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仮面ライダー電王 俺、誕生!のオープニング


お前の望みを言え
どんな望みもかなえてやろう
お前が払う代償はたった一つ


とある宝石店。
警報が鳴り響き、人々が逃げ惑う中、黒尽くめの宝石泥棒が悠々とショーケースに近づく。
その手から、サラサラと砂がこぼれ落ちる。

泥棒がショーケースを叩き割り、中のネックレスを手にする。

「それ、囮の偽者だよ」

その言葉に泥棒がギョッとした拍子に、ウラタロスの憑依した良太郎こと、U良太郎がネックレスを掠め取る。

U良太郎「な〜んてね、ウソ♪ 泥棒が望みなんて、ご立派な契約者だね?」
泥棒「なんだぁ、おめぇは?」
U良太郎「言葉の裏には針千本……釣りに来たってわけ」
泥棒「邪魔すんじゃ……」

ネックレスを奪い返そうとする泥棒。U良太郎が走り去る。

泥棒「渡せぇ! コラァ!」

泥棒がU良太郎を追い、店の外へ飛び出す。

U良太郎「フフン♪」

ウラタロスが離れ、キンタロスが良太郎に憑依してK良太郎となる。

K良太郎「ムゥッ……俺の強さは泣けるでぇ!」

飛び掛ってくる泥棒を、K良太郎が張り手一つで吹っ飛ばす。

泥棒「……貴っ様ぁ!!」

続いてリュウタロスが良太郎に憑依、R良太郎となる。

R良太郎「お姉ちゃんが『泥棒はいけない』って言ってたから、お前やっつけるね。いい?」
泥棒「ふざけるなよ……!」
R良太郎「答は聞いてない」

音楽に合わせ、R良太郎がブレイクダンスを始める。
どこからかダンサー姿の女性たちも現れ、一緒に踊り始める。

女性たちに泥棒が呆気にとられた隙に、R良太郎はビルの階段を駆け登る。
泥棒も咄嗟に追う。

屋上に着く泥棒。憑依の解けた良太郎が、ネックレスを手にしている。

泥棒「なんでお前は邪魔を……」

突如、泥棒の人格が豹変する。

泥棒「それを渡せぇ──っ!!」

モモタロスが良太郎に憑依、M良太郎となる。

M良太郎「この泥棒野郎が、いい加減あきらめろ!」

泥棒がM良太郎のパンチで吹っ飛び、全身から吹き出した砂がイマジンの姿となる。

イマジン「貴様、一体何者だ!?」
M良太郎「今どき俺を知らねぇとは恥かしい野郎だなぁ! 大サービスで見せてやるから、よく見とけ。変身!」

SWORD FORM

M良太郎が電王ソードフォーム(SF)に変身。
デンライナーも駆けつける。

電王SF「俺、参上!!」
イマジン「電王か……!」
電王SF「わかってんじゃねぇかよ! いいかぁ? 俺に前フリはねぇ、最初から最後までクライマックスだ。憶えとけ!」

電王が攻撃に掛かるが、イマジンはそれをかわす。

イマジン「そうだな。お前がマヌケだってことは憶えておこう」

良太郎の手にあったはずのネックレスが、イマジンの手にある。

電王SF「あ!? あれ……何で!?」
良太郎 (モモタロス、何やってんの!?)
電王SF「俺、手に持ってたろ? 『変身』『俺、参上』ってやったとき……落としちゃった?」
良太郎 (もう〜!)
イマジン「フン……!」

イマジンの放り投げたネックレスが、倒れていた泥棒の手に収まる。

イマジン「契約完了……」

泥棒の体を扉とし、イマジンが時の彼方へ逃げ去る。
そこへハナが駆けつける。

ハナ「このバカモモ! せっかくうまく行ってたのにぃ!」
電王SF「んなこと言ったって、しょうがねぇだろう!?」

ハナが泥棒にチケットを翳す。イマジンの行き先は2000年5月8日。

電王SF「よっしゃ! 行くぜ!!」


デンライナーが時を超え、電王がイマジンを追う。

その行き先にある真の企みをまだ知らずに──


劇場版
MASKED RIDER DEN-O
仮面ライダー 電王
誕生
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