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Bビーダマン爆外伝の第1話
 

老ビーダ「この本はな、むかーし昔、まだあのビーダシティがビーダ王国と呼ばれていた頃の、そんな昔のお話……」
 

伝説! ビーダの勇士たち
 

老ビーダ「人々がそれぞれの星々に移り住み、平和に暮らす、太陽系『ブルーソアラー』だ。1000年に1度、星々が一列に並ぶ『惑星直列の時』が近づいていたそうじゃ……」
 

「荒野の星 土星」
 

しろボンが的を9つ並べてビーダマを発射。

しかし、発射が弱かったためすぐ消える。

しろボン「はぁ……ん?」

「隙あり!!」

オレンジボンがしろボンに殴りかかるが、交わされる。

オレンジボン「ぬぬ。しろボン王子……よくできました」

しろボン「ありがとうございます。オレンジボン老師……」

オレンジボン「じゃがビービーダマの修行は進んでないようじゃな……」

しろボン「しゅん……」

オレンジボン「よいかしろボン王子、ビービーダマは精神エネルギーを打ち出す技じゃ。そして体力より気力が大切なんじゃよ……ゴールデンボン王のためにも、早く一人前にならんとな!」

空にゴールデンボン王の幻が映る。

しろボン「父上……」

回想
 

地球宮
 

しろボン「では父上、修行に行ってきます!」

ゴールデンボン「うむ。体に気をつけて頑張るんじゃぞ……」

しろボン「はいっ!」

現在

しろボン(あれから1年かぁ……)

オレンジボン「隙あり!!」

オレンジボンは再び殴りかかるが、交わされてしまう。

オレンジボン「フォ―――!!」

しろボンの頭に盥が振ってくる。

オレンジボン「はっはっは!! まだまだ修行が足りんのぉ……」

しろボン「すいませーん……」

すると空から要塞などが飛来してきた。

しろボン「あれは!?」

くろボン「お久しぶりです。しろボン王子……」

しろボン「くろボン隊長……地球守備隊のあなたがなぜ土星に!?」

くろボン「ノルワーク帝国・ダークボン皇帝の命令によりお迎えに上がりました……」

しろボン「え?」

オレンジボン「帝国!?」

しろボン「君たち、地球から来たんだろ!? ノルワーク帝国とか、ダークボン皇帝って一体!?」

くろボン「説明は後ほど。セレス、パレス、お連れしろ!」

セレス・パレス「はっ!」

セレスとパレスがしろボンにしがみつく。

オレンジボン「こりゃ、やめんか!!」

兵士が銃を構える。

くろボン「歯向かえば、容赦はせんぞ……」

オレンジボン「や、やるか!?」

しろボン「老師……俺、行って来ます。行って、地球に何が起こったのか見てきます!」

オレンジボン「王子……」

戦艦や要塞が飛び去る。
 

地球 帝都ノルアーク
 

ここでくろボンを迎えるパレードが行われていた。

人々「くろボン親衛隊長はすげぇよな……」「うちの一般内で土星まで征服したもんな……」

町の人々を見てソワソワするしろボン。

しろボン(老師……地球は大変なことになってます……)


くろボン「ダークボン皇帝、しろボン王子をお連れして参りました……」

しろボン「父上……」

ゴールデンボン「よく帰ったな、息子よ……」

しろボン「ただいま、父上!」

ゴールデンボン「お帰り。元気にしておったか!? 息子よ……」

ゴールデンボンの姿はなんと悪のような姿だった。

しろボン「え?」

ゴールデンボン「呼び戻したのはほかでもない。ワシと一緒に戦ってくれ!」

しろボン「父上、どうして戦争なんか始めたんですか!?」

ゴールデンボン「それはな、平和な世を長く続けるには力で支配するのが1番。そのために地球を、ノルアーク帝国とし、星々に出た。ワシ自身もダークボン皇帝と名を変えてな……」

ゴールデンボンがダークボン皇帝へと姿を変える。

ダークボン「靴靴!」

最後に靴を履く。

ダークボン「しろボン! ワシのために戦え!!」

しろボン「やだ……」

ダークボン「逆らえばお前の命はないぞ!」

しろボン「嫌だ!!」

ダークボン「しろボン、ワシの言うことが聞けんのか!?」

しろボン「お前は父上じゃない。優しい父上が宇宙を支配するなんて考えたりしない!!」

ダークボン「それほど命を捨てたいのか!? 連れて行け! まず処刑してやる!!」

兵士2人がしろボンを連れて行く。

しろボン「放してよ。こら、放せよ!」

ダークボン「くろボン……」

くろボン「はっ!」

ダークボン「お前に任せる……」

くろボン「了以……」

しろボン「放せ! 父上! 父上―――!! まだ話は終わってないぞ。父上!!」 

くろボン「地下の獄牢に入れておけ……日の出とともにしろボンを処刑する」

獄牢

しろボン「父上とダークボンが、同じ人だなんて……」

床から叩く音が響く。

しろボン「ん? 何だ!?」

床から出てきたのはあかボンだった。

あかボン「しろボン王子……」

しろボン「え?」

あかボン「しっ! 私は見方よ。助けに来たわ」

下にはグレイボンもいた。

しろボン「グレイボン博士……博士、父上に……ゴールデンボン王に何があったんですか!?」

グレイボン「しっ! 話は後じゃ。こっちに来なさい……」

床の石が閉まる。

しろボン「そんなことって……」

グレイボン「ゴールデンボン王に邪悪な魂が入り込んだ姿。それがダークボン皇帝なのじゃ……」

しろボン「あの父上が、邪悪な魂に操られてる……」

あかボン「ゴールデンボン王もかわいそうだけど、国民や他の星の人たちこそいい迷惑だわ……」

しろボン「君は!?」

あかボン「あ……私はあかボン。ネレイドの一員よ」

しろボン「ネレイドって!?」

あかボン「帝国軍と戦うために結成された反乱軍よ!」

グレイボン「とにかく!」

しろボン・あかボン「はい!」

グレイボン「あかボン、降りてくれ……」

あかボン「いやん!」

兵士が牢の前にやってくる。

兵士「おい、飯だぞ。ん? 大変だ! しろボンが逃げたぞ!!」

あかボン「しろボン……」

しろボン「うん!」

あかボン「博士も、うまく部屋に戻ってください……」

グレイボン「大丈夫じゃ……」

2人はどこかの通路に出てくる。

しろボン「すごいなぁ。忍者みたい……」

あかボン「こっちよ!」

グレイボンも部屋に戻る。

外では、くろボンと隊員が揃っていた。

くろボン「しろボンを捕らえるまで、宇宙口は閉鎖した。飛び出す船があれば容赦なく撃ち落とせ!!」

兵士たち「はっ!!」

一方、しろボンとあかボンはこっそり船に乗り込もうとしていた。

あかボン「あれが私の船よ。一気に走って」

しろボン「うん……」

しろボンは走り出すが、途中でくろボンとぶつかってしまう。

あかボン「くろボン……」

くろボン「見つけたぞしろボン!」

しろボン「うわっ!」

あかボンがしろボンの前に出る。

くろボン「反乱軍か!?」

あかボン「しろボン、走って!」

くろボン「逃がさん!!」

くろボンの繰り出したビーダマが船の前に穴を開ける。

2人は急いで船に乗り込む。

あかボン「出すわよ!」

しろボン「はい……」

するとくろボンがとっさに船に何かを取り付ける。

くろボン「くそぉ……」

セレス「隊長!!」

くろボン「追うぞ! 戦艦用意!!」

いくつもの戦艦が船を攻撃し始める。

しろボン「うわっ!!」

あかボン「第1、第2エンジン飛騨。お願い、宇宙まで持って……」

グレイボンが下から千間を見上げていた。

グレイボン(うまく、逃げるんじゃぞ……)

宇宙空間

船からエンジンが切り離される。

あかボン「こちらああかボン! ネレイド応答願います!」

しろボン「エンジン捨てちゃてどうすんだよ……」

あかボン「爆発するよりいいでしょ!! 通信機まで壊れちゃったじゃないの!」

しろボン「怒って言われても……」

戦艦

ダークボン「何? しろボンを取り逃がした!?」

くろボン「申し訳ございません。しかし、奴らの船に発信機をつけました……奴らが向かう先には、多分……」

ダークボン「反乱軍の秘密基地か。よし、必ず突き止めよ!」

くろボン「了以……」

宇宙空間

あかボン「こんなところに帝国軍が来たらおしまいね……」

しろボン「だったら、通信機直すの手伝ってよ……」

あかボン「私メカダメなの。あ!」

どこからか巨大な釣り針があかボンの船に引っかかる。

しろボン・あかボン「うわああ―――!!」

船が引っ張られる。

しろボン「引っ張られてる……」

あかボン「まさか、帝国軍の仕業!?」

船を引っ張り挙げたのは謎の宇宙船だった。

しろボン「帝国軍……」

あかボン「じゃなさそうね……」

しろボン「コラー、ここは釣り堀じゃないんだぞ!」

乗っていたのはきいろボンだった。

きいろボン「一体、何が釣れたかな!? あーッ、楽しみやな」

あかボンの船がきいろボンの船に入る。

船からしろボンとあかボンが顔を出す。

きいろボン「ぎゃあ―――ッ!! 何や!?」

あかボン「何やじゃないわ!」

しろボン「何なんだお前は!? 隙があったらかかって来なさい!」

きいろボンがしろボンを叩く。

しろボン「痛い……」

あかボン「あんな大きな釣り針がいきなり船に刺さって、死ぬほどびっくりしたんだから!」

きいろボン「悪い悪い、捨てられた船や思うたんや。そうキーキー言いな」

あかボン「ウキー、何ですって!? ったく、あんた何者?」

きいろボン「ワイか!? ワイわな、宇宙をかける運送屋・さすらいのはぐれ狼・きいろボンや!」

しかし、しろボンとあかボンは無視していた。

しろボン「これからどうする!?」

あかボン「そうねぇ……」

きいろボン「人に名前聞いといてそれかい!?」

警報音が鳴り響く。

きいろボン「ん? 警報や」

モニターには帝国軍の戦艦が映っていた。

しろボン「ああ―――っ! 帝国軍が追いついてきた……」

きいろボン「お前ら、追われとんのか!?」

あかボン「お願い、逃げて……」

きいろボン「アカンアカン。帝国軍に逆らうたらひどい目に遭うんや……」

あかボン「捕まるわけにはいかないのよ」

きいろボン「ダメや……」

あかボン「人助けだと思って……」

しろボン「お礼なら弾むよ!」

きいろボン「毎度おおきに……」

あかボン「おい……」

席に着くきいろボン。

きいろボン「さあて、どこへ逃げんねん!?」

船がワープする。

兵士「目標船、ワープに入りました」

くろボン「慌てることはない」

船のワープが終了する。

きいろボン「着いたで。海王星や……」

しろボン「わあーっ、海ばっかり……」

きいろボン「ここに陸地はないで。どこ行くねん!?」

しろボン「ポイントM43に行って……」

しろボン「へーっ……」

あかボン「あそこよ」

きいろボン「この辺やが……」

あかボン「あそこよ」

そこにあるのは小さな島だった。

きいろボン「あれじゃ着陸できへんで!?」

あかボン「うふふ。こちらあかボン、こちらあかボン。ネレイド基地、応答願います!」

島が浮上し、海底から基地が出現する。

しろボン、きいろボン「おお―――っ……」

基地から誰かが出てくる。

船は着陸。

あおボン「しろボンさ―――ん!!」

しろボン「あおボン!」

あおボン「お久しぶりです……」

しろボン「元気だったかあおボン!?」

あおボン「はい!」

きいろボン「知り合いか!?」

あかボン「地球のね。グレイボン博士のお孫さんよ」

基地内

あおボン「こちらが、反乱軍ネレイドの司令官・こんボンさんです」

こんボン「ようこそネレイドへ……グレイボン博士はお元気でしたか!?」

しろボン「博士を知ってるんですか!?」

あかボン「こんボン指令の科学者なの。ここで、ビーダロンの研究をしてたんですよね!?」

こんボン「ええ。私はこのビーダロンたちを守るために、研究所を改造し、ネレイドを起こしたんです。ともに戦ってくれますか!?」

しろボン「はいっ!」

あかボン「指令、グレイボン博士から伝言です。プラネットエネルギー回路の設計図を、出来次第こちらに送ると……」

こんボン「それは心強い……」

あおボン「やっと完成するんですね!?」

きいろボン「何たら回路って何や!?」

あおボン「プラネットエネルギー回路とは、惑星自身が持つ膨大なエネルギーを引き出し、利用できる機械のことなんです……」

きいろボン「たいそうなもんやなぁ。よっしゃ、ほな……」

こんボン「何だね!?」

きいろボン「あんたがここで1番えらいんやろ!? 2人の運送料払うたって」

あかボン「嫌あね。お金お金って……」

しろボン「男らしくないよね……」

あかボン「なーにが男1匹よね……」

しろボン「人情が不善だもん……」

あかボン「このスケベ……」

きいろボン「じゃかあしわい! 痩せても兼ねても男1匹。きいろボン様は男の中の男じゃい!!」

こんボン「じゃ、そういうことで」

4人が散る。

きいろボン「え? あれ!?」

しろボン「料金いいんだって」

あかボン「さすが男1匹」

きいろボン「それとこれとは話が違う!」

反乱軍の戦艦

くろボン「敵の基地がわかりました。海王星です」

ダークボン「なーるほど。くろボンよ、プラズマ爆弾を使う」

くろボン「あれを使えば、星の一部が破壊される恐れも……」

ダークボン「それでいいのだ。ワシに逆らう奴らの星など一気に壊滅してしまえ!!」

くろボン「……了以……」

通信が途絶える。

今度はドクタークラッシャーから通信が入る。

クラッシャー「ダークボン閣下!」

ダークボン「何だドクタークラッシャー!?」

クラッシャー「例の物、そろそろかと……」

ダークボン「ああ。今行く……」

機械がしまわれる。

ダークボン「プラネットエネルギー回路……最終兵器がもうすぐワシの手に!」

研究室

グレイボンは必死でエネルギー回路の設計に取り掛かる。

グレイボン「完成じゃ……」

クラッシャー「グレイボン、開けろ。開けなさい!! 設計図が完成することはわかってるんですよ!」

ダークボン「どうした!?」

クラッシャー「グレイボンの奴、ドアにロックを……」

ダークボン「ええい、どけ!」

『準備中、準備中!』

グレイボン「はよせい!!」

『転送を開始します!』

ダークボンとクラッシャーは何とか入るが、設計図が転送される。

クラッシャー「データ、データ、設計図のデータ……ないです!」

グレイボン「お前たちにプラネットエネルギー回路は渡せぬ……」

ダークボン「バカモン! お前に見張らせているのは何のためだ!?」

クラッシャー「落ち着いてください。設計図がなければ直接聞けばよろしいわけで……」

グレイボン「ワシは死んでもしゃべらんぞ!」

クラッシャー「だから、直接聞くんですよ。あなたの頭の中にね・……」

グレイボン「中!?」

クラッシャー「フハハハハ!!」

海王星

あかボン「しろボン王子様……」

しろボン「やめてよ。ここではただのしろボンだよ……」

あかボン「どうしたの!? 元気ないわね……」

しろボン「父上のことが心配で……でも、きっと助けて見せる。父上の体から、邪悪な魂を追い出してやる! そしたら、戦争も終わるよね!?」

あかボン「うん。頑張って、王子様!」

しろボン「またぁ。こいつ人になれてるんだ……あれ? 印がついてる」

ビーダロンのビーダマに何か印がついていた。

あかボン「こんボン指令が研究のためにつけた、精細エンブレムよ。ヤシの木がアンテナになっていて……あ、あれは何かしら!?」

空から光が放射される。

こんボン「どうしました!?」

研究員「通信が入ってきたのですが、すごいエネルギーで、ジェイザーエンブレム装置が逆流していきます!」

光が宇宙に飛び出した後、4つがしろボン、あおボン、きいろボン、あかボンに直撃する。

しろボン「あかボン、大丈夫!?」

あかボン「なんともないみたいだけど、今のは!?」

しろボン「司令室行ってみよう!」

司令室

あおボンが原因を調べている。

あおボン「わかりました、プラネットエネルギー回路の設計図が送られてきたんです。しかし、転送機がエネルギーに耐え切れず、体裁エンブレム装置を通して宇宙に放出してしまったんです……」

しろボン「というと設計図は……」

あかボン「なくなっちゃったの!?」

あおボン「はい。7つのエンブレムに別れて飛んでいってしまいました……」

きいろボン「あーあ、もったいな」

研究員「司令官、あかボンさんの船に発信機が……」

こんボン「何ですって!?」

隊員「ワープ反応あり。敵戦艦です!」

こんボン「緊急浮上! ボンバーファイター発進!!」

反乱軍の戦艦がワープを超える。

兵士「敵基地・ポイントM43!」

くろボン「艦はポイント上空で待機。セレス、パラス、出るぞ!」

戦艦からボンバーファイターが発進される。

くろボン(プラズマ爆弾を使うまでもない。敵基地を撃てば皇帝も文句は言うまい……)

海王星基地

しろボン「うわあ―――っ!」

基地に置かれているのは白いボンバーファイターだった。

あおボン「ボンバーファイター・ガイアです、スカイユニットを装着してあります。僕はフィルマボンバーファイターで出ます。飛べる機体はこの2つだけなんです」」

しろボン「どっちもいいなぁ……」

あかボンにきいろボンが引っ張られる。

あかボン「私のフレイムボンバーボンバーよ。これにのって」

きいろボン「やなこった。お前と一緒やったら自分のに乗るわい!」

あかボン「あんな釣りロボットで何が出来るのよ!?」

きいろボン「じゃかあしわお前! あ、料金やけどなあ、自給これくらいで……」

あかボン「男1匹……」

しろボンたちはそれぞれのボンバーファイターなどに乗り込む。

しろボン「俺、操縦初めて」

あおボン「ええ〜〜〜っ!?」

しろボン「大丈夫大丈夫」

あおボン「しろボンさん……」

あかボン「ファイヤー!!」

フレイムが炎のビーダマを発射。

反乱軍のボンバーは倒されていく。

あかボン「しろボンたちは、きいろボンはどうしたのよ!?」

「どいたどいた!!」

きいろボンの乗るスパークボンバーボンバーが発進口の前に止まる。

きいろボン「スパークボンバーボンバー様のお通りじゃい!! 苦戦しとるようやな……」

あかボン「敵はくろボンよ。早いわ……」

きいろボン「まっかせなさい! サンダー!!」

しかし、サンダーのビーダマが交わされる。

きいろボン「あら……」

あかボン「口ほどにもない……」

ガイアとフィルマが発進スタンバイに入る。

あおボン「しろボンさん、気をつけて……」

しろボン「よし。ガイア。発進!!」

ガイアが発進されるが、空中で回転してしまう。

しろボン「うわああ―――っ!! どうすればいいんだよ!?」

ガイアの前に反乱軍のファイターが囲む。

くろボン「出てきたなしろボン!」

しろボン「イエイ!!」

くろボン「遊んでいる暇はない。かかれ!」

反乱軍のアーマーのビーダマがガイアに当たりまくる。

あおボン「しろボンさん!」

きいろボン「ヤバイで……」

あかボン「しろボン……」

しろボン「うわああ―――っ!!」

あおボン「しろボンさん……」

するとあおボンたちのビーダマにプラネットエンブレムが記される。

あかボン「これは、エンブレム……」

きいろボン「何や、力がわいてくるで……」

フィルマのビーダマにエンブレムが、顔にあおボンの目が記される。

あおボン「トルネード!!」

ファイターが竜巻に巻き込まれる。

あかボン「フレイム!!」

あかボン・きいろボン「アーンド!!」

きいろボン「スパーク!!」

あかボン・きいろボン「ガトリングショット!!」

2つのビーダマセレスとパラスのファイターに当たる。

セレス・パラス「うわあああ―――っ!!」

あかボン「当たった……」

きいろボン「ざまあ見ろ!」

ガイアのコックピットのしろボンが目を回す。

あおボン「しろボンさん……」

くろボン「2人とも、動けるか!?」

セレス「ダメです……」

パラス「長くは持ちません……」

くろボン「くっ、引くぞ……」

ファイターが退却。

あかボン「あはー!」

きいろボン「逃げてくで」

あおボン「勝ちましたよ……」

しろボン「どんなもんだい!!」

こんボン「よくやってくれました……」

研究員「基地上空、光栄エネルギー反応。プラズマ爆弾です!」

空に強力なエネルギーが集まる。

しろボン「くろボンの奴、星ごと壊すつもりか!?」

反乱軍戦艦

兵士「発射、5分前……」

くろボン「待機してろと言ったはずだ。誰が発射命令を出したか!?」

ダークボン「ワシじゃよ……」

くろボン「ご存知ながら、プラズマ爆弾は、あまりにも……」

ダークボン「何を甘いこと言っておる!? さっさと片付けい!!」

海王星

あかボン「聞こえた……」

きいろボン「ああ。頭の中に響いとったで……」

あおボン「ダークボンとくろボンの声……」

しろボン「反対してたんだ。くろボン……」

こんボン「総員退避! 飛べるものは全部飛ばせ!!」

あおボン「僕たちも手伝うです!」

フィルマが基地に向かう。

しろボン「あ……」

きいろボン「急げや。乗れるだけ乗ったら出すで、料金はただや!」

しろボン「助けに、行かなきゃ……」

海にはいろいろなビーダロンがいた。

『発射5秒前。4、3、2、1、発射!』

プラズマ爆弾が発射。

しろボン「やめろ―――!!」

ガイアにもしろボンの目が記される。

エンブレムが記されたガイアのビーダマが爆弾を押し戻す。

くろボン「皆、無事か!?」

兵士「乗員に死傷者なし。コンボーシステム、正常! 武器、コントロール不能。今、攻撃されると防ぎようがありません!!」

くろボン「ええい、地球に戻るぞ!(何だった? 今のビーダマは……!?)」

こんボン「プラズマエネルギー消滅。敵艦はワープ……みんな、助かりましたよ!」

一同が歓声を上げる。

あかボン「ちょーっと褒められたからって……」

きいろボン「でも、ホンマすごいビーダマやったで……やっぱ、エンブレムのおかげやろか!?」

あおボン「不思議ですが、プラネットエネルギー回路が働いたとしか思えません……」

こんボン「走ですね。しかし、7つに分かれたうちの4つを君たちが装着していたとは、驚きましたよ……残りは3つ。なんとしても探し出して帝国軍を倒す力にしなくては!」

一同「はいっ!」

あかボン「きいろボン返事は? 男1匹でしょ!?」

きいろボン「またそれかい。敵わんなぁ……」

しろボンは夕日を見つめると、夕日にゴールデン本の幻が移る。

しろボン「父上……待っていてください。必ず邪悪な魂を、追い出してあげますからね。必ず……」

地球・ダークボンの城

グレイボン「うわああ―――っ!! 恥ずかしい。頭ん中を覗くな、やめてくれ……」

クラッシャー「グレンセンサーが設計図をキャッチし始めました。これに基づき製造を開始します!」

ダークボン「うむ。惑星直撃にバリアを伏せ!」

クラッシャー「もちろんでございます……」

ダークボン「プラネットエネルギーが手に入れば、太陽系の全てを……フフフ、フハハハ!!」

老ビーダ「こうして、しろボンたち7人の勇士の物語は、始まった……」
 

(続く)
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