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ガラスの仮面

〜 TV 第1話 春の嵐 〜


ガラスのように
もろくこわれやすい仮面
人は素顔を隠して
それをかぶる



12月31日 横浜
雪の横浜港に、たくさんの船が停泊している。
「ご苦労サン。」 「ありがとうございました。」
出前を届けて、少女が外へ出ると…
ボォーーー…船の汽笛が鳴り始める。 「!鳴った…」
慌てて、オカモチを下げ、走る少女。
 
― 北島マヤ 13歳 美少女でもなく、学校の成績もさして良くない平凡な少女だが
その小さな胸の中には、芝居や映画に対して、異常なほどの熱い思いを抱いていた ―

マヤは、急いで店(万福軒)に戻ると、次のラーメンをオカモチに入れ、
また、雪の町へと走り出す。白い息を吐きながら…
『芝居の券?そんなに欲しいのならあげてもいいわよ。大晦日の夜の出前、
み〜んなあんたが、やってくれたらね。ただし、それも12時までに終わらなければだめ。
つまり、港中の船の汽笛が、12時に鳴り終わるまでによ。』
マヤの頭の中に、そう言いながら芝居の券をちらつかせる杉子の顔が浮かぶ。
ボォーーー…汽笛の鳴り響く中、マヤは、オカモチを下げて走った。
― この夜、新年に向けて、横浜港に停泊中の船という船が、次々に汽笛を鳴らす ―
店に飛び込むマヤ。 「おかみさん、次、早く!」 そして出て行く。
「120軒もの出前、マヤちゃん一人じゃ、とてもさばけやしないよ。」
厨房で、おかみさんが心配そうに言うと、
「だから言ったんじゃない。あの芝居、松本君と行くんで買ったんだもの。」
その店の娘、杉子が、意地悪そうに、そう言った。
ボォーーー…時間は、刻々と過ぎていく。雪も、さらに強さを増してくる。
しかし、マヤは走った… (どうしても、芝居の券をもらうんだ…)
店では、オシャレをした杉子が、出かけようとしている。
「杉子!マヤちゃんに出前させて、どこ行くの?」
「山下公園!すぐ帰ってくるわよっ!」
おかみさんをそう怒鳴りつけ、杉子は店を出た。
12時まで、あと5分…
「ラーメン二つ、ここへ置きまーす。」 「ご苦労さん。」
出前を続けるマヤ… (時間がない!急がなくちゃ…)
あと、2分…
(急がなくちゃ…急がなくちゃ!!!)
あと、1分…
少しよろめくマヤ…もう、走ることもできない。
それでも、オカモチを両手でにぎり、ふらふら前へ進んで行く。
そして…船の汽笛が、鳴り止んだ。新年が訪れたのだ。
横浜港は、静けさを取り戻し、降り続く雪が、その静けさをさらに強調した。
店では、おかみさんと、その店の店員をしているマヤの母(北島春)が、
12時を指した時計を、見つめている。
「やれやれ、やっぱりね…どだい初めから無理なんだよ。」
「マヤったら、本当にバカな子で…」
その時、店の戸が開き、倒れこむようにマヤが戻ってきた。
「マヤ!」 「マヤちゃん!!」
「…終わりました。12時までにちゃんと…杉子さん…杉子さんは?」

山下公園
杉子と松本くんが歩いてくると、街灯につかまるようにして、マヤが立っている。
「マヤ!!」
「約束どおり、終わったわ…」
「!」 あ然とする杉子。
マヤは、右手を出して… 「ちょうだい…券…」
杉子は、マヤの気迫にちょっとうろたえたが、
「い…いいわよ、そんなに欲しけりゃあげるわよっ。」 と、ポケットから券を出し、
「何よっ、こんな芝居の券…さあ、受け取りなさい!」
そう言って、券を、マヤとは逆の方向へ投げた!
「ああっ!!!」
風に飛ばされる券…ひらひらを手すりを越えて海へ!!
その券を追って、何のためらいもなく海へ飛び込むマヤ!
「マヤ!!」 驚く杉子…
「女の子が、飛び込んだぞー!」 「死ぬぞ!」 人が集まってくる。
「マヤ…」
みんなが、心配そうに海を見つめているが、マヤはどこにも見えない。
と!しばらくして、マヤが海から顔を出した!
笑っている…手には、しっかりと芝居の券を握って…
「行けるわー行けるわー!これで芝居を観に行けるわーっ!」
「あの子…異常だわ…」 「まったくだ。」 怖い…そんな表情の杉子と松本。
驚く人々…その中に、顔の右半分を髪で隠した、黒い服の婦人がいる。
(とうとう…見つけた…!)

東京大都劇場
『椿姫 主演 姫川歌子』の看板がかかっている。
大拍手の中、ステージの幕が降りる。劇場を出て行く観客達。
誰もいなくなった客席に、一人マヤが座っている。
まるで、魂が抜けてしまったように…係員の言葉も耳には入らない。
じっと、幕の降りた舞台を見つめるその瞳は、感動に打ち震えていた。
その様子を陰からそっと見ている、山下公園にいた黒い服の婦人…
やっと劇場から出てきたマヤ、劇場の柱に貼ってある1枚のポスターに、目に止めた。
『劇団オンディーヌ 研究生募集』
そのポスターに見入るマヤを、微笑んで見ている黒い服の婦人。

渋谷駅
メモを頼りに、きょろきょろと周りを見ながら歩くマヤ。
やって来たのは、劇団オンディーヌ 大都スタジオだった。
「ここだわ。すごい大きな所…どうしよう。」
マヤが、入り口で、中に入るのをためらっていると、一台の高級車がやって来た。
車から降りる、ブロンドの巻き毛の美しい少女。
「じゃあ、お母様、行ってまいります。今日は、早く帰れるわ。」
少女はそう言って、建物に入って行く。にこやかに…堂々と…
「亜弓さんよ!素敵ねぇ。」 「13歳とは、思えないわ。」
マヤのそばで、そう話す女の子達…
― 姫川 亜弓 映画界の巨匠と大女優との間に生まれたサラブレッド
華やかな美貌と天性の演技力で、スターへの道を着実に歩んでいる ―

(あの人が、私と同じ13歳だなんて…) 羨望のまなざしを向けるマヤ。
受付
「あのう、お芝居がしたくて、ポスターを見てきたんですけど…」
そう言うマヤに、書類を出しながら受付の人が言った。
「研究生志望の方ね、これを書いて、試験を受けてください。」
「試験?」
「入学金と月謝は、試験にパスしてからで結構です。」
「入学金と月謝…?」 そんなこと、思ってもみなかったマヤだった。
「入学金は15万円、月謝は月2万円、半期6ヶ月前納で、合わせて27万円を
お支払いいただく事になっています。」
うつむいて、外へ出るマヤ。
(27万円…そんな大金とても払えない…)
そんなマヤの耳に、大きな声が聞こえてきた。
「あーダメっ!もう一度!!君達の演技にはね、感情がこもってないんだよ!」
声のする方へ行くマヤ。
しかし、窓が高くて、中を見ることが出来ない。
マヤは、ちょうど横に置いてあった木箱を積み重ね、ちょっと不安定ではあったが、
それに登って窓にしがみつき、部屋の中をのぞき込んだ。
「そうじゃない!何をやってるんだ!これはパントマイムなんだぞっ!!」
(パント…マイム…?)
たくさんの研究生達に、ベレー帽にサングラスの男が、演技の指導をしているところだった。
― 小野寺 一 劇団オンディーヌの理事長であると共に、
全日本演劇連盟の委員をも務める、高名な演出家 ―

「亜弓さん、お手本を見せてやってくれませんか。題は『逃げた小鳥』などどうでしょう。」
小野寺に見本演技を頼まれたのは、あの少女…亜弓だった。 「はい。」
亜弓は、ゆっくりと前へ進み出て、パントマイムを始める。
右手の人差し指を出し、小鳥を止まらせようとする演技…
それをじーっと見つめるマヤ…やがて、マヤの目に、本当に小鳥が見えてくる…
それくらい、素晴らしいパントマイムだった。
(止まった!指先に小鳥が止まったのがわかる!!)
左手には、いつのまにか、鳥かごさえみえるようだ。
その小鳥をかごに戻し、亜弓のマイムは終わった。
拍手をする小野寺、研究生達…そしてマヤ。
その時、木箱の下で、狂暴そうな犬が二匹、マヤに向かってうなり声をあげ出した。
驚くマヤ…もともと不安定だった木箱が崩れ、その上に落ちてしまう。
「あああっ…誰か!」 「ウ〜〜〜ッ、ワンワン!!」
窓からのぞきこむ研究生達。
そこに、一台の真っ赤な外車がやってきて止まり、降りてきたスーツ姿の男が、
金色の髪をなびかせて、マヤのところに駆け付ける。
猛犬が、マヤに飛びかかるのを、脱いだ上着で叩き落す。
それを見た研究生の一人の青年が、窓から飛び降り、その男と並んで、
マヤの前に立ちはだかった。
しばしにらみ合う、二人の男と猛犬。
しかし、その気迫に臆したか、猛犬は後ずさりしたかと思うと、しっぽを巻いて逃げて行った。
ひざから血を出し、しりもちを付いたままのマヤに、研究生の青年が声をかけた。
「君、大丈夫?」 「…は、はい。」 「あ!血が…」
青年の言葉に、あわててひざを押さえるマヤ。
「これは、いかん!早く手当ての用意を!」
そう言って、マヤを抱き上げるスーツの男。
びっくりして、窓からその様子を見ている研究生達。
「あっ、あたし、歩けます!降ろしてください!」
マヤは、男の腕の中で足をバタつかせる。
スーツの男は、マヤの顔をじっと見た…そして、そっとマヤを降ろす。
マヤは、恥ずかしさのあまり、何も言わずに、走り去っていった。
その後姿を見ている、研究生の青年。
― 桜小路 優 劇団オンディーヌの研究生、高校生ながらスターの素材として
大いに将来を嘱望されている ―

上着を拾い上げる スーツの男。
― 速水 真澄 劇団オンディーヌを傘下に収める、大都芸能の若社長
そのクールな切れ味は、業界でも仕事の鬼と恐れられている ―

「あ!血が…」 桜小路が、速水のベストの胸に付いた血に気づいた。
「え?…フッ、いいじゃないか、まるで、紫のバラのようだ。」
そのシミに、そっと手を添える速水。

学校帰り、セーラー服で、港を見つめるマヤ。
「…お芝居、やりたいなぁ…あ!いけない、また叱られる。」
慌てて走り出す。 (今日は、早く帰るって言ったんだ…)
マヤは、坂道を、夢中で降りていった。
万福軒
「ただいまー」 息を切らして入ってくるマヤ。
「早く着替えて、お店を手伝いなさい。」 「はい。」
すれ違いざま、春の持っていたどんぶりにぶつかり、床に落としてしまう。
ガチャン!床に広がる、どんぶりの破片とラーメン。
「あっ、ごめんなさい…」
「まったくお前って子は、何をやらせてもダメなんだから…母さんがここで働かせてもらえるから、
学校だって、行けるんじゃないの…」
春は、怒ってどんぶりの破片を拾う。申し訳なさそうに、手伝うマヤ。
そこへ、電話がかかってくる。 「…はいはい、承知いたしました。」 電話を切るおかみさん。
「お前がそんなじゃ、母さん一人で、どう頑張ればいいの?」
「…ごめんなさい、母さん。」
沈みこむマヤに、おかみさんが言った。
「マヤちゃん、そこはいいから、出前頼むよ。」 「はい!」
「ラーメン一杯に、一万円出すってんだよ!」 「一万円!?」
「ああ、丘の上でちょっと遠いけど、マヤちゃん、頑張って行っとくれよ。」

オカモチを下げて、丘の上に続く階段を登って行くマヤ。
やがて、横浜の町が、足元に小さく見えるようになった頃、
マヤの目の前に、大きな洋館が姿をあらわした。
異様な静けさの中、マヤは、その洋館の玄関に立った。
「ごめんくださーい、万福軒でーす。」 …しかし、返事がない。
「ラーメンを持ってきました!…ごめんくださーい!!」
ドアを開いて、中へ入るマヤ。 「…ご、ごめんください…」
中は、しーんとしている。
マヤは、ドアの開いている部屋を見つけ、その部屋をのぞき込む。
そこにも、誰もいないようだ。 「あぁ、どうしよう…」
マヤは、オカモチからラーメンを出し、テーブルの上に置こうとした…!!
と、そこに、『椿姫』と書かれた、台本がのっている!
「ああ!椿姫の台本だわ!!」 思わず手に取るマヤ。
「お好きなようね、その本。」 突然聞こえた声に、顔を上げるマヤ。
そこに立っていたのは、あの、黒い服の婦人だった。
顔の右半分は、相変わらず髪に隠れているものの、とても美しい、
気品のある婦人だ。
「あ、あたし観たんです。このお芝居…」
「そう、どんなお芝居だったか、話してくださる?」
「えっ?でも、あたし…」

門に、真っ赤な外車が止まり、速見が降りてくる。

「静かに幕が開いて、第一場は、華やかな舞踏会のシーンから始まります。
青年アルフレッドは、椿を胸にした、美しい女の人に目を引かれます。
『なんて美しい…誰だ、あの方は』『なんだ、知らなかったのか、椿姫と呼ばれる歌姫さ』」
身振り手振りをまじえ、一人芝居を演じるように『椿姫』の話をするマヤ。
それを、じっと見ている婦人。そこへ…
「奥様、大都芸能の真澄様が…」 「後にして。」
「お待ちしますよ、お時間があくまで。」
ドアの方を見て、驚くマヤ。婦人に仕えている男の後ろに立っていたのが、
オンディーヌで、マヤを抱き上げたあの男だったからだ。
マヤには気づかず、奥の部屋へ入っていく速水、そして一緒に来た小野寺。
「相変わらず、剣もほろろですな。しかし、話をまとめるまでは、ご機嫌をとっておかないと。」
パイプを持って、小野寺がそう言った。
「演劇界の幻の名作『紅天女』の上演権を手に入れるまではね。」
「んー、もう32年も前だ。月影さんの『紅天女』の舞台は、そりゃあ素晴らしかった。
大ヒットを取った。劇作家の尾崎一蓮は、主役の紅天女をやれるのは、月影千草以外にない!
と、公言し、遺言で上演権を与えた。」
「父も、『紅天女』の上演には、未だに執着し続けていますよ。」
「そうだろう…」
そんな二人に聞こえてきた、何かを演じているような少女の声…
「『今度はいつお目にかかれますか?』『ほっほっほ…この椿の花がしおれた時に…
白い椿をつけていたらあなたのお相手を…赤い椿はだめというしるし…』」
それを聞いて、小野寺が、大きく首を振って言った。
「あーだめだ、だめだ…声の調子、目配り、間の取り方…どれもなってない!」
「お静かに!」 婦人が、入ってきた。
「小野寺さん、あの子、『椿姫』の舞台を、ただの一度観ただけなんですよ。」
!!驚く小野寺と速水。
「それなのに、3時間ものセリフを全部、間違えずに、細かい演技にいたるまで
暗記してしまっているんです。」
ふと、ドアのところに目をやる速水…そこに立っていたのは、あの少女ではないか。
「あ!」 マヤも、黙って速水を見ている。

車の中、後部座席には、速水と小野寺が座っている。
「まったく、無礼な!」 パイプをくわえ、そうはき捨てるように小野寺。
速水は、うっすらと笑みを浮かべながら、マヤのことを思い出し、そして言った。
「『紅天女』の上演権は、必ず手に入れてみせますよ。」 「ん?」
「大都芸能がその気になれば、どんなことでもできる…」

婦人の家
婦人の目の前のソファーに、マヤが座っている。
「あたし、好きなんです!やりたいんです、お芝居を!!
ちっともキレイじゃないし、頭も良くないし、演劇学校へ通うお金もないし、
スタイルだって良くないし…でも、でも!お芝居をやりたいんです!!」
ぎゅっとスカートをにぎりしめるマヤ…黙って聞いている婦人…
「お金がいるなら、働いてでもお芝居がしたいんです。」
「演劇というのは、あなたが考えているより、ずっと厳しい世界です。
中途半端な情熱なら、止めといた方がいいでしょう。」
婦人の言葉に、立ちあがるマヤ。
「中途半端なんかじゃありません!あたし、お芝居が出来るなら、
どんなことでもするつもりです!」
!婦人の目が、輝いた。「本当に?」 「本当です!!」
「あなたに、見せるものがあります。一緒にいらっしゃい。」
車に乗るマヤと婦人。
車は、夜の横浜の町を、走る…どこへ向かっているのか、マヤにはわからないが、
婦人を見つめるその目には、かたい決意が秘められていた。
「さあ、着いたわ。」 大きな建物の前で車を降りる。
懐中電灯に照らし出された看板には、『劇団つきかげ』と、書かれていた。
婦人に仕えている男の後ろに付いて、中へと案内されるマヤ。
電気をつけると、そこには、演劇練習のスタジオが! 「これは!」
「私も、一昔前は、女優でした。事故で、運命を狂わせられるまではね。」
振り向いた婦人…髪が揺れて、隠していた右側の顔がのぞくと、
目はつぶれ、焼け爛れたような跡が頬いっぱいに…
婦人の心によみがえる、あの記憶…芝居の最中、自分の真上に落ちて来るライト!
それがまともに顔面に当たり倒れこむ、若かりし頃の自分…
驚きを隠せないマヤ…
「そして20年、これは私の、演劇研究所!この日のために、長い間待ち続けてきた。
とうとう、『劇団つきかげ』が、開く時がきたのです!!」
両手を広げ微笑む婦人、そう…それはまるで、カーテンコールのように!!
「入れてくださいっ!あたしを!この劇団に!!」
マヤが叫んだ!
突然の激しい稲光!…その光に照らしだされる婦人。
「演劇は、趣味や遊びではできませんよ。」 厳しい顔でマヤを見ている。
その気迫に、後ずさりするマヤ。
「あなたは、何のために、『劇団つきかげ』に入るのです!?
入って、どうしようって言うんです!?」 マヤを指差す婦人。
マヤは、こぶしをにぎりしめてこう言った。
「女優になるんです!!!」
スポットライトが、マヤを照らし出す。
「あたし、女優になりたいんです!!!」
外は、まるで嵐のように雷が鳴り響く…
ゆっくりと、マヤに近づく婦人、そして、やさしくマヤの両肩に手を乗せる。
「よく、言ったわ…その一言を、聞きたかったの。」
婦人を、じっと見つめるマヤ…

バー『88』
速水が、カウンターで、一人ブランデーを飲んでいる。
ゆっくりとグラスを傾けながら、速水は、マヤのことを考えていた。
「あの子…」

― 行く手に渦巻く、陰謀のドラマが待ちうけているとも知らない…
マヤ、13歳の春だった… ―



〜 終わり 〜

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