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未来戦隊タイムレンジャーの第1話
 

西暦3000年2月13日
 

ナレーション「西暦3千年……さまざまな歴史を繰り返した地球は新たな発展の時代を迎えていた。知的星人は……人間だけに留まらず、その行動範囲を地上から宇宙へ、そして時間にさえ広がっていた。時間移動装置……いわゆるタイムマシンが発明されて10年が経っているのである」
 

時間保護局
 

リュウヤ「ようこそ、我が時間保護局へ。新しいレンジャー諸君……我々の任務はその名の通り、時間を守ることである。過去に一度、軽率な時間移動によりこの30世紀は消滅寸前の危機に陥った。以来、時間移動は完全に禁止されたが万が一のために我々は存在する。歴史の保護は……最優先事項であり、最重要事項である」
 

Case File 1
時の逃亡者
 

ある飛行物が謎の施設に到着。

そして何者かが連行されている。

彼の名はドン・ドルネロである。
 

ロンダー刑務所
 

ロンダー刑務所の所員が怪物の圧縮冷凍に取り掛かっていた。

所員「第20犯罪者・DDラデス。圧縮冷凍完了……」

ラデスは圧縮冷凍され、カプセルに入れられる。

所長「次! 囚人番号35273、ドルネロ……」

時間保護局

リュウヤ「私の話は以上だ。サンプラシス」

会議は終わり、それぞれ解散する。

ドモン「彼女。終わったら食事でもどう!?」

ドモンが新入隊員・ユウリに手を置くと彼女は手を払いのける。

ユウリ「お構いなく……」

ドモン「あー……」

もう1人はアヤセである。

アヤセ「女引っ掛けたきゃよ、原始時代でも派遣してもらうんだな……」

ドモン「何だあんた!?」

シオン「あのー、プロファイターのドモンさんですよね!?」

ドモン「あ、ああ……」

彼は同じく新入隊員のシオンだ。

シオン「僕ファンだったんです。サインいいですか!?」

ロンダー刑務所

所長「ドルネロ、お前ほどの奴が随分簡単に捕まったもんだな。どうだ気分は!? 圧縮冷凍は、辛いぞ……」

ドルネロ「そいつは楽しみだ……」

所長は扉を閉める。

所長「ドルネロ……第一級犯罪により千年の圧縮冷凍を処分」

所員「おい!!」

所員は所長を殴り気絶させる。その後扉を開ける。

所長「何を!?」

ドルネロ「ギエン、時間移動の準備はできてんだろうな!?」

所員「ああ、きりのいいところで西暦2000年だ……」

所員はギエンへと姿を変えた。

所長「貴様ら……最初からそのつもりで!!」

ビームを発射する警備ロボだが、ドルネロがかわし、パンチを繰り出す。

パンチを受けた警備ロボは所員にぶつかる。

ドルネロ「どこ行っても警察(サツ)がうるせぇんでな……この時代をおさらばしようと思ってよ!」

ギエン「気づくのが遅かったな……」

ギエンとドルネロが銃で所員たちを乱射。

所長「うわああっ!!」

時間保護局

音声「歴史への影響を考え、時間移動は5名という少人数で行われます。それを補う意味で非常用緊急ツールがいくつか用意されています。これがその1つ、『クロノチェンジャー』で……」

音声が途切れ、緊急ブザーが鳴る。

『Red Aleft! Red Aleft Ranger Emergency Code』

女性「インターシティ警察により東京へ緊急連絡……ドルネロと仲間がロンダー刑務所の一部をジャック。西暦2000年へ時間移動の恐れあり!」

『Rabger Emergency Code』

リュウヤ「整列。犯罪者が時間移動する恐れがでた。出動に備えてチームを変遷する。お前……」

アヤセ「え?」

リュウヤ「お前……」

ドモン「え? うそ……」

リュウヤ「それからお前……」

シオン「はい……」

リュウヤ「最後に……」

ユウリ「隊長、私も行かせてください!」

リュウヤ「いいだろう」

上司「待て、新人ばかりでどうする!?」

リュウヤ「いい訓練です。時間飛行隊スタンバイ!!」

女性「了解。スクランブル体勢で待避」

『Chrono Ship Ygling! Stand-by to scramble! Pleace hold in scramble positions!』

プロバイダーベースからタイムマシンが出現した。

ロンダー刑務所

ドルネロ「よし、行くか」

ドルネロはシールをはがす。

ギエン「あとはリラ次第だ……」

ギエンが何かを置くとタワーの頂上が消えた。

女性「ドルネロが刑務所最上階のタワーと時間移動に突入した模様」

リュウヤ「行くぞ!!」

ユウリ・シオン「はい!」

ドモン「は、はい……」

上司2「待つんだ! 時間移動は慎重に行わなければ……我々が歴史を乱す結果になりかねない」

リュウヤ「時間移動の経験も指揮権も私にあります。言い争ってる間に歴史が破壊されたら誰が責任を取るんですか!? 急げ!!」

シオン「あ、ちょ…ちょっと」

『Release Docking Clamps! Providus! Stand-by for catapult!』』

リュウヤ「20世紀の服だ。好きな物を選べ」

音声「30世紀のものは既定の装備でない何も持ち込んではいけません。細菌、ウイルスも老幼です」

5人は服を着替え、スモークを浴びる。

ドモン「何だよこれ!?」

音声「20世紀に必要な情報をインプットします。効果は1年です。任務においては歴史の本は全て優先されます」

5人は飛行体に転送される。

『T-minus one minute and counting』

そこへ、鳥形のロボ・タックが現れる。

タック「ナビゲーターロボのタックだ! お前たちの面倒を見る。準備はいいか!?」

リュウヤ「急げ!!」

音声「タイムゲートオープン。時間飛行隊、発信します」

『10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、Blast off!』

プロバイダーが飛行体を発進させた。

それはすごい引力だった。

その時、謎の物体が現れた。

それはロンダータワーだった。

ユウリ「あれは!!」

ドルネロ「連れてってもらうぜ。20世紀にな……」

タック「大変だ。奴は始めから我々の飛行体を利用するつもりだったんだ! 緊急ブレーキを!!」

その時、リュウヤが銃でタックを打ち抜いた。

飛行体はロンダータワーごとゲートに入って行った。

そして、飛行体の中は火花が飛び散り、5人は気絶をしていた。

だが、ようやくアヤセが目を覚ます。

タイムカウンターは2000年になっていた。

アヤセ「着いたのか、2000年に……」

外は海岸だった。

その時、リュウヤがアヤセに銃を突きつける。

リュウヤ「残念だが見物する暇はない」

アヤセ「隊長!?」

ユウリ「待て!!」

ユウリがリュウヤにキックし、銃を落とす。

銃はドモンの額に当たり、目を覚ます。

そしてユウリはリュウヤの手に手錠を書ける。

ユウリ「インターシティ警察、マフィア関東捜査官よ!!」

ドモン「うそ!!」

ユウリ「ドルネロたちが時間保護局を狙ってるって情報があって潜入してたの。まさかこんな計画だったとは思わなかったけど」

リュウヤ「お前を選んだのは失敗だったな。しかし!!」

リュウヤは手錠を外し、ユウリに殴りかかった。

そして女性へと姿を変えた。

ユウリ「お前は、リラ!!」

リラ「でやあ!!」

ロンダー刑務所

ドルネロ「20世紀ってのはもうちょっと文明が発達してると思った」

後ろから物音が響く。振り向くとそれはリラだった。

リラ「辺鄙なところに落ちただけよ。アジトにはちょうどいいわ」

ギエン「リラ、早かったな。レンジャー共はどうした!?」

リラ「今頃自爆装置で……」

ドルネロ「そうか。晴れて自由の身ってわけだな……」

3人「ハハハハ」

一方、4人は縛られ、ピンチの危機に陥っていた。

音声「自爆まであと30秒。ただちに避難してください」

ドモン「早く何とかしないと。どうにかならねぇか!?」

シオンが何かでタックをいじっていた。

アヤセ「お前……」

シオン「このタイプのロボットなら目を閉じてても直せますよ」

タック「あんたたち何してるんだ!?」

ドモン「やった! タック、早くこれをほどけ!!」

音声「自爆まであと10秒。5、4、3、2、1」

飛行体は爆発し、4人が巻き込まれる。

一方、1人の青年・浅見竜也はジョギングをしていた。

その途中、黒煙を見て海岸に駆けつける。

そこに4人が転がっていた。

竜也「おい、大丈夫か!? しっかりしろ!! おい、大丈夫か? おい、大丈夫か!? しっかりしろ!!」

ユウリが目を覚ます。見てみると竜也の顔はリュウヤそっくりだった。

それを見たユウリは竜也にキックを繰り出す。

ユウリ「でやぁっ!!」

竜也「うわぁっ!!」

やがて、他の4人も目を覚ます。

ドモン「この!!」

竜也に攻撃を繰り返すユウリ。

そこへ、アヤセとドモンが加勢した。

竜也「ちょ、ちょっと。何なんだよいきなり!?」

アヤセ「何で帰ってきやがった!?」

ドモンが竜也を転倒させ、一発殴るが、竜也が顔を攻撃する。

竜也「おい、いい加減にしろ!!」

シオン「あのー、サインいいですか!?」

竜也「え?」

シオンがペンライトの光で目をくらます。

ロンダー刑務所

ギエンが左腕のビームをガラクタに浴びせ、散らかす。

そしてガラクタは1つになり、メカが誕生する。

リラ「何!?」

ギエン「ジャンクドロイド・ゼニットだ。この時代でやっていくにも兵隊が必要だろ!?」

リラ「あら、面白い」

ドルネロ「よーし、1つ町へ踏み出すか。いつの時代も金がなきゃ始まらねぇ!!」

銀行

銀行員「ではこちらのほうに記入していただいて……え?」

そこへゼニットの大群が銃で扉を破ってきた。

そして銃を乱射し、金を奪って逃げる。

さらに車道に出て車を混乱させ、あちこちで金目の物を盗む。

まさに町は大混乱である。

そこへパトカーがやってきた。

警官「お前たち、大人しくしろ!!」「やめるんだ!!」

その時、警官を銃で撃つゼニット。

パトカーと他の車がぶつかってしまう。

リラ「あれがこの時代の警察!? 話にならないわね……」

海岸

竜也「だから、俺は浅見竜也!! その隊長とかって偉そうな人間でもないし、この顔は本物!! 何度言えばわかるんだよ!?」

シオン「本当に関係ない人みたいですよ!?」

ドモン「隊長の先祖かもな」

竜也「あ? 何!?」

その時、サイレンの音が響く。

タックが目を覚まし、飛来してくる。

タック「これは!!」

竜也「うわ、何だあれ!?」

タック「みんな、大変だ!! ドルネロたちが町で暴れてるぞ」

タックが竜也たちにその映像を移す。

竜也「また変なのが出た」

ユウリ「あいつら、今度こそ捕まえてやる!!」

竜也「今度は何だよ!?」

タックは落ちているケースを目にする。

タック「あれだ。みんな、これを使え! 緊急ツール『クロノチェンジャー』だ!!」

ユウリがケースを開けると中には5つのブレス・クロノチェンジャーとタイムフライヤーが入っていた。

ドモン「へー……」

タック「ただし、一番最初のユニットの機動には規定人数の5人が必要だ」

ドモン「5人!?」

ユウリは3人にクロノチェンジャーを渡し、竜也の元に向かう。

竜也「え? 何!?」

アヤセ「おいおい、この時代の人間にやらせるつもりか!?」

ユウリ「奴らを捕まえるチャンスなのよ!? お願い、協力して。あのモンスターを捕まえるの」

竜也「え―――!?」

ユウリ「どうしてもあいつを捕まえたいの。それに、このまま町をほっとけば被害者が増える一方だわ」

竜也「嫌だって。何で俺がそんなことを!?」

ユウリ「何で? あなた町の人救う手段なのに知らん振りする気!? フーン、さっきの腕前は宝の持ち腐れってわけ」

竜也「わかったよ、俺だって泥棒捕まえたことあるんだ!」

竜也はクロノチェンジャーを腕につけ、ユウリたちも腕にそれをつける。

シオン「頑張りましょうね」

ドモン「ってことは、俺たちがやるのは当然か!?」

アヤセ「だろうな……」

タック「機動コードは『クロノチェンジャー』だ!! 時空間でクロノ粒子を装着して緊急戦闘モード『タイムレンジャー』になる!」

4人「クロノチェンジャー!!」

竜也「クロノチェンジャー!!」

竜也たちがクロノチェンジャーのボタンを押すと時空間に転送され、クロノスーツを着用し、タイムレンジャーへと変身した。

レッド「え? あ? 何だよこれ!?」

イエロー「かっこいいじゃん!!」

グリーン「あ、似合います!?」

タック「タイムフライヤー、テイクオフ!!」

ケースのタイムフライヤーがでかくなる。

タック「クロノマシン『タイムフライヤー』だ。みんな急げ!!」

ピンク「行くわよ!」

5人はタイムフライヤーに搭乗する。

レッド「ちょ、ちょっと凄すぎ。あんたたち何者!?」

ピンク「今更尻込みしないで!!」

レッド「ん? はぁっ!!」

タイムフライヤーは猛スピードで町に向かう。

その頃、町ではゼニットが骨董品などを持ってくる。

リラ「ハハハハ」

ドルネロ「お前ら、もっと持って行きやがれ!!」

人々「助けてくれ」

ギエン「泣け、叫べ、人間共!! ハハハハ」

その時、ゼニットをどこからか銃撃を受ける。

3人が上を見上げるとタイムレンジャーが現れた。

レッド「行くぞ!!」

レッドはタイムフライヤーのレーザー砲で攻撃する。

ドルネロ「何だあれは!?」

ピンク「みんな、行くわよ!!」

5人はタイムフライヤーから降りる。

ギエン「こ、このスーツは!!」

ドルネロ「タ、タイムレンジャー!?」

リラ「どうして!?」

ピンク「ドルネロ、ギエン、リラ! 第一級犯罪により逮捕する!!」

ドルネロ「ハン、てめぇらなんかに捕まるかよ!!」

ギエン「ゼニット!!」

ギエンの掛け声によりゼニットが現れ、銃を乱射。

しかし、ピンクたち4人がイナバウアーのように交わすが、弾はレッドに命中する。

レッド「この野郎、頭に来た!!」

5人がゼニットに立ち向かう。

イエローの拳がゼニットを貫く。

ブルーピンクもゼニットたちに有利だ。

そこへ、タックが現れる。

タック「武器を使え。使い方はプログラムされている」

レッド「クロノアクセス!」

クロノチェンジャーからダブルベクターが出現する。

レッド「ダブルベクター!!」

ブルーとピンクも持っていた。

イエロー「ボルバルカン!!」

グリーン「ボルパルサー!!」

レッドがダブルベクターでゼニットを切って切って切りまくる。

イエローもボルバルカンを連射。

ピンク、ブルーもレッドと同じくゼニットを斬る。

グリーンもボルパルサーを連射。

ピンクがドルネロのほうに走る。

ドルネロ「小娘、行くぞ!!」

ドルネロはピンクにアタック。

しかし、ドルネロに連続キックするピンク。

それによりドラム間にぶつけられるドルネロ。

だが、ギエンがピンクにビームを発射した。

リラ「死ね!!」

リラはピンクを銃で撃つが、レッドたちが交わす。

イエローはボルバルカンを、グリーンはボルパルサーを発射。

ピンク「今よ!! ベクターエンド・ビート6!!」

ピンクはダブルベクターを上と下からドルネロを斬る。

3人は爆発し、道路に出る。そこに5人が駆けつける。

ピンク「ドルネロ、覚悟しなさい!」

ドルネロ「ちっ、こんな所でやり合っても一銭にもならねぇ。引き上げだ!!」

ギエンが腕のボタンを押すと3人まとめて消える。

ピンク「逃がしたか!!」

グリーン「でも僕、ここまでやれるとは思いませんでした……」

イエロー「ああ、お前も結構いい素手してるぜ」

グリーン「そうですか!?」

イエロー「ハハハハ!」

レッド「あのさー、もう1回聞くけど……あんたたち何者!?」

ブルー「時間飛行体、壊れちまったな」

ピンク「ええ……」

イエロー「そうだ、どうなるんだ俺たちは!?」

レッド「あのさー、俺の質問に……」

その時、5人は飛び上がる鳩がを見る。
 

西暦2003年2月13日
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