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バトルフィーバーJの第1話
 

突撃!!
球場へ走れ
 

こうもり傘を差した女性が歩いていた。

やってきたのは国防省だった。

そこから中年の隊員が出てくる。

女が傘を閉じるとそこから針が飛び出る。

女はそれを男に突き刺して去る。

男は突然倒れる。

それからも女は中年の男を2人刺していた。

一方、伝正夫がどこかに向かって走っていた。

少年・中原マサルが車に落書きをしていた。

ケイコ「マサル!」

マサルの姉・ケイコがやってくる。

ケイコ「ダメじゃないの。悪戯なんかして」

マサル「俺、車に乗りてぇな……」

ケイコ「大人になってからね……」

伝「おい!」

伝がやってくる。

ケイコ「いらっしゃい」

伝「レンタカー1台頼むぜ!」

浜村「この前のレンタル料、まだもらってないね……」

伝「ああ、いっけねぇ……」

ケイコ「はい。請求書」

請求書には事件の内容が書かれていた。

「重大事件発生。直ちにバトルフィーバーせよ」

伝「レンタル料、つけて!」

伝は紙を握った後、レンタカーに乗り込む。

マサル「かっこいい!」

どこかの平原では、白石兼作が乗馬していた。

白石「はいよ―――!!」

そこへ伝のレンタカーが通る。

白石「どおっ!」

レンタカーから伝が降り、親指を立てる。

白石も立てる。

高層ビルの美容室

志田京介が女性の髪形をセットしていた。

志田「いかがですか!? 惚れ惚れするような感じですね。奥様……」

女性「そうかしら!?」

志田「こんな髪は、パリ片雲にも滅多にございません」

女性「あら……あなたパリに!?」

志田「はい。5年ほどパリの美容院で勉強を」

女性「どうりで。すばらしいカットだと思ったわ……」

志田「どうも……」

伝が笛を鳴らすと女性の髪が大量に切れる。

志田「ん? うん!」

ペットショップ

曙四郎が動物をあやしていた。

曙「へー。お前ケニア生まれか……同じじゃんか! ケニアといっても拾うござんす。生まれ故郷は!? ん? 茶髪ハンマーの……東南のジャングル!? おおーっ、あの辺なら俺もよく知ってるぜ! 懐かしいねぇ……んー、実に」

店長「ん? あんた、猿の言葉がわかんのかい!?」

曙「ええ。猿だけじゃなく、動物の言葉が何でも!」

店長「信じらんねぇ!」

曙「信用しないの!?」

店長「当ったり前だなぁ……」

曙「ん? この店の親父は……何々!? は? うん。餌をくれるけど……虐待する。だから……うん。動物愛縫合違反で、警察に訴えてくれ!?」

店長「何だと!?」

曙「お、おい……辛抱しろよ!」

店長「一昨日きやがれ!!」

店長は曙を店から放り出す。

曙は伝のレンタカーにぶつかる。

伝「ははは……」

曙「おう!」

4人は移動して地下の排水溝の中に入ったあと、走る。

やってきたのは地下の施設だった。

伝「伝正夫……」

白石「白石兼作……」

志田「志田京介……」

曙「曙四郎……」

4人の向かいにいるのは司令官・倉間鉄山将軍とケイコ、青葉ミドリがいた。

敬礼を取る4人。

伝「緊急連絡を受け、誕生しました!」

将軍は3人の写真を出す。

将軍「国防省の、最高幹部3人。立て続けに何者かに暗殺された……死体解剖の結果、暗殺された3人の体内から、生残化合物が検出された」

伝「生残化合物!?」

将軍「凶器はおそらく、こうもり傘の先に仕組まれた針に塗られた青酸カリだ……」

白石「青酸カリか……」

将軍「青酸カリを注射されると、一瞬に心臓麻痺を起こして死んでしまう……」

伝「将軍……暗殺犯人は何者ですか!?」

将軍「女だ……」

志田「女!? 俺の出番だな……」

将軍「これは遊びではない!」

志田「はい……」

将軍「暗殺者は、赤いこうもり傘を持った女だ」

4人はその女の写真を見る。

将軍「監視用のテレビカメラが捕らえた。君たちバトルフィーバーで暗殺犯人を捕らえてほしい……」

電話が鳴る。

将軍「私だ。何!? 赤いこうもり傘を持った女が現れた!?」

その女は今、町を歩いていた。

あとをつける4人。

女が振り返る。

しかし、誰もいないので先に進む。

どこか暗い場所にやってくる女。

すると突然、証明が照らされる。

ここはなんと、球場だった。

「お前は完全に包囲された。もう逃げ場はない! 両手を上げ、バックネットに歩け!!」

女が走り出す。

球場にはいろいろトラップが仕掛けられていた。

色々な陰で伝たちが待ち構えていた。

女はメリーゴーランドに逃げる。

そこへ伝たちが姿を現す。

伝「逃げ場はないと言ったはずだ……」

曙のキックが女の銃を蹴り上げる。

国防省

伝が女の傘を調べていた。

伝「おかしいなぁ……こいつには毒針なんか仕込まれてない。それに、この女とは全然違う……」

将軍「私が説明する」

将軍がボスナー・マーチンを連れて現れる。

将軍「紹介しよう……FBIのボスナー捜査官だ」

ボスナー「よろしく。皆様とお会いできてうれしいです」

ボスナーの英語が突然日本語に代わる。

将軍「驚くことはない。ミスター・ボスナーの英語は機械を通して、直ちに日本語に翻訳される」

伝とボスナーが握手。

ボスナー「よろしく」

伝「よろしく……」

志田「よろしく!」

白石、志田、曙が手を置く。

将軍「彼女はボスナー捜査官の元で働く……ミス・ダイアン・マーチン。秘密捜査官だ……」

ダイアン・マーチは頭を下げる。

将軍「ミスター・ボスナーとダイアンは、謎の組織・エゴスを追ってアメリカからやってきたんだ」

伝「エゴス!? 何ですかそれは?」

ボスナー「エゴスは日本の科学を越えた崇拝する秘密結社……」

エゴス秘密基地

ヘッダー指揮官や戦闘兵・カットマンが集まる。

水晶から声が響く。

その声はエゴスの首領・サタンエゴスだった。

サタンエゴス「今の世は邪悪な科学で毒され、のろいに満ちている―――我らへの恨み、この世の偽の科学を打ち砕き、新しい科学を……我らがエゴスの世界を作り上げるのだ―――」

ヘッダーたち「ははーっ……」

国防省

将軍「世界に頻発する事件の裏には、必ずエゴスの手が蠢いている……エゴスの犯罪組織は、アメリカを始ヨーロッパから今や全世界に広がっている。日本にも新しいエゴスの秘密結社が作られた……ミスター・ボスナーは、その秘密結社をおって、ダイアンとともに日本へやってきたのだ」

伝「将軍……1つふに落ちないことがあります。ダイアン・マーチンはなぜ後楽園球場へ!?」

曙「それも暗殺者の女と同じ、この赤いコウモリを持って……」

ボスナー「その質問には私が答えよう。ダイアンは赤いこうもり傘を持って、エゴスの暗殺者を誘き出そうとしたのだ!」

曙「というと、劣り!?」

ボスナー「そうだ。私たちは劣り作戦を開始した! しかし、バトルフィーバーに目をつけられ、だからダイアンは私と落ち合う場所・後楽園球場に急行したのだ。君たちに捕まったダイアンを助けるため、私は倉間鉄山将軍と連絡を取ったのだ……」

将軍「たった今から、ミス・ダイアン・マーチンは、バトルフィーバーの一員になる!」

ダイアン「皆さん、よろしくね!」

曙「よろしく。あ、あんた、日本語喋れるのかい!?」

ダイアン「あた棒よ。FBIの秘密捜査官は、世界各国語がペラペラよ!」

ボスナー「ダイアン……私はこれからアメリカに帰るからね」

ダイアン「秘密結社エゴスは、必ず倒すわ!」

ボスナー「期待してるよ!」

ダイアン「うん!」

2人は抱きつく。

道場

伝たち5人が正座をして将軍の居合いを見ている。

将軍「踏み越せ!」

伝たちが立ち上がり、将軍の刀をバク転しながらジャンプ。

将軍「ダイアン、お前の番だ!」

ダイアンは飛ぶことを躊躇う。

将軍「ダイアン……エゴスに勝つためには死を恐れてはならん! 何をしている!? ダイアン!」

ダイアン「はいっ!」

ダイアンは猛ジャンプ。

将軍「見事だ……」

空港前

例の女が歩いていた。

タクシーからボスナーが降りるが、女を見つけてキョロキョロする。

すると後ろから女が針でボスナーを刺す。

将軍「ミスター・ボスナーは、新東京国際空港で暗殺された!」

ダイアン「え?」

この一言に驚く一同。

将軍「エゴスの仕業だ……赤いこうもり傘の女が、暗殺現場から立ち去るのを目撃している!」

ダイアン「……」

ダイアンが飛び出す。

志田「将軍……」

将軍「暗殺されたミスター・ボスナーは……ダイアンの父親だった」

ダイアンは地下道を走り、港に着く。

ダイアン「パパ―――!! パパ……パパ……」

ダイアンの元に伝たちが駆けつける。

伝「ダイアン!!」

ダイアンが振り返る。

伝「ダイアン!!」

ダイアン「何も言わないで……」

伝「鉄山将軍が呼んでいる……」

ダイアン「うん……」

秘密基地

将軍が5人をそこに連れてくる。

ダイアン「わあ……」

そこにはロボットも開発されていた。

白石「へー、でっかいねぇ……何ですかこれは!?」

将軍「エゴスと戦うための、バトルフィーバーの秘密兵器だ……」

伝「秘密兵器!?で、いつ完成するんですか?」

将軍「近々とかで言っておこう。それよりも、お前たちが着る強化服・バトルスーツが完成した」

ダイアン「バトルスーツ!?」

将軍「バトルスーツを切ると、能力がアップする……」

テーブルの上にはバトルスーツが置かれていた。

将軍「着たまえ」

伝たちはバトルスーツを着用。

そしてヘルメットを被る。

右からバトルジャパン、コサック、フランス、ケニア、ミスアメリカである。

将軍「伝正夫……君はバトルジャパンだ!」

ジャパン「はい!」

将軍「白石兼作……君はバトルコサックだ!」

コサックがダンスを踊る。

将軍「志田京介……君はバトルフランス!」

フランス「ウェーブ・シュール……」

将軍「曙四郎……君はバトルケニア!」

ケニア「出でよ!」

将軍「そしてダイアン・マーチン……君は、ミスアメリカとなる!」

アメリカ「イエッサ!」

将軍「君たちは……それぞれ踊りの練習、踊りのテクニックを戦いに関し、秘密結社エゴスを倒すのだ!」

エゴス基地

警報音が鳴り響く。

ヘッダー「ははーっ。サタンエゴス様……何事か起こりましたか!?」

サタンエゴス「ヘッダーよ、お前には聞こえぬか!?」

ヘッダー「はっ!?」

サタンエゴス「エゴスの敵・バトルフィーバーが誕生した!!」

ヘッダー「なんと!」

サタンエゴス「今のうちにバトルフィーバーを倒せ! 倒せ、倒せ!! 出でよ、コウモリ怪人!!」

機械が反応する。

一方、外では例の女がが歩いていた。

ナレーション「秘密結社エゴスは……暗殺者を放ち、バトルフィーバーの誘き出しにかかった……決戦のときは来た!」

女が立ち止まるとジャパンたちがやってくる。

女「罠に掛かってやってきたな!? バトルフィーバーの愚か者め……」

ジャパン「ふざけるな! 正体を現せ!!」

女「お目にかけよう……」

女の周りにもこうもり傘が置かれていた。

ジャパン「バトルジャパン!!」

コサック「バトルコサック!!」

フランス「バトルフランス!!」

ケニア「バトルケニア!!」

アメリカ「ミスアメリカ!!」

5人が地上に着地。

ジャパン「フィーバー!!」

傘が消えると正体が明らかになる。

それはなんとカットマンだった。

女が傘を投げる。

ジャパン「伏せろ!!」

傘が爆発。

5人がジャンプ。

地上に降りてダンスを利用してカットマンに挑む。

5人のコマンドバットがカットマンを切り裂く。

コウモリ怪人が5人に囲まれる。

釜を振るが交わされる。

5人のキックが炸裂。

逃げるコウモリ怪人の前にジャパンたちが立ちふさがる。

コウモリ「巨大神・サボテカの流れを汲むコウモリ怪人……」

コウモリがバトルフィーバーに突き進む。

するとジャパンたちはジャンプしての字を作る。

一同「バトルフィーバーJ!!」

ジャンプ「勝負だ!」

5人のコマンドバットが合体。

ペンタフォースが完成。

一同「ペンタフォース!!」

ペンタフォースからミサイルが発射。

コウモリに炸裂し、大爆発。

コウモリ「ぐわああ―――っ!!」

バトルフィーバーの勝利だ。

エゴス・秘密基地

ヘッダー「おのれ、バトルフィーバーめ……この敵はきっと取ってやるぞぉ!」

ヘッダーたちがしゃがみ込む。

サタンエゴス「騒ぐなヘッダー……」

ヘッダー「ははーっ……」

サタンエゴス「バトルフィーバーなど恐るるに足らん―――! エゴスには凶悪軍団な怪人が5万とおるわい」

ヘッダー「ははーっ……」

機械がどんどん鼓動する。

一方伝たちは馬に持って基地に戻ろうとしている。

ナレーション「かくして、我らがバトルフィーバーと、秘密結社エゴスとの戦いが開始された。平和に向かって突き進め……バトルフィーバー……」
 

つづく
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