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仮面ライダーZOのオープニング
草木や蔦がうっそうと生い茂る、薄暗い森の中。
風が静かに吹きすさび、霧が満ちる……
草木に覆われるようにして、全裸の男が眠っている。
その体はピクリとも動かない。
1匹のバッタが飛んでくる。
どこかで、オルゴールの音色が静かに響く。
男の指が動き、その瞳がカッと開かれる。
「この音は……何だ……俺は一体……どこにいるんだ……」
どこからか唸り声のような音が、男に語りかけるかのように響く。
「誰だ……俺を呼ぶのは……誰なんだ……」
男の脳裏に、次々にイメージが浮かぶ。
どこかの部屋、少年の姿を写した写真立て、バッタの顔……
「ネオ生命体……? 宏を守れ……? 宏、望月宏か……?」
突風が吹き荒れ、木の葉が舞い散る。
男が草木を掻き分けて立ち上がる。
その姿が、バッタを思わせる異形の姿──仮面ライダーZOへと変身を遂げる。