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地球戦隊ファイブマンの最終回
 

ナレーション「ついに……バルガイヤーの脱皮が始まった」
 

星への旅立ち
 

ファイブレッドとの戦いに敗れたシュバリエを吸収したことにより、バルガイヤーはとうとう脱皮してしまう。

ファイブマンとガロアがそれを見上げる。

バルガイヤー「銀河超獣バルガイヤ―――」

レッド「あれが脱皮した姿なのか!?」

ガロア「あっはっは……」

バルガイヤー「今こそ人口の星・地球を滅ぼし、銀河の神とならん―――」

ガロア「行けーっ! 銀河戦艦バルガイヤー!!」

バルガイヤーが総攻撃を繰り出す。

一同「うわああっ!!」

6人はその攻撃に吹き飛ぶ。

アーサー「ああっ……」

岩が転がる。

ガロア「待てーっ! 銀河戦艦バルガイヤー!! ガロア艦長を忘れたか!?」

ブルー「兄貴……あいつが本気を出したら、本当に地球は一溜まりもないぞ!」

バルガイヤーは町に突入。

人々が逃げまとう。

町が破壊されていく。

タツヤ「あっ、スーパーファイブロボだ!!」

5人の乗るスーパーファイブロボが飛来。

ヒロミ「ファイブマン……」

タツヤ「頑張って。兄弟先生!」

レッド「バルガイヤーだ!! スーパーファイブビーム!!」

スーパーファイブビームが発射。

バルガイヤーの起こす突風が人々やスーパーファイブロボを吹き飛ばす。

タツヤ・ヒロミ「先生! 先生!!」

マグマベース

アーサー「ファイブマン!! 立て。立つんだ!!」
 

銀河系P16惑星
 

学たち兄弟の両親・星川博士と緑が通信を試みていた。

博士「学!!」

緑「健……」

博士「私の声が聞こえないのか!?」

緑「お願い……」

博士「聞こえたら返事をしてくれ!!」

緑「これだけやっても通じないなんて……もしや……あの子たちは、もう……」

博士「バカな……そんなことがあってたまるものか! あの子たちはきっと戦ってるんだ……命をかけて連絡を取り続けるんだ! 地球を救い銀河を救うためにも……どうしても……これだけは、これだけは伝えなくてはならないんだ!!」

地球

バルガイヤーは総攻撃を続けていた。

タツヤと両親が避難しようとする。

母親「タツヤ!」

タツヤはシドンの花を手にする。

母親「タツヤ! 放しなさいこんなもの!!」

タツヤ「やだ!! 学先生と約束したんだ!! 立派に育てるって」

一方、スーパーファイブロボ内では変身が解けた学たちが気を失っていた。

学が目を覚ますと、バルガイヤーがマグマベースに向かっていた。

学「大変だ……バルガイヤーがマグマベースに向かっているぞ!! レミ、数美! しっかりしろ!! 頑張るんだ……」

スーパーファイブロボが立ち上がる。

バルガイヤーはとうとうマグマベースの前に到着した。

マグマベースが下がっていく。

アーサー「うわああっ!! 助けて! ファイブマン!!」

学「今行くぞアーサー!!」

通信機に学の声が響く。

マグマベースに向かうスーパーファイブロボ。

学「合体! マックスクロス!!」

アーサー「OK!!」

マグマベースとスーパーファイブロボが合体。

マックスマグマが完成する。

学「完成!」

一同「マックスマグマ!!」

マックスマグマから砲撃が繰り出される。

レミ「マックスストームが通じないわ……」

学「ダイヤモンドマックス!!」

最強技・ダイヤモンドマックスを放射。

しかし、それも通用せず、バルガイヤーが反撃に向かう。

一同「うわああっ!!」

コックピット内が火を噴く。

5人はマグマベース内に逃げる。

学「アーサー!!」

アーサー「みんな……」

マックスマグマ内は崩壊していく。

数美「兄さん……マックスマグマが壊れていくわ……」

P16惑星

未だに学たちと通信できない星川夫妻。

緑「神様……なぜ伝えてくださらないのですか!?」

博士「1分でもいい。いや……30秒でも20秒でもいいんです。私たちの声を、届けてください!」

地球

マックスマグマ内のほとんどが破壊されていく。

学「通信機が……」

写真立てが落ち、ガラスが割れる。

レミ「あっ、母さん!! 母さん……」

するとどこからかみどりの声が響く。

「数美、レミ! 数美、文矢……」

レミ「兄さん……」

「レミ、頑張って! 応答して!!」

健「母さん!!」

数美「母さん!」

学「この声は……」

「みんな、答えて!」

アーサー「みんなのお母さんだよ!」

「数美……文矢、レミ……」

学「母さん、学です!」

文矢「母さん、文矢です。母さん!!」

緑「あなた……」

博士「みんな、無事か!」

レミ「父さん……」

文矢「通じた……遂に通じたんだ!」

アーサー「やった! 通じたね!!」

数美「父さん、助けて……」

学「父さん! バルガイヤーが……」

博士「何? バルガイヤーが!?」

緑「戦っていたんですね」

博士「いいか!? よく聞け。バルガイヤーを倒すにはたった1つだけ方法がある! それは……シドンの花だ!!」

学「シドンの花!?」

博士「シドンの花を持って、バルガイヤーに飛び込むんだ! そして……」

学「バルガイヤーに飛び込んで……」

通信が突然途絶え始める。

緑「あなた……」

博士「しまった! おい、聞こえるか!? 応答してくれ!! 学、聞こえるか!?」

マックスマグマ

学「父さん! 父さん!! 応答してください!!」

アーサー「ううっ、もう。肝心なところなのに……」

P16惑星

博士がみどりを励ます。

博士「あの子たちはきっと、やってくれるさ……」

みどり「シドンの花があるでしょうか!?」

博士「あるさ……私たち一家の思い出の花……私たちの子供なら、地球でもきっと、育てているはずだよ……」

地球

地上はバルガイヤーの手によって大混乱に陥っていた。

バルガイヤー「シドンの花―――」

一方、学たちはマックスマグマから飛び出し、タツヤの元に向かっていた。

学(タツヤ……シドンの花がどうしても必要なんだ……)

タツヤ「シドンの花は渡すもんか!! 助けて……助けて!!」

バルガイヤーがタツヤを追いかける。

タツヤ「助けて! 助けて!!」

突然、岩が転がる。

タツヤ「助けて……助けて!!」

学「タツヤ!!」

タツヤ「先生!! 学先生、助けて!!」

バルガイヤーが砲撃を繰り出す。

学「危ない! ファイブマン!!」

5人はファイブマンに変身してタツヤを守る。

しかし、今の影響でシドンの花が落ちる。

レッド「あっ! シドンの花が!!」

イエロー「メロディータクト!!」

イエローのメロディータクトがシドンの花を引き上げる。

レッドはそれをキャッチ。

レッド「ありがとう。タツヤ……この花はバルガイヤーを倒す鍵を握っているんだ!」

タツヤ「えっ? この花が!?」

レッド「君たちが真心を込めて育てたこの花で、必ず世界を……いや、銀河を守り抜いてみせる!」

バルガイヤーが飛来。

ブルー「兄貴、早く!」

レッド「よし、いくぞ!!」

5人はマックスマグマに戻る。

タツヤ「頑張って!! 兄弟先生!!」

レッド「必ず地球を守ってみせるからな!!」

マックスマグマが火を噴く。

5人はスーパーファイブロボに乗り込む。

アーサー「みんな、早く! 急ぐんだ。いつでも発進できるぞ!!」

レッド「みんな、行くぞ!」

ブルー・ブラック「おう!」

ピンク・イエロー「おう!!」

バルガイヤー「これで1000個目の星は滅ぼしたも同然―――いよいよ神になる時が近づいたぞ……」

マックスマグマは大爆発し、バラバラになってしまう。

そこからスーパーファイブロボが飛び立つ。

バルガイヤー内に突入する。

バルガイヤーは地上に落ちる。

バルガイヤー「ぐおおお―――っ!!」

5人はスーパーファイブロボから落ちてしまう。

一同「うわあっ!!」

大広間

ガロア「行けーっ! バルガイヤー!! 銀河が俺を待っている!! ハッハッハ!! やはり館長の椅子の座り心地は素晴らしい! 我こそバルガイヤーの真の館長だ!! アーハッハッハ!!」

そこへ5人がやってくる。

ガロア「ファイブマン!! バルガイヤーは渡さんぞ! バルガイヤーはワシのものだ!! でやあっ!!」

ガロアの剣がファイブマンを切り裂く。

レッド「たああっ!!」

レッドのVソードがガロアの角を切り裂く。

一方、ドンゴロスは金を回収していた。

ドンゴロス「今こそ逃げ出す絶好のチャンスや……そやけど手ぶらでいくワイやおまへんで。これまでもお駄賃、たっぷりもらわんとな……ほれ、ほれ、頂きや」

5人はバルガイヤーの奥にやってくる。

そこにはメドー似の女性が棺の中で眠っていた。

ガロアが近づく。

ガロア「銀河皇帝メドー様……」

レッド「メドーだと!?」

シドンの花が反応し、メドーの体から霊体が起き上がる。

メドー「わたしは銀河皇帝メドーではない……メドーという名のただの娘……バルガイヤーの愛を拒んだがために、殺されたのです」

回想

メドーがバルガイヤーに追いかけられる。

バルガイヤー「メドーよ……なぜ逃げる!?」

メドー「誰か……助けて……」

バルガイヤー「メドー……愛しのメドーよ……」

バルガイヤーが降り立つ。

メドーは崖から落ちてしまう。

バルガイヤー「メドー……」

メドー「バルガイヤーは、死んだ私をここへ閉じ込めました。でも私はいや! こんな所は嫌なのです……私をバルガイヤーから出してください」

シドンの花の光がメドーの霊体に浴びせられる。

すると霊体はバルガイヤーの体内に突入。

バルガイヤー「ぐわああ――っ!! おのれ、メドーが……私のメドーが」

レッド「今こそバルガイヤーにとどめを刺すんだ!!」

ブルー「おう!」

メドーの痛いが白骨化し、消えてしまう。

ガロア「メドー様が……メドー様が……ああっ!!」

棺の中に入ってしまうガロア。

バルガイヤーからスーパーファイブロボが脱出。

Uターンしてそのままバルガイヤーに向かう。

レッド「いくぞ!! みんな……俺たちも最後になるかもしれないぞ」

頷く4人。

イエロー「母さん……」

レッド「いくぞ!」

スーパーファイブロボは火の玉と貸し、バルガイヤーを貫通する。

バルガイヤー内が崩壊を始める。

ガロア「か、館長の椅子……」

ドンゴロス「わあーッ! ワイの金が!!」

バルガイヤー「ぬおおお―――ッ!!」

バルガイヤーはガロアやドンゴロスもろとも大爆発し、火の海に飲み込まれてしまう。

遂に銀帝軍ゾーンは最期を迎えたのだ。

一同「やった!!」

レッド「父さん、母さん……銀河の平和を守りぬきましたよ」

そして5人には、生徒たちとの別れが近づいていた。

タツヤ「別れるのはつらいけど、僕たち平気です!」

ヒロミ「先生は今度は、銀河の大勢の子供たちの先生になってください」

学「ありがとうみんな。ゾーンに滅ぼされた星に、このシドンの花を……ここみたいに探してみせるからね。そしてこの地球みたいに、美しい星に甦らせるんだ……」

アーサー「綺麗な花がいっぱい!」

花が咲き、鳥も飛んでいた。

健「立派な先生になるからね」

数美「みんなも算数の勉強、頑張るのよ!」

文矢「銀河にいても、地球を見守ってるからな……」

悲しむ生徒たち。

レミ「泣かないで。みんな泣かないで……さあみんな、元気に歌おう。ね?」

タツヤ「歌なら任せてください!」

レミ「うん……」

生徒たちが歌いだす。

5人は辛そうになる。

学たちの乗るスターキャリアが浮上。

ナレーション「ファイブマンは……父と母の待つ銀河へ、旅立っていった……」

アーサー「さようならー!!」

生徒たち「さようならー! さようならー!!」

6人は思い切り手を振る。

P16惑星では博士と緑が空を見上げて学たちを待っていた。

2人の心にゾーンに襲撃に遭う学たちの出来事が甦る。

スターキャリアはすでに地球を出て大気圏に突入し、惑星に向かっていた。
 

おわり
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