にはしなくてはならないことが残されていると思う。「僕や君を必要とする人がこの世にいる限り、死んでいった仲間達のためにも、僕達は生きなくてはならない!……タムリン。
ファルナ:そうよ、タムリン!まだこの世界には、私達の力を求めている人が沢山いるはずよ。
ハスラム:さあっ、タムリン!
タムリン:みんな……。アトルシャン……。

>テレポスタで脱出した一行は、岬の上に移動した。

アトルシャン:……。
タムリン:見て!?西の砂漠が!?西の砂漠に緑が!?
エメラルドドラゴン:聖地はいまわしき呪いより、今、解き放たれた。長きに渡る龍族の願いは叶えられたのだ。だが、イシュバーンは、いや、この世界は人の時代を迎える。我ら龍族は既に無用の存在となってしまった。アトルシャンよ、銀のうろこは我が肉体となり失われた。だが、私の力でお前を本来の姿に戻してやることは出来る。私とともに、ドラグリアへ帰ろう。我ら龍族の新しい聖地を築かんがために。
アトルシャン:エメラルドドラゴンよ、僕は……僕は、人間としてこの地で生きようと思います。
タムリン:アトルシャン……!
アトルシャン:また、タムリンに角笛で呼ばれるのはこりごりだからね。もう、決して君を一人にはしないよ。
タムリン:うん……。

>抱き合う二人。背後ではエメラルドドラゴンが生暖かい目で二人を見ている。

ハスラム:ゴホンッ……。さあてと、俺はエルバードに帰って決めないとな!
ファルナ:そうね、王子様にピッタリのお妃を……。
ハスラム:う〜あ〜、ファルナ、父上に報告するときもその呼び方をする気か?
ファルナ:どうして?
ハスラム:これ以上言わせたいのか!
アトルシャン:じゃ、僕達は先に行くよ!
ファルナ:あ、ねぇ……私達も行くから待ってよ!
サオシュヤント:では、私も……。
ファルナ:えっ?

>ハスラムとファルナ二人が残される。

ファルナ:王子様、早く私達も……。
ハスラム:待てファルナ!話がある!但し、王子様と呼んだら話はナシだ。どっちがいい?
ファルナ:……?
ハスラム:身分なんて忘れろ。王子とか妃とかも忘れてくれ!エルバード国の王子じゃない俺、ハスラムとして言うぞ!ファルナ、ずっと俺の傍にいてくれ!いや、傍にいろ!
ファルナ:…………。
ハスラム:ファルナ……。
ファルナ:ハスラム……。

サオシュヤント:さて、わたしも行くか。さらばだ、エメラルドドラゴン!

>スタッフロール

エメラルドドラゴン:若者たちよ、自分の信じた道を突き進むがいい。たとえ、それが過ちであろうとも、何者も恐れない力、それが若さの証なのだろう。いいや、過ちなどであろうはずがない。なぜなら、彼らはそのことを決して後悔したりはしないだろうから。そうだ、今まさに彼らの冒険は始まったばかりなのだ。人生という、はかなくも美しい姿にその身を変えて……

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