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魔法先生ネギま!第1話


             Asinus in cathedra

女子寮の大浴場で

明日菜「ハァ、ハァ、油揚げ65枚完了。後は不思議な踊りを踊るだけね」

熱帯魚の着ぐるみを着て怪しげな儀式をしていた

明日菜「高畑先生・・・高畑先生がまた私の担任になってくれますように!・・・あっ、高畑先生ラーブラブ・・・担任に決まりお願い・・・」

木乃香「明日菜!やっぱりここやったんや」

明日菜「うん、木乃香に教えてもらったおまじないやってたとこ。演劇部に頼んでやっと貸してもらったのよこれ。でもあってよかった。おまじない出来なくなるところだったよ」

木乃香「高畑先生の為なら何でもするんやね。まさかほんまにやるとは思わんかったわ」

明日菜「木乃香!冗談だったとか言わないよね?」

木乃香「あっ、怖い顔・・・」

明日菜「高畑先生を思うこの美しい乙女心が木乃香には分からないの?」

木乃香「お魚に言われてもな・・・」

明日菜「木乃香!」

木乃香「静かやね。誰もいてへんの?」

明日菜「今日から新学期だからね。クラス分けとかも発表されてるし、みんな早めに行ったんじゃない」

木乃香「そっか」

明日菜「私達も急がないと。こいつ重くて意外と時間かかっちゃってさ。今、何時?」

木乃香「ウチが部屋を出たときは8:30くらいやったよ」

明日菜「えっ?8:30!」

大慌てで寮をでる二人

明日菜「何呑気に朝風呂なんて入りに来てるのよ!」

木乃香「あはは・・・昨日まで春休みやったからつい」

中等部のある駅でかなり大勢の生徒が一斉に走り出した

アナウンス「学園生徒のみなさん、こちら生活指導委員会です。始業ベルまで10分を切りました。新学期早々遅刻することなどないように」

木乃香「あれ?最後の列車組や」

明日菜「よかった、何とか間に合いそう。追いつくわよ!」

木乃香「相変わらず足速いね」

明日菜「体力バカで悪かったわね。みんなが遅すぎるのよ。だいたい、おまじないしてて遅刻だなんてかっこ悪すぎよ」

木乃香「今年も高畑先生が担任ならええな」

明日菜「ん?」

何か妙な気配を感じる

ネギ「あの・・・」

明日菜「え?」

ネギ「あなた、失恋の相が出てますよ」

急ブレーキをかける

明日菜「えーっ!ど、ど、ど、ど、どういうことよ!」

ネギ「いえ、おまじないの話が出ていたようなので・・・」

明日菜「適当言うと承知しないわよ!」

ネギ「いえ、かなりどぎつい失恋の相が・・・」

明日菜「何だとこのガキャー!」

ネギ「放してください!」

木乃香「待ちいや明日菜、相手は子供やよ」

明日菜「私はねガキんちょが大嫌いなのよ」

木乃香「そやかて・・・」

ネギに声を掛ける

木乃香「僕、こんなところに何しに来たん?ここは麻帆良学園都市の中でも一番奥の女子校エリア、初等部は一つ前の駅やよ」

明日菜「そう!ガキんちょは入ってきちゃいけないの!分かった!何が失恋の相よ。まだ恋もしたこと無いガキんちょに・・・」

明日菜の髪の毛が原因でネギが大きなくしゃみをしてしまう

明日菜「キャーッ」

木乃香「何やの?今の風?」

明日菜「見た?」

ネギ「い、いえ、その熊・・・」

明日菜「やっぱり見てんじゃないわよ!」

ネギ「不可抗力ですよ!別に見たくて見たわけじゃ・・・」

明日菜「何だと!」

始業ベルが鳴り出す

明日菜「ガキんちょなんかに関わってる場合じゃないわ!行こう、木乃香!」

木乃香「ごめんな、僕。初等部は一つ前の駅やからね」

明日菜「木乃香、早く!」

木乃香「待ってえな、明日菜」

そして2−Aのクラスで

のどか「担任の先生、女の人だといいな」

夕映「のどか、そんなことではダメです。学校をでたら世の中の半分は男の人なんですよ」

のどか「でも・・・」

ハルナ「そうそう、これでも見て耐性つけな」

漫画の内容はホモだった

のどか「キャーッ!」

夕映「ハルナ、この男達は違う」

ハルナ「あれ、そう?」

明日菜「おはよう」

ハルナ「あ、明日菜もAなんだ」

明日菜「ハルナ、また同じクラスだね。よろしく」

木乃香「夕映とのどかも一緒なんやね」

夕映「はい、図書館探検部は勢揃いです」

のどか「よ、よろしく」

あやか「何てことかしら!あなたみたいなお猿さんと今年も同じクラスだなんて全く、先行き不安ですわ!」

明日菜「雪広あやか、それはこっちの台詞よ!」

あやか「いつもいつも私の周りをうろちょろしてもううんざりですわ」

明日菜「あんたこそ小学校の時からしつこいのよ!いい加減違うクラスに行きなさいよ!」

あやか「私がクラスを決めているわけじゃありませんの!」

木乃香「腐れ縁やな、あの二人」

木乃香が席に着こうと移動すると

木乃香「せっちゃん・・・」

刹那は気難しそうな顔をしている

木乃香「せっちゃん。同じクラスになれてよかったね」

刹那「・・・・・」

何も言わずに一礼して去っていった

職員室で

しずな先生「高畑先生」

高畑先生「ん?」

しずな先生「お着きになったようですよ。今、学園長のところに」

高畑先生「そうですか。来たか、ネギ君」

立ち上がって

高畑先生「さてと、迎えに行ってくるかな」

再び2‐A

風香「にしししし、あ、来た来た」

木乃香「来はったよ」

明日菜「えっ!高畑先生!高畑先生!」

入ってきたのはネギ。しかもアスナの存在に気付く

ネギ「うわっ!」

風香の仕掛けたイタズラに引っかかる

風香「やった!コンプリート!・・・あれ?」

ネギ「痛た・・・」

明日菜「あんた、さっきの・・・」

朝倉「子供?」

まき絵「君、大丈夫?」

風香「ごめん、てっきり担任の先生だと」

高畑先生「やれやれ、手荒い歓迎だな」

明日菜「高畑先生。やっぱり担任は高畑先生なんですね?」

高畑先生「いや、担任はそっちだ」

明日菜「そっち?」

ネギ「今日からこのクラスを受け持つことになりましたネギ・スプリングフィールドです。みなさん、よろしくお願いします」

明日菜「え?」

ネギ「えっと、教える教科は魔法・・・いや英語です。お世話になります」

一斉にネギを囲む

桜子「何歳なの?」

ネギ「えっと10歳です」

朝倉「どっから来たの?何人?」

ネギ「ウェールズの山奥から・・・」

まき絵「ウェールズってどこ?」

超「イギリス西部ネ」

裕奈「君ってば頭いいの?」

ネギ「一応大卒程度の学力は・・・」

ハルナ「凄い」

桜子「うーん、かわいい」

千雨「マジなんですか?」

高畑先生「はい、マジです」

桜子「高畑先生、本当にこの子が担任なんですか?」

千鶴「こんな可愛い子もらっちゃっていいんですか?」

高畑先生「こらこら、あげたんじゃないぞ。食べるなよ」

一同「うふふふ」

高畑先生「ネギ君はちゃんと教師の資格を持っているが見ての通り年下だ。お手柔らかにな」

一同「はーい」

明日菜「あんた、さっき黒板消しに何かしなかった?」

ネギ「え?」

明日菜「何かおかしくない、あんた」

ネギ「いや、それは・・・」

明日菜「きっちり説明しなさいよ!」

あやか「いい加減になさい!みなさんも席に戻って。先生がお困りになってるでしょう。明日菜さんもその手を放したらどう?もっとも、あなたみたいに凶暴なお猿さんにはそのポーズがお似合いでしょうけど」

明日菜「何ですって!何いい子ぶってるのよ、委員長」

あやか「あら、いい子がいい子に見えるのは仕方の無いことですわよ」

明日菜「何がいい子よ、このショタコン」

あやか「言いがかりはおやめなさい!あんたなんかオヤジ趣味のくせに。知ってるのよ、あなた高畑先生に・・・」

明日菜「その先を言うんじゃねえ!この女!」

また喧嘩が始まる。ネギが止めに入ろうとしたがみんなが面白がってて出来なかった。そして止めたのは高畑先生だった

明日菜「高畑先生・・・」

高畑先生「ほらほら、ネギ先生が困っているだろう」

明日菜「で、でもこいつ、さっき凄く失礼なことを」

ネギ「失礼ってあの占いは親切・・・・ハックション!」

明日菜のスカートが破ける

高畑先生「く、熊・・・」

明日菜「キャーッ!」

高畑先生「じゃあ、よろしく。ネギ先生」

ネギ「は、はい」

授業を始める

ネギ「では教科書の7ページを開いてください」

黒板に何か書こうとするが

ネギ「と、届かない!」

あやかが踏み台を差し出す

あやか「先生、これを」

ネギ「どうも」

あやか「よかったら支えましょうか?」

ネギ「いえ、大丈夫です」

明日菜「あいつ、絶対怪しいわ。絶対何かある。確かめてここから追い出してやる」

消しゴムを飛ばす

明日菜「さあ、正体を現しなさい」

ネギ「痛たっ」

明日菜「あれ?当たった。おかしいな、何かすると思ったのに。よし、もう一度」

ネギ「痛たっ!痛たっ!痛たっ!」

あやか「どうなさいました、先生?」

ネギ「いや、何か飛んできて」

あやか「先生、それはあの女、神楽坂明日菜の仕業ですわ」

ネギ「え?」

あやか「あの女に近づかない方がいいですわよ。バカのくせに体力が有り余っいて粗暴で凶暴で乱暴で、その上スケベで・・・」

定規があやかの頭に命中

あやか「何をなさるんです!この凶暴猿!」

明日菜「うるさいショタコン!何有ること無いこと吹き込んでんのよ!」

また喧嘩が始まる

あやか「オヤジ好きよりずっとマシですわ!」

明日菜「高畑先生はオヤジじゃないわよ!」

ネギ「二人ともやめてくだ・・・うわっ」

吹っ飛ばされる

ネギ「痛たた・・・」

のどか「あの、大丈夫ですか?」

ネギ「あ、はい、平気です。先生になったんだから僕が止めないと」

のどかは心配そうな顔をしている

ネギ「では行きます。二人ともやめてください・・・」

また吹っ飛ばされる。しかもここで授業時間終了

まき絵「授業終わり」

一同「やった」

ネギ「終わっちゃった・・・」

そしてあやかは

あやか「じゃあ、クラッカーは早乙女さんと綾瀬さんにお願いできますかしら」

ハルナ「OK」

夕映「でも私達、図書委員の仕事が・・・」

のどか「いいよ。私一人で行って来るから」

あやか「では、明日菜さんにはこれを」

メモを手渡す

明日菜「はぁ?何これ?」

あやか「買い物メモですわ。ここに書いてあるものを買ってきてください」

明日菜「何よそれ」

あやか「クラス会議は終わりました。聞いてない明日菜さんが悪いんです。さあみなさん、準備に取り掛かりましょう」

一同「おう!」

明日菜「何よそれ?」

職員室で

ネギ「はぁ・・・」

高畑先生「ネギ君、疲れたかい?」

ネギ「はい、日本の女子中学生がこんなにパワフルだとは思いませんでした」

高畑先生「ハハハ。あっ、そうだ。これ」

ネギ「何ですか?」

高畑先生「クラス名簿だよ」

ネギ「うわぁ」

高畑先生「君の生徒達だ。気がついたことを書き留めていたから渡すのが遅れたが」

ネギ「ありがとう、タカミチ」

図書館で

のどか「これ、お願いします」

図書委員「あれ?今日は一人なんだ」

のどか「はい、夕映とハルナはクラスの用事で・・・」

図書委員「そっか。・・・そうだ、宮崎さんとこの担任、子供だって本当?」

のどか「は、はい。でもちゃんと教員免許持ってるって」

図書委員「へえ、凄いね。大学飛び級の天才児って感じ?」

のどか「天才児?」

図書委員「だって、教員免許持ってるって事は大学も出てるんでしょ。エリートで小生意気なガキだったりして」

のどか「えっ・・・そんなこと無いです・・・」

売店で

明日菜「はい、その紙コップと紙皿を32、いや35ください」

店員「はい」

明日菜「あと、制服のスカートも」

広場の前で

ネギ「初めての授業、結局1ページも進まなかったな」

名簿の明日菜の顔に落書きする

明日菜「ったく、あのガキんちょのせいで散々だわ!あいつさえ来なければ、高畑先生が担任だったかもしれないのに」

のどかが大量の本を持って歩いてくる

ネギ「あれ?あれは・・・出席番号27番宮崎のどかさん。そうか図書委員だから。危ないな、一人であんなに持って」

のどか「キャーッ」

階段を踏み外してしまう

ネギ「やっぱり!」

のどか「キャーッ!」

ネギは杖を構え

ネギ「ラステル・マスキル・マギステル・・・スピリタル・ウェンディ」

風を起こし、のどかの体を浮かせる

ネギ「痛たた・・・大丈夫?宮崎さん?」

明日菜が一部始終を見ていた

明日菜「あ、あんた・・・」

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