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ONE PIECE THE MOVIE カラクリ城のメカ巨兵のオープニング


ある暗闇の中

ルフィ「暗いな!」

ナミ「サンジ君、明かりつけて」

サンジ「メロリン、喜んで!」

明かりがつく。

そこにあったのは宝箱だった。

ナミ「ねぇ、見て見て。この宝箱、この大きさ! しびれる……」

サンジ「淡い光に浮かぶその光は、僕を愚か者へと変えてしまう!」

ゾロ「くだんねぇこと言ってんな。こいつをどうやってここへ運ぶか考えろ……」

サンジ「何だと!?」

ウソップ「やめろって! けんかしてられる状況じゃねぇんだぞ? きちんと考えないと死ぬ!」

チョッパー「ええーっ!? そんなにやばい状況なのか?」

ロビン「相当危険状況ではあるけど、何とかなるんじゃないの!? い つもそうだし」

ルフィ「うん、そうそう! あんまり考えてもしょうがないじゃん! なるようになるって……ん?」

するとシートが風で飛んでいってしまう。

ウソップ「ああっ! 天幕がピューって飛ばされたぞ!」

ロビン「メリー号もずいぶんと流されてるわ」

ルフィ「何でそんなことになってんだよ!」

ナミ「あんたのせいだ! なんで留守番頼んだ奴らまでこのランジに乗ってんのよ」

ゾロ「そりゃ無理だろう。こんな楽しそうなシチュエーション……」

ナミ「わかってたけど。この難破船、もぬけの殻だってけど、海賊だったのね……」

ゾロ「宝とか持ち出された後か……」

ナミ「大方サイクロンにやられたんでしょう……」

ルフィ「ナミ! メリー号 が!!」

ナミ「慌てなくてもちゃんと追い……あっ!」

ゾロ「ん? どうした? うわあっ!」

船に火がついていた。

ウソップ「バカゾロ。暴れるな!」

ナミ「きゃあっ!」

チョッパー「ゾロに火がついてるぞ!」

ルフィ「焼きマリモだ!」

ゾロ「てめぇ、おい!」

ロビン「とりあえずどうしようかしら?」

サンジ「クールなロビンちゃんにバーニング!」

ルフィ「ゴムゴムの銃(ピストル)!!」

ルフィが手を伸ばす。

ルフィ「よし! ロケット!!」

ナミ、サンジ「お前が行っちゃってどうする!」

しかし、ルフィの左手は船に掴まっていた。

ナミ「待って! これって……」

ナミ、サンジ「まさか……」

ルフィ「よっしゃ! みんな戻っ てこい!」

サンジ「クソバカゴム!!」

ナミ「あんた何も考えないで……」

一同「うわあっ!!」

船が引っ張られ、メリー号に激突。

サンジ「毎度のことだが、ホントによく命があるよな」

ルフィ「運が強ぇんだよ!」

サンジ「そりゃホント、思うぞ……」

ルフィ「それよかさ、宝箱だよ!」

チョッパー「ウソップ、早く!」

ウソップ「まぁ、そう急くなって」

ウソップは宝箱をこじ開け始めるが。

ナミ「私がやろうか?」

ウソップ「もうちょいだから…… ん? 開いた!」

ナミ「おおっ!」

ウソップ「さてさて者の衆…… 心の準備はいいかな!? ご対面?」

ウソップが蓋を開けると、中には老婆が入っていた。

老婆「ははい!」
するとウソップは老婆を宝箱に入れ、密閉してしまう。

それを捨てようとするルフィ。

老婆「うわーっ、待ちなさい! ワシの話を聞きなさい!」

老婆は宝箱から出てくる。

老婆「ふーっ」

一同「ふーっじゃねぇよ!!」

老婆「え? この船も海賊船かい!?」

ルフィ、ウソップ「話がつながってねぇ!」

ウソップ「何者だよ。何で婆さんがこんな宝箱に入ってんだよ!?」

老婆「た、旅の途中で海賊に捕まって、そしたら船が沈み、それになったんでこ、こ……」

ナミ「この箱に隠れてたってわけね……」

老婆「そう×3……」

ナミ「中に入ってたお宝は?」

老婆「外に出したら波に……」

ナミ「全員集合…… ねぇ、どうする?」

サンジ「ど うするもこうするも……」

ウソップ「近くの島まで送り届けてやるか!?」

ゾロ「めんどくせぇな…… また宝箱でいいだろう」

ルフィ「俺はタルで助かったことあるし!」

ロビン「おばあさん、タフそうだものね……」

チョッパー「俺、宇宙人かと思った!」

老婆「許してケロ!」

ウソップ「ヒイッ!」

老婆「許してケロ!」

ナミ「は?」

老婆「ワシを殺して海に捨てる相談じゃな?」

チョッパー「え? 何でそういうことに!?」

老婆「いや、それ以上言わんでよろしい。ああ、何たる運命! せっかく助かったと思いきやまたも凶悪な海賊に手に……」

ナミ「ダメね。声が届かないとこに行っちゃってる」

ロビン「恐怖のあまりにね……」

ウ ソップ「ゾロの髪のせいか?」

ゾロ「何でだよ?」

老婆「そうじゃ。宝じゃ!」

ナミ「宝?」

一同「反応早っ!」

老婆「そうじゃ、宝じゃ。取り引きということでどうかのぉ? 助けてくれたらお礼に宝物をやる。だから命だけは…… な? 悪い話じゃ……」

ナミ「もっと具体的に言って……」

老婆「え?」

ナミ「どういう宝かちゃんと言ってっていってるの…… どうも胡散臭いのよね。何? そのいきなりとってつけたような思い出し方…… デタラメ言ってんじゃないの?」

サンジ「なるほど……」

チョッパー「ナミが宝の話に冷静だ」

ルフィ「サンジ。変なものでも食わせただろう……ぐへっ!」

ナミの足がルフィの顔面に直撃。

ナミ「私たちが 海賊だってわかってるのよね? その上でだまし入れたらどうなるか。あんまり語らせないでよね!」

老婆「ひいいっ!」

ウソップ「取り引きじゃなくなってる」

ゾロ「な? 恐怖の元は俺じゃねぇだろ!?」

ウソップ「うん」

老婆「ほ、本当じゃとも! うそなんかではない、本物じゃ…… ワシの島に伝わる伝説の宝、金の冠じゃ!」

ナミ「金の冠?」

老婆「そうじゃ。海の王様だけがかぶることのできると言われる金の冠じゃ! ワシャ現物を見たことがないんじゃが、その価値取りは金額には現せんほど……」

一同「うそくさぁ……」

老婆「うそではない! 信じてくだされ……」

チョッパー「海の王様だけが被ることのできる金の冠!」

ルフィ「なぁ、海の王 様って響きいいよな。海賊王みたいでよ!」

チョッパー「うん、ホントだ!」

ルフィ「惹かれるよな。見てみたいと思うだろ?」

チョッパー「うん。思う×2!」

ナミ「ルフィ!」

ルフィ「うん! 今から婆さんの島へ向かうぞ!!」

ナミ(すでにワクワクしてらっしゃる……)

老婆「ほ、本当かい!?」

ルフィ「うん、決めた! なんか楽しそうな匂いするし……」

ロビン「興味あるわ」

サンジ「ちょっと待てよ。ナミさんは宝が本当にあるかわからんって言ってんだぜ?」

ルフィ「大丈夫だって。きっとあるさ!」

サンジ「だからそれ、根拠ねぇだろうがよ」

ナミ「そうよ。大体そこへどうやって行くっての? おばあちゃん、エターナルポースあるの?」

老婆「いや、持っとらん」

ナミ「ほらね……」

老婆「んなもん使わんでもいけるからの」

ナミ「聞いたでしょ。ログを使わなくてもいけるんじゃしょうが……ええっ?」

老婆「ワシの島ではこれを使うんじゃよ…… ほれ、これな」

老婆が取り出したのはカメだった。

ウソップ「何だこれ?」

老婆「カメポースといってな、このカメが向いている方向へ進めば島へ帰れるというわけじゃ…… 実はワシの島はどんなログポースも指してくれんのじゃ……」

ロビン「ログポースが使えない?」

ナミ「何で?」

老婆「知らん! 考えたこともないでのぉ……」

ナミ「ああ、そう……」

老婆「わかっとるのは、このカメポースがないと島へ戻れんということ。 だからこれだけは肌身離さず持っとるんじゃよ」

ナミ「わけわかんない島ね……」

ルフィがカメに触れるとそれが元に戻る。

ルフィ「いやあ、期待させるもんがありますなぁ……」

ナミ「ちょっとルフィ!」

ルフィ「決めた。船長命令だ!」

ナミ「無駄骨くさいわよ?」

ルフィ「そんならそれでもいいじゃんか! 急いでる旅でもねぇしさ。それよりも宝だ。くれるって言ってんだ、回族がこれを見逃す手はねぇだろうがよ! よっしゃ。そのカメの向いてる方へ、舵を切れ!!」


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カラクリ島のメカ巨兵

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