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仮面ライダー×仮面ライダー×仮面ライダー THE MOVIE 超・電王トリロジー EPISODE RED ゼロのスタートウィンクルのオープニング




(コハナのナレーション)

桜井侑斗。未来と、彼女と、彼女の時間を守るために消えた。

そして、もう1人…… 彼女の前に現れたのは
消えた桜井侑斗の過去から来た、まだ若い日の桜井侑斗。

2人は同じ人間で、でも、同じじゃない。彼女にとって……


時の砂漠の中。
線路がヘビのようにうねり、その上をデンライナーが狂ったように走り回る。


2010年5月。

ミルクディッパーには、玄関に改装中の貼り紙が貼られている。
店内では愛理と、時の歪みの影響で子供の姿となったままの良太郎が、店内の改装中。

愛理「良ちゃん。お昼は簡単に、ピザでもとる?」

愛理の抱えた荷物が段ボールの山にぶつかり、良太郎めがけて段ボールが崩れ落ちる。

良太郎「わあっっ!?」
愛理「あれ? 良ちゃん……?」

尾崎と三浦の2人が、荷物を抱えて店へ飛び込んでくる。

三浦「愛理さぁ〜ん!」
尾崎「愛理さん! どうも〜!」
愛理「尾崎さん、三浦さん!」
三浦「差し入れ持って来ました!」
尾崎「こっちのほうがおいしいですよぉ!」
良太郎「わぁ、わぁ〜!」

やっと段ボールから抜け出した良太郎めがけ、尾崎たちの突き飛ばした段ボールがまたもや降り注ぐ。

愛理「すみません、ありがとうございます。助かります」
三浦「いやぁ、いい感じにリニューアルできましたね」
尾崎「まさに心機一転。愛理さんにも新しい何かが始まるって感じがするなぁ〜。ほら、新しい恋とか?」
三浦「当然、お前とではないがなぁ!」
尾崎「君とでは、さらにないけどねぇ!」
愛理「今コーヒー入れますから、一緒に」
2人「はぁ〜い!」
愛理「良ちゃん、カップ出してくれる? そこの段ボールに入ってるから」
良太郎「うん」

そのとき、精神体のモモタロスが飛来。良太郎に憑依し、M良太郎となる。

M良太郎「俺、参上!」
良太郎 (モモタロス、どうして!?)
M良太郎「久しぶりだな、良太郎!」
良太郎 (うん…… それはともかく、今まずいんだけど)
M良太郎「こっちもまずいことになってんだよ。体、ちょっと借りるぜ」
良太郎 (えぇ〜っ、ちょっと!?)

M良太郎が店を飛び出す。

愛理「良ちゃん……?」


街中を走り回るM良太郎。

良太郎 (ちょっとモモタロス、まずいことって何?)
M良太郎「デンライナーがコントロールできなくなっちまったんだよ! オーナーのおっさんにもな!」
良太郎 (え! どういうこと!?)

車に衝突しそうになり、通行人にぶつかりそうになりながら、M良太郎が街を駆け回る。

M良太郎「っとと、危ねぇな」「どけよ、ったくもう!」「時の中うろついてるイマジンが、デンライナーに潜り込んだんだよ! 妙なチケット、ブチ込みやがったらしくてよ、デンライナーが壊れちまった! 勝手に走るし勝手に止まるしで、自由に降りることもできねぇ。しょうがねぇからお前ん中に飛んで来たんだ!」
良太郎 (ホントに!? 大変じゃない!)
M良太郎「まぁ〜、おっさんが何とかすんだろ。俺はその、ろくでもねぇイマジンをブチのめす! この時間にいるはずだぁ!」
良太郎 (こ、この時間て…… もしかして、適当に走ってる?)
M良太郎「そのうち、どっかから匂ってくるよ!」
良太郎 (もう、相変らず過ぎるよ……)


(続く)
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