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仮面ライダーアギト PROJECT G4のオープニング
川が流れる。
幼い少年が折り紙の舟を水面に浮かべ、それを背後で1人の男がじっと見つめている。
川向こうに、陸上自衛隊の秘密施設・超能力開発研究所。
ライフル銃を手にした、強面の自衛官たちが警護している。
所内の研究室。
十数人の子供たちが机に向かい、念動力、念写、予知などの特訓に励んでいる。
走馬灯に向かって念動力の特訓に励む少年・本木レイ。
川辺にいた少年が、折り紙を相手に念力の特訓を行なっている。
背後のマンホールが、カタカタと音を鳴らす。
2人が振り向くと、マンホールの蓋を押し上げ、アンノウンが顔を出す……。
研究室内。
教官を相手に予知能力の訓練を繰り返す少女・加原紗綾香。
教官「じゃあ、もう一度」
紗綾香が、様々な模様の描かれた6枚のカードの中から、2枚を差し出す。
教官「じゃあ、いい?」
教官が2個のサイコロをふる。カードと同じ模様の目が出る。
教官「パーフェクトね」
ふと、紗綾香が何かに気づいたような表情となる。
脳裏に浮かぶ、怪物の顔──
教官「どうしたの?」
紗綾香「……逃げて! みんな逃げて!!」
レイ「紗綾香……?」
紗綾香「早くっ!! 早く逃げてぇ!!」
壁をぶち破り、アンノウンが現れる。
悲鳴を上げて逃げ惑う子供たち。
自衛官たちが応戦するが、全く歯が立たない。
Gトレーラーが出動。
トレーラー内で氷川誠が強化装甲服を装着、G3-Xとなり、ガードチェイサーで急行する。
研究所。
教官「走って! みんな逃げて!!」
教官が子供たちを先導し、中庭を逃げ惑う。
ふと、子供たちが足を止める。
教官「どうしたの!?」
子供「先生!」
頭上から降ってくるアンノウンたち。
その1体が教官の顔面目掛け、液体を吐きかける。
教官が、まるで水中で溺れているかのように喉をかきむしり、泡を吐き、そして息絶える。
建物の中をレイが逃げ惑う。
紗綾香「レイ!」
紗綾香がレイを呼び止め、共に建物の影に隠れる。
アンノウンたちが2人に気付かず、通りすぎて行く。
研究所にG3-Xが到着。
真っ暗な研究室の中。自衛官たちが倒れている。
既にアンノウンたちは立ち去ったか、動く物は何もない。
小沢「氷川君、充分注意して」
暗闇の中から飛び出す1体のアンノウン。
G3-Xとアンノウンの激闘が始まる。
その物音で、力尽きかけていた自衛官の1人、水城史朗が目を覚ます。
研究所の壁をぶち破り、舞台を野外に変え、戦いが続く。
GX-05の連射するガトリング弾がアンノウンを貫く。
頭の光の環が浮かび、アンノウンが爆発四散──
その戦いぶりを、壁の穴から、水城が複雑な面持ちで見つめている。
紗綾香とレイが、木々の生い茂る中、どこへともなく逃げ惑う。
紗綾香「逃げよう、レイ」
レイ「うん……」
研究所に、1台の車が到着する。
車から降りた女性が、研究所の惨状を目の当たりにし、唇を噛む。
陸上自衛隊・一等陸尉、深海理沙──
仮面ライダーアギト
MASKED RIDER AGITΩ
PROJECT G4