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宇宙刑事ギャバンの第1話
 

東京郊外
アバロン乗馬クラブ
 

子供たちがサッカーを始める。

豪介「行くぞ!」

子供たち「おう!!」

豪介「おい陽一、そこでシュート! かっ飛ばせ!」

陽一のけったボールが当山茂の頭に当たる。

一同「あっ!」

当山「コースの中でサッカーはやめてくれってあれほど言ってるのに。もう!」

豪介「ああ、すまんすまん! さぁみんな、この辺で一休みだ。おい当山、あったかいミルクでも持って来いや」

当山「はいっ!」

豪介「さぁさぁ、みんな、手ぇ洗って来い!」

子供たち「はい!」

豪介「陽一、わかば、当山君手伝ったか?」

陽一・わかば「はい!」

藤豪介が新聞を広げる。

少年「おじさん、何見てるの?」

豪介「見ろ。完成間近のスペースコロニーだ!」

少年「スペースコロニーって何だ!?」

豪介「そうじゃな。宇宙基地…… いや、宇宙の団地かな!?」

スペースシャトルがコロニーに戻る。

ナレーション「このスペースコロニーが完成すれば、多数の人間が宇宙で生活することができるのである…… 人類は、宇宙時代を迎えようとしているのだ!  だが、大宇宙には、我々地球人のまだ知らない、多くの謎が存在するのだ! この、宇宙の裂け目…… 虚構もその1つである。この虚構の中に、宇宙犯罪組織 魔空の本拠地 があるのだ!」

マクー戦闘母艦が魔空城に帰還。

幹部が戻ってくる。

ホラー「よく聞け…… 我々はこの地球を植民地化し…… 犯罪に満ちた惑星にしなければならない…… 人間どもから、善なる心を奪い取り、悪魔の魂を見つけるのだ―――奪えるものは何でも奪え―――スペースコロニーを血祭りにあげろ!」

クラッシャー「イー!」

ゾンビ「シャコモンスター!」

ダブルモンスター・シャコモンスターが出現。

戦艦が出動。
 

東京地底の怪要塞
 

戦艦がコロニーの前に止まる。

ゾンビ「戦闘円盤出動!」

円盤が出動。

隊員「あれは何だ!?」

クラッシャー「光線銃、発射!」

円盤が光線銃を発射。

隊員「こちらスペースコロニー! 緊急事態発生!」

コロニーからスペースシャトルが脱出。

しかし、円盤にすぐやられてしまう。

円盤の襲撃によりコロニーが大爆発。

地球にその残骸が墜落。
 

東京
 

人々「あれは何だ?」「何だあれ?」

もう1つが東京に落ちる。

人々が逃げ回る。

男「きっとこれはUFOだ! UFOだ!」

警官「おいこら、君! 待て!!」

ナレーション「マクーは、地球上の秘密基地や、武器や集材の運搬を始めた」

牧場の馬が泣き叫ぶ。

陽一「お姉ちゃんお姉ちゃん!」

わかば「何よ!? うるさいわねぇ……」

陽一「外の様子が変なんだよ!」

わかば「どこが? どこが変なの!?」

外を覗くと戦艦が浮遊していた。

陽一「なんだろう?」

わかば「陽一!」

2人は外に出て円盤を眺める。

陽一「お姉ちゃん、UFOだ!」

円盤がどこかに向かう。

ナレーション「宇宙犯罪組織マクーは、宇宙海賊である! マクーは、地球上のすべての財宝、さらに人材にいたるまで独占しようと、各地に秘密基地を着々と築きつつあった…… 銀河連邦警察・宇宙刑事ギャバンは、国名を受け、地球を目指してバード星を飛び立った……」

ギャバンこと一条寺烈が立体映像を起こす。

烈「コム長官……」

長官「言っておきたいことがある…… 地球という星では、ハンターキラーと名乗る男に気をつけろ。元宇宙刑事ハンターキラーは、我々に恨みを持っている。マクーのメンバーになった」

烈「あの星は母の故郷でもあります。マクーの勝手にはさせません!」

長官「油断するな!」

ミミー「幸運を祈ります。ギャバン……」

烈「ありがとう……マリーン」

映像が途絶える。

烈は両親の形見のペンダントを手にする。

烈「お父さん…… お母さん…… これから地球へ行って、マクーと対決します。守ってください」

警報音

烈「来たな? さぁ来い、マクー!」

マクーの円盤が飛来。

烈「行くぞ! レーザー光線発射!!」

ドルギランのレーザーが円盤を破壊。

すると円盤が反撃。

烈「よーし!」

円盤が次々と爆発。

烈「やったぜ!!」

「ギャバン! いけない人ね。1人でどこへ行くつもりなの!?」

烈「ミミー!」

振り向くとそこにミミーがいた。

烈「どうしてこの船に乗り込んだんだ! 俺はこれから地球へ行くんだぞ? ミミー、今なら間に合う。補助線を使ってバード星へ帰るんだ!」

ミミー「いやよ! 私も地球へ行くわ……ギャバンと一緒に!」

烈「コム長官の娘をいいことに勝手なことを言うな!」

ミミー「ギャバン…… あなたのいる場所はあなたのいるところ…… もうそう決めちゃったもん。私には映像転換装置があるんだから」

烈「ミミー!」

ミミー「レーザービジョン!」

ミミーがインコになる。

ミミー「また地球で会いましょうね。ギャバン!」

ドルギランが地球に到着。

烈は地球に降り立つ。

ナレーション「宇宙刑事ギャバンは…… バード星の父と地球人の母との間に生まれた混血児である。母の故郷、地球の土を踏みしめたギャバンの体内に新たな当社が巻き起こるのだった……」

ギャバン「宇宙刑事ギャバン! 行くぞ。マクー!!」

烈は車に乗って走行中。

するとそこにミミーが乗ってくる。

とある山

1人の男・大山小次郎が烈とミミーを見つける。

大山「おいおい、君たち…… これ、どう思う!?」

大山が見せたのは何かの欠片だった。

大山「こりゃミサイルの破片だ!」

烈「まさか……」

大山「まさかって、信じてませんな? スペースコロニーの墜落はね……あれは流星が原因じゃありません! 学者の発表間違ってんだ! あれはUFO…… UFOに撃墜されたんだ」

烈「UFO!?」

ナレーション「陽一たちは、UFO探検隊を結成して調査に乗り出した!」

陽一「おい! この辺りだよ。UFOが降りたの」

少年「まさか。高速道路の下だぜ!?」

トラックが数台通過。

陽一「あっ、宇宙人だ」

運転していたのはクラッシャーだった。

少年「おい、見たか!?」

作業員が何かを運ぶ。

陽一たちは後を追って、マクーの紋章を目にする。

すると突然穴に落ちてしまう。

陽一たち「ああ―――っ!!」

陽一たちが落ちたのはマクーの基地だった。

陽一「UFOだ!」

そこへ幹部とクラッシャーたちが降りてくる。

陽一「隠れろ!」

そこへゾンビたちが通る。

陽一「今だ!」

陽一たちは階段を上るが、途中で缶を転がしてしまう。

ゾンビたちはそれに気づく。

少年「逃げろ!」

陽一たちが走り出す。

やがて外に出る。

少年「おい、出たぞ!」

だが途中でゾンビに見つかる。

ゾンビ「どこへ行く!?」

陽一「逃げろ!」

クラッシャーたちが陽一たちを抑える。

ゾンビ「秘密を知ったからには生きては返さん!」

そこへ烈の乗った車が走行。

ゾンビ「やれ!」

車がクラッシャーたちを跳ね飛ばす。

そこから烈が飛び出し、クラッシャーに挑む。

烈「ミミー!」

ミミーが人間に戻る。

烈「頼むぞ!」

ミミー「OK! さあ、君たち!」

クラッシャーがミミーや陽一たちに襲い掛かる。

しかし間一髪烈が止める。

ゾンビ「おのれ……」

烈「さぁ来い! マクー!」

ゾンビ「かかれ!!」

烈「行くぞ!」

すると上からシャコモンスターが出現。

烈を放り投げる。

烈「蒸着!」

烈がギャバンに蒸着。

ゾンビ「貴様何者だ!?」

ギャバン「宇宙刑事ギャバン!」

ナレーション「宇宙刑事ギャバン…… コンバットスーツを蒸着するタイムは、わずか0.05秒に過ぎない…… では、蒸着プロセスをもう1度見てみよう……」

烈「蒸着!」

ドルギランが飛来。

『了解。コンバットスーツ、転送します』

烈の体にコンバットスーツが蒸着。

ハンターキラー「宇宙刑事…… 生かして返すな!」

ギャバン「貴様がハンターキラーか! 卑怯者!!」

ハンターキラー「宇宙は間もなくわれわれマクーの物となるんだ。かかれ!」

ギャバンがクラッシャーに挑む。

ハンターキラー「引け!」

ギャバンは建物に乗り込み、円盤を見つける。

ギャバン「レーザーZビーム!!」

ビームが円盤を破壊。

マクー要塞

ホラー「宇宙刑事ギャバンめ…… 魔空空間に引きずり込め! 地軸転換装置を作動させろ!」

ナレーション「ドン・ホラーは、地軸を操ることができ、ブラックホールによく似た魔空空間を作りだすことができるのだ!」

シャコモンスターが魔空空間に飛ばされる。

ギャバン「サイバリアン!!」

サイバリアンが飛来。

ギャバンはそれに乗って空間に乗り込む。

するといろんな所から障害物が迫ってくる。

ギャバン「レーザーZビーム!!」

ビームが障害物を破壊。

今度は緑の炎が吹き出す。

ギャバン「バリア!!」

すると今度はシャコモンスターが迫ってくる。

ギャバン「スパイラルキック!!」

ナレーション「ベム怪人は、魔空エネルギーを得て、地上の3倍のパワーを持つことができるのだ!」

ギャバン「行くぞ! とおっ!!」

シャコモンスターがギャバンを翻弄。

ギャバン「シルバービーム!!」

シルバービームが炸裂。

するとギャバンは別の空間に飛ばされ、シャコモンスターの猛攻に苦戦する。

ギャバン「見えた。レーザースコープ!」

レーザースコープを動かすとシャコモンスターを発見。

ギャバン「レーザーZビーム!!」

レーザーZビームが炸裂。

すると今度は隕石が落下。

ギャバン「電子星獣ドル!!」

ドルギランからドルが分離。

龍モードに変形。

そのまま隕石を破壊。

今度はゾンビが現れる。

ギャバン「いくぞ!」

ゾンビ「ギャバン、覚悟!」

ギャバン「来い!」

ギャバンとゾンビが剣術を繰り広げる。

ギャバン「レーザーブレード! ギャバンダイナミック!!」

ギャバンダイナミックが炸裂。

ゾンビが真っ二つとなり大爆発。

魔空間も消え、元の世界に戻る。

ナレーション「陽一たちを助けたギャバンは、アバロン乗馬クラブで働くことになった。母の誠意をもらって、一乗寺烈と名乗る…… かくして、宇宙刑事ギャバン…… 宇宙犯罪組織マクーとの、熾烈な戦いの幕が切って落とされた。蒸着せよ、宇宙刑事ギャバン!」
 

つづく
 
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