ドラゴンヘッド
第1話
〜終学旅行〜
修学旅行の帰り、青木照(テル)たちが乗っていた新幹線が、トンネルの中で大事故を起こした。>>
「はっ
‥‥
ラジオ‥‥?
暗くて‥‥
何も見えない‥‥
‥‥?
どうなってるんだ!?
‥‥
‥‥え!?」
辺りを見渡すと、クラスメートたちの死体がひろがっていた。>>
「‥‥
う‥‥
わあああああ!
誰か助けて――っ!!
助けてくれェェェ――!!
おお――い!!
お――いっ!!
ううっ
‥‥う
‥‥
ああっ
‥‥
そうだ‥‥事故だ!
僕たちの乗っていた新幹線‥‥
浜松を過ぎて‥‥
え―と‥‥
たしか‥‥
トンネルに入ったトタンに‥‥
いきなり‥‥
脱線‥‥
したんだろうか?」
【回想…事故直前の新幹線の中>>
「んじゃ東京までCDかりてくよン」
「オケッ」
テルが車内をうろついていると生活指導の先生(あだ名:ミニラ)に遭遇する。>>
「ゲッ ミニラだ‥‥!!」
「ん?5組の青木照だな
こんなトコで何してる?」
「‥‥あ‥‥
友達にCDを返そうと‥‥」
「用もないのに歩き回るなって
何度いったらわかるんだよお前らは?」
「ハァイ(ったくやなツラだよ)」
「なめてんのか青木
それが俺の注意を聞く態度か?」
「す‥‥すいません」
「‥‥よしっ自分の席に戻れ
他の客に迷惑かけんなよ」
「(なにスゴンでんだよ
ったくヤなヤロ―だぜ)」
「おっテルゥ〜〜
どこ行ってたんだよォ」
「ミニラに捕まった‥‥」
「うわ〜」
「あの野郎生活指導とか言って
やりたい放題だゼ」
「なんだ?
見ろよプーヤンあの空‥‥」
「へ?あ‥‥?」
・
・
・
ド―――――――ン
ガガガガガ
ドドドド
「うわあああああああ」
「キイヤアアアア」
‥‥
そうだ
突然衝撃がきて‥‥
悲鳴が‥‥
車両がゆれて‥‥
体がイスから‥‥
証明が‥‥
そうだ!!
事故にあったんだ!!
僕たちの乗った新幹線が‥‥
脱線して転覆した!?】
「うっうっ嘘だろ!?
なんでだよ冗談じゃないよっ!!
や‥‥やめてくれよ!!
誰かァ!!
体がはさまれて動けないんだよ!
先生!プーヤン!和田ァ!ミチオ!
誰か答えてくれェ!‥‥」
しかし、周りからは何の反応もない。>>
「なんで返事がないんだよ‥‥
みんな死んじまったのかよォ
うっうっ
もしかして生きてるの俺だけ‥‥
!?」
突然、地震が起こる。>>
「うわわわっ
車両が倒れるのか‥‥!?
うわああああ
助けて――っ
助けてくれよォ――!!」
・
・
「い‥‥今の揺れで‥‥
体が抜け出せそうだ!」
イスの間からなんとか抜け出し、先生のポケットのライターを取り出す。
そして、車内を見渡す。>>
「こ これが
僕の乗っていた新幹線‥‥!?
うわああああ」
その日、修学旅行帰りの僕らを乗せた新幹線は
大事故を起こした‥‥。
そしてそれは―――
僕がこれから
思いがけない世界に放り出されることになる
始まりだったんだ―――。