戻る TOPへ

冴姫:「これって・・・まさか!? 急がないと・・・また飲み込まれる・・・!」
はぁと:「冴姫ちゃーんっ! こっちこっちーっ!」
冴姫:「はぁと!? 来て・・・くれたの・・・?」
アナウンサー:「ああっ! 謎の城が、お、落ちてきます! このままでは大変なことに―
        ―消えた!?・・・・・・・・・・・・あ・・・。えーっと・・・?
        お茶の間の皆様、私にはもう、この状況を説明できる自信がありません。
        転職、考えなきゃ・・・」

数日後

はぁと:「冴姫ちゃん、おはよ〜♪ どうしたの? 待っててくれたの?」
冴姫:「また遅刻寸前よ、ちょっとは―って、そんな話じゃなくて、・・・はぁと、少し、時間いい?」
はぁと:「へ? うん、いいけど・・・。あ、でも、もう予鈴が鳴るよ」
冴姫:「いいわよ、今日は。ちょとぐらい。そんなことより、約束よ。終わったら全部話すって約束」
はぁと:「いいよ、冴姫ちゃん、無理しなくても。あの時は、私がむかーってなっちゃって・・・ごめんね・・・」
冴姫:「私が話したいの。はぁとに聞いて欲しいの。イギリスにいた頃のことだけど、仲のいい友達がいたの。
     ドジで目が離せないけど優しい子だった。あの日・・・今でも忘れられないけど・・・おかしな空の日だったの。
     偶然の偶然に偶然が重なっただけだけど、私とその子は、その歪んで裂けた空に吸い込まれた。
     私は奇跡的にそこから帰って来れたけど、その子は・・・帰って来れなかった・・・」
はぁと:「もしかして、あの空が同じだったの? ・・・冴姫ちゃん、私がそこに吸い込まれるかもって心配してくれたの?」
冴姫:「・・・そうね、そんなところ。自分勝手な思い込みだったけどね。―でも、もう大丈夫。絶対に忘れられないことだから
    忘れない。いつか、彼女と会える約束を信じて、私は私で・・・ね・・・」
はぁと:「・・・やっとイギリスに行く前の冴姫ちゃんが帰ってきたよ。おかえり、さーたん♪」
冴姫:「・・・そうね。ただいま、はぁと。遅くなってごめん―って! その呼び方やめてって言ったでしょ!?」
はぁと:「私は昔どおり、はーたんでいいよ♪ それじゃ、さーたんのお帰りを祝って今から、どっか遊びに行こ♪」
冴姫:「ちょ、ちょっと、はぁと? ひ、ひっぱらないで!学校はどうするの? さ、サボるの?
    ・・・・・・・・・・・・今日ぐらい、いいかな」

inserted by FC2 system