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サゾリオンの卑劣な罠にかかり ギンガイザーは爆発の危機に刻一刻と近づいてゆく 地球を魔の廃墟とする謎のエネルギーを秘めた大魔玉をサゾリオンに渡すまいと 決死の覚悟で守り抜いたギンガイザー しかし これこそ サゾリオンの科学工場で作られたニセ大魔玉の 巧みな罠だったのだ |
ゴローの夢の中。 夜の草原で、柔道着姿のゴローと父とが対峙している。 父「立つんだ、ゴロー! 立て! もう参ったのか? ゴロー、立て!」 ゴロー「……まだ参るもんか!」 父がゴローを投げ飛ばす。 ゴロー「畜生!」 再びゴローが父に挑み、取っ組み合う。 ゴロー「くっそぅ、負けるもんか!」 父「立て。ゴロー、忘れたか? 力だけが戦いではない。無だ。それでこそ、力は倍となって現れる」 ゴロー「……無?」 父「そうだ。当たり前のことを、戦いの最中では忘れがちだ。いかなる場合も冷静さを失うな」 ゴロー「無か」 父「そうだ!」 ゴロー「無だ! えぇい! たぁ!」 ゴローが一気に、父を投げ飛ばす。 父「ゴロー、忘れるな。無だ! 無は倍の力を引き出す。力ばかりが攻撃ではない」 父の姿が消えてゆく。 ゴロー「父さん? どこへ行くんだ? 待ってくれ! 待ってくれ、父さん! 父さん、待ってくれぇ!」 父を追うゴローの前に、サゾリオン兵士たちが現れる。 ゴロー「わぁぁ!!」 |
ゴローは 父を柔道の練習をしている夢を見ていた 幻の父とのそれは 幼いころの記憶なのか それとも 死の淵をさまよう恐ろしい悪夢なのか それは ゴローにもわからなかった |
壮絶な戦いは今 終わった サゾリオンの魔の手から 不死鳥のように甦ったギンガイザーを目の前にして カインダークは深い敗北感を味わった しかし サゾリオンは新たな作戦をもって いつの日か再び攻撃してくるだろう 負けるなギンガイザー 君たちがいる限り 地球の平和は続くのだ |