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電磁戦隊メガレンジャーの第1話
 

宇宙空間。

そこで要塞が飛んでいた。

とあるゲームセンター。

そこで少年・タケシとその友人がシュミレーションゲーム・『メガレンジャー』をやっていた。

そこへ1人の男が現れた。

少年「ゲーセン嵐の新宿ブラックだ!!」「負けた相手はゲーセン出入り禁止するって……」

男「何ブツブツ言ってんだ? 俺と勝負する奴はいねぇのか!? 腰抜けばっかだな……」

タケシ「僕がやる」

男「小僧、もし負けたら二度とここへは入るな……」

少年「わああ―――っ! やめとけよ、タケシ」

すると、伊達健太が何かを投げてきた。

健太「その勝負、俺が買った」

男「いいだろう……」

タケシ「健太さん!!」

健太「任せとけ」

健太は100円玉をゲーム機に入れる。

健太「しっかり見てろ。よし、行くぞ!」

健太が選んだのはメガレッドである。

男はメガブラックを選んだ。

ゲームが早速開始される。

タケシ「すげっ!!」

そこへ男3人が現れ、ゲームの様子を見る。

試合はなかなかの迫力である。

健太「ドリルセイバー!!」

レッドがドリルセイバーでブラックを攻撃。

タケシ「すげ、裏技だ……」

こうして試合は健太の勝利に終わった。

男「覚えとけ!!」

男は去る。

タケシ「ありがとう、健太さん」

健太「まあ、いいってことよ……」

研究員「やあやあやあ、君のテクニックは素晴らしい。我々と一緒に来てくれませんか!?」

健太「あのー、ひょっとしてスカウト? 行ってもいいけど焼肉おごってくれる!?」

研究員「は?」

健太「カルビを特上」

デジタルセンター・ナサダ

そこで久保田栄吉博士が研究員・立花と歩いていた。

博士「最終プロジェクトの実験の準備は!?」

立花「シャトルはあと24時間で準備完了です」

博士「そうか……」

施設内では、メガシャトル発射の準備が行われていた。

外人女性が博士を呼び出し、モニターを見せる。

モニターには何かねじれた物体が写し出されていた。

研究員「ねじれ反応が増幅しています」

今度は地震が起こる。

ボールペンや空き缶がねじれてしまう。
 

ゆるすな!
ねじれた侵略者
 

立花「ネジレ次元接近の前兆でしょうか!?」

博士「ああ……1時間で調べるんだ。奴の侵略は我々の形成に早まっている」

立花「はい!」

博士「メガレンジャーになるメンバーはまだ揃わないのか!?」

立花「ご安心ください。テストマシーンで構成成果を上げた候補1名連れて来てあります。これがその資料です」

博士は資料を受け取る。

一方、研究室の方では、研究員がスイッチを押すと焼肉が出て来た。

健太「わあーっ、焼肉……」

博士が研究室へやってくる。

研究員「博士」

博士「何だこれは!?」

研究員「本人の希望です。焼肉をおごらないと来ないと……」

博士が健太のデータを調べる。

博士「『焼肉を食べる』……伊達健太君だね!? 君はメガレンジャーに選ばれた」

健太「何言ってんの? メガレンジャーってゲームだろ!?」

博士「実は、メガレンジャーに相応しいメンバーを探すために……ゲームセンターに密かに置いた訓練用のテストマシーンなんだ。メガレンジャー候補として受けてもらいたい」

健太「焼肉おごってくれるって言うから来ただけ」

博士「期待外れか……」

一方、施設のゲートの前では遠藤耕一郎、並木瞬、城ヶ崎千里、今村みくが警備員に博士に会わせる様に頼んでいた。

耕一郎「久保田博士に合わせてください」

警備員「ダメだ……」

千里「でも、約束してるんですよ!?」

博士「はいはーい、静粛に。君たち……すまんが帰ってくれないか!? ちょっと今、立て込んでるんだ」

千里「だったら、建物の中だけでも見学させてください」

瞬「俺たちの税金で作った建物なんだからもっとお送りしてあげなくちゃ……」

みく「そうだよ」

耕一郎「久保田博士……僕たち、怪しいものではありません。諸星学園高校のデジタル研究会です」

みく「お願いします!」

博士「ダメだ。帰りなさい……」

するとまた地震が轟く。

千里「瞬、今のうち!」

瞬と千里が走り出す。

博士「コラ! 君たち、そっちは……」

みく「ねえ、待ってよ!!」

耕一郎「すいません、すぐに連れ戻しますから」

やがて地震が収まる。

千里「瞬、凄い地下通路……」

瞬「やたら換気口が多い変な建物だと思ってたんだ。地下になんか秘密があるぜ」

千里「匂うわね……」

瞬「焼肉のにおいか!?」

4人は地下に入る。

耕一郎「おい瞬、やめろ。勝手に入って大丈夫か!?」

瞬「何言ってるんだ? ここが怪しいって言ったのはお前だぜ!?」

千里「確かにそうよ。すごーい」

瞬「やっぱり何かあるな……」

するとまた地震が起こる。

耕一郎「これは単なる地震じゃねぇな」

千里「私も……」

みく「私もそう思う」

瞬「よし、ここの秘密を絶対ゲットしてやる!」

階段を上る4人。

千里「あー!!」

瞬「健太……」

4人は健太が焼肉を食べているところを目撃し、研究室に入る。

健太「何だお前ら!?」

瞬「何やってんだお前!?」

健太「何だ、お前らも焼肉おごられに来たのか!? これは俺の分だからな、やらねぇぞ……あっち行け、あっち行け」

千里「私たちは、社会のボード作りの取材……」

健太「それで!?」

瞬「どうやらここはデジタルネットセンターにカモフラージュされた秘密の施設らしい」

健太「マジで!?」

そこへ、博士が入ってくる。

博士「勝手なことを……ここは立ち入り禁止区域だ。さあ、戻るんだ。君もだ!」

健太「俺も!?」

すると研究室内が爆発する。

博士「これは!? さあ、逃げるんだ!!」

通路の天井も崩れる。

そこへ、謎の戦艦が施設内に入っていた。

関係者が逃げる。

内部はメチャクチャになる。

ヒネラー「フフフフ、ハハハハ。我らネジレジアの強大なる科学力をこの次元の人間どもに思い知らせてやる……」

シボレナ「まさに、ネジレジアの時代……」

ビビデビ「ビビデビビ。頑張れデビ、やっちまえ」

ヒネラー「この基地の中には身の程知らずの人間どもが我らに対抗すべく作った兵器が隠されている。まず、それを破壊せよ!」

シボレナ「すでにユガンデを送っています」

戦艦の中からネジレジアの幹部・ユガンデと戦闘兵・クネクネが現れる。

ユガンデ「我らが対抗する秘密基地とはこんなものだ。タイムボムをセットして、破壊し尽くしてしまえ!!」

クネクネがあちこちに爆弾をセットする。

隊員「いたぞ!!」

隊員がユガンデに銃を乱射。

だが、通用せず、ユガンデのビームに返り討ちに合う。

すると今度は通路の電子ロックも爆発する。

みく「電子ロック壊れちゃった……」

博士「何!?」

博士はカードキーをさすが、火花が飛ぶ。

瞬「博士、ここで何が起きてるんですか!?」

すると博士の通信機が鳴る。

立花「久保田博士、ネジレ次元から巨大戦艦が地下施設内に進入。どうやら時限爆弾をセットして基地を破壊するつもりです!!」

耕一郎「何だって!?」

博士「すぐに最終プロジェクトの実験に入る。あと10分……いや、5分、シャトル出撃のスタンバイに入るんだ!!」

立花「はい!」

博士「何てことだ。こんな時に八方塞か……」

耕一郎「任せてください!」

博士「え?」

瞬「電子リズムを取り替えれば、何とかなります」

瞬が電子ロックのケースを外す。

博士「そのオートロックは最先端のデジタルシステムだぞ!?」

瞬「大丈夫です」

千里「さあみんな、ポケットの中の物、出して」

みく「あーあ、パパに買ってもらった最新型なのに……」

瞬「そんなこと言ってる場合か」

爆弾もあと4分しかない。

一方、瞬はオートロック解除の作業を試みている。

健太「やるなぁ……」

ようやくオートロックが開いた。

みく「開いたー」

博士「お見事……」

健太たちは地下施設の方にやってくる。

博士「説明している暇はない! 急ぐんだ!!」

博士は健太たちをコンピュータールームに連れてくる。

博士「立花君、状況は!?」

立花「あと5分で発進できます!!」

モニターに研究員を苦しめるユガンデが映されている。

健太「ひでぇ……」

耕一郎「何なんだあいつら!?」

博士「彼らにデジタイザーを……」

立花「いや、しかし……能力的に未知数な彼らに」

博士「私が責任を持つ! ネジレ次元の連中にここを壊されたら、意味がない!」

立花「はい!!」

立花がキーボードを打つと変身アイテム・デジタイザーが現れる。

博士「君たちは、メガレンジャーを知っているな!?」

健太「もちろんだぜ!!」

千里「ゲーセンの対戦格闘ゲームでしょ!?」

博士「表向きはな。しかし、実際は我々が開発した訓練用シュミレーションなんだ……メガレンジャーはゲームではない!! 異次元の侵略から地球を守る、現実の戦士たちの名前だ!!」

みく「嘘……」

健太「マジで!?」

立花「君たちは選ばれた戦士だ」

立花がデジタイザーを健太たちに渡す。

健太「もしかしてこれでメガレンジャーに変身できるのか? 面白そうだよな!?」

瞬「怪我したらどうすんだ!?」

博士「君たちなら戦えるはずだ」

そこへ戦闘兵・クネクネとユガンデが現れる。

ユガンデの目からビームが放射される。

博士「うわああぁ―――!!」

立花「博士! 博士、しっかりしてください!」

博士「頼む、地球の未来を守ってくれ!!」

健太「よし、やってみっか。こうなったらやるっきゃねぇだろ!?」

耕一郎「ああ、やれるだけやってみようぜ」

瞬、千里、みくが頷く。

博士「変身コードナンバーは『3・3・5』を押すんだ……」

5人は変身コードを入力。

『3・3・5』

するとゲーセンのメガレンジャーが消える。

タカシ「消えた!!」

5人にメガスーツが装着され、メガレンジャーへとインストールする。

レッド「あ? 変身したぞ!?」

今度は5人の体が宙に浮く。

博士「制御システム!!」

立花「はいっ!!」

立花が制御システムを作動。

5人は施設の広場に落ちる。

ブラック「これが、メガレンジャー!?」

レッド「スゲー、ゲームのまんまだぜ!?」

イエロー「かっこいいじゃない」

ピンク「うん。だよね!?」

ブルー「まあ、いっか……」

すると5人の前にユガンデとクネクネが現れる。

ユガンデ「貴様ら!!」

ブラック「奴らめ、来たか!!」

外に出る一同。

ユガンデ「叩きのめしてやる!!」

レッド「マジだよ、こいつ……」

博士「君たちはたった今からメガレンジャーだ。戦闘能力がプログラムされている」

レッド「よし、やるぞ!!」

メガレンジャー5人がクネクネに立ち向かう。

レッドがクネクネをKO。

ブラックがクネクネを投げ飛ばす。

ブラック「スゲーな、パワー」

ピンク「行くわよ!!」

ピンクがメガショットとメガマグナムを発射。

ブルーとイエローがクネクネを異次元に転送し、連続キックを決める。

2人「やった!!」

一方、爆発も迫っている。

立花が博士の方を借りて地下施設に向かっている。

立花「博士、大丈夫ですか!?」

博士「大丈夫だ……」

メガシャトルに乗り込む博士と立花。

博士「発射準備は!?」

隊員「準備完了です」

博士「よし、起動発進システムオン!!」

天井が開く。

シャトルの発射準備が行われる。

ユガンデ「くっ、あんなものがあったとは……だが、あと少しでこの基地ごと滅びるのだ!!」

レッド「何!?」

レッドが投げ飛ばされる。

ユガンデの幻が現れ、目からビームを発射。

本体がレッドを縛り、投げ飛ばす。

ユガンデ「地獄の土産に甚振ってやる」

レッド「裏技があるぜ。ドリルセイバー!!」

レッドがドリルセイバーで反撃。

ユガンデ「もうすぐ爆発だ。ハハハハハ!!」

ユガンデが消える。

ブラック「みんな!!」

メガレンジャー5人がメガシャトルの方に走る。

ユガンデ「ドクターヒネラー、爆発まで時間がありません!!」

ヒネラー「よし、ネジレジアに帰還せよ」

シボレナ「ハッ!」

戦艦がその場を去る。

やがて、爆弾も爆発する。

施設が崩壊していく。

急いでメガシャトルに向かう5人。

博士「メガレンジャー、メガシャトルへ。急ぐんだ!! 爆発まで急ぐんだ!!」

5人はようやくシャトルの中に到着し、シートベルトをセット。

メガシャトルが発射。

発射台も大爆発。

メガシャトルは宇宙へと飛んでいった。
 

つづく
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