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勇者警察ジェイデッカーの最終回
 

フォルツォイク親子との最終決戦を終えて休息を過ごすブレイブポリスと勇太たち。

勇太「フォルツォイク事件も無事に解決して、こうしてみんなでピクニックが出来るなんて夢みたいだよね!」

せいあ「この平和がいつまでも続くといいわね……」

パワージョー「あんだけの大事件の後だぜ!? そう立て続けに起こってたまるかよ」

綾子「だといいんだけどね……」

ダンプソン「全くであります……」

ドリルボーイ「今日はさぁ、事件のことは忘れてのんびりしようよ!」

警察犬モードのシャドウ丸がドリルボーイのボルをキャッチ。

シャドウ丸「そういうこと!」

くるみ「あとは柏崎さんの問題だけかぁ……」

うるにゃんを抱えた柏崎=カピアが空を見ていた。

柏崎「ついに来たか……」

くるみ「え? 何!?」

あずき「どうしたの!?」

突然、空が暗くなる。

絵美里「何!? 日食?」

菊麿「違います! あれを見て……」

太陽の上に丸いとげのついた玉型の物体が接近する。

勇太「何だあれは!?」

柏崎「あれはハイジャスター。ハイジャス人の、精神浄化マシーン……」

勇太「柏崎さん……」

柏崎「友永勇太、そしてブレイブポリスの諸君、私の話を聞いてくれ……」

ナレーション「東京上空に、突如出現した謎の飛行物体は、同時に地球全体にあおられ、世界はパニックに陥った……」
 

さよなら勇太(ボス)
 

警視庁

司令室

隊員「ダメです。ハイジャス人、応答ありません!」

冴島「なぜだ? なぜ応答してくれない!?」

東「長官……あの物体はハイジャス人の物に間違いないんですな!?」

冴島「うん……以前、地球にやってきたハイジャス人の宇宙船と確認されている。しかし友好的なはずの彼らがなぜ!?」

藤堂「冴島のだんな……」

冴島「藤堂……それに皆さん!」

東「今は非常事態だ。民間人は退室を願えたい!」

藤堂「俺が無理言って来てもらったんですよ。こんな話、証人でもいなきゃ信じてもらえやしねぇからな」

冴島「一体何があったというのだ!?」

くるみ「実は、柏崎さんには宇宙人が取り付いていたんです!」

冴島「何だって!?」

柏崎、勇太、ブレイブポリスの勇者たちが宇宙に飛び出していた。

菊麿「その宇宙人はカピアと言って、ドーラル星系第6番惑星から、この地球にやってきたそうです」

東「そ、そんなバカな……」

綾子「バカはないでしょ!? 私たち、この目でちゃんと見たんですから」

冴島「見たって、その宇宙人をかね!?」

レジーナ「確かに……」

隊員「物体に変化が起こりました」

ハイジャスターから赤い電磁波が放射され、他の機体とつながる。

東「一体何が始まると言うんだ!?」

せいあ「ハイジャス人による精神浄化計画です!」

東「精神浄化計画!?」

あずき「カピアさんの話だと、あれは人間の心を変えるマシーンだって……」

冴島「心を変える!? 彼らはどうしてそんなことを?」

レジーナ「ハイジャス人は判断したのよ。私たち人間の心の根源が、悪であると……」

冴島「それで、人類全ての心を変えようとしているのか……」

一方、ブレイブポリスたちはハイジャスターの前に到着した。

柏崎「私は君たちに事実を伝えるためににやってきた。精神浄化は、地球の未来を左右する。決断は君たち自身のなすべきことだ……」

勇太が頷く。

勇太「僕たちの考えは決まっています!」

柏崎「なら、行こう!」

柏崎やブレイブポリスたちがハイジャス人の船にワープする。

ハイジャス人「何だ1?」

デッカードたちが銃を構える。

デッカード「ホールドアップ! ブレイブポリスだ!!」

ハイジャス人「地球人―――どうやってここに入ってきた!?」

勇太「今すぐ精神浄化計画を中止するんだ!!」

ハイジャス人「何を言っている!? そんな武器で我々を傷つけることも出来ないぞ―――ん? お前はドーラル星系第6番惑星の知生体……」

柏崎「そうだ。私は悲劇を繰り返さないために、私の星での出来事を彼らに伝えた!」

ハイジャス人「悲劇!? 精神浄化が悲劇だというのか?」

柏崎「あれが悲劇でなくて、何だというのだ!?」

ナレーション「宇宙人・カピアの故郷・ドーラル星系第6番惑星は、地球より優れた科学力を持った人類の住む星であった。しかし、ある日突然ハイジャス人による精神浄化を受けてしまった。そのとき、外宇宙を旅していたカピアだけが、それを免れたのだ」

柏崎「私の星の人類は、何の自覚もないまま心を変えられてしまった……」

ハイジャス人「それは、君たち人類が圧しき心を持ち始めていたからだ―――」

柏崎「確かに、世界から憎しみや欲望が消え去り、犯罪や争いはなくなった。だが、同時に人を愛しむ優しさも、人を思う愛情も、人々はこの世の全てを失ってしまったのだ……」

ハイジャス人「だが―――精神浄化を施さねば、第6ドーラル星はいずれ滅亡の道を辿ったであろう―――」

勇太「え?」

ハイジャス人「全ては人類のためだ―――生命について大切なのは、詩の寿命を全うすること―――我々ハイジャスは、奇跡生命に、死の寿命を全うさせるために行動している―――」

勇太「その行動って……僕たちの心を、変えることだって言うの!?」

ハイジャス人「そう―――この地球は我々で言うパターン9。第6番惑星と同じケース―――君たちの文明は、君たち自身の圧しき心によって、近い将来、滅亡―――君たちが犯罪という出来事は、その証拠」

勇太「僕たちには、圧しき心……」

デッカード「確かにそれは事実かもしれない。だが、あなたたちの行動は黙って見過ごすわけにはいかないのだ」

デューク「心は常に2つの面を持っている。喜びと悲しみ、憎しみと愛情、善と悪……どちらも同じ心なんだ」

マクレーン「そして心は、決して他人に干渉させてはならないものなんだ……」

ダンプソン「その決意があればこそ、自分たちはフォルツォイク親子とも戦えたのであります」

ドリルボーイ「そりゃ、いい人も悪い人もいるけどさぁ……」

パワージョー「いろいろあるから面白いって考え方もあるんじゃねぇの!?」

ガンマックス「善と悪……白黒はっきりつけられるほど心なんて単純なもんじゃねぇぜ!」

シャドウ丸「まあ、理屈はともかく我々はこの人の心って者が愛しいんですよ……」

勇太「みんな……」

ハイジャス人「……」

司令室

東「そんなバカな話があってたまるか! 私たちは人間だぞ!? ロボットじゃないんだ! 勝手にそんな心をいじくられて……」

藤堂「そうですぜ。副総監殿……」

レジーナ「ハイジャス人から見れば、私たちの脳は超AIよりも単純な構造なんです」

冴島「今度は、我々人類が心というものを見つめなおすときなのかもしれん……」

宇宙空間

勇太「お願いします。計画を中止してください!」

ハイジャス人「精神浄化を断るということか!?」

勇太「はい……」

ハイジャス人「バカな―――自ら進んで滅亡の道を選ぶというのか!?」

勇太「そうじゃありません。精神浄化なんかしなくったって、僕たちは大丈夫です!!」

ハイジャス人「それは不可能だ―――今、精神浄化を施さねば、地球人は確実の滅びる―――事実、前兆である犯罪は浄化の一党を辿っているではないか」

勇太「それは……それには戦っていきます! あなたたちの力を借りなくても、僕たち地球人が、僕たちの力でよりよい心を作るように努力していきます!!」

ハイジャス人「もう一度だけ聞く―――自滅するとわかった上で直、精神浄化を拒否するというのだな!?」

勇太「はい……!」

ハイジャス人「不完全な心を守るために、平和よりも戦うことを選ぶのだな!?」

勇太「はい!」

ハイジャス人「そうか―――」

ハイジャスターの光線が止まる。

隊員「ハイジャスター、停止していきます!」

東「そうか、これは……」

冴島「うん。きっと勇太君たちだ」

大作「やったぜ勇太!」

ハイジャスターが地球から離れる。

ブレイブポリスも銃をおろす。

勇太「僕たちの気持ち、わかってくれたんですね!?」

なぜかハイジャス人は無言のままだった。

ハイジャス人の乗る船が去っていく。

勇太「ハイジャス人、答えてくれなかったの!?」

デッカード「私たちの気持ちが通じたのだろうか!?」

デューク「あるいは、突き放されたのかもしれん……」

ガンマックス「滅びたければ勝手にしろってことか!?」

ドリルボーイ「ムカーッ! 何それ!?」

ダンプソン「そう怒らんでもいいだろう……」

シャドウ丸「そ。答えを聞きたくても、相手はドロンと消えちまいましたからね……」

マクレーン「答え、か……」

パワージョー「本当のところはどっちなんだろうな!?」

勇太「そんなのどっちだっていいじゃない」

デッカード「ん?」

勇太「みんなの心を守れたんだもん」

デッカード「うん。ボスの言うとおりだ!」

ブレイブポリスが地球に帰還する。

柏崎「そう。本当の答えは、君たち自身が決めるんだ……」

柏崎と冴島が握手を交わす。

冴島「カピアさん、本当にありがとうございました」

柏崎「いえ。ハイジャス人を動かしたのは勇太君たちの心です。私はその手助けをしただけ……悲劇を繰り返さずにすんで、私もうれしい……」

東「カピア君はこのあとどうなさるんですか!?」

柏崎「いつまでも彼の肉体を借りているわけにはいかない。この体から出て、故郷に帰ります」

くるみ「そっか。家族や友達が、カピアさんの帰りを待ってるもんね……」

柏崎「いや、心をなくした故郷の人々にはそういう感情はもうない……」

くるみ「そう、そうなの……」

柏崎「寂しいが、仕方のないことだ……」

友永家

デッカード「私は勇太に心を与えられた。もし同じことが私に出来るなら、カピアの星の人々を救えるかもしれない。だが……」

足音が響く。

デッカード「ん?」

寝ていた勇太が目を覚ます。

勇太「うわっ! 夢か……なんかすごく怖い夢見ちゃった。ううっ、おしっこおしっこ……」

勇太は下に降りる。

あずき「どうしたんです? こんな夜中に」

柏崎「もうすぐ私は、故郷の星に帰る。その前に、あなたに話しておきたいことがあって……この青年は、あなたを愛しているようだ」

あずき「え?」

柏崎「彼の精神は、今睡眠状態にあり、ならそんな彼の心はあなたへの想いでいっぱいだ。おそらく、私がこの青年に乗り移った時、彼は君に想いを告げようとしていたのだ……君たちには、すまないことをした」

あずき「い、いえ……」

柏崎「羨ましい……心があればこそ、互いに愛を感じることができる。私の故郷には、もうこんなこことのやり取りは残っていない……」

あずき「カピアさん……」

翌日

デッカードが勇太を呼び出す。

勇太「話って何だい? デッカード」

デッカード「実は、その……」

勇太「……?」

ドリルボーイ「ボス!!」

ドリルボーイがカピアを連れて降りる。

勇太「ドリルボーイ、カピアさん!?」

ドリルボーイ「ボス、お願いがあるんだ。僕、この人と宇宙に言っていいでしょう!?」

デッカード「ドリルボーイ、お前もか!?」

勇太「『お前もか』って、それじゃあデッカードの話って……」

デッカード「ああ。実は……」

「ちょっと待った!」

冴島や他のブレイブポリスもたっていた。

デッカード「冴島総監……」

ドリルボーイ「みんなもどうしたの!?」

勇太「まさか、みんなまで……」

冴島「そのまさかだ……」

デッカールーム

柏崎「確かに、君たちから精神エネルギーを抜き出し、恒星間航行を導くことは可能だ。だが、人々の心を与えるためには、どれほどの時間が必要なのかわからない。それでも来てくれるのか!?」

デッカード「承知しているつもりです……」

柏崎「地球人の秘抄は短い。愛する人々と、同じ時間を過ごすべき人々と、もう会うことができなくなるかもしれないのだぞ!?」

この一言に沈黙する一同。

デッカード「冴島総監……第6番惑星には、私1人で行きます!」

勇太「ええっ!?」

冴島「デッカード……」

デッカード「地球の平和のために、ブレイブポリス全員が宇宙に行ってしまうわけにはいきません!」

ドリルボーイ「じゃあ、僕が行くよ!」

デッカード「君には無理だ。ドリルボーイ」

ドリルボーイ「何でさ!?」

ガンマックス「確かに子供にゃ、1人ぼっちは辛すぎか……」

シャドウ丸「それじゃ、やっぱりここは私が……」

ガンマックス「Oh No! 俺だろ!?」

デューク「いや、私が行きます!」

マクレーン「私が!」

パワージョー「俺が……」

ダンプソン「自分が!!」

デッカード「いや、私に行かせてくれ!」

一同「デッカード……」

デッカード「総監! 私は、人に心を与えられた最初のロボットです。この任務は、私が責任だと確信しています!」

冴島「なるほど。デッカードの言うことに一理あるな……」

勇太「デッカード……」

勇太は退涙目になる。

デッカード「勇太……私は、勇太に心を与えてもらったことが、本当に幸せに思っている。今度は、私が心をなくした人たちに、心を与える番なんだ……誰かが行かなくてはならない。だから」

勇太「わかったよ。デッカード……冴島さん……僕もこの任務には、デッカードがぴったりだと思います!」

冴島「勇太君……みんなもそれでいいのか!?」

デューク「ボスが、それでいいと言うのであれば……」

勇太「精神浄化を受けた人たちのことを考えると、寂しいなんて言ってられないもん……」

デッカード「ありがとう。勇太……」

勇太「頑張ってね。デッカード……」

柏崎が勇太を見つめる。

深夜・友永家

勇太がデッカードに乗り込んでいた。

デッカード「こうして、真夜中に勇太とおしゃべりするのも、今夜が最後だな……」

勇太「たった1年だったけど、デッカード知り合えて楽しかったよ……」

デッカード「私もだ……長いような短いような、不思議な1年だった」

勇太「いろんなことがあったよね……」

デッカード「いろんなことがあったな……」

勇太の目から涙が零れ落ちる。

デッカード「勇太……!?」

勇太「もう泣かないから……大人になるまで、絶対に泣かないって約束するから……今だけ、今だけいいよね!?」

デッカード「ああ……」

勇太「デッカード―――!!」

翌日・警視庁

ブレイブポリスや勇太たちがデッカードを見送りに来ていた。

冴島「ブレイブポリス・デッカードに敬礼!」

一同がデッカードに敬礼。

デッカードも敬礼。

デッカード「では、お願いします!」

柏崎「本当にいいのか!?」

デッカード「はいっ!」

柏崎「よし、わかった」

柏崎がデッカードから精神エネルぎーを抜き取ろうとする。

勇太「デッカード。しっかりね!」

デッカード「さよなら。ボス……」

勇太「さよなら。デッカード……」

デッカードがパトカーモードに変形。

そこからデッカードの精神エネルギーが抜き取られる。

レジーナ「あれが、デッカードの超AIに宿っていた……精神エネルギーね!?」

綾子「なんて綺麗な光なの……」

せいあ「ええ……」

柏崎「それでは、私もこれで……」

柏崎の体からカピアの精神エネルギーが抜き取られる。

あずき「柏崎さん!」

あずきが柏崎の元に駆け寄る。

本物の柏崎も目を覚ます。

柏崎「あずきさん……僕は一体!?」

あずき「よかった……」

あずきが柏崎に抱きつく。

柏崎「あ、あずきさん……」

2つの精神エネルギーは地球を飛び去る。

勇太「さようなら―――! デッカード!!」

他のみんなも手を振る。

勇太「デッカード、元気でね!!」

その夜・友永家

勇太はデッカード・パトカーモードを眺めていた。

勇太「デッカード……」

「友永勇太……」

声をかけたのはビッグマザーとともに運命をともにしたはずのフォルツォイク親子だった。

勇太「お前たちは……」

エヴァ「あなたさえいなければ、私たちは世界を支配できる……」

勇太は走り出すが、ノイバーの銃撃にひるんでしまう。

勇太「うわっ!」

友永家からあずきとくるみが出てくる。

あずき「勇太、今の音は……」

勇太「姉ちゃん、来ちゃダメだ!!」

2人は勇太の下に駆け寄る。

あずき「勇太! ウチの勇太に、何をする気!?」

勇太「姉ちゃん!」

ノイバー「これは美しい家族愛だ。では3人まとめて死んでもらおうか……」

エヴァ「あなた、ハイジャスの精神浄化を断ったそうね。圧しき心と戦っていくと言って……」

ノイバー「どうやらその決断は間違いだったようだ……」

勇太が姉・2人の前に出る。

勇太「間違ってなんか、いない!」

ノイバー「じゃあ、今、ここで死ぬというのだな!?」

勇太「姉ちゃんたち、早く逃げて!!」

あずき「勇太!」

くるみ「バカ言わないで!!」

ノイバー「大した覚悟だな。さすがはブレイブポリスのボスだ……さようなら、ボス」

ノイバーが銃を発砲。

弾が勇太の胸部に当たる。

勇太はそのまま倒れる。

くるみ「勇太!」

あずき「勇太、しっかり……」

くるみ「勇太! 目を開けてよ。勇太ってば!」

勇太の目が開く。

あずき・くるみ「勇太……」

くるみ「勇太、生きてたのね!?」

あずき「よかった……」

ノイバー「な、何だと!?」

胸のポケットを探ると、その中には警察手帳が入っていた。

勇太「デッカードが、デッカードが守ってくれたんだ……」

ノイバー「フフフフ……それがどうしたというのだ!? 何度でも殺してやる!!」

勇太「うわあっ!」

するとデッカードの精神エネルギーがノイバーを横切り、パトカーに入り込む。

デッカードがパトカーからロボモードに変形し、銃と警察手帳を構える。

デッカード「ホールドアップ! ブレイブポリス・デッカードだ!!」

勇太「デッカード……」

デッカード「勇太、無事か!?」

勇太「うん……」

ノイバー「くそ……」

フォルツォイク親子が去る。

デッカード「待て!」

勇太「デッカード……本当にデッカードなの!?」

デッカード「ああ。私だ、勇太……」

勇太「デッカード!! だけど、帰ってきちゃって大丈夫なの!?」

デッカード「カピアさんは始めから、別の人を連れて行くつもりだったんだ……」

勇太「別の人!?」

海底

カピアの精神エネルギーがビクティムの元に現れる。

カピア「ビクティム……もうすぐ君の精神エネルギーを、完全復活する」

ビクティム「私は……一度悪の心を持ったロボットだ。そんな私にデッカードの代わりが勤まるか!?」

カピア「だから君が相応しい。もちろん君の決断次第だけどね……」

ビクティム「私の心は、決まっている……」

ビクティムのボディから精神エネルギーが抜かれ、カピアとともに地球を去る。

埠頭にフォルツォイク親子が逃げる。

ノイバー「くそっ! これまでか……」

海からボロボロのチーフテンが現れる。

ノイバー「何!? チ、チーフテン……」

チーフテン「へっ。この間のバトルで死に損なっちまってな……」

エヴァが眠っていた施設。

チーフテン「また、眠っちまうのか!?」

エヴァ「ええ。私にはこの場所があっているようから……」

ノイバー「今度は僕も一緒だよ。母さん……」

システムが作動。

チーフテン「あ、おい。そのシステムは……あ、そうか。そういうことか……じゃあ、いい夢を見なよ……」

2人の入ったカプセルは地下に沈んでいく。

チーフテン「さてと。俺はここで墓守でもするか……どうせ燃料ももうねぇんだ……」

ドーラル星系第6番惑星

新たな姿のビクティムとカピアが町を眺めていた。

ビクティム「私は何をしたらよいのだ!?」

カピア「まず、君が地球で体験した全てを、みんなに語ることから始めよう」

ビクティム「語るべきことなら、山ほどある……カピアよ、君をボスと呼んでいいか!?」

カピア「構わん。ビクティム……」

ビクティム「ありがとう。ボス……」

地球では、勇太とブレイブポリスたちが走り出す。

勇太はうるにゃんとデッカードに上る。

一同は夕日を眺める。
 

おわり
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