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仮面ライダーキバの第1話


石ノ森章太郎 生誕70周年記念


22年前──1986年。

とある教会で、葬儀が行われている。

1人の女性が棺に花を供えようとしたとき──棺の中の亡骸の顔に、黒い血管模様が浮かぶ。
死んでいたはずのその男性の目が開く。

「きゃあっ!」

棺から男性が起き上がり、その背からクモのような脚が伸びて女性を捕える。

「きゃあっ!」「なんだぁ!?」

空中に2本の牙が現れ、女性に突き刺さる。
女性の体がみるみる透明になり、事切れて倒れる。
男性が怪人態、スパイダーファンガイアに変身する。

「逃げろぉ!」「きゃあっ!」「逃げるんだ!」

弔問客たちが大パニックに陥り、教会から逃げ出す。
スパイダーが教会の外に現れ、糸を吐き出し、弔問客の数人を絡め取る。
そしてスパイダーが、捕えた人間たちに襲い掛かろうとしたとき──
教会から現れた弔問姿の女性・麻生ゆりが、スパイダーにキャンドルを投げつける。

スパイダー「貴様、何者だ?」
ゆり「神は過ちを犯した……お前のようなファンガイアをこの世に在らしめた過ち、私が正す!」

スパイダーが糸を放つが、ゆりはそれをかわす。
スパイダーがゆりに襲い掛かり、その爪が服を切り裂いてゆく。
ゆりが弔問服を投げ捨てる。その下は、タイトな戦闘服姿。

ゆりが対ファンガイア用のサーベル、ファンガイアスレイヤーを手にする。

ゆり「来なさい!」

襲い来るスパイダーを、ゆりのスレイヤーが切り裂く。
さらにスレイヤーが鎖状に変化、ゆりはそれを鞭のように巧みに操ってスパイダーを攻撃する。
ゆりがスパイダー目掛けて突進、スレイヤーを振り下ろすが、スパイダーは姿を消してしまう。

残されたのは、スパイダーがドアに残した爪跡のみ……



そして現代──2008年。

教会を訪れた1人の青年が、ドアの爪跡を眺める。


第1話 運命・ウェイクアップ!


とある民家の庭先の茂み。

主人公の青年・紅 渡(くれない わたる)がうずくまって、何かをしている。
雨でもないのにビニールのレインコートを纏い、顔にはゴーグルとマスク、ニット帽。どうみても怪しげな風貌。

そこへ通りかかる学生姿の少女、野村静香。

静香「渡?」

呼び止められた渡がビクッと気づく。
静香が鞄の中からポリ袋の包みを取り出す。

静香「はい、魚の骨。昨日お母さんに頼んで、晩御飯お魚にしてもらったから」

渡はそれを受け取り、再び茂みの影にうずくまる。

静香「……何があるの?」

見ると、そこには猫が魚をパクついており、渡が必死にネコジャラシで猫をあやしている。

静香「まさか渡、あの魚を狙ってるんじゃ?」

渡は無言で頷く。

静香「ダメじゃない! 猫ちゃんのご飯でしょう?」

渡はオドオドと懐から手帳を取り出し、その中の1ページを指し示して頭を下げる。
手帳には「ごめんなさい」とセリフが書き記してある。

静香「私じゃなくて、猫ちゃんに謝りなさい」

渡がノートを猫に見せるが、猫はわけもわからず魚を食べ続けるのみ。


その頃、渡の自宅の前には付近の住民たちが群がり、彼らに呼ばれて警官もやって来ている。

住民たち「何よ、この臭い……」「オバケ太郎はどこだぁ!」
警官「確かに、ひどい臭いだ……」
住民たち「強制立ち退きでも何でもいいから、なんとかして!」「その前に家宅捜索だろぉ!?」「死体でも出てくりゃ、それこそ大事件だよ!」
警官「そんな、まさか……」

そこへ渡と静香がやって来る。

住民たち「ほら、オバケ太郎よ!」「おまわりさん、おまわりさん、ほらほら」
警官「あ──、君がここの住人だね?」
住民たち「ちょっとあんたぁ、マスク取んなさいよ! ほら、おまわりさん聞いてんだから」「そうそう」
静香「あの、すいません。この人アレルギーなんです」
警官「花粉症には、まだ早いんじゃないか?」

静香がマスクを取ってみせる。
突然、渡が口を押さえて苦しみ始める。

警官「どうした?」
静香「『この世アレルギー』。何ていうか、この世界のすべてに免疫機能が過剰反応を起こし、マスクを外した場合、ヘタをすると命に関ります。それでもと言うのなら、こちらとしては医師の立会いを求め、家宅捜査をするのであれば、捜査令状の提示を要求します」

家の中から、コウモリ型モンスター・キバットバットIII世がその様子を見ている。
住民たちが帰って行き、静香は渡をかばいながら家へ。

静香「大丈夫……?」
キバット「静香、グレイト!」


ところ変わって、女性モデル・麻生(めぐみ) の撮影現場。
様々な衣装に身を包み、セクシーな笑顔の恵に、カメラマンがシャッターを切り続ける。

「はい、いい感じ。もうちょっとニッコリして…… あ──、そうそうそう、サイコー、恵ちゃん! いいねぇ、優しそうな感じでサイコー!」


定食屋。

先のモデル姿とは一変、恵が焼き魚定食を豪快にかきこむ。その食べっぷりに、周りの客たちも唖然としている。

恵「うーん、満足満っっ足! 無理に笑うとねぇ、なんっっかおなかが減るのよね〜」

食べ終えた魚の骨が、ピクピクとテーブルの外へ動いていく。

恵「ん!?」

恵がテーブルの下を覗くと、渡がピンセットで魚の骨を拝借している。
渡が恵と目が合い、慌てて逃げ出す。

恵「ちょ、ちょ、ちょっと!? え!?」

逃げ去る渡に追いついた恵が、渡を捕まえる。

恵「ちょ、待ちなさいよ! どういうつもり!?」


再び舞台は1986年。

ゆりの普段の職場、喫茶店カフェ・マル・ダムール。

マスターの木戸明が、飼い犬の餌をゆりに託す。

木戸「ゆりちゃーん、ごめんね。これ、ぶるまんにお願い」

ゆりが顔を引きつらせつつ、床に置いた餌を、恐る恐るモップの柄で犬の方へ押す。

木戸「あの……もしもし? ねぇ、ゆりちゃん? 相手は生後2ヶ月の子犬だよ。赤ちゃん。そんなに怖がることないじゃない……」

そこへ来店する男性、嶋 護。

嶋「マスター」
木戸「あぁ、嶋ちゃん」
嶋「今日の体脂肪率は?」
木戸「17.8%」
嶋「フン、甘いな。俺は17.2%だ」


店の片隅で話し込む、嶋とゆり。

嶋「君は、『バブル』という言葉を知っているか?」
ゆり「バブル?」
嶋「今の日本の異常な好景気を、そう言うらしい。今回のターゲットは、そのバブルの追い風に乗って成り上がった不動産会社社長」

嶋が写真を差し出す。

嶋「だがもちろん、それは表の顔だ。彼の秘書が既に5人、行方不明になっている」
ゆり「……ファンガイア」



舞台は現在。
喫茶店カフェ・マル・ダムールで、恵が渡を問いただす。

恵「何とか言いなさいよぉ。黙ってちゃわかんないでしょう!? なんであんなマネしたの? 私の食べ残しを盗むなんて」

渡は相変らずの調子で、オドオドと手帳のページをめくる。

恵「まずは、そ……そのメガネと、マスクを取りなさい!」

渡はプルプルと首を横にふる。

恵「いいから早く! ほら、ちょっと」
渡「……!」
恵「ふざけてないで!」
渡「や、やめ……」
恵「ほら、ちょっと!」

抵抗する渡から、恵が力づくでゴーグルとマスクと帽子を奪い、渡の素顔があらわになる。

恵「あら……? 意外と、かわいい顔してるじゃない!」

渡がまた口を抑え、苦しみ始める。

恵「何? どしたの?」

渡は無言で首を横に振る。

恵「え? ははぁ〜ん、私があんまりにも美人だから、緊張してるんだ?」
渡「違います」
恵「?」
渡「僕、アレルギーなんです……『この世アレルギー』って言って…… メガネとマスク、返して下さい……」
恵「コノヨアレルギー? 何言ってんの? あり得ないから! はい、深呼吸!」

相変らず渡は無言で首を振り、テーブルの上のおしぼりで口を塞ぐ。

恵「違うよ、深呼吸っていうのはそうじゃなくって」

恵が渡の両手をとり、無理やり深呼吸させる。

恵「はい、吸って! 吐いて!」
渡「ス──…… ハ──……」
恵「吸って! 吐いて!」
渡「ス──…… ハ──……」
恵「どう?」
渡「……?」
恵「ほら、全然平気じゃない! 何が『この世アレルギー』よ。気のせいよ、気のせい」

携帯が鳴る。

恵「はい、麻生です」

その隙に渡が店を飛び出す。

恵「あ、ちょっと! ちょっと待って!」


1986年。

嶋が写真で示した男・津上カオルが、女性秘書の運転する車で夜の道を行く。

津上「君、そこを右に曲がってくれ」
秘書「はい」

やがて車は、行き止まりに辿り着く。

秘書「社長? 道が……違うようですが?」
津上「いいんだ。一杯やっていこう」
秘書「……?」
津上「君のような美しい秘書が見つかって、私も嬉しい。乾杯」

津上の顔に、黒い血管模様が浮かぶ。

秘書「え?」

津上が秘書の肩に掴みかかる。

秘書「いやぁ──! やめてぇ──っ!」

そのとき、閃光が津上を照らす。
見ると、外ではゆりがライダースーツに身を包み、バイクに跨っている。
ゆりがバイクを飛ばし、車目掛けて体当たりを食らわす。窓ガラスが砕ける。
津上は不敵な笑みを浮かべ、電話を手にする。

津上「津上だ……」

津上が車から降りる。
ゆりが津上目掛け、バイクで突進。
だが津上は素手でバイクを止め、逆にバイクを投げ飛ばし、ゆりが地面に放り出される。

ゆり「はぁ、はぁ……」

津上が怪人態・ホースファンガイアに変身する。
ゆりがファンガイアスレイヤーで斬りかかるが、ホースはそれをものともせず、ゆりを締め上げる。
その隙に秘書は、車から降りて逃げ去る。
ホースがゆりを放り出し、津上の姿になって秘書を追う。なおも津上を追おうとするゆり。
そこへ車が到着し、男2人が降りて来る。

男たち「社長!」「社長、犯人は!?」
津上「あいつさ」

津上がゆりを指す。慌ててゆりが逃げ去る。

男たち「待てぇ!」

ゆりを追う男たち。だがやがて、ゆりを見失ってしまう。
閑散としたビル街を捜し回る男たち。1人の男が、抱き合っているカップルを見つける。
女性の方は顔が見えず、ゆりとは服装が違うが、男が不審そうに睨む。

もう1人の男「おい」

カップルを見ていた男が、もう1人に呼ばれて駆け去る。

ゆり「ごめんなさい……おかげで助かった」

抱き合っていたのは、ライダースーツを脱ぎ捨てたゆりと、通りすがりの男性・紅 音也(おとや) であった。
立ち去ろうとするゆりの手を、音也が掴む。

音也「おっと、それはないだろう? 人をその気にさせておいて。人生は短い。けど……夜は長い」

音也がゆりの手にキスをする。
ゆりが音也をひっぱたいて突き飛ばす。音也の手にしていたバイオリンケースが地面に転がる。
その様子をゆりが嘲笑い、きびすを返して走り去る。


津上に追われた秘書が、建物の中を逃げ回る。
目の前のドアが開かない。津上はもうそばまで迫っている。

秘書「誰かぁ! 誰か……開けて!」

津上が秘書の首を掴む。 空中に4本の牙が現れ、秘書に突き刺さる。
秘書の体がみるみる透明になり、事切れて倒れる。
津上が悠々と立ち去ろうとしたとき、ゆりが建物内に現れる。

ゆり「はっ!」

ゆりがスレイヤーを鎖状に変化させ、高所にいる津上目掛けてて投げつけ、その腕を捕える。
力任せにスレイヤーを引っ張り、津上の体を引き摺り下ろす。
さらにスレイヤーをサーベルに変形させ、津上目掛けて突進する。

ゆり「はぁぁぁっ!!」

だが──そのゆりの手を音也が掴み、ゆりを抱きとめる。

音也「寂しかったろう? 1人にさせて、悪かった……」

その隙に津上が逃げ去る。
ゆりがどうにか音也を振りほどくが、既に津上の姿はない。

音也「照れるなって」

ゆりが音也の胸倉をつかむ。

ゆり「あんた、何?」
音也「……?」
ゆり「自分が何したか、わかってる!?」
音也「へ?」
ゆり「こんのぉ〜っ! バカッ!」

音也の顔面に、ゆりの正拳が炸裂。



現代。

恵「でもビックリです。カオルさんから引き抜きのお話をいただけるなんて。大ファンなんです、私!」

オープンカフェで恵が話している相手は、あろうことか22年前のファンガイアの人間態、津上カオル。
22年経って未だ、その容貌はまったく老いていない。

津上「いや僕の方こそ、前から君の活躍には注目していたんです。そうだ……これからスタジオに遊びに来ませんか? 僕の撮影があるんです」
恵「えぇ、是非!」


自宅で入浴中の渡。

キバット「おい、渡! お前まだ昨日の女のこと考えてんのか?」
渡「……」
キバット「そんなにいい女だったのか? ジャンヌの肖像画みたいな!?」
渡「何それ……」
キバット「お前、何度言ったらわかるんだ!? 偉大なる画家モディリアーニが描いた肖像画の女だよ。あの長い首がどぉ〜にもたまらん!」
渡「関係ないよ、そんなこと。問題は……実は僕が『この世アレルギー』じゃないかもしれないってことなんだ」
キバット「それならそれでいいじゃねぇか?」
渡「そうかなぁ? こんな汚れた世界の空気を吸っても生きていけるってことは、僕も汚れた人間だったんだ。そう思うと、なんかショックで……」
キバット「はぁ……アホ!」


津上カオルの撮影現場。
カメラマンが津上を撮影している様子を、恵が見学している。

「カッコいいねぇ、やっぱり、なんかさ、羨ましいよ、おんなじ男なのに。いいねぇ、クールだねぇ〜」
「よぉし、衣装変えようか」

突如、恵の周囲が黒い布で覆われる。

恵「な、何? え?」

周囲が暗黒で閉ざされた中、恵の背後から津上が現れる。

津上「よく来てくれました……歓迎しますよ」
恵「……?」
津上「君の美しさに……乾杯」

津上の顔に黒い血管模様が浮かぶ。

恵「ちょっとぉ……嘘でしょ!?」


渡の自宅。
風呂上りの渡が、魚の骨を煮込んだ鍋の蓋を開ける。
静香は臭いに耐え切れずに鼻を押さえる。

渡「危ない、危ない…… 危うく焦がすところだった」
静香「これってまたいつもの実験でしょ? こんなものバイオリンに塗って臭くなんないの?」
渡「うん、多分。ニスに混ぜて塗るし」
静香「失敗する方に500円。魚の骨の前はヘビの抜け殻、その前は犬のフン。ぜ──んぶダメだったもんね」

部屋の隅で、渡がいじけて丸まっている。

静香「フフ、冗談よ冗談! まったく、すぐいじけるんだから……」

壁に美しいバイオリンが飾られている。

渡「一体いつになったら、こんな色が出せるのかなぁ……?」

渡の憧れるバイオリン、ブラディ・ローズ。
そのそばには、バイオリンを奏でる紅音也の写真……


津上のもとから逃げ出す恵。だがその先に津上が先回りする。
恵の喉を掴んだ津上が、ホースファンガイアに変身する。

恵「あ!? ぐっ……」

ホースの牙が恵に迫ろうとしたとき──
突如、ホースの胴に銃撃が炸裂する。

恵の手に、小型ボウガン状の暗器・ファンガイアバスターが握られている。

恵「残念だったわね〜。人間だったらデートぐらいしてあげても良かったのに」
ホース「貴様……何者だ?」
恵「神は過ちを犯した。あなたのような存在を許した過ち……私が正すわ!」


自宅でバイオリンを奏でている渡。
突如──壁に掛かっているブラディ・ローズがひとりでに音を放ち始める。


ホースファンガイアが恵を掴み、周囲の車に叩きつける。
恵はファンガイアバスターで攻撃を繰り出すが、効き目がない。
次第に恵が劣勢に追い込まれる。

ゆっくりとその場へ向かう渡。
キバットが翼をはためかせて飛んで来る。

渡「キバット!」
キバット「おぅ! キバッて行くぜ! ガブッ!」

キバットが渡の左手を噛む。渡の顔に黒い血管模様が浮かぶ。
渡の体内の力が目覚め、その胴にベルトが現れる。

渡「変身!」

ベルトのバックルにキバットを装着。
一瞬の内に異形の鎧が全身を包み、渡は「キバ」に変身する。

恵の喉を締め上げているホースファンガイア。
そこへキバが突進。ホースを掴み、壁に叩きつける。

ホース「お前は……!」

キバとホースの戦いが始まる。
キバの拳、蹴りが次々にホースに炸裂する。
ホースが剣を構え、キバに斬りかかる。
剣が肩を裂き、腰を抉り、そして胴を貫く──

恵「はっ!?」

──かと思われたとき、ベルトのキバットが口で剣先を食い止めている。

キバット「へへっ、残念でした!」

隙をつき、キバの連続パンチがホースを大きく吹き飛ばす。
キバがベルト横の笛状アイテム・フエッスルをキバットに咥えさせる。

キバット「よし、行くぜ! ウェイクアップ!」

キバットがベルトから分離してフエッスルの音を奏でると、たちまち周囲が月の浮かんだ闇夜と化す。

キバ「はぁっ!」

右脚を大きく蹴り上げるキバ。砂煙が弧を描いて舞う。
キバットがその周りを舞うと、右脚の封印の鎖が解け、拘束具・ヘルズゲートが展開してコウモリ状の翼となる。
そのまま月をバックに、キバが大ジャンプ。

キバ「はああぁぁ──っっ!!」

キバの必殺キック、ダークネスムーンブレイクがホースファンガイアに炸裂。
ホースが壁に叩き付けられ、壁面がキバットの形に砕ける。


どこかのビル街。
とあるビルに擬態していた巨大竜・キャッスルドランが、咆哮と共に飛び立つ。


ホースファンガイアの体が粉々に砕け散り、その生命力・ライフエナジーが光球となって残る。
周囲の闇夜も、元の青空に戻る。
そこへキャッスルドランが飛んで来る。

キバット「オラオラ、キバって行け!」

キャッスルドランがライフエナジーを飲み込み、飛び去る。


戦いを終え、キバがその場を立ち去ってゆく。
その後ろ姿を見つけた恵。

恵「キバ……!」

恵がファンガイアバスターでキバに攻撃の狙いを定める。引金が引かれる。


キバの背後に銃撃が迫る──!


(続く)
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