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Lesson 1 隣人とのつきあい方


朝は嫌いだなー

男の子「火の始末OK、燃えるごみOK、戸締り・・・OK」

まだいつも通り・・・

男の子「・・・・・・・いってきます」

いつも通り・・・

少女「おはようございますー」
男の子「・・・あ・・・おは・・・」

少女「私とつきあってください!!」

・・・・(逃げる

少女「あ・・・あれ?」

−学校−

ーな

男の子(何だったんだろう・・・・・)
男の子(あの人・・・・)

女の子「小太郎ちゃん!!」
−ドキ!

男の子「・・・・・あ」

女の子「もー湖太郎ちゃんてば 何度も呼んでんのにぃ」
湖太郎「うn おはよう小星ちゃん」

小星「まったく湖太郎ちゃん新学期早々ぼーっとして 女子はいいけど男子は中学受験なんだしー!」
小星「昨日出た宿題の書き取りの宿題やった!? 白地図の宿題やった!?」
小星「ちょっとー聞いてるのォ湖太郎ちゃん」

小星、湖太郎を見つめる。

湖太郎「うん やったよ」
湖太郎「はい」

湖太郎、算数のノートを渡す。

湖太郎「小星ちゃん当たる番でしょ 計算ドリル」

子星「う・・・・・」
子星「うおおおおおお超萌えーっ!!」

−放課後−

クラスメート「あれ!湖太郎帰んのー?」
湖太郎「うん・・・じゃ」


先生「−美紗さんね・・・・・・・」
美紗「ハイッ」
先生「編入試験すごかったわあれならお勉強は安心ね」
美紗「てひひひーありがとうございますぅ」

美紗と湖太郎、目が合う。

−どさ
ーぽさ

二人、かばんを落とす

湖太郎、振り返り逃げる。

先生「あら美紗さんのお知り合い?」
先生「男子だから初等部の子ね何年生?」
先生「・・・・美紗さん・・・?」

−ば!
ーきっ!

−湖太郎の塾−

塾の先生「中学受験勝つ秘訣はやっぱり体力だ この時期に風邪なんかひいてちゃダメだぞ」
塾の先生「あとはやっぱり毎日ちゃんと 予習復習やれよー」
塾の先生「『学問の道に王道なし』と言って・・・」

−ガラ!

美紗、現われる。

湖太郎「!」

−つかつか

塾の先生「な・・・何だ?」

ーぴた。

塾の先生「おい樋口知り合いか?」
湖太郎「い・・・いえ・・・」
塾の先生「何のつもりか知らんが終わってからにしろ ちょうどいいおまえ宿題の問7前に出て解け」
湖太郎「・・・・・・」

−ガタ!
−すたすた

塾の先生「よし」
塾の先生「えーこの問題はー・・・・・」

いない・・・
誰なんだ本当に・・・
僕に用事でも・・・?
・・・・ま・・・・いっか・・・

−家の前ー

美紗「おかえりなさーい」

−バン

ドアを閉める。

美紗「ぎゃっ!」

・・・・・嘘だろ・・・・・!?

−うう〜〜〜〜・・・
−ううう〜〜〜〜

湖太郎「・・・・・」

ーカチャ

美紗「うう〜〜〜あたたたたた〜〜」

頭から血を流していた・・・・

−びくっ!

湖太郎「!」

ースチャ!

美紗「てひひひひひーどうもどうもっス!!」
湖太郎「・・・・・・」

美紗「私 お隣に引っ越してまいりました 美紗ッス」
美紗「よろしく〜〜」
ーふら〜・・・・・
湖太郎「わっ!!」


湖太郎「ふう・・・・」
美紗「てひひひスミマセン・・・」
美紗「てひひーもう大丈夫ですからー」
湖太郎「引っ越しのごあいさつだったんですね」
美紗「・・・ハイ」
美紗「ところで 何でそんなもの持ってるんスか?」
湖太郎はゴルフグラブを持っていた。
湖太郎「別に・・・・・・」
美紗「はぁ・・・・」
美紗「こっちの世界ってまだ慣れてないもんで 時々ヘマしちゃうんスよ」
美紗「てひひひ」
湖太郎(・・・・・・・・・?)
美紗「いやーご迷惑おかけいたしましたー」
美紗「いやー人情が身にしみますねー」

湖太郎「もう大丈夫ですね・・・・えーっと・・・・」
美紗「ハイッ美紗って言います!」
美紗「これから独り暮らしなんです〜 学校も同じだし よろしくです〜」
湖太郎「・・・ごていねいに樋口湖太郎です・・・」
湖太郎「よろしく・・・」
美紗「いやー独り暮らしなんてドキドキっスよ〜っ 私今まで母に頼ってばっかのダメな娘で〜」

湖太郎「−夕食作るんで」
美紗「えっ!?コタロー君ゴハン作るんだへーっ すごいんだぁ未成年なのにー」
湖太郎「・・・だからもう帰ってって・・・・・」
美紗「何で?料理好きなの?」

湖太郎「母親死んだんで」

湖太郎「食事と洗濯 僕の当番なんです」

美紗「それはそれは大変な境遇!若いのにたいそうな苦労をしてらっしゃる!!」
美紗「ご迷惑かけたからには何か恩返しを! よーし!!」
美紗「私コタロー君のお母さんになるよ!!」
湖太郎「結構です!」

美紗「うきゃ はぁあ〜っ!!」
湖太郎「・・・・・・・・」
湖太郎「また切ったんですか?」
湖太郎「救急箱の絆創膏・・・全部使っちゃっていいですよ」
美紗「・・・・・・どうも」
美紗「スミマセンねーこういうのは実はやったことないんス」
湖太郎「・・・・・・」
湖太郎「−別にもういいですよ何回指切ったんですか」
美紗「いや! いや!!」
美紗「ガンバルですーっ!」

美紗「はぁっ!!」
湖太郎「・・・・・!」

湖太郎「窓から飛び降りるって騒ぐくらいだからそこそこ出来るんだと・・・」
美紗「・・・・とほほ」

湖太郎「もう休んでてくださいよ!」
美紗「あうっ! いや いや」
美紗「コタロー君においしいゴハン食べさせてあげるって決めたんだスよ!!」
美紗「待っててくれたまえ!!」
湖太郎「・・・・・・・・・」

美紗「出・来 ましたーっ! カレーっス!!」
湖太郎「・・・・・・・・」
美紗「やりましたヨ生まれて初めて料理というものを作りましたよ」
湖太郎「あなたジャガイモ切っただけじゃん・・・」
美紗「めちゃくちゃうれしいっス!!」
美紗「私 コタロー君の役に立ったスか?」
湖太郎「・・・・・・・ま」
湖太郎「ジャガイモは切ってくれましたし」
美紗「やったーコタロー君の役に立ったー!!」
湖太郎(・・・・・・・・)

美紗「・・・・・では」
美紗「コタロー君はこれからお勉強みたいなんで これにて失礼するッス」
湖太郎「・・・・ああ うん・・・・」
美紗「それでは」

湖太郎「待ちなよ」

湖太郎、カレーを渡す。

美紗「へ・・・・?」
湖太郎「だってあんたジャガイモ切ったじゃん」

美紗「サンキューっス!!」

美紗「えーっと」
美紗「こっち 窓ですね・・・・それではー」
湖太郎「え?玄関あちですよ」
美紗「てひひひーいやー 実は鍵落としちゃったんスよー!」
湖太郎「そうじゃなくて・・・・ここ3階・・・・・・・・」
美紗「大丈夫大丈夫」

美紗「−だって私」

美紗「天使だもん」

美紗の背中から羽が出る。


湖太郎「うあっととっ 危ない危ないって!」


夢の中にいるような気分で
こういう服もあるんだ−って 素直に感心した・・・・・・・


湖太郎・父「湖太郎何か今日のイモ形がヘンだな」
湖太郎「・・・・・うん」

ぴたテン第一話・終わり

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