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勇者王ガオガイガーの最終回
 

命が機械新種となってオービットベースのエネルギーを吸収。

オービットベース内は危機に陥ってしまう。

スワン「オービットベース、全能力停止!」

牛尾「全外部通信、不能!!」

猿頭寺「生命維持システムももはや限界です!」

雷牙「あらゆる回路を絶縁体にしてしまうとは……」

火麻「ありゃ一体何なんだ!?」

スタリオン「卯隊員のスキャン映像には、何の異常もなかったようですが……」

雷牙「3年前、地球に飛来したEI-01は、彼女の体にゾンダーとは他なくまったく新しい四種を埋め込んだ。擬態……その四種は体内の中枢神経に成りすまし、Gストーンのエネルギーにも屈しない無敵の機界生命体に成長するよう、じっと待っておる。まさに、機界新種!」

大河「31原種を超えた存在……その目的は、機界昇華を上回る物質昇華。

オービットベースのモニターが消え、隊員たちが宙に浮かび始める。

牛尾「重力発生装置、停止!!」

大河「総員、直ちに……」

地球

天海護たちは機界新種を見上げていた。

護「ダメだ。あいつは、あいつは……みんな殺される!」

ナレーション「全ての物質、全てのエネルギー昇華してしまう機界新種……この大の中に定められし結末。それは、滅びなのか!? 立て、立ち上がれ凱。人類最後の希望。我々は君の勇者王伝説を信じている!」

凱が目を覚ます。
 

FINAL
いつか星の海で
 

ギャレオンが吼える。

護「やめて―――!!」

ガラスが割れる。

一同「うわああ―――っ!!」

護「うわああ―――っ!!」

護が緑色に輝き、宙を舞う。

華「護君!」

守るがギャレオンの頭部に降り立ち、機界新種を透視。

機界新種の体内にはゾヌーダとなった命が取り込まれていた。

護「命姉ちゃん!!」

オービットベース

凱「俺の体も……う、動かない……」

猿頭寺たちが凱のメンテナンスを行っていた。

猿頭寺「プログラムドライブもできないとなっては、ファイナルフュージョンも不可能です」

スタリオン「この状態では、マニュアル操縦も無理か……」

氷竜「長官殿……Gストーンだけでも、かろうじて物質昇華を免れたようです」

炎竜「あと数分もすれば、僕たちのAIもお釈迦になっちまう……」

風龍「だから、お願いします!」

雷龍「俺たちのGSライドが生きてるうちに!」

ボルフォッグ「私たちのAIを、ガオーマシンに積んでください!」

雷牙「お前たち……自らファイナルフュージョンを行うというのか!?」

火麻「今、考えられる最高のパイロットどもだな……」

ゴルディーマーヴ「くたばる前に一花咲かせようぜ!!」

大河「我々人類に出来る、最後のあがきか。よし! 残されたありったけの燃料と、GSライドをガオーマシンへ。機動部隊の超AIと搭載し、発進準備にかかれ!! ガッツィ・ギャラクシー・ガード!! 最終作戦、開始せよ!!」

一同「了解!!」

GGG一同は機動部隊のAIとGSライドをガオーマシンに積んでいる。

猿頭寺「カントリー、爆砕火薬セット完了」

雷牙「ガオーマシン、準備OK!」

マイク「アマテラス、大気圏、入射角OKだもんね!」

スタリオン「よし、点火!」

アマテラスが地球に降りていく。

マイク「みんなー、頼んだもんね!」

大河「成功だ!」

一同「やったー!!」

スタリオン「サンキュー、マイク」

マイク「OK!! マイク、役に立ててよかったもんね!」

マイクの目がノイズに変わり始める。

スワン「マイク!?」

マイク「マイクみたいなダメロボットでも、みんな……友達になってくれてうれしかったもんね……ありが、とう……」

マイクの目の映像が消える。

スワン「ノ―――!! マイク、サウンダーズ……」

火麻「やることはやった。思い残すことはねぇ……」

大河「命あるもの全ての未来を、頼むぞ。勇者!」

アマテラスは大気圏に入った。

地球

ギャレオンが機械新種に突き進む。

護「うああ―――……」

しかし、強力なバリアーによって止められる。

華「護君!」

末男「どど、どうなっちゃってんだ!?」

華「護君は宇宙人なの!」

一同「ええ―――っ!?」

華「護君はゾンダーをやっつけるために、別の星から来た超能力者……今までずっと私たちを守るために、命を懸けて戦ってきたんだよ! さあ、みんなも応援して。地球人の友達として……」

ギャレオンは機械新種のバリアーに吹き飛ばされる。

護「うわああ―――っ!!」

一同「ああ―――っ!!」

華「護君!」

護「ううっ……」

末男「頑張れ護!!」

レイコ「早く起き上がりなさい!」

鷹泰「負けるな―――!!」

一同「頑張れ―――!!」「護!」

華「負けないで……」

護「あっ!?」

空からアマテラスが突入。

護「アマテラス!」

機界新種はアマテラスにビームを放射。

護「やめろ―――!!」

ビームが命中し、アマテラスが大爆発。

一同「うわああ―――っ!!」

爆炎からガオーマシンが出現。

護「ガオーマシン!!」

氷竜「着地するぞ!」

氷竜と炎竜が操縦するライナーガオーが着陸。

炎竜「成功!!」

護「氷竜? 炎竜!?」

風龍、雷龍の操縦するドリルガオーも着陸。

風龍「さすが!」

雷龍「わかってるよ!」

ドリルガオーが分離して機界新種を通過。

護「風龍、雷龍!」

空からボルフォッグと凱の操縦するステルスガオー2が飛来。

ボルフォッグ「護隊員は無事のようです」

凱「よし。接近してくれ!」

護「ボルフォッグ、凱兄ちゃん!!」

凱「ギャレオ―――ン!!」

凱がステルスガオーから脱出。

凱「フュージョン!!」

凱がギャレオンの体内に入る。

ギャレオンがメカノイド・ガイガー変形。

ナレーション「サイボーグ凱は、Gストーンの導きにより戦闘用メカノイド・ガイガーに変形するのだ」

地面にはゴルディオンハンマーが落ちていた。

ゴルディーマーヴ「俺様も忘れてもらっちゃ困るぜ」

護「早く、ファイナルフュージョンを!」

ガイガーは機界新種の攻撃を交わす。

ガイガー「ガオーマシン!!」

風龍・雷龍「おう!!」

氷龍「はいっ!」

炎竜「了解だ!!」

ボルフォッグ「ただいま!」

ガイガーとガオーマシンが合体体制に入る。

ガイガー「ファイナルフュージョン!!」

辺りがガイガーが放出した緑の空間に変わる。

風龍・雷龍「ふあああ―――っ!!」

ボルフォッグ「うおお―――っ!!」

氷竜・炎竜「はああ―――っ!!」

風龍「合体開始!」

ガイガーの足にドリルガオーが合体。

雷龍「うおお―――っ!!」

ガイガーの両腕にライナーガオーが合体。

氷竜「侵入開始!」

炎竜「成功!!」

ガイガーの背中にステルスガオーが合体。

ボルフォッグ「ブロッキング! パーフェクトロック!!」

胸のギャレオンの頭部にステルスガオーのパーツが合体。

最後にフェイスマスクが装着され、スターガオガイガーが完成する。

ガオガイガー「ガオガイガー!!」

ナレーション「最共有者ロボ軍団と合体した、究極の勇者王。戦え、負けるな。勝利を掴め! 我らの希望・ガオガイガー!!」

緑の空間が消える。

ガオガイガー「機界新種! 命を帰してもらう!! 勝負だ!!」「ファントムリング+!!」

ガオガイガーの腕にファントムリングが合体。

ガオガイガー「ブロウクンファントム!!」

ブロウクンファントムが発射される。

しかし、機界新種のバリアーに止められ、ファントムリングが物質昇華されてしまう。

氷竜「ファントムリングが、物質昇華される……」

右腕がガオガイガーの腕に戻る。

ガオガイガー「ブロウクンファントムが効かない!」

続いてビームが発射。

ガオガイガー「プロテクトウォール!!」

もう1つのファントムリングが物質昇華。

これによりガオガイガーは吹き飛ばされる。

ガオガイガー「うわあっ!!」

護「ガオガイガー!!」

ゴルディーマーヴ「早く俺を使え!!」

ガオガイガー「おう……」

機界新種の両腕がガオガイガーのブースターに突き刺さる。

ブースターが浄化し始める。

ガオガイガー「いかん!」

ボルフォッグ「分離します!」

ブースターが分離。

ガオガイガーが飛び立つ。

機界新種も飛び立つ。

ガオガイガー「ゴルディオンハンマー!! うおお―――っ!!」

ガオガイガーと機界新種が激突。

ゴルディオンハンマーまで物質昇華され始める。

ゴルディーマーヴ「ダメだ。切り離すぞ!」

ゴルディオンハンマーが切り離される。

機界新種はゴルディオンハンマーを下に落とす。

ガオガイガー「ゴルディー!!」

護「そんな……ゴルディオンハンマーも効かないなんて!」

機界原種はパンチを繰り出すが、ガオガイガーはプラズマホールドでそれをかわす。

ガオガイガー「プラズマホールド!! 食らえ!!」

ガオガイガーのドリルがバリアによって交わされる。

ガオガイガー「なんて強いバリアだ……」

そしてそのパワーにガオガイガーは墜落してしまう。

ガオガイガー「うわあっ!!」

護「ああっ!!」

ガオガイガーの墜落により町は炎上していた。

ガオガイガー「俺たちの、俺たちの文明は……間違っていたのか!?」

護「僕たちが、物を大切にしないから!? 何でもかんでもゴミにしちゃうから? だから滅ぼすの!?」

氷竜「1人で、で終止符を撃つ気か!?」

雷龍「俺たちの存在を否定する者……」

炎竜「悪……それとも神!?」

風龍「これが真の浄化だというのか!?」

ボルフォッグ「GSライドも、もはや限界です!」

ガオガイガー「俺は信じたい。人類を、この世界を、そして、俺自身を……だから戦う。生きるために!! ヘルアンドへヴン!! みんなの命、俺に預けてくれ!!」

一同「おう!!」

ガオガイガー「ゲル・ギル・ガンゴー・グオ……」

ガオガイガーは両手を合わせ、機界新種に突き進む。

2つのエネルギーが激突して大爆発し、華たちも吹き飛ばされる。

一同「うわああ―――っ!!」

ガオガイガー「護!」

護「うおおお―――っ!!」

機界新種が能力をかけると護は吹き飛ばされてしまう。

ガオガイガー「ああっ!!」

命「いやああ―――っ!!」

機界新種のバリアーが弱まる。

氷竜「バリアが弱まった!」

雷龍「やるなら今だ!!」

ガオガイガー「うおお―――っ!!」

ガオガイガーが機界新種に挑む。

左肩のライナーガオーが吹き飛ばされる。

炎竜「必ずぶちかませ!!」

ガオガイガー「おお―――っ!!」

右膝のドリルも破壊。

風龍「勇気とともに進め!!」

氷竜「我らのここは1つ!」

ガオガイガー「でやああ―――っ!!」

雷龍「GGG、万歳!!」

ボルフォッグ「勝利を……すぐそこです!!」

ガオガイガー「うおお―――っ!!」

最後に核を取り出すと、機界新種は大爆発。

街のほとんどが吹き飛んでいた。

ガオガイガーの核はゾヌーダへと姿を変える。

ギャレオンの口の前には護を抱きかかえた凱の姿だった。

凱「命……」

ガオガイガーも物質昇華され始める。

命「凱……殺して。お願い……私を殺して」

凱「命……」

凱も昇華され始める。

命「お願い、殺して……早く」

凱「命……今、行く。待ってろ」

命「手遅れに習い撃ちに、殺して……」

凱「死ぬときは、一緒だ。命……ごめんな。俺は、一番大切な存在を、守れなかった……」

命「凱……」

凱「お前を、愛している……」

命「大好きよ。よかった……」

凱「もう放さない。ずっと、ずっと一緒だ……力を貸してくれ、護……」

護の胸や凱の腕ののGストーンが輝く。

凱は護の浄化の呪文を唱え始める。

Gストーンの光が天まで昇り、空は晴れていく。

ビルで倒れていた華が目を覚ます。

ギャレオンの目が光る。

護「奇跡が、起きたよ……」

ゾヌーダの姿が命に戻っていた。

命「凱……」

凱「俺、命……」

命「その体……」

凱の体はなんとサイボーグではなく人間だった。

凱「神様が、取っておいてくれたらしい……俺たちの勝利のご褒美として」

命「凱!!」

凱「命……もう放さない」

命「はいっ!」

護が宙を舞う。

華「護君……よかった……うわああ―――ん!」

空からカナヤゴが上陸。

護「カナヤゴ!?」

スワン「機界新種消滅を確認」

牛尾「全システム完全復帰!」

雷牙「凱たちも無事なようだぞい!」

猿頭寺「付近の建造物、倒壊の危険性あります」

火麻「そいつはやべぇ……」

大河「よし。万能力作強各艦・カナヤゴ、展開! カーペンダーズ、大気発進。首都典再生作業、開始せよ!!」

カナヤゴが展開。

量産型カーペンダーズが発進。

ナレーション「ザ・カーペンダーズ。それはあらゆる物体の損傷を瞬時に修復することの出来る、空前ぜつぼのミラクルツール部隊なのである」

カーペンダーズたちによって街が修復され、ガオガイガーも元に戻る。

氷竜「おおっ……」

雷龍「助かった」

ボルフォッグ「救われました」

ゴルディーマーヴ「ひでー目に会ったぜ……」

マイク「イエーイ! マイクも元に戻ったもんね!!」

護「ブライアンズがこんなにたくさん……よかった、生きてるんだね。みんな、生きてるんだ!」

天見家

護「宇宙あちこちには、新種のゾンダーが生まれるかもしれない……僕は、それを倒す力はないけれど……困ってる人たちの手助けは出来ると思う。地球を守ったのと同じように」

愛「行って来なさい。護ちゃんにしか出来ないことをなら……」

勇「迷わず進め……」

護「ありがとう。お父さん、お母さん……」

愛「護ちゃん……」

護「僕、行ってきます!」

勇「いつでも帰って来いよ……ここは護のうちなんだからな」

護「うん、うん!」

原っぱ

凱たちが集まっていた。

凱「俺も一緒に行けないのは残念だ」

護「凱兄ちゃんまで連れて行ったら、命姉ちゃんに怒られちゃうよ」

命「やだぁ……」

凱「こりゃ参ったなぁ。この力を、有効に使うよ……」

護「地球の平和を、頼みます……」

命「体に気をつけてね」

火麻「何かあったら、GGGダイヤルに連絡しろ!」

スワン「銀河の彼方まで助けに行くデス!」

大河「どこにいようと、君は我々の仲間だからな」

護「みんなも、元気でいてください!」

「護―――!!」

護が末男たちの方を振り向く。

末男・鷹秦「ジャ―――ン!!」

2人が見せたのはウエディングドレス姿の華だった。

譲「華ちゃん……」

華「護君……」

護と華がキス。

一同「やった―――!!」

ギャレオンが譲るを口に加えて宇宙に飛び立つ。

一同は下から護を見送る。

オービットベースからもロボ軍団やGGGスタッフが手を振っていた。

ナレーション「我々は、この熱き勇者たちの伝説を、忘れてはいけない。我々は、平和を愛する勇気あるここを忘れてはいけない。そして、我々1人1人が、誇りある勇者であることを、忘れてはならない……」
 

(終)
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