ナレーション「地球総攻撃の時は極々と迫る。ベルゼウスは、怪獣キャブレオンを地球に送り込んできた」

レムルズ「行くぞ!!」

ナレーション「超星神で迎え撃つグランセイザーだったが、キャブレオンを倒すことができない」

キャブレオンの猛攻にドルクルスが倒れる。

ヴェルソー「洸!!」

ダイル「洸!!」

ドルクルスからセイザーレムルズが排出される。

ウインドトライバーから降りた雨宮涼子と秤谷仁が伝通院洸の下に駆け寄る。

涼子「洸!!」

仁「洸!!　大丈夫かよ!?」

涼子「洸!!」

洸「大丈夫だ……」

ナレーション「天馬は、ウオフマナフとの交渉にグランビークルで飛びだったが、キャブレオンに撃墜されてしまった……」

ミトラス「危ない!!」

フレイムトライバーが撃墜される。

博士「天馬が……死んだ!?」

 

最終話
復活の日

 

ウオフ・マナフの船団が地球にだんだん近づいてくる。

地球ではキャブレオンとの戦いが続いている。

タウロン「キャブレオンめ、絶対に俺が倒してやる!!」

ライガーライアットを撃ちまくるガンシーサー。

キャブレオンの口の光弾がガンシーサーに炸裂する。

さらに、手の光弾を繰り出すキャブレオン。

タウロン「うわあっ!!」

止めの一撃が炸裂し、ガンシーサーが倒れる。

トラゴス「直人!!」

ヴィジュエル「直人さん!!」

ガンシーサーからセイザータウロンが排出される。

装着を解いた神谷豪と早乙女蘭が松坂直人の元に駆けつける。

豪「直人!」

蘭「直人さん!!」

豪「直人、しっかりしろ!」

残る超星神はとうとうリヴァイアサンだけになってしまった。

ゴルビオン「くそっ、残るはこのリヴァイアサンだけか……オーシャンストローム!!」

リヴァイアサンの攻撃が炸裂するが、効いていない。

もう一度繰り出すリヴァイアサン。しかし、それでも効いていない。

キャブレオンの胸の光線がリヴァイアサンに炸裂する。

ゴルビオン「うわあぁっ!!」

ギャンズ「誠!!」

パイシーズ「誠!!」

とうとうリヴァイアサンも倒れてしまった。

宇宙ではガルバ星人ベルゼウスがその光景を見ていた。

ベルゼウス「さすがだなぁ。キャブレオン……」

ガルーダ以外の超星神が倒れているのを獅堂未加、剣と堀口一郎博士が見ていた。

未加「ガンシーサーとリヴァイアサンも……」

博士「これで超星神も全滅か……」

剣「天馬さ―――ん、どこにいるの!?」

未加「天馬―――!!」

ウオフ・マナフの船団

その中では死んだはずの弓道天馬が眠っていた。

やがて、目を覚ます。

天馬「ここはいったい……!?　ルビー、生きていたのか!?」

そこには、ゴーギャンと道連れにされたはずのアケロン人ルビーもいた。

ルビー「そう簡単には死ねないわ。ウオフ・マナフに真実を伝えるまではね……」

上には謎の光があった。

天馬「あれは……」

ルビー「あれがウオフ・マナフの意思」

天馬「ウオフ・マナフの意思!?　こいつが1番偉いやつだっていうのか!?」」

ルビー「そうよ。実態はここには存在しないけど、これが宇宙の意思。絶対的な力で、誰も逆らえないの……」

意思「弓道天馬」

ルビー「呼びかけたのよ、あなたの脳に。天馬……あなたの言葉で伝えるのよ、地球人はボスキートの子孫なんかじゃないってことを!」」

意思「無駄だ――地球からの声が届かない限り、我々は総攻撃を開始する。ここで何を言っても、無駄だ――」

地球

未加たちが風のトライブと大地のトライブと合流する。

未加「洸、直人!」

洸「俺たちは大丈夫だ。心配するな!」

直人「天馬は!?」

剣「まだ行方がわからないんだ。でも、きっと生きてる!!」

未加「誠たちは!?」

豪「まだ戻ってこない。無事だといいんだが……」

仁「このままだと……俺たち、皆、やられちまうんじゃねぇのか!?」

涼子「弱音を吐いちゃダメ!　私たちが負けたら地球は終わりなのよ!?」

蘭「ごめんなさい、皆……」

直人「蘭、お前のせいじゃない!」

風のトライブがうなづく。

剣「そうだよ。僕たちみんなの力が足りなかったんだ」

博士「あきらめるな!　いいか!?　お前たちが力を合わせれば、必ずウオフ・マナフと交信できるはずだ!　信じるんだ。そして、最後まであきらめずにがんばるんだ……!!」

川原で倒れていた反町誠が目を覚まし、立ち上がる。

三上辰平は誠の元に向かうが、まだ怪我が治っていないため、倒れる。

そこへ、魚住愛が辰平の元に駆け寄る。

愛「辰平!　大丈夫!?」

辰平「俺は大丈夫だ。それより、誠がまだ向こうに……」

空から宇宙船が飛来。

そこからベルゼウスが降り立つ。

愛「ベルゼウス……」

ベルゼウス「ふっふっふ……もうお前らなどに用はない!」

辰平「危ない!!」

辰平が咄嗟に愛の前に出てベルゼウスの攻撃に吹き飛ばされる。

愛「辰平!!」

ベルゼウス「ふっふっふ……」

愛「許さない……装着!!」

愛がセイザーパイシーズに装着してベルゼウスに挑む。

ベルゼウス「邪魔するな!」

ベルゼウスがパイシーズを振り払う。

パイシーズ「ブリンクショット!!」

パイシーズがブリンクショットを繰り出すが、ベルゼウスのバリアに弾かれる。

ベルゼウスの攻撃がパイシーズに炸裂する。

誠が歩いていると、そこには倒れている愛と辰平の姿があった。

誠「辰平……愛!　おい、しっかりしろ!!」

愛が目を覚ます。

愛「ベルゼウスが……」

誠「何!?」

未加たちはベルゼウスが地上に現れたことを知る。

未加「えっ、ベルゼウスが地上に!?」

誠「愛と辰平がやられた。あいつの狙いは蘭だ!!」

未加「わかった!」

豪「蘭がいないぞ!?」

涼子「豪!」

豪「ああ……」

直人「行くぞ!」

未加「そこを動かないで!!」

未加たちは手分けして蘭を探し出す。

その蘭は今、水晶板を持って歩いていた。

蘭「天馬さん……」

船団では天馬が蘭に呼びかける。

天馬「蘭、俺はここだ!!」

ルビー「あなたの声は届かないわ……」

天馬「え?」

ルビー「蘭の声がここに届かないのと同じようにね……」

天馬「蘭も俺たちも必死に力を合わせてやってるんだ!!　それなのに更新ができない……一体どうすりゃいいんだ!?」

意思「我々を――信じることだ――我々を信じて、鎧を脱ぐことだ」

天馬「鎧を脱ぐ!?」

ルビー「戦う姿のままじゃいけないって言ってるんだわ……」

意思「我々が求めているのは――調和だ――」

天馬「調和……」

地球

豪と涼子が蘭を見つける。

豪「蘭!!　蘭、待て」

涼子「どこに行くの!?」

蘭「天馬さんが……私を呼んでるの」

涼子「え?」

豪「天馬が!?」

吊り橋を見上げるとなんと、ベルゼウスがいた。

涼子「ベルゼウス!!」

豪「蘭、離れてろ」

豪・涼子「装着!!」

豪がセイザートラゴスに、涼子がセイザーヴェルソーに装着して吊り橋にジャンプする。

ヴェルソー「セルクロス!!」

トラゴス「スパイラルホーン!!」

ヴェルソーがセルクロスを投げるが、ベルゼウスに叩き割られてしまう。

トラゴスがジャンプする。

トラゴス「ベネトレートサンダー!!」

ベルゼウスの攻撃がトラゴスに炸裂する。

トラゴス「うわあっ!!」

ヴェルソー「豪!!」

蘭「神谷さん!!」

船団

天馬「豪!　俺を地球に戻せ!!」

ルビー「天馬……」

天馬「早く戻せ!!」

ルビー「天馬!」

天馬「ウオフ・マナフが平和を望んでるなら、俺を仲間のところに返してくれ……俺たちは俺たちで平和を取り戻してみせる。だから早く!!」

地球

ヴェルソー「蘭、早く逃げて!」

蘭「涼子さん……」

ベルゼウスの攻撃が今度はヴェルソーに炸裂する。

蘭「涼子さん!!」

船団

天馬「涼子!!　てめぇら、俺たちの仲間を何人奪えば気がすむんだ!?　返せ、仲間を帰せ!!」

ルビー「ダメよ天馬、乱暴なことしちゃいけない!」

天馬「ふざけるな!　宇宙の意思だか何だか知らねぇが、地球にだって意思はあるんだ!!　もしもお前らが地球をどうにかしやがったら、俺がお前を叩き潰してやるからな!!」

地球

ベルゼウスが1歩ずつ蘭に近づいている。

蘭「天馬さん!!」

天馬「蘭、俺はここだ。もう一度祈ってくれ……祈るんだ、蘭!!」

蘭「皆、もう一度力を貸して!　力を貸して!!」

蘭の声に未加たちが反応する。

蘭の1滴の涙が水晶板に落ちるとそれが光りだす。

ベルゼウスが謎の重力に引っかかる。

ベルゼウス「おわっ、何だ!?」

未加たちの左手の甲の紋章が水晶版に入っていき、最後に蘭の紋章も入る。

次の瞬間、水晶版から光が放射され、ウオフ・マナフの船団に吸収される。

11人の紋章が意思の周りに記され、天馬の紋章も飾られる。

地球

ベルゼウスは重力によって手も足も出ない状態だった。

ベルゼウス「うわぁっ!　何だ、この力は!?」

蘭(地球は、私たちの星です。かけがえのない……私たちの星なんです!)

天馬「蘭……」

蘭(地球人は宇宙の仲間。他の星の人たちと同じように、愛する星を守る……仲間なんです!　平和を守るためには、戦うこともあります。愛するものを守るためには、戦わなくてはならないときもあります……でも、地球人は決して、戦いや争いごとが好きなわけではありません。宇宙の皆さん、どうかわかってください。私たちの仲間と、私たちの地球を奪わないでください……どうかお願い!!)

意思の色が赤くなる。

ルビー「交信は成功したわ。ウオフ・マナフはあなたたちを地球人の子孫と認めたのよ」

天馬「本当か!?」

意思「ベルゼウスとキャブレオンは――我々が攻撃する――」

天馬「待ってくれ!」

ルビー「天馬!?」

天馬「それじゃ4億年前と同じだ。後は俺たちに任せてくれ……」

ルビー「え?」

天馬「地球は俺たちの手で守る。俺を地球に返してくれ……」

ルビー「天馬……」

12の紋章が離れ、その1つが天馬の手の甲に戻る。

天馬「よし!」

蘭が立つ。

こうして天馬は地球に送り返された。

天馬「キャブレオン!　てめぇなんかぶっ潰してやる!!」

そこへ、未加と剣が現れる。

剣「お姉ちゃん、天馬さんが!!」

未加「天馬!!」

他のメンバーが装着した状態で現れる。

天馬もいつの間にかセイザータリアスに装着していた。

一同「天馬!!」「天馬さん!!」

タリアス「蘭の交信が届いたんだ。ウオフ・マナフは攻撃を中止した!」

一同「やった!!」

タリアス「あとはベルゼウスとキャブレオンを倒すだけだ……」

ミトラス「最後の戦いね!?」

タリアス「ああ!」

空からガルーダが飛来。

クラウドドラゴンの光を浴びてガントラスが再起動する。

ドルクルス、ガンシーサー、リヴァイアサンがウォーリアーモードからライブモードへと変形する。

タリアス「行くぞ!!」

一同「おう!!」

地上から超星神が飛び立つ。

一同「ダイブイン!!」

グランセイザーが超星神にダイブイン。

ガントラスを中心にドルクルスが足に、リヴァイアサンが腰と左腕に、ガンシーサーが右腕に、ガルーダが胸と背中に合体。

最後に頭部が現れ、最強の超星神・合神獣王ダイセイザーが完成する。

ベルゼウス「キャブレオンよ!　グランセイザーもろとも、ダイセイザーを破壊してしまえ!!」

博士が国防省に戻ってくる。

博士「御園木さん!!」

御園木「天馬が戻ってきた!!　超星神が甦った……」

博士「このアンポンタンが……」

戦場

一同「ハイパーバースト!!」

12人の力を1つにした最強技・ハイパーバーストがキャブレオンの胴を貫通する。

最後に右手のブラストプレッシャーが炸裂。

キャブレオンが大爆発してしまう。

ベルゼウス「うっ……うわあああ!!」

ダイセイザーのハイパーバーストが今度がベルゼウスの宇宙船に向けて発射。

宇宙船も大爆発してしまう。

合神を解いた5大超星神が立っている。

こうして最後の戦いは終わった。

何もかも失ったベルゼウスが唖然としている。

するとロギアXのホロスナイパーが銃口を向ける。

タリアスがロギアXの元に駆けつける。

タリアス「ロギア!!」

ロギアX「心配すんな。殺しはしない!」

ロギアXはベルゼウスを怯ませる。

ロギアX「こいつをウオフ・マナフに連行する。そこで裁判にかけるんだ」

タリアス「お前を処罰を受けることになるぞ!?」

ロギアX「構わん。俺ももう戦いはごめんだ……」

タリアス「ロギア……」

いつの間にかロギアの素顔が露になっている。

ロギア「じゃあな。あばよ、天馬!」

タリアスも天馬の素顔が露になっていた。

天馬「ああ……」

ロギアとベルゼウスはダイロギアンに乗り込み、ウオフ・マナフの船団とともに地球を去る。

ルビーも地球を見届ける。

地球では、クラウドドラゴンが超星神を光に収納使用としている。

天馬たちがその光景を見つめる。

天馬「超星神が……」

未加「帰って行くんだわ。クラウドドラゴンと一緒に……」

やがて、超星神が浮き上がり、光に収納される。

洸「俺たちの使命は終わったんだ……」

豪「もうグランセイザーは必要ないってことか!?」

涼子「もうグランセイザーじゃないってことよ」

仁「でもちょっと、寂しいな」

直人「いいんだ。グランセイザーなんかいないほうが」

誠「でも……これで本当に地球に平和が来るんだろうな!?」

愛「また……宇宙人が攻めてくることはないのかしら!?」

辰平「そん時は、またいつでも俺たちが……」

蘭「そんな日が来ないことを願うわ」

剣「もう大丈夫だよ。ね!?」

未加「そうね。地球人がバカなことをしない限り……」

天馬「ああ。地球の平和は俺たち皆で作り上げるものだ」

国防省

御園木「これで……終わったな」

博士「ええ……あいつら、本当によくやってくれました」

沖田「はい!」

御園木「あとのことは、私たちに任せてくれ」

博士「よろしくお願いします」

御園木が堀口と握手をする。

御園木「博士、いろいろありがとう」

博士「仲間か……」

一同「エイエイオ―――!!」

ナレーション「長い戦いは終わった。地球の平和は、グランセイザーが守りぬいた……彼らの活躍は忘れない。ありがとう、超星神!　ありがとう、グランセイザー!!」

堀口研究所

未加と博士が掃除を始める。

未加「博士!!」

博士「あー!!」

未加が見つけたのは博士のカツラだった。

博士は早速それをかぶる。

広場では蘭がダンスを踊っていた。

誠はその写真を撮っていた。

剣が受験勉強に励むが、水着のポスターが気になって集中できないので、ポスターを紙で隠す。

東都大学付属病院

愛「辰平!!」

愛が車椅子を放し、患者と辰平がぶつかる。

涼子はジムでエアロビクスをメンバーとやっていた。

その隅で直人がダンベルを持って体を鍛えていた。

仁は老婦人が横断歩道を渡り終わるのを待っているが、待てないので友人と2人で老婦人を渡らせる。

豪と同僚の警官が仁の車を発見して仁を注意する。

天馬がバイクで荷物を届けに来る。

その相手はなんと、第1話でケンカした赤シャツと白シャツの男だった。

仕事を終えて天馬がバイクを走らせる。

到着したのは教会だった。

未加「天馬!!」

未加たちが急いで天馬を式場に連れて行く。

結婚するのは直人と涼子だった。

天馬たちが盛大に祝うが、仁だけは落ち込んでいた。

涼子がブーケを投げた。

受け取ったのはなんと、博士だった……。

 

(終)