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重甲ビーファイターの第1話
 

昆虫戦士だ!!

ナレーション「世界各地で昆虫たちの突然の大発生が巣の移動なのか、原因不明の異常行動が起こっている。そして、ここ・日本でも。また、動植物にも異変が発生した」

水族館

ここで動物学者・トレーナーの羽山麗「れい」によるイルカのショーが行われていた。

麗「はーい、よくできました。どうしたの!? 今日はなんだか元気がなかったじゃない。怖いのね!? でも、いったいどうして!?」

山中

樹木医・片霧大作が歩いていた。

大作「ここ4,5日なんだかざわついてるなぁ……」

確かに、木がざわついていた。

大作「どうした、何を怖がってるんだ!?」

ナレーション「昆虫の異変を調査するため、日本から昆虫学者、地質学者、気象学者、植物学者などがアネン体のジャングルに派遣された……」

昆虫学者・甲斐拓也が立ち止まる。

「どうしました!?」

拓也「妙な音だな。聞こえませんか!?」

「別に。ここでも異常発生ですか!?」

拓也「昆虫の羽音でもない……鳴き声でもない……なんだろう!? ちょっと探ってきます。すぐ合流しますから」

一同「気をつけて!」

卓也が謎の洞穴に入った。

すると謎の光が老師グルへと姿を変える。

拓也「何だこれは!? カブトムシ!?」

グル「侵略者なのか!? 異次元から侵略者か!?」

拓也「カブトムシが喋った!」

グル「地球を征服しに支配するために……」

拓也「そうか、それで昆虫たちは逃げ出そうとして異常な行動集団を……」

グル「違う。戦うためだ……特に地球上の昆虫が絶滅することになろうと、最後の1匹まで戦い続ける……」

拓也「そのために戦力の増大を図ろうと。異常発生じゃなかったのか……だけど、だけど…本当に侵略者が繰るなら人間だって一緒に戦う!」

グル「今の人間は信用できん!」

拓也「誰だあなたは!?」

グル「老師グル……」

アースアカデミア日本支部

1台の車がそこに着く。

車から降りたのはアースアカデミア日本史部長・向井健三である。

「このプロトタイプアーマーの特徴は我々が新たに開発したバイオCPUから昆虫の持つ特殊能力を……」

博士が入ってくる。

「お帰りなさい!」

拓也「どうでした!?」

博士「あきれて物が言えん。政府はともかく国連まで!」

拓也「信用しないんですか!? 僕らの報告を……」

博士「昆虫の異常発生は異次元からの侵略者と戦うために戦力の増大を図ろうとした物。我々人間も準備にかからなくてはならない!! 力説したんだがなぁ……」

拓也「そんな、地球上の全生物の約70%をしめる昆虫が……いや、昆虫だけじゃない。植物、動物、貴重地質、あらゆる物が地球の危機を感じ取っているって言うのに……」

一同「そうです!」

拓也「向井博士、こうなったら僕らだけでも!」

博士「よし、大至急かかろう!!」

ジャマール要塞

ジャマー「ガオーム! ガオーム!」

そこへ、首領・ガオームが現れる。

ジェラ「ジャマールの絶対権力者として……」

シュヴァルツ「我らが偉大なる首領……」

ギガロ「ガオーム様……」

ガオーム「これより地球への侵略を開始する……」

一同「オー!!」

ガオーム「ジャマール要塞、突入!!」

要塞が地球に突入。

民間人が逃げる。

要塞から兵士・ジャマーの乗るジャマール戦闘機が発進され、町を攻撃し始める。

町の人々が吹き飛ぶ。

すると、昆虫たちが現れる。

「昆虫だ!」「昆虫!?」

「敵に向かっていく!」

昆虫たちの攻撃より戦闘機が墜落してしまう。

昆虫のほとんどがやられる。

戦闘機の攻撃により工場が火の海となる。

炎が要塞に吸収される。

ガオーム「あの建物をジャマール地球前線基地にする……」

ガオームの手により、町のほとんどがなくなる。

そこへジェラ、シュヴァルツ、ギガロが降り立つ。

ジェラ「聞け、人間ども! 我らが偉大なるガオーム様がここをジャマール前線基地とされた……!!」

ガオーム「狩れ!! 狩りと手をモルモット用の人間を捕獲するのだ……狩れ、狩りたてよ……」

ジャマーが人間たちを誘導していた。

ジャマー「歩け! さあ喜べ、いいところへ案内してやる! 歩け、今日からお前たちはガオーム様の奴隷となったのだ!!」

はるな「やめて!」

はるなが踏まれそうになったカブトムシのかごを取る。

ジャマー「こいつらにやられた仲間もいる。昆虫は敵だ!!」

はるな「お願い、やめて! カブトムシが怪我をしているの」

ジャマー「黙れ!!」

ジャマーがはるなをはたく。

はるなの父「はるな!!」

はるなの母「やめてください!!」

麗がジャマーを突き飛ばす。

麗「小さな虫にも命があるのよ。殺させはしないわ!!」

麗がジャマーに立ち向かう。

そこへ大作が自転車でジャマーに体当たり。

大作「大丈夫かはるかちゃん!?」

はるな「この人たちがお兄ちゃんから預かったカブトムシを!!」

大作「貴様らのために昆虫ばかりか、木や花たちがどれだけおびえてたか……」

麗「イルカが怯えたのもそのためだったのね!!」

麗と大作がジャマーに挑む。

すると、剣が大作を狙ってきた。

大作は何とか交わす。

サーベライザ「抵抗するものは許さん! 喜べ、貴様ら2人はこの用兵軍団切手の使い手・サーベライザ様のサーベルで地獄に送ってやる!!」

大量の昆虫軍団がサーベライザとジャマーに挑む。

大作「昆虫たちが……!!」

麗「化成よ!」

かごのカブトムシが鳴いている。

はるな「どうしたの!? 皆のところに行きたいの!? わかったわ。でも、気をつけてね……」

かごからカブトムシが昆虫たちに化成する。

すると戦闘機が追って来た。

さらに、大作たちに攻撃を仕掛ける。

アースアカデミア

博士たちがアーマーの開発に取り掛かっていた。

しかし、アーマーから火花が飛び散る。

博士「また失敗か!! いくら最先端のバイオマシンあり、生態機械工学といっても緒戦は人間による科学だ。はぁー……もし、成功したとしても、あのジャマールに勝てるかどうか!」

拓也「僕はあきらめません。なんとだって作り直して、改良して、奴らを……ジャマールを!!」

すると謎の光が現れる。

博士「何だこれは!?」

そしてそれがグルへと変わる。

拓也「グル!!」

博士「あなたがグル!!」

グル「拓也よ、お前の気持ちはわかった。人間を信じてみよう……そのアーマー、昆虫の精を吹き込もう……」

拓也「昆虫の精!?」

グル「何億匹もの昆虫が自ら捧げた生命を圧縮した昆虫の能力の結晶だ……」

グルの角が光る。

アーマーにそれが注がれ、変化する。

拓也たちが驚く。

アーマーが動き出す。

博士「見たか、拓也!! 動いたぞ!!」

拓也「アーマーに命が宿った!!」

グル「さあ、行ってくれ。君たちに相応しい人間がいるはずだ。彼らを探し当て、ともに戦うのだ……」

アーマーが変身アイテム・ビーコマンダーへと変わる。

グル「ビーコマンダー!!」

博士「ビーコマンダー!?」

真ん中のビーコマンダーが光る。

拓也「まさか、僕が!?」

グル「お前は選ばれた。そのビーコマンダーを起動し、重甲ビーファイター・ブルービートとなるのだ……!!」

拓也「重甲ビーファイター・ブルービート!?」

グル「あとの2人は間もなく選ばれる。行け、拓也!!」

拓也「重甲!!」

拓也がビーコマンダーをかざすと体にアーマーが装着され、ブルービートに変身する。

すると、残り2つのビーコマンダーも移動してしまう。

ブルービート「よし!」

前線基地

ジャマーが踊っていた。

大作と麗が鎖につながれていた。

サーベライザ「抵抗するものには死あるのみだ。見ているがいい……」

サーベライザの剣が大作に突きつける。

はるな「お兄ちゃん!!」

サーベライザ「泣け、泣いて許しを請えば助かりかもしれんぞ!」

大作「ふざけるな、誰が泣くか!! 皆、怖がるな。昆虫たちは命を掛けて戦ってるんだ。頑張って!」

サーベライザ「何!?」

麗「そうよ、人間だって力を合わせて戦うのよ!!」

サーベライザ「貴様……」

カブトムシが大作たちに声を掛ける。

大作「お前ははるかちゃんの……」

麗「うん…」

はるな「私のカブトムシが……」

サーベライザが切りかかるも、交わされてしまう。

そこへ、2つのビーコマンダーが麗と大作と1つなり、ジースタッグとレッドルとなる。

鎖が爆発する。

ジースタッグ「いったいなんだ!? この鎧みたいなものは……」

レッドル「どーゆうこと!?」

2人の前にブルービートが現れる。

サーベライザ「何者だ!?」

ブルービート「重甲ビーファイター!!」

ナレーション「重甲ビーファイター……それは、昆虫の様々な能力と人類の最先端科学とが合体、誕生した新戦士である……」

ジースタッグ「何だ!? おい、勝手に動くな!!」

ジースタッグ、ブルービートがジャマーに挑む。

レッドルがインプットマグナムをサーチする。

レッドル「インプットマグナムね!? 110。インプット。ビームモード!!」

インプットマグナムが火を噴く。

はるな「お兄ちゃん!! お兄ちゃん、助けて!!」

ジースタッグ「はるなちゃん!!」

ガオーム「ガオームゾーン、発動!!」

ジャマールの手がはるなを助けに行こうとするビーファイターを捕らえ、ガオームゾーンへと導く。

ナレーション「ガオームゾーンとは、首領・ガオームだけが発生させることのできる超次元のバトルフィールドである……」

そこへ、サーベライザの幻影が現れる。

サーベライザ「3人まとめて地獄へ送ってやる!!」

サーベライザの攻撃がビーファイターを襲う。

ナレーション「ガオームゾーンの中では、ジャマール怪人たちのエネルギー変換率が高まり、異次元兵士としての最高のパワーが発揮できるのだ」

ビーファイターがサーベライザにインプットマグナムを繰り出すが、交わされる。

すると、フィールドがまた別の場所に移動される。

黒い布がジースタッグを翻弄する。

ジースタッグが壁を超えてビルの屋上に落ちる。

今度はサーベライザの剣がジースタッグを襲う。

レッドルの周りの柱がレッドルを襲う。

3人はまた別の場所に移動され、サーベライザの剣を交わす。

そしてそれが爆発する。

サーベライザ「止めだ!」

3人が立ち上がる。

ブルービートが体をスキャンする。

ビーファイター「スティンガーウェポン!!」

背中からスティンガーウェポンを出す。

ブルービート「スティンガーブレード!!」

レッドル「スティンガープラズマー!!」

ジースタッグ「スティンガークロー!!」

スティンガークローがサーベライザを持ち上げ、回転する。

レッドルのスティンガープラズマーがサーベライザを攻撃する。

ブルービート「ビートルブレイク!!」

スティンガーブレードがサーベライザを切り裂く。

サーベライザが大爆発してしまった。

ようやく3人も現実世界に帰ってくる。

はるなのカブトムシが飛んでくる。

ジースタッグ「大丈夫だ。はるなちゃんはきっと救い出す!」

ナレーション「地球に生きるすべての生命を守るため、新戦士・重甲ビーファイターは誕生した。だが、ジャマールの侵略作戦は着々と進行している。戦え、重甲ビーファイター!!」
 

つづく
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