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超獣戦隊ライブマン第1話『友よ君達はなぜ?!』

登場人物
天宮勇介(レッドファルコン(ハヤブサをモチーフとした赤色の戦士))
大原丈(イエローライオン(ライオンをモチーフとした黄色の戦士))
岬めぐみ(ブルードルフィン(イルカをモチーフとした青色の戦士))
月形剣史(ドクター・ケンプ(戦闘形態として『美獣ケンプ』に変身))
仙田ルイ(ドクター・マゼンダ)
尾村豪(ドクター・オブラー(3話で獣人オブラーとなる))
星博士(2話で死亡)・矢野卓二・相川麻理(共に1話で死亡)
           

ナレーション『アカデミア島は科学者達の島である。
       島にある科学アカデミアでは、世界中から選ばれた優秀な若者達が星博士の下、
       地球の未来を担う最先端科学を学んでいる。
       そして、学ぶかたわら、若者達は国連科学省の巨大プロジェクト、
       巨大宇宙衛星『スペースアカデミア号』建造計画に若い夢を燃やしていた。』
星博士の教室で、一人の生徒がスペースアカデミア号の資料を破り捨てた。
剣史『星博士!』
月形剣史という生徒は素早く立ち上がった。
星『ん?』
剣史『こんな宇宙衛星の設計なんて、バカバカしくてやってられませんよ!』
勇介『月形!』
天宮勇介は剣史にそう言ったが剣史の目は勇介を睨んだ。
そして剣史は破り捨てた資料を床に放り投げた。
豪『そうです。確かにバカバカしい!』
尾村豪も剣史と同感であると言うかのような顔をしながら言った。
星『月形君、スペースアカデミア号での宇宙実験が可能になれば、地上では出来ない様々な成果が期待されるよ。
  新しい薬や新しい食料、病気や飢えに苦しむ人達がどれだけ救われる事か・・・。』
卓二『そうだよ!』
麻理『そうよ!』
矢野卓二と相川麻理も剣史に反発した。
星『それを皆でやるんだよ。人々の幸せの為に・・・。』
ルイ『愚かな人間の事など、考える必要はないわ!』
仙田ルイも星博士に反発した。
豪『僕達はもっともっと高度な科学を極めたいのだ!』
豪がそう言うと、剣史・ルイ・豪の三人は教室を後にした。

その夜。教室の明かりが消された。
三人は黙々と教室を出た。パソコンには電源が付いていた。
パソコンの画面には『welcome to...VOLT!』と表示され、
画面でかでかに『OK』の文字が点滅しながら表示された。
三人はゆっくりと廊下を歩いている。

一方その頃研究室では、強化スーツの装着実験が行われていた。
勇介『よし、完ペキ!実験開始だ!』
麻理『やったー!』
卓二と麻理はカプセルに飛びついた。
大原丈と岬めぐみは二人を制止しようとするが、逆に突き飛ばされた。
そして卓二と麻理の二人はカプセルに乗り込んだ。
卓二『やったー!船外活動強化スーツの実験第1号は俺達に決まり!
   勇介、丈、文句ねえよな?』
丈『卓二、それはねえよ!』
麻理『情熱の差よねめぐみ。どうしてもスペースアカデミア号に乗りたいっていうこの熱いハートの差。』
麻理は、スペースアカデミア号のイメージイラストを見ながらめぐみに言った。
麻理『ね?』
今度は子犬に言った。

三人はまだ黙々と廊下を歩いていた。

勇介はカプセルの起動スイッチを押した。
勇介『スタート!』
そしてカプセルは起動した。
青い光をほとばしりながら、カプセルが動いている。
だが、急にカプセルが回転を始めた!
パワーを戻そうとするが、カプセルは爆発した!
そして、壁に穴が開いた!カプセルは庭に転落したのだ!
丈『卓二!』
めぐみ『麻理!』
勇介『卓二!』
丈『大丈夫か!?おーい!』
めぐみ『麻理ー!』
勇介『卓二ー!』
卓二はゆっくり目を覚ました。
卓二『うあー、効いたー・・・。』
そして卓二は麻理を見つける。
卓二『あっ、麻理!大丈夫か!?』
麻理『うん。』
強化スーツの装着実験は成功したようだ。
卓二『見てくれ!このスーツを!』
麻理『成功したよ!』
勇介・丈・めぐみの三人は喜んだ。
勇介『行こ!』
三人は素早く庭に向かった。
麻理『さすが強化スーツね、ビクともしないわ!』
卓二『ああ!』
卓二と麻理が喜びを分かち合ったその時、閃光がほとばしった!
時計の針が素早く回転している!
三人は庭にたどり着いたが、突然の出来事に驚いた!
そして、宇宙船らしき飛行物体が庭に着陸した!
ハッチが開き、剣史とルイと豪の三人が素早く乗り込んだ!
勇介『月形!』
勇介の声に気付いたのか、三人は勇介の前に振り向いた!
勇介『一体君達は・・・!?』
そして剣史は拳銃を取り出した!
卓二『危ないっ!!』
麻理『ああっ!!』
剣史は拳銃の引き金を引き、発砲した!
弾は卓二と麻理の胸を直撃した!
麻理『ああ・・・っ!』
卓二『ああぁー・・・!』
二人は倒れた!
剣史は科学アカデミアのエンブレムを引きちぎった!
剣史ら三人は宇宙船の内部に入った!
ゆっくりとハッチが閉じられていき、宇宙船は発進した!
勇介『一体君達はどこへ行くんだ・・・?』
勇介ら三人は、宇宙に飛んでいく宇宙船を見つめていた。
そして勇介は、庭で何かを見た。
勇介『卓二・・・!』
丈『え・・・?』
なんとそれは卓二と麻理の死体だった!
首には血が付着していた!
勇介『卓二ー!!』
めぐみ『嫌ぁぁー!!』
丈『卓二ー!!』
三人は叫びながら二人の亡骸に向かった!
めぐみ『麻理!』
丈『おい、卓二!おい!おいっ!!』
丈とめぐみはすすり泣く。
勇介『何故こんな酷い事を・・・!?』
宇宙船は素早く空を飛んでいた。
めぐみ『麻理!どうして、どうして・・・麻理ぃぃ・・・。』
ゴロゴロ・・・と音が鳴り、夜空に稲光が走った!
そして雨が降り出した!
星博士は三人を見つける!
勇介は卓二の体にコートを被せた。
丈『卓二ぃぃ・・・卓二ぃぃぃ・・・。』
丈は泣き叫んだ。
一方、宇宙船はすでに大気圏を離脱していた。
そして、謎の物体が宇宙にあった。

そして、二年後の春。
スペースアカデミア号の発進式が行われていた。
乗組員の発表を終えると、生徒は喜びに満ちて帽子を投げた。
ブラスバンドの演奏に合わせて、乗組員はスペースアカデミア号に向かった。
一方勇介達は、卓二と麻理の墓地にいた。
二人の墓に、花と遺影を供えた。
勇介『遂にアカデミア号が完成したよ。でも、僕達は君達の仇を取る事を決して忘れちゃいないからな。』
卓二と麻理が乗りたがっていたスペースアカデミア号。
しかし、何故こんな事になったのか、思いもしなかった。
三人は波打つ岬を見つめる。
その時、星博士が墓地にやってくる。
星『やあ。私も報告に来たくてね。』
星博士は墓の前で手を合わせた。
めぐみ『博士。』
めぐみは言った。
星『ん?』
めぐみ『この二人を、スペースアカデミア号に乗せてください。』
そう言うとめぐみは卓二と麻理の遺影を持つ。
めぐみ『この二人、どれだけ乗りたがってた事か・・・。』
めぐみは二人の遺影を合わせた。
星『ああ・・・。』

その頃、スペースアカデミア号の発進準備が着々と進められていた。
乗組員の一人が卓二と麻理の遺影を置いた。
勇介達はスペースアカデミア号の見える庭に着いた。
たくさん人が集まっている。
そして、カウントダウンが開始される。
ゼロになると同時に、スペースアカデミア号は発進した!
生徒達が喜びに満ちていたその時、
謎の戦闘機が空に飛来した!
勇介『何だあれは!?』
戦闘機は生徒達の後ろに迫るが、何とか回避した!
次に戦闘機は、レーザー砲をスペースアカデミア号に向けて発射!
エンジンは被弾し、船内で大爆発が起こった!
警告音が鳴り、星博士は驚きの顔を見せる!

Aパートアイキャッチ(超獣剣を持ったライブロボ(2話から登場))

Bパートアイキャッチ(地球をバックに、ファルコン・ライオン・ドルフィンが整列)

スペースアカデミア号のエンジンは炎が燃え広がっていた!
めぐみ『皆が・・・皆が!』
勇介達は走り出した!
そして、炎に包まれているスペースアカデミア号は街に落下!大爆発が起こった!
ビーム砲が街に、そして科学アカデミアに襲ってきた!
人ごみを振り切りながら、勇介は走る!
めぐみは自転車をこいで爆発から逃れた!
丈は倒れながらも一生懸命走る!
だが勇介は爆風に巻き込まれて吹き飛ばされた!
三人は無事に合流した!
だが、ビーム砲が三人に迫り、大爆発した!

しばらくして、科学アカデミアは瓦礫の山と化した。
勇介は倒れているめぐみを見つける。
勇介『めぐみ、大丈夫か!?』
めぐみはゆっくりと立ち上がる。
丈も、勇介の元へやってくる。
丈『勇介!』
勇介『丈!』
丈『一体奴ら何モンなんだ!?』
その時、戦闘機の一機がゆっくりと止まる。
ハッチが開き、そこから三人の人物が降りてくる。
だがその人物は、剣史・ルイ・豪の三人にそっくりだった!
勇介の脳裏で、二年前の出来事が甦る・・・。
勇介『月形・・・!』
丈とめぐみも驚きの顔を見せる。
ケンプ『ほう、下等生物は生命力が強いな・・・。』
ケンプは足で花を踏み潰した。
勇介『黙れ!貴様らこそそれでも人間か!?』
ケンプ『・・・あの日から俺達は、人間を捨てたのさ!』

二年前、武装頭脳軍ボルト基地『ヅノーベース』。
ヅノーベース艦内で、剣史・ルイ・豪の三人はある男に呼ばれた。
剣史『あなた様は・・・?』
その男こそ、武装頭脳軍ボルト首領『大教授ビアス』である。
剣史『大教授・・・ビアス・・・!』
三人は敬礼した。

ケンプ『俺は武装頭脳軍ボルト、『ドクター・ケンプ』となったのだ!』
マゼンダ『そして私は、『ドクター・マゼンダ』!』
オブラー『『ドクター・オブラー』!』
勇介『お前達・・・!』
勇介は驚きを隠せなかった。
ケンプ『地球は真の天才、大教授ビアスを中心とした、天才だけによって支配されねばならん!』
マゼンダ『その為に、お前達の様なクズを掃除しに来たのさ!
     フィンガー・ガン!』
マゼンダは、右手の人差し指からフィンガー・ガンを発射した!
丈『どうなってんだ!?』
マゼンダ『アハハハハ!』
マゼンダは声高く笑った!
ケンプ『美獣ケンプ!』
ケンプは苦しみだした!
そして、体格や姿も変わった!
ケンプは、『美獣ケンプ』に変身した!
丈『バケモンか、てめえ!?』
ケンプは光線を発射!
三人は倒れた!
ケンプ『見たか!大教授ビアスの元で二年間身に付けた、この科学力を!』
勇介『お前らに二年の月日があったなら、俺達にも二年の月日があったんだ!』
めぐみ『二年前、あなた達が宇宙へ消えてから、私達は外敵の存在を確信した。
    そして密かに準備してたのよ!』
丈『卓二と麻理、そして、多くの仲間や人々の仇を、今晴らしてやるぜ!』
勇介『俺達は、生きとし生けるものを守る戦士!』
勇介は、ハヤブサのエンブレムが刻まれた右手のツインブレスを突き出した!
勇介『レッドファルコン!』
次にそのブレスを右手のツインブレスに連結させ、レッドファルコンに変身!
丈『イエローライオン!』
丈はツインブレスを連結し、イエローライオンに変身!
めぐみ『ブルードルフィン!』
めぐみはツインブレスを連結し、ブルードルフィンに変身!
ファルコン『超獣戦隊!』
三人『ライブマン!』
三人は名乗りのポーズを決めた!
ケンプ・マゼンダ・オブラーは驚く!
ファルコン『この強化スーツ・・・二年前のものとは違うぜ!』
ケンプ『戦闘兵ジンマー!』
ボルトの戦闘兵『ジンマー』がライブマンに迫る!
ファルコン『ファルコンソード!』
ファルコンは、ファルコンソードを取り出した!
ファルコン『行くぜ!』
三人は、それぞれに分かれて攻撃を仕掛けた!

ファルコンはジャンプし、ファルコンソードでジンマーに斬りかかった!
そして、ジンマーの頭部のボディが真っ二つに斬り裂かれた!
ファルコン『ライブラスター!』
ファルコンは光線銃、ライブラスターで攻撃!
ジンマーは自爆し、ファルコンは爆風に飛ばされた!

ドルフィンは、弓状の武器、ドルフィンアローで攻撃!
だがジンマーは鎖を投げつけ、ドルフィンの首に巻きついた!
そして、電撃がドルフィンに炸裂する!

ライオンは、グローブ状の武器、ライオンパンチで攻撃!
ジンマーは頭部を飛ばし、目からレーザーを発射!
次にライオンは、ジンマーに抱きかかり、壁に叩きつけられた!
ライオン『ライブラスター!』
ライオンはライブラスターを発射!ジンマーの右腕を撃ち落とした!
だが、右腕が突然動き出し、飛び出してライオンの首を掴んだ!
ライオン『どうなってんだ!?』
ケンプは胸の目から光線を発射!
ライオンは弾き飛ばされた!

ドルフィンは倒れた!
ファルコン『大丈夫かドルフィン!?』
ドルフィン『ええ!』
ドルフィンはゆっくりと立ち上がる!
マゼンダ『エルボー・ガン!』
マゼンダは、右ヒジに仕込まれたエルボー・ガンで攻撃!
二人は攻撃を受けた!
マゼンダ『パーム・ガン!』
今度は左手に仕込まれたパーム・ガンを発射!
二人は大ダメージを受けた!
ケンプ『フフフフ・・・ライブマン、ここまでだな。』
ファルコン『おのれぇ!』
マゼンダ『死になさい!』
マゼンダがとどめを刺そうとしたその時!
もの凄い振動が起こった!
四足獣のメカが走っている!
マゼンダ『あれは・・・!?』
ファルコン『ランドライオン!』
ランドライオンは突進し、ケンプとマゼンダは弾き飛ばされた!
ランドライオンには、イエローライオンが乗っていた!
ファルコン『よし、今だ!』
ドルフィン『ええ!』
ファルコンとドルフィンは走り出した!
ケンプ『ボフラー戦闘機!』
戦闘機はランドライオンに攻撃!
ランドライオンは洞窟に入った!
そしてランドライオンは洞窟の壁を突き破った!
ライオン『行くぞ!』
ランドライオンは、戦闘機の尾に噛み付き、スイングした!
そして戦闘機は墜落した!
ライオン『ライオンジャーンプ!』
ランドライオンは素早くジャンプし、山を登った!
ランドライオンに気を取られていた戦闘機は墜落した!
そしてランドライオンは山頂に立った!
ファルコンとドルフィンは攻撃を受け続けた!
ライオン『二人が危ない!ライオンカノン、発射!』
ランドライオンはライオンカノンを戦闘機に向けて発射!
ファルコンとドルフィンは未だに攻撃を受け続けた!

ナレーション『かつての友は、悪魔に魂を売った恐るべき敵として戻ってきた。
       果たしてライブマンは、この狂気の天才達に勝てるのであろうか!?』

第1話 完

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