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特救指令ソルブレインの第1話
 

ソルブレイン隊長・西尾大樹と隊員・樋口玲子がマウンテンバイクで走っていた。

ようやく海岸線までたどり着く。

大樹は腹筋をはじめ、玲子はねっころがる。

玲子「はぁ〜、参った……。さすがパワーあるわね、大樹さんって」

大樹「乗り慣れてるからな」

玲子「でも気持ちいい。私も、自転車趣味にしようかしら!?」

大樹・玲子「ハハハハ!!」

東京内

そこに謎の飛行要塞が出現。

そこから放たれる光がビルを破壊し始める。

ソルブレイン隊員・増田純が駆け足でソルブレイン本部に戻ってくる。

純「本部長!!」

そこにいたのは元ウインスペクター本部長で現在、ソルブレイン本部長の正木俊介だった。

本部長「謎の飛行物体が出現した。大樹と玲子をすぐ呼んでくれ」

町では、飛行物体によってパニック状態となっていく。
 

東京上空SOS
 

白バイやパトカーが無数で現場に向かっている。

大機の乗るソルギャロップと玲子の乗るソルドレッカーも向かっていた。

その助手席には純も乗っていた。

現場ではパトカーが飛行要塞によって爆発していく。

大樹たちが現場に到着。

今度は施設やハイウェイが爆発する。

そこから車が転がる。

ソルブレイン本部では本部長がその映像を見ていた。

クロス「謎の飛行物体は、全長約120メートル。現在、赤坂から銀座方面に移動中。なお、地球上で作られたものかどうかは依然として不明です」
 

特装救急警察
ソルブレイン情報センター
 

そこに本部長が現れる。

隊員「本部長!」

本部長「各規範の反応は!?」

みどり「自衛隊百里基地、そして厚木基地に非常警戒体制Aが発明されました」

自衛隊では、戦闘機が発進準備に入ってる。

みどり「気象庁は、気象衛星で謎の飛行物体を解析中。そのほか、探査電波を所持する海上保安庁、マスコミ各社、関連研究者も動きを監視しています」

本部長「クロス、これは何だ!?」

クロス「アルファー外線と呼ばれる、人間の脳波に似た非常に特殊な電波です!」

本部長「で、発信源は!?」

町では、飛行要塞が浮上する。

大樹「本部長、謎の飛行物体が急上昇して消えました!」

本部長「大樹、すぐ調べてもらいたいことがある!」

ソルギャロップが道路を走る。

大樹「西部科学の技術センター!?」

本部長「そこの所長・稲垣博士は、バイオコンピューターの世界的敬意で、宇宙ステーションの頭脳部分の開発研究もしていた」

大樹「じゃあ、謎の飛行物体は宇宙ステーション!?」

本部長「至急真相を突き止めてくれ!」

ソルギャロップはようやく研究所に到着。

警備員「申し訳ありませんが、所長は忙しいので、お会いできないといっております!」

大樹「しかし、アルファー外線は間違いなくここから発射されてるんですよ!?」

警備員「そういわれましても……」

ガードマン「待て!」「待ちなさい!!」

和夫「来るなよ! やめろ、放せよ!!」

ガードマン2人が稲垣和夫少年を取り押さえる。

大樹「やめなさい!」

大樹が止めに入る。

大樹「この子が何をしたというんです!?」

警備員「どうしたんだ!?」

和夫「僕、パパに会いに来たんだ。東京に現れた謎の飛行物体を、パパが作ったんじゃない勝手。心配で……だから!!」

大樹「君の名前は!?」

和夫「僕、稲垣和夫!」

大樹「じゃあ、ここの所長の……とにかく博士に会わせてもらいます!」

研究所内

博士「君たちに私の研究の偉大さがわからんのだ!!」

研究員「たとえ科学の発展のためとはいえ、それでは危険が大きすぎます!」

博士「いいから君たちは私の言うとおりにやっていればいいんだ!」

大樹と和夫が入ってくる。

和夫「パパ!」

博士「和夫……どうして帰らなかったんだ!? 今は会えないって言ったろう!?」

大樹「所長の稲垣博士ですね!?」

大樹が博士にソルインジケーターを見せる。

博士「警察!?」

大樹「謎の飛行物体はここで作られたものなんですが……どうなんですか!?」

博士「私は今、忙しいんだ。帰ってくれたまえ!」

大樹「博士!」

博士「警察に何がわかるんだ!? これを見たまえ。擬似頭脳A320は、無限に成長し、考え、新しいものを次々と生み出す……」

大樹「じゃあ、それを……あの物体に搭載して実験エコーさせたというんですか!?」

研究員「それが違うんです。A320は自我に目覚め、アルファー外線であれを誘導し、情報収集を開始させる」

要塞が人々を浮かべる。

博士「A320は、すごいスピードで成長してるんだぞ!? 人間の進歩の数100倍だ。それによって人類は……近い将来、どんな恩恵を被る!? それを考えたら少々の犠牲など……」

大樹「博士……本気で言ってるんですか!?」

和夫「お願いパパ、やめて!!」

博士「和夫は黙ってなさい。大体止めようったって、A320は勝手に動いている。下手に制御しようとしたら、我々を攻撃するに決まってる!」

研究員「博士、A320の様子がまた変わり始めました!」

A320が変化し始める。

博士「A320、何をしてるんだ!? 答えてくれ」

A320「私はまだ不完全だ。頭脳はあるが、肉体はない!」

博士「そうか。要するに肉体を見つけ、その人間の脳を取り出し、代わりに自分の脳を移植しようというのか……」

大樹「バカな……よせ、A320!!」

A320「私は完全な人間になるのだ。止めることはできない!」

するとコンピューターがショートし始める。

今度は部屋から椅子が出てくる。

A320「探査の結果、私は適応する肉体を発見した。それは博士……あなたと、あなたの息子だ。私は博士の息子を選ぶことにした……」

和夫「パパぁ!!」

博士「和夫……」

A320「博士、息子を椅子に座らせるのだ。座らせろ!」

大樹「博士!!」

和夫「パパ!!」

博士は和夫を椅子に座らせようとするが、ためらう。

博士「和夫……A320の指示に従ってくれ。全ては人類の進歩のためだ」

大樹「やめるんだ!!」

博士が大樹を振り払って和夫を椅子に座らせると和夫が縛られる。

和夫「パパ! パパぁ!!」

大樹「バカな真似はよせ! 和夫君を……うわああっ!!」

大樹が和夫を助けようとするが、電撃にやられる。

和夫が引きずられた部屋はなんと、擬似頭脳室だった。

和夫「うわああっ! 助けて!! パパ!!」

和夫の頭に何かが装着される。

するとA320がまた変化する。

それはなんと、人間の頭脳と瓜2つだった。

大樹「和夫君、和夫君! 博士、それでも人間か!? 和夫君を返すんだ!!」

博士が大樹を突き飛ばす。

博士「貴様に何がわかる!? 和夫は科学の進歩のために犠牲になったんだ……」

大樹「博士!!」

すると宇宙ステーションが研究所に近づいている。

博士「今度は何をするつもりだ!?」

A320「私が人間に生まれ変わったとき、博士は私を制御するに違いない。だから宇宙ステーションをこのビルに落下させ、あなたと私を制御する恐れのある装置を抹殺する!」

博士「バカな! 当然ではないか。私は生みの親なんだぞ!? お前の成長を見守る権利があるんだ!!」

A320「生みの親!? 笑わせるな!」

博士「しかし、そんなことをしたらお前も死ぬぞ!?」

A320「私の計算では、火が回るまでに手術がする!」

研究員「宇宙ステーションが落下してきます!」

研究員が逃げる。

博士「A320、A320!!」

研究室内は崩壊し、炎上していく。

研究員の1人に火が引火する。

研究員「助けてくれ!!」

大樹は見つけた上着で火を消す。

大樹「大丈夫ですか!?」

研究所内がまだまだ崩壊していく。

研究員「火が……火が!!」

大樹「すぐ助けに来ます。ここにいてください!」

今度は大樹の服にも火がつくが、それにかまわず飛び降りる。

転がると火が消える。

大樹「プラスアップ!!」

大樹はソルギャロップに乗り、ソリッドスーツを身にまとい、ソルブレイバーへとプラスアップする。

ソリッドハンガー
ソルブレイン本部

本部長「玲子、純、ソリッドステイツだ!」

純.玲子「了解!」

本部長「ソリッドステイツ、スタンバイ!!」

ソリッドハンガーが開く。

ソリッドステイツ内の証明が照らされる。

そこにはキャプテン。矢沢武とスタッフがいた。

矢沢「スタンバイ!!」

スタッフ「ラジャー!!」

矢沢「ソリッドステイツ、テイクオフ!!」

ソリッドステイツ-Tが発進される。

和夫が頭脳室でわめく中、ブレイバーが乱入。

和夫「ソルブレイバー、助けて!!」

ブレイバー「和夫君!!」

A320がブレイバーに攻撃を仕掛ける。

A320「私を破壊するつもりか!?」

攻撃はまだ続く。

ブレイバー「ケルべロスショット!!」

ケルベロスショットの銃撃がA320を撃ち落とす。

ブレイバー「和夫君!」

ブレイバーが和夫の頭の装置を外す。

和夫「あっ、頭脳が!」

もう一度撃ち落とすブレイバー。

ソリッドステイツが現場に到着。

矢沢「消化弾、投下!」

スタッフ「消化!」

ソリッドステイツから消化弾が落とされる。

矢沢「ソリッドステイツ、投下!」

ソリッドステイツが着陸する。

矢沢「ソルドレッカー、発進!」

ソリッドステイツからソルドレッカーが発車される。

玲子「プラスアップ!!」

玲子がソリッドスーツを身につけ、ソルジャンヌにプラスアップする。

本部長の乗るヘリが飛び立つ。

ジャンヌと純が研究所に乗り込む。

一方、ブレイバーは和夫を連れて逃げている。

博士が落ちそうになっている。

ブレイバー「博士!!」

和夫「パパ!!」

ブレイバー「博士!!」

博士の手がブレイバーに届く。

すると、上から瓦礫が落ちてブレイバーに当たり、手が離れる。

和夫「パパ、掴まって!!」

博士が驚く。

和夫「どうしたのパパ、早く!!」

博士「うん!(ごめんよ、和夫……)」

和夫「しっかりして、パパ!!」

博士「和夫……」

和夫「何してんの、パパ! がんばるんだ!!」

博士「和夫……」

和夫は必死に博士の手を引っ張る。

ブレイバーが加勢に出る。

ブレイバー「博士……」

ようやく博士は上げられる。

博士「和夫、許してくれ……」

和夫「パパぁ!!」

純とジャンヌのほうは、燃える研究員を発見する。

ジャンヌ「メディカルスキャナー・消化ビーム!!」

研究員の服の火が消される。

火はどんどん火は大きくなっていく。

ジャンヌが瓦礫で防ぐ。

ジャンヌ「皆を早く!!」

純「OK! さあ皆、早く! 急いで!!」

スタッフ「ケミカルディスチャージャー!!」

ホースが上に上がる。

スタッフ「消化!!」

放水が開始される。

必死に博士と和夫親子を連れて逃げるブレイバー。

エレベーターを開けると、下にあったので降りる。

しかし、装置が爆発し、ロープが切れる。

ブレイバーのパンチが壁を破る。

ホールが爆発する。

ブレイバー「ウィザードサーチャー!!」

クロス「出口は右方向、現在の室内温度55度。この状態では、人間の命は5分しか持ちません!」

A320「ビルごと自爆してやる!!」

クロス「A320の自爆装置、作動。1分後に爆発します!!」

ジャンヌがブレイバーの元に向かう。

ブレイバー「博士、和夫君!」

換気扇のプロペラがブレイバーを襲う。

ブレイバー「ボスワインダー!!」

ブレイバーがボスワインダーで向こうに渡る。

ジャンヌがやってくる。

ジャンヌ「ソルブレイバー!!」

ブレイバー「ソルジャンヌ、急いでくれ!!」

ジャンヌ「はい!!」

ジャンヌはホルスターで2人を救助する。

ブレイバー「ジャンヌ、急げ。爆発するぞ!」

ジャンヌ「はい!」

外では消火活動がまだ行われている。

本部長が降り立つ。

ソルドレッカーに連絡が入る。

クロス「本部長、A320爆発」

A320が爆発する。

研究所も炎に包まれていく。

本部長「……」

純「ソルブレイバー、ソルジャンヌ!!」

黒炎から現れたのは、ブレイバーたちだった。

本部長「ソルブレイバー……」

純「ソルジャンヌ!!」

ブレイバーは和夫を下ろしてヘルメットをとり、素顔を露にする。

ジャンヌもヘルメットを取っていた。

博士「和夫!」

和夫「パパ!」

博士「ごめんよ、和夫……」

和夫「パパ……」

博士「許してくれ……」

和夫「パパ……」

大樹「本部長!」

本部長「大樹……よくやった。これほどの災害の中で、貴い人名を1つも落とすことなく……」

和夫「お兄ちゃん!」

博士が頭を下げる。

本部長「人の心を救うことができた。ソルブレインの使命は全うされたよ……」

大樹「はい!」

ナレーション「新しいヒーローが誕生した。その名も、ソルブレイバー。特捜救急警察ソルブレインの行動隊長・西尾大樹が、ソリッドスーツをプラスアップしたとき、そう呼ぶのだ。彼は、人類の平和と希望を守るため、戦う!」
 

つづく
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