ミルドレッド「・・・・・・フィオナ・・・・・・私は・・・・・・。う・・・・・・うあぁ・・・・・・あ、あれ・・・・・・は・・・・・・? ああ・・・・・・光が・・・・・・見える・・・・・・」
フィオナ「・・・・・・うぅ・・・・・・お姉さま・・・・・・」
冴姫「フィオナっ! しっかりして! また私の前から消えるの!?」
フィオナ「・・・・・・・・・・・・サキちゃん・・・・・・。えへへ・・・・・・そうだね・・・・・・。同じこと繰り返しちゃダメだよね・・・・・・」
アナウンサー「ど、どうしたんでしょうか? 突然、謎の城が激しく揺れ始めました!
その振動が私にまでも伝わってきます。かなり激しい揺れです!
あ、ああっ! 謎の城が、お、落ちてきます! このままでは大変なことに―!?」
その頃、城内―
冴姫「フィオナ! どうしたの? 急いで!」
フィオナ「ごめんね、サキちゃん。私、これ以上は一緒に行けないよ」
冴姫「な・・・・・・何、言ってるの・・・・・・? せっかく会えたのに!」
フィオナ「うん・・・・・・。久しぶりにサキちゃんに会えて・・・・・・私、すごく嬉しいよ。
でもね、あのね、こっちの世界にはね、天使とか精霊とかにとっての酸素みたいなのが少ないの。
だから・・・・・・このお城と一緒に、あっちの世界に戻るよ」
冴姫「駄目・・・・・・フィオナ・・・・・・行かないで・・・・・・」
フィオナ「物知りドラゴンさんにも私が人間に戻る方法は知らないって言われちゃったし・・・・・・。
結局、お姉さまの方法だと、私は人には戻れなかったけど・・・・・・。
でも、だいじょうぶだよ、サキちゃん! 私、あきらめない! がんばって、こっちに帰ってくるよ!」
冴姫「・・・・・・大丈夫なの? その・・・・・・あっちの世界でも、ドジばっかりしてない・・・・・・?」
フィオナ「ひどいよ、サキちゃん・・・・・・。私、そんなにドジじゃないもん」
冴姫「・・・・・・わかった。フィオナ、私・・・・・・待ってるから。約束よ・・・・・・!」
フィオナ「うん! 約束するよ! 待っててね、サキちゃん!」
フィオナ「・・・・・・はれぇ〜? やっぱり、迷いの森にも手掛かりはありませんでした〜・・・・・・。
しょうがないなぁ。物知りドラゴンさんからもらった地図の迷いの森にもバツ・・・・・・と。
それじゃあ、次はこの帰らずの谷かな。・・・・・・何だか怖い名前だけど、行ける場所には全部行くんだから!
よしっ! 次の目的地にしゅっぱ〜つ♪ サキちゃんとの約束を果たすまで、絶対にあきらめないんだから!」