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特命戦隊ゴーバスターズの第1話


街にメガゾードとバグゾードが出現。

地上に降り立つ。

人々は逃げ惑う。

メガゾードたちの光線が塔を破壊。

西暦2012年

ニック「おい、ヒロム! ヒロム、聞こえるか? もちろん起きてんだろ? なぁ、聞いてんのか、ヒロム。さぁ、今日も1発おはよう……って!」

桜田ヒロムは新聞の鶏を見てフリーズしていた。

ニック「ワオ。なんてこった…… 朝からフリーズ状態か…… 頼むよヒロム。ついに来たんだぞ、あれが!」

クレーンから岩崎リュウジと宇佐見ヨーコがビルの中を覗いていた。

するとモーフィンブレスから通信が入る。

司令官「特命、近代地区Cの531ポイントにおいてエネトロン流出の疑いあり 。不正利用者であれば、身柄を確保の上警察局へ連絡……」

エネルギー管理局 特命部 司令室

そこには司令官の黒田タケシ、オペレーターの森下トオル、ゴリサキ・バナナとウサダ・レタスがいた。

ウサダ「チーカマ×2うるさいな!」

司令官「ただし、ヴァグラスであった場合……特命部権限によってただちにシャットダウンせよ」

するとヨーコは男がエネトロンを流出しているところを見つける。

リュウジは男をスキャン。

ヨーコ「エネトロン流出確認!」

リュウジ「ヴァグラス反応確認!」

ヨーコがおやつを食べる。

リュウジ「行きますか。バスターズ、レディー……」

ヨーコ「ゴー!」

2人「はぁ―――っ!!」

2人はクレーンでビルの突っ込む。

一方、ヒロムはようやく動けるようになる。

チダ・ニックがバイクから人型に 変形。

ニック「おーい、ヒロム! ヒロム、起きろって。これ見ろって!」

ニックが差し出したのはゴーバスターズのカバンだった。

そんな中、リュウジとヨーコは男2人の銃撃に苦戦していたが、飛び出す。

イッツ、モーフィンタイム!

2人「レッツモーフィン!」

リュウジがブルーバスターに、ヨーコがイエローバスターに変身。

男たちから銃を薙ぎ払う。

ブルー「ヴァグラスに皆さん。抵抗はご自由に!」

イエロー「どっちみちシャットダウンさせてもらうから!」

すると男2人はヴァグラスの戦闘員、バグラーとなる。

一方、ヒロムはカバンを開ける。

中にはジャケットやアイテム、マニュアルが入っていた。

ヒロム「ゴーバスターズ……」

ニック「よっと。ヒロム!」

ニックがバイク形態に変形。

ヒロムを乗せて出動。

そんな中、ブルーとイエローはバグラーと交戦中。

ウサダ「よーし、いいよヨーコ。そこだ!」

トランスポッド

イチガンバスターを取り出す2人。

イッツタイムフォーバスター

イチガンバスターの砲撃がバグラーに炸裂。


Mission1
特命戦隊、集結せよ!



男が屋上に逃げ込むとブルーとイエローが現れる。

ブルー「さて。お前もいい加減正体を現したら?」

すると男の手の平から触手が伸びる。

男は姿を変え、ヴァグラスの幹部、エンターとなる。

エンター「サバ。ゴーバスターズ……」

イエロー「サバ? 人を魚みたいに!」

ブルー「ヨーコちゃん。今の調子どう?ってフランス語」

イエロー「え? 知ってた!」

エンター「私はエンター…… お見知り置きを。あなた方が勝手にヴァグラスと呼んでいる私たち。これから始まる本番を、プロデュースさせていただきます……」

イエロー「本番!?」

エンターが2人に襲い掛かり、消える。

司令室

司令官「森下。これま でヴァグラスに奪われたエネトロンの総量は?」

森下「推定で60万t。都市エネルギーの約1年分です」

司令官「本番か…… ついに始まるということか……」

ゴリサキ「神様。リュウジを守ってくれてありがとうございます」

ウサダ「へぇっ、神頼みするほど頼りないんだね。その点、うちのヨーコは心配なし! ウサダとしては余裕スイスイ!」

そこへ1人の女性、仲村ミホがやってくる。

ミホ「すいません、失礼します」

ウサダ「はぁ? 失礼なことは最初からやめてください!」

司令官「来る…… ゴーバスターズが2人では持たない時が」

一方、ヒロムは海を見ていた。

ニック「ヒロム…… この素晴らしい景色ともしばらくお別れだな。でも、本当にいいのか ? リカさん、悲しむぞ?」

ヒロム「ニックは心配しなくていい! 姉さんにはちゃんと話す!」

ニック「柔らかくだぞ? お前は何でもストレートに言い過ぎるから」

ヒロム「普通に話してるだけだ!」

ヒロムがニックにまたがり、それを走らせる。

ニック「その普通が……おっと、病院は次左だ!」

しかし、ヒロムは右に曲がってしまう。

ニック「おい、左って言ったろ! 何で右に曲がるんだ?」

ヒロム「お前がバディロイドのくせに方向音痴だから!」

ニック「ストレートな指摘をサンキュー!」

一方、エンターはケーブルをノートパソコンにつなげる。

すると異空間にワープしてしまう。

エンター「アロー×3。我がマジェスティ、メサイア」

ヴァ グラスの首領、メサイヤが現れる。

メサイア「エンター…… ここは息苦しい!」

エンター「マジェスティ。もうすぐです…… 13年の長い暗闇ももうすぐ終わります。次に苦しむのは、人間です」

メサイア「人間…… そうだ、人間だ!」

エンター「ウィー×3。マジェスティ。すべてお任せを……」

エンターが現実世界に戻る。

その後ケーブルをショベルカーにつなげる。

エンター「メタウイルス、齧る。インストール!」

カードをスラッシュ。

ショベルロイド×3

ショベルカーがメタロイド、ショベルロイドとなる。

そのデータが工場にインストール。

メガゾードにスキャンされる。

エンター「さぁ、フェスタの始まりです!」

特命部

ミホ「仲村ミホです。本日付けを持って、特命部のオペレーターに任命されました…… 文明センターでの成績は……」

警報音が鳴り響く。

ゴリサキ「な、何!?」

森下「司令官! 三山地区でエネトロンの異常消費反応です! もしかしたら、メタロイドを……」

ゴリサキ「え?」

ウサダ「きたぞ……」

司令官「ついに動き出したか…… 仲村、悪いがすぐに実戦だ。ウサダ、サポートしろ」

ウサダ「ええっ?」

ヨーコがウサダを叩く。

ヨーコ「ウサダ、文句言わずにやる!」

ウサダ「ラジャーラビット……」

ゴリサキ「リュウジ、ついに来た! 初めてあれが…… メ、メタ……メタロイド……」

リュウジ「落ち着け! この時のために訓練してきたんでしょうが」

司令官「リュウジ、ヨーコ。ヴァグラスのこの世界の侵攻を、絶対に許すな。出動だ!」

リュウジ、ヨーコ「了解!」

森下「シューター使ってください! リンク完了してます」

ゴリサキ「気をつけて、リュウジ……」

ウサダ「いってらっしゃい」

2人はゴーグルをかけ、シューターに入る。

ミホ「あんな若い子が戦うんですか?」

ウサダ「宇佐美ヨーコは特別。もちろんリュウジも。13年前にある力を受けてからずっとウサダ たちバディロイドと一緒に仕えてきた」

街ではショベルロイドが暴れていた。

森下「シューターハッチA-2をオープン!」

シューターからリュウジとヨーコが出てくる。

ウサダ「特命戦隊ゴーバスターズとして戦うために……」

イッツモーフィンタイム!

2人「レッツモーフィン!」

リュウジとヨーコがゴーバスターズに変身。

ショベル「お前らがゴーバスターズか」

イエロー「お前がメタロイドか」

ブルー「よろしく! とは言いづらいな……」

トランスポッド

ブルーがイチガンバスターを、イエローがソウガンブレードを装備。

ショベル「おのれ!」

ショベルロイドが銃を連射。

ウサダ「敵はヴァグラス。そしてあれは、ヴァグラスがメタウイルスを物体にインストールして作り出すメタロイド…… でも、仲村の仕事はそっちじゃない。亜空間のモニター技術を訓練されたはずだよね? やって、すぐに!」

ミホ「はい」

ミホがコンピューターを操作。

ミホ「え? 亜空間から何か転送されてきます」

ウサダ「転送完了時間は?」

ミホ「待ってください!」

時間が表示される。

ミホ「今から3分30秒後です」

ウサダ「こちら司令室! 亜空間からの転送が開始されたよ! 時間はブレ スを見て」

モーフィンブレスが鳴り響く。

イエロー「え? うそ。訓練より全然早い!」

ブルー「これが実戦ってやつ。うわっ!」

ショベル「ぼんやりしてると、お前らも穴だらけだ!」

司令室

ゴリサキ「もうダメだ! やっぱりメタロイドは強い……」

ウサダ「うるさいよ、ゴリサキ!」

森下「司令官! もう1人のゴーバスターズはまだ……」

ミホ「もう1人? もう1人いるんですか!?」

ウサダ「いるよ。ヨーコたちと同じ特別な子があと1人。でも……」

(『いやです! ヒロムには絶対そんなことさせません!!』)

一方、ショベルロイド戦。

ブルー「こんな時は、最後の1人の登場ってのがお約束なんだけど……」

イエロー「無理! お姉ちゃんが大 事大事で手放してくれないんでしょ? そんなシスコン、来ても邪魔! はぁ!」

病院

ヒロムの姉、リカが絵を描いていた。

リカ「心配かけてごめんね…… ただの疲れだって。明後日には帰っていいって先生が言ってた」

ヒロムがリカをじっと見る。

リカ「何?」

ヒロム「姉さん…… 俺、行くよ」

リカ「行くってまさか…… ヒロム!」

そこへニックが病院にやってくる。

ニック「ヒロム!!」

病室

リカ「ヒロム……」

ニックがやってくる。

ニック「始まったぞ…… 戦いが、始まった!」

リカ「ニック! あなたが唆したのね、戦いだなんて。ヒロムがどんな危険な目に遭うのかわかってるの?」

ニック「ああ、いや……」

ヒロム 「姉さん…… 俺は決めてたんだ。13年前のあの日から……」

リカ「ヒロム……」

ヒロム「逃げるわけにはいかない…… 俺たちが戦わなきゃまた悲劇が起こる。俺たちの父さんや母さんみたいに……」

ヒロムの腕にはモーフィンブレスが装着されていた。

ヒロム「姉さん…… 13年間守ってくれてありがとう…… 俺は、戦って勝って、また戻ってくるよ」

ヒロムが病室を去る。

リカ「ヒロム!」

ニックが追いかける。

ヒロムがジャケットを着用。

ヒロム「急ぐぞニック」

ニック「OK! 1発戦って1発勝って、1発戻ってくるか!」」

ニックが走り出す。

ミホ「転送開始時間まであと10秒…… 9、8、7、6、5、4、3、2、1。転送完了! 来ます!」

亜空 間からメガゾード、ショベルゾードが転送。

街を破壊し始める。

ショベル「さすが俺の分身。大した力だ!」

司令室

森下「メガゾード、エネトロンタンクに向かってます!」

ミホ「どういうことですか!? どうしてタンクを?」

ウサダ「ヴァグラスのボス、メサイアは亜空間からこの世界に来ようとしている! そのためには大量のエネトロンがいるんだ。だから……」

森下「敵メガゾード、タンクに到達します!」

ショベルゾードがタンクに手をかける。

森下「タンク迫撃! 第2、第3装甲板、消閑! タンク側からまさに救援信号です!」

ウサダ「無理だよ! 今は行けない」

ゴリサキ「もう、ダメだ!」

ヒロム「こちら桜田ヒロム。司令室、聞こえますか? 」

司令官「ヒロム…… きたか」

ニック「期待の星、チダ・ニックもお忘れなく!」

ヒロム「状況はわかってます。01出してください」

ゴリサキ「え? 訓練もなしにいきなり!?」

ニック「この俺がシュミレーションやらせてないと思うか!?」

ヒロム「大丈夫、できます」

ウサダ「うわ。自信満々!」

司令官「よし…… バスタービークルCB-01、緊急発進準備……」

一同「え? 了解!」

ミホ「バスタービークルCB-01、緊急発進準備!」

司令官「バスタービークルCB-01……発進!」

森下「全回路、動力伝達、問題なし!」

ミホ「回路クリア、オールグリーン!」

森下「バスターエンジン、回路接続」

CB-01が発進。

ビルの通路を踏み台にジャン プ。

森下「オートナビゲーションシステム、作動!」

ショベルゾードがエネトロンを抜き取ろうとする。

イエロー「エネトロンが!」

ショベル「いいぞ! 根こそぎ奪い取れ! ハッハッハ……」

するとそこへニックにまたがったヒロムが現れる。

トランスポッド

イチガンバスターを取り出し、ショベルロイドを銃撃。

左のゴーグルが割れる。

ヒロム「後は任せます!」

ニック「あのでかいのは俺たちに任せろ! OK!」

ブルー「あいつら……」

イエロー「まさか来たの?」

ニックが道路を走行中。

イッツモーフィンタイム

ヒロム「レッツモーフィン!」

ヒロムがレッドバスターに変身。

するとレッドの背後にCB-01が現れ、レッドとニックを回収。

森下「レッドバスター、およびバディロイド回収完了!」

ミホ「バディロイド、接続!」

ニック「行くぞ!」

森下「シート固定!」

レッツドライビング

ミホ「インターフィールド、接続」

森下「レッドバスター、コンタクト、すべて問題なし!」

CB-01がショベルゾードを砲撃。

レッドがコードを入力。

CB-01がゴーバスターエースに変形。

ニック「ヒロム! 訓練通り、ターゲットの捕捉は俺に任せろ! お前は戦いに集中だ」

レッド「わかってる」

ゴーバスターエースが上空からショベルゾードをパンチ。

そしてそのまま押していく。

するとショベルゾードがミサイルを発射。

それを交わすゴーバスターエース。

しかし、ミサイルがビルに当たり、倒れ始める。

イエロー「ビルが!」

ゴーバスターエースがそれを受け止める。

ニック「ふぅ。危なかっ たな、ヒロム!」

ウサダ「やるじゃん!」

ブルー「ねぇ、初めてにしてはやるね」

イエロー「まぁね。リュウさん、こっちも気合い入れないと!」

するとショベルゾードが再び砲撃。

レッド「これじゃあいくらやっても致命傷を与えられない! 懐に飛び込む。ニック、ターゲットまでの分度を計算!」

ニック「OK!」

ニックが分度を計算。

ニック「これだ!」

レッド「よし!」

ゴーバスターエースがバスターアニマルに変形。

そのままショベルゾードに飛び込む。

そしてゴーバスターエースに変形。

イッツタイムフォーバスター

レッド「はぁーっ!」

イッツタイムフォーバスター

ゴーバスターエースの斬撃がショベルゾードに、イチガンバスターの砲撃がショベルロイドに炸裂。

2体とも大爆発。

レッド「シャットダウン、完了!」

ヘルメットを外したリュウジとヨーコがゴーバスターエースを見上げる。

リュウジ「ヨーコちゃん…… 誰がシスコンだって?」

ヨーコ「知らない! だってウサダがそう言ってたもん」

レッドもヘルメットを脱ぐ。

ニック「最高だ、ヒロム。これなら戦える! 間違いない」

ヒロム「戦って、勝つ。絶対に……」


(終)





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