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特捜戦隊デカレンジャーの第1話
 

デカレッドの乗るパトストライカーが猛スピードで走っていた。

レッド「どこまで逃げりゃ気がすむんだ、カブトムシ野郎!!」

パトストライカーが追っているのはディアマンテ星人ドン・モヤイダの乗るスカラベーダーでった。

第28銀河系・惑星チャンべーナ

レッド「スピードなら負けないぜ!!」

パトストライカーがスカラベーダーの横に来てぶつかる。

スカラべーダーもぶつかる。

モヤイダ「そうはいかんぞ……」

スカラベーダーが後ろからパトストライカーに攻撃を仕掛ける。

レッド「うわぁっ!! あーッ、もう! デリートしてやる。青の人!!」

上官「やめろ、見習いには無理だ!!」

爆発でパトストライカーが吹き飛ぶ。

レッド「わあ――ッ、うそだろ!?」

教会

チャンべーナ星人が結婚式をあげていた。

新郎と新婦が誓いの口づけをしようとしたその時、パトストライカーが教会に突っ込んできた。

レッド「ごめんね! 裁判所の許可出てんじゃん!! 見習いだからってほっとけるかよ! どこ行きやがった!?」

レッドスカラベーダーを発見する。

モヤイダ「しつこいやつだ……」

レッド「見つけたぜ。今度こそ逃がすか!! スペシャルポリス7人の命を奪った上、逃走中に子供まで跳ねやがって!! 俺の怒りは空前絶後、疾風怒涛! うおお――!!」

スカラベーダーがパトストライカーに跳ね飛ばされ、モヤイダもろとも爆発してしまう。

レッド「やったぜ!!」

しかし、前にはドラム缶だった。

レッド「うそ――!!」

パトストライカーがドラム缶に突っ込む。

しかもそこには道がなかった。

レッド「道がない!!」

パトストライカーのアームが角を持ってギリギリで止まる。

レッドが変身を解いて赤座伴番・通称バンの姿に戻る。

その手にはペンダントがあった。

バン「やったぜ……」

バンの脳裏にはひき逃げされた少年の記憶が甦る。

「こら―――!!」

パトストライカーに上官のホログラムが映し出される。

上官「候補生・赤座伴番! 上官を無視するようなやつはクビだ!! スペシャルポリスの資格は取らせん」

バン「え――――!?」

上官「と言いたいところだが、なぜかたった今、辞令が降りた。お前は正式に、地球所のデカだ!」

バン「警察署地球署刑事……赤座伴番!? よっしゃあ!!」

バンが頭をぶつける。

バン「いってぇ……」
 

Episode.01
ファイヤーボール・ニューカマー
 

地球

複数のパトカーが走っていた。

宮内「機動104から531、バスジャック犯の現状況を送られたい!」

バスの中では運転手や大勢の乗客たちが助けを求めている。

警官「人質に凶器を突きつけて何かを要求している模様。なお、意味不明の言語のため、要求の詳細は不明です!」

宮内「機動104了解! どこの国のやつなんだ!?」

パトカーが現場に到着。

バスを持ち上げているのはラブーリ星人バラン・スーだった。

バスの中は大変なことになってしまう。

宮内「惑星犯罪者……アリエナイザー!! デカレンジャーを呼べ!」

警官「はっ!」

デカマシン・パトシグナーが現れる。

アナウンス「宇宙警察地球署です、巨大緊急自動車が通過します。中央によって両側の車線を開放してください! アリエナイザーの出現により、ここから先、事件を解決するまで通行止めとなります!」

パトレーラー、パトアーマー、パトジャイラーが現場に駆けつける。

宮内「来てくれたか!」

それらのマシンからデカブルー、グリーン、イエローが降りる。

イエローのディーナックルとディースティックが合体してディーショットとなる。

イエロー「セット。ディーショット!! 命名・天秤君……」

ブルーがSPライセンスで調べる。

ブルー「そのあだ名、スーパークール……」

グリーン「刑事ドラマなら、「来るな! 撃つぞ!!」ってとこだな……」

イエロー「なまりがあるけど。第28銀河系の言葉ね。意味は「来るな、撃つぞ!」」

グリーン「まんまかい! あれ、ウメコは!?」

グリーンがSPライセンスを取り出す。

グリーン「ウメコ、今、どこ!?」

胡堂小梅・通称ウメコが出る。

ウメコ「バスの真っ只中……」

ブルーたち「は?」

バスの扉にウメコの姿があった。

ウメコ「お使い中に、乗り合わせちゃったの……」

グリーン「おう、特等席!」

ウメコ「そうね、すっごくいい眺め!」

バスが揺れ始める。

次にバラン・スーがビルを破壊する。

宮内「デカレンジャー!!」

イエロー「逃走用のロケットを用意しろって……」

グリーン「簡単に言うね。あの天秤君……」

バス内

乗客たちが騒ぐ。

ウメコ「大丈夫だよ皆。もうちょっとだから、歌おう!」

乗客「何言ってんのよ、こんなときに!!」

ウメコ「僕らは皆、生きている♪ 生きているから歌うんだ♪ 皆も。僕らは皆生きている♪」

少女が歌いだす。

すると、バラン・スーがバスを揺らしだす。

ブルー「バンスペースファイルの紹介完了。作戦を転送する」

イエロー「プロセス確認!!」

グリーン「突入、攻撃、捕獲!!」

ブルー「行くぞ!」

グリーン・イエロー「ロジャー!!」

バス内

ウメコ「皆さん、後ろに下がってしっかり掴まっていてください!」

乗客たち「はい!」

ウメコ「エマージェンシー! デカレンジャー!!」

ウメコがデカピンクに変身。

ブルー「大した奴じゃない。とっとと逮捕して、務所送りだ!」

イエロー「そうね!」

グリーン「だね!」

3人「レディーゴー!!」

一瞬でバラン・スーを捕獲してしまう。

乗客たちが喜ぶ。

警官「解決……ですか!?」

宮内「何がどうなったんだ!?」

ナレーション「驚くのも無理はない。そのプロフェッショナルの技を特別にリプレイしよう」

ピンク「皆、行くよ!」

3人「レディーゴー!!」

イエロー「行くわよ天秤君! ライトフラッシュ!!」

パトアーマーがライトフラッシュでバラン・スーの目をくらます。

ピンク「ディーショット!!」

ピンクがディーショットでバラン・スーの足元を撃ち抜く。

グリーン「シグナルキャノン! キャッチロープ!!」

パトレーラーがキャッチロープでバラン・スーを巻きつく。

それによりバスが吹き飛んでしまう。

ブルー「マグネワイヤー!!」

パトジャイラーがマグネワイヤーでバスを見事キャッチして地上に置く。

ピンク「皆、もう大丈夫よ!」

少女「お姉ちゃん、ありがとう」

ピンク「よかったね!」

ピンクがバスから降りる。

ピンク「おいで、パトシグナー!」

ピンクがパトシグナーに乗り込む。

ピンク「ラブーリ星人バラン・スー、バスジャックの現行犯で逮捕します!! ホージーさん、やっちゃって!」

ブルー「俺に命令すんな! ジャイロワッパー!!」

ジャイロワッパーがバラン・スーにかけられる。

ブルー「これにて一軒コンプリート……」

警官「やった!!」

影から男が潜んでいた。

任務を終えたブルーたちがデカベースに帰還。

ブルー「天秤野郎を転送。俺たちのデカベースに帰ろうぜ!」

3人「ロジャー!!」

ピンクが変身を解いてウメコに戻る。

ウメコ「やったね、私たちって超強い!!」

ブルーが戸増宝児・通称ホージーに戻る。

ホージー「あれぐらいではしゃぐな。俺たち4人の実力なら当然の結果だ……」

グリーンが江成仙一・通称センちゃんに戻る。

セン「メンテありがとう。見込みよくなった」

鉄工所から誰かが手を振る。

イエローが礼文茉莉花・通称ジャスミンに戻る。

ジャスミン「いらないね、5人目は」

ホージー「ひよっ子のレッドか!?」

セン「俺たち4人のバランス、絶妙なのにね……」

ホージーたちがデカルームに入る。

そこで1人の男が唸っていた。

セン「ボス、ただいま戻りました!」

ボス「おう!」

ナレーション「アヌビス星人ドギー・クルーガー。それが彼の本当の名だ! 宇宙警察歴戦の勇士で現在は地球署の最高責任者である」

ボス「戻って早々悪いが、緊急会議だ。気になることがある……ん? ウメコはどうした!?」

ホージー「あいつ、こっそり直行したな!?」

ウメコはバスルームでバスタイムを満喫していた。

ウメコ「バスで流した汗はバスで流す。なーんてね!!」

「つまらん!」

ウメコ「え?」

マイクからボスの声がする。

ボス「すぐ来いウメコ。事件はまだ終わっちゃいない!」

ウメコ「はーい! ウメオ、ウメノスケ、ウメゴロウ、待っててね!」

ウメコが3匹のアヒルのおもちゃを置いて上がる。

デカルーム

ボス「天秤野郎を留置所にぶち込む前、ボディーチェックした。その時、腹の中から出てきたものだ……」

ジャスミン「意味不明物体ですね……」

ボス「組成は鑑識に調べさせている。どうやら天秤野郎は、何者かに運び屋にされたようだ……」

ジャスミンとウメコがSPライセンスのカメラで物体を撮る。

セン「運び屋に……」

ボス「うん。事件の直前、天秤野郎と地球外の何者かと交信を本部がキャッチした。それを翻訳したもんがこれだ」

ボスがコンピューターを操作すると、声がしてきた。

『太陽系第3惑星への侵入に成功したぞ。約束を果たせ!!』

『もうお前に用はない。腹の中だけのブツをいただく……』

ウメコ「天秤君は雇い主に裏切られちゃったってこと!?」

ジャスミン「よくある話……」

ボス「事件の全貌を掴むには、まず、そいつの謎を解くことだ。捜査を開始してくれ!」

一同「ロジャー!!」

センとウメコがデカビークル・マシンブルに、ホージーがマシンハスキーに、ジャスミンがマシンドーベルマンに乗り込む。

『Ready to send  out Dekavehicle.Insert the SP license.Confirmation of the I.D.information』

SPライセンスがセットされる。

『okay start up sp confirmation system.machine doberman.machine bull.machine husky.Open the gate.』

ゲートが開き、3台のマシンが発進される。

『Let`s go info the action .DekaVehicle.』

外はもう夜だった。

デカルーム

ボス「嫌な予感がするな……」

夜の街

男が銃を持っている。

警官「おい、お前、何してる!?」「何だそれは!?」

男が警官1人に発砲して逃げる。

警官「おい、大丈夫か!?」「追え!!」「B地区中沢から警視庁、47地区57通りにて不審者発見。来た17通りに向けて逃走中!!」

そこに男の姿があった。

警官「あいつだ!!」

パトカーに発砲して逃げる男。

警官「止まれ、止まらんと撃つぞ!!」「待て!!」「止まれ!!」

すると突如現れたトラックが男にぶつかる。

男は目を開けて死んでいた。

デカベース

チーニョ星人・白鳥スワンがデカマシンのメンテナンスを行っていた。

そこへ、ボスが顔を出す。

スワン「ロボのジョイントなら、もう少しかかるわよ!」

ボス「そうか……」

スワン「何焦ってるの、ドゥギー!?」

ボス「気になるんだ。このところの不可思議犯罪は、今までのとは何か違う。巨大な影がこの地球に覆い被さっている……そんな気がしてな!」

スワン「まさかそれで急遽召集!? 5人目君」

ボス「そうだ……デカとしての感でな」

宇宙

パトストライカーが地球に向かっていた。

バン「来たよ来たよ来たよ!! 赤座伴番が60億の期待に応えて地球に帰ってきちゃったよ―――!! 天上天下、唯我独尊、拍手喝采、乞うご期待!!」

地球に突入しようとしたその時、謎のバリアに引っかかる。

バン「うそ―――!! 俺、来るってわかってたから、バリア解除しといて繰んなきゃ!」

地球

ナレーション「デカレンジャーは、事件の鍵を握る宇宙金属の謎を追って聞き込みを続けていた。地球には、善良なエイリアンが人間の姿を借りて居住している。彼らの中に、金属の秘密を知る者がいる可能性にかけたのだ」

センとウメコが服屋の店員に聞き込みをしている。

店長「勘弁してくれ!! あのことなら何でもはくが、こいつだけには関わりたくない……」

ウメコ「何か知ってるのね!?」

セン「隠すと、かえってためになりませんよ!?」

店長「その金属は……怪重機の……」

すると、何者かが銃で店長を撃ち抜いた。

セン「しっかりしてください!!」

ウメコ「ダメ、心臓に命中しちゃってる」

すると、店長がエイリアンの姿となって消える。

コートの男が逃げるところをセンが目にする。

セン「あの男!! ウメコ!」

ウメコ「ボス!!」

ボス「何!? よし、わかった! ホージー、ジャスミン、すぐ合流して追跡だ!!」

ホージー・ジャスミン「ロジャー!!」

ジャスミン「行きましょ」

ホージー「ああ……」

ウメコとセンは男を追っていた。

セン「待て――!!」

ウメコ「待ちなさい!!」

男の前にマシンハスキーとマシンドーベルマンが立ちふさがる。

男はもう袋のねずみだった。

セン「そこまでだ!!」

ジャスミン「大人しくしなさい!!」

ホージー「あきらめろ……」

4人が男に歩み寄ると、そいつがすごいジャンプする。

ジャスミン「人間技じゃない!!」

センがSPライセンスで調べる。

セン「メカ人間だ!!」

ホージーたちから遠ざけようとする男。

ウメコ「逃げられちゃう!!」

ホージー「俺に任せろ!!」

ホージーのSPシューターが男を落とす。

ウメコ「行くわよ皆!」

ホージー「お前が仕切るな!」

4人が工場に突入する。

ホージー「メカ人間、何を企んでる!?」

男がコートを脱ぎ捨てる。

奴の名はパーツロイドである。

ジャスミン「『お前たちを倒す』って言ってるわ……」

ウメコ「チェンジスタンバイ!!」

ホージー「だからお前が仕切るなって!」

パーツロイドがビームを放つ。

一同「エマージェンシー! デカレンジャー!!」

ナレーション「コールを受けたデカベースから、形状金属デカメタルが、微粒子に分解され、送信される。そして、彼らの体の表面で定着し、デカスーツとなるのだ」

一同「フェイスオン!!」

爆発の中、4人がデカレンジャーへと変身する。

ブルー「デカブルー!!」

グリーン「デカグリーン!!」

イエロー「デカイエロー!!」

ピンク「デカピンク!!」

一同「特捜戦隊デカレンジャー!!」「ディーアップ!!」

デカレンジャーがディーアームズでパーツロイドに挑む。

グリーン「止めは刺さないよ。逮捕して連行するんだ!!」

ブルー「わかってる。廃語関係をはかせるんだろう!?」

グリーンたちの連続攻撃が炸裂する。

イエロー「そこまでよ!」

するとパーツロイドがアーナロイドを出してくる。

ブルー「何だこいつら!?」

グリーン「こいつらもメカ人間だ……」

イエロー「どうやらやるしかなさそうね……」

アーナロイドが一斉にかかってくる。

その隙にアーナロイドが逃げようとすると、バンのパトストライカーが現れる。

バン「ストライクアーム!!」

ストライクアームがアーナロイドを掴んで放り投げる。

そこへ、バンがパトストライカーから降りて駆けつける。

ピンク「あれって……」

グリーン「あれか!?」

イエロー「突然な奴……」

バン「一気に行くぜ!!」

ブルー「でしゃばるな、ひよっ子の出番じゃねぇ!!」

バンがSPライセンスを構える。

バン「エマージェンシー! デカレンジャー!!」「フェイスオン!!」

バンの体にデカスーツが装着される。

レッド「俺、特捜戦隊デカレンジャーの……デカレッド!!」

アーナロイドがもう5体現れる。

レッド「出たな!? 腕がなるぜ!!」

レッドがアーナロイドに挑む。

しかし、パーツロイドの銃撃で吹き飛ぶ。

レッド「油断大敵! ディーマグナム!! 行くぜ!!」

レッドが2つのディーマグナムでアーナロイドを蹴散らしていく。

レッド「俺のジュウクンドーで蹴散らしていくぜ!!」

レッドのジュウクンドーがアーナロイドを次々と一掃する。

レッド「絶好調!」

ピンク「私たちを差し置いて目立ちすぎ!」

イエロー「腕前はいいからとっとほかく!」

左右のアーナロイドが撃ち落とされる。

レッドはジャンプして高くから柱を走ってディーマグナムを放つ。

パーツロイドがビームを放つが、レッドのキックに飛ばされる。

ブルー「調子に乗りやがって!」

グリーン「まあまあ、落ち着いて。いいじゃない、とにかく捕獲さえできれば……」

ブルー「おい!!」

グリーン「え?」

レッド「ディーマグナム02、ディーマグナム01セット! ハイブリッドマグナム!!」

ブルー「ちょっと待て!!」

レッド「ディーパワー、チャージ! シュート!!」

ハイブリッドマグナムが炸裂。

パーツロイドが大爆発してしまう。

レッド「やったぜ!!」

残骸が散らばる。

一同「違うだろ『でしょ』!?」

レッド「いやあ、待たせてごめんね、皆」

ブルー「お前、何やってんだよ!?」

レッド「あ、これッスか!?」

ハイブリッドマグナムをディーマグナムに分解させる。

レッド「いや俺、2丁拳銃なんスよ!」

ピンク「そうじゃなくって!」

レッド「え?」

ブルー「このバカ野郎!!」

ブルーがレッドを殴る。

レッド「ぐわ! この野郎、いきなり暴力はないだろう!?」

レッドもブルーを殴る。

ブルー「こうでもしなきゃわかんねぇだろうが!!」

レッド「何すんだよいきなり!?」

ブルー「まだわかってないのか!?」

イエロー「よしなさいって!」

グリーン「いたはずだよね」

グリーンが残骸に近づく。

グリーン「このメカ人間たちに指示した親玉が……」

警視庁

霊安室で死んでいるはずの男が目覚め、顔に何かが映りだす。

5人のSPライセンスが何かに反応する。

レッド「これは!!」

デカベース

デカルームのメカが弱まっていく。

ボス「これはいったい!?」

ボスがメカを調べる。

ボス「惑星バリアシステムが解除されていく……どういうことだ!?」

宇宙では、謎のパーツが地球に落下する。

ナレーション「デカルーム、突然の異変に見舞われる中、次々と落下した不可思議物体。果たして、その招待は何なのか!? 急行せよ、5人のスペシャルポリスたち! 調査せよ、特捜戦隊デカレンジャー!!」

(続く)
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