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DRAGON QUEST -ダイの大冒険-  最終話

 

 

宇宙空間の中ついにダイが大魔王バーンを倒す

レオナがなにかに気づいたように空をみつめる

マァム:「・・・・・・・どうしたの?レオナ」

レオナ:「・・・・・・今、何か見えたような気が・・・・」

マァム:「えっ!!?」

一同は空を見上げる

遠くのほうに、何かが見える

ポップ:「本当かっ!!?本当にダイなのかっ!!?」

兵士:「真っすぐここへ落ちてくるっ・・・!!!」

チウが望遠鏡をとりだす

チウ:「間違いないっ!!ダイ君だよッ!!!」

ヒュンケル:「ピクリとも動かんぞ!気絶しているのか・・・・・それとも・・・・!!!」

クロコダイル:「い・・・いかん!いずれにせよあのままでは無防備で地面に激突するッ・・・!!!」

マァム:「受けとめなきゃっ・・・!!!」

マァムたちが動き出そうとした瞬間、ポップが飛び上がる

マァム:「・・・ポップ!!」

ポップ:「こっ・・・この役だけはっ・・・!!この役だけは誰にも渡せねぇぇっ!!!」

ポップ:「ダイーーーーー〜〜ッ!!!!」

ポップはダイを受け止める、受け止めながら地表に着く

ポップ:「ダ・・・・イ・・・・・」

ダイはゆっくりと目を開く

ポップ:「・・・勝ったんだな・・・?」

ダイ:「・・・・・・・・バーンは・・・大魔王バーンは・・・倒れた・・・!」

ポップ:「・・・・・・・・そうかっ・・・・・!!」

ポップは目に涙をためる

ダイ:「・・・・・・ポップ・・・・」

ポップ:「・・・・あ?」

ダイ:「・・・・・・おれ・・・どこか・・・変じゃないかい?・・・・」

ポップは鼻水を垂らしながら、号泣する

ポップ:「このクセッ毛!!!」

ダイの頭をかく

ポップ:「このキズ!!!」

ダイのほっぺをつねる

ダイ:「アタタ」

ポップ:「そしてこのちっちぇー身体ッ!!!どこがいつものおまえと違う?おれたちのダイそのものだよ!!」

ダイを抱き上げる

ポップ:「・・・・・・そうさっ!!!」

ダイを空にほうり投げる

ポップ:「おれたちのダイが勝ったんだぁーーーーーっ!!!」

ポップは涙を流しながら、小さな身体のダイをふりまわす

ポップ:「そぉらっ!!!勇者サマの凱旋だあぁっ!!!」

ダイを抱えて走り出すポップ

ポップ:「みんなの所へ行ってきやがれえっ!!!」

抱えたダイをほかの仲間たちのもとにほうりなげる

ダイはみんなにもみくちゃにされ祝福?を受ける

自然とみんな笑顔になる

レオナ:「ダイ君、身体は大丈夫なの?どこか痛くない?」

ダイ:「あんだけもみくちゃにしといて、今さらそりゃ無いよレオナ・・・・・・!」

一同爆笑する

フローラ:「・・・・レオナ!少々嫌がられてもしっかりつかまえとかないとダメよ」

フローラ:「勇者なんて、事が片付いたら、すぐどこかに消えてしまうんだから・・・!」

隣にいるアバンを意識する

アバンはギクっとした表情をうかべる

クロコダイル:「そいつあ無責任ですなあ・・・!!」

ポップ:「今度こそ、観念して男の責任取らなきゃねぇ、先生!!」

ポップはにやにやしながら言う

アバン:「なっ何を言うんですかっ!!?」

アバンはてれながら言う、周りは笑いのうず

レオナ:「・・・・・・平気だよねダイ君、どこにも行かないでしょ?」

ダイ:「・・・・・・・ああ・・・!おれは・・・地上が一番好きだよ」

レオナは満面の笑みをうかべる

フローラ:「・・・・・・さあ、傷ついた勇者たちをいつまでも放っておいてはいけないわ、祝宴は帰ってからにしましょう・・・!」

キルバーン:「少々お待ちを・・・・!女王様!!」

一同はおそるおそる後ろを振り向く

キルバーン:「・・・ボクにも一声・・・・・・祝福の言葉を言わせて下さいよ・・・!」

一同はあらぬ光景に目を疑う、首のはねられたキルバーンが、動いてそこにいた

キルバーン:「あの、世界最強と呼ばれた大魔王バーンを倒し・・・地上破滅をくいとめた勇者たちの大健闘・・・いや・・・大奇跡に・・・ね!!」

アバン:「バッ・・・バカなッ・・・・・・!!」

キルバーンは首を取り付ける、小さな相棒?が肩の上にのぼる

アバン:「ほ・・・本当に不死身なのか・・・貴様・・・!!」

キルバーン:「”首がちぎれて生きていられる生物はいない”・・・か・・・キミのセリフだったねえ、たしかにそうかもしれない」

キルバーン:「生物だったら・・・・ね

キルバーン:「ボクの身体が生物で無いとしたらどうかね、機械仕掛けの人形か何かでそれを操っている奴が他にいるとしたら・・・・・・・・・」

アバンは何かに気づく

アバン:「そ・・・そうだッ!今の言葉は死神の言ったものでは無いっ!!今の言葉をっ・・・あの時聞いていたのはっ・・・!!!」

キルバーン:「・・・・・・・・・・そう・・・・!・・・・・ボクが・・・本当のキルバーンだ・・・・・・・!!」

いままでキルバーンだと思っていた奴の肩に乗っていた人形のようなものが帽子を取ってそう言った

キルバーン:「・・・・・フフッ、驚いたようだねキミたちの人間の世界にもいる、腹話術師の逆さ」

キルバーン:「ボクがこの死神の人形を操り、自分が声色を使って、使い魔の方を演じていたのさ、したがって人形の法を攻撃されても痛くもかゆくも無い!!」

ヒュンケル:「・・・・・・不死身な・・・わけだ・・・!!」

キルバーン:「厳密に言うと倒す方法はたった一つだけあるんだよ、首をはねるのでは無く、顔面を叩き割ればいいんだ」

キルバーン:「だがやらなくて良かったよ」

キルバーンは死神の仮面をはいだ、するとそこには黒の核晶が埋め込まれていた

ダイ:「・・・・・・・黒の核晶・・・!!!」

キルバーン:「アッハッハッハッハ!!!・・・・と・・・言うわけさ!!」

キルバーン:「もう知ってるかもしれないが、ボクの本当の主は魔界にいる・・・冥竜王ヴェルザー様だ」

キルバーン:「ぼくはヴェルザー様の命令で、大魔王の側についた・・・表向きは協力者だが、機を見て大魔王がたおせるようにうならば」

キルバーン:「この人形をの核晶を使って、彼を倒せと仰せつかっていた、ヴェルザー様は大魔王と違って地上も欲しいんだ」

ポップ:「そんな・・・魔界で岩になっちまってるような奴がなぜ・・・!?地上を手に入れたって意味ねえじゃねぇかッ!!!」

キルバーン:「知るもんかあの方は欲深いんだよ、竜らしくないんだ、人間みたいだよね・・・!」

キルバーン:「さあ、お別れだ、ボクは一足早く魔界に帰るよ、大魔王は、上手くキミらが片付けてくれたが、逆に彼以上の強さを持つキミたちは」

キルバーン:「とても危険だ、地上の人間とともに消えてくれたまえ」

キルバーン:「ひょっとしたらそこの凍った柱も誘爆してしまうかもしれないが、まあなんとか地上が平らになる程度で済むだろう、二発程度ならちょうどいい・・・!」

レオナ:「氷系呪文ヒャダルコ!!!」

レオナは死神にむかって呪文を唱える、しかし効果はない

キルバーン:「あ〜〜〜っと、言い忘れたが氷系呪文では止められないよ、そいつのエネルギー源である、魔界のマグマ成液の高熱がはじいてしまうからね・・・!」

キルバーン:「あと10秒・・・!打つ手はない!!」

キルバーン:「さよならみなさん、そして愛しい地上よ!無人の荒野になってから・・・また遊びに来るよ・・・!!」

キルバーンが逃げようとした瞬間だった

[その瞬間・・・!はじかれたように飛び出した者たちがいた・・・!!!]

アバンがキルバーンにウェザーを飛ばす、ポップとダイはともに死神を抱えルーラ、空高く舞い上がる

そしてマァムの拳でキルバーンを倒す

ポップ:「いっ・・・急げえぇっ!!!ダイッ!!!!!」

ダイ:「だぁああっ!!!!」

さらに高く上がってゆく

キルバーン:「ち・・・ちくしょう・・・・・だが・・・もう・・・アウト・・・・だ・・・・」

キルバーンは完全に消滅する

ポップ:「けっ・・・結局、こうなっちまったか・・・・・!!!だが・・・もう手放してる時間はねぇ!!!」

ダイ:「・・・・・」

ポップ:「・・・おまえとなら・・・・・・悪かねぇけどな!!ダイ・・・!!」

ダイ:「・・・・・・」

ダイ:「・・・・ごめん・・・ポップ・・・!!

ポップ:「えっ!?」

次の瞬間、ダイはポップを蹴り落とし、一人で死神とともに舞い上がっていく

ポップ:「なっ・・・なぜなんだよオォッ、ダイッ!!!!!」

ダイ:「・・・許してくれ、ポップ、こうする事が・・・!!こうして自分の大切なものをかばって生命をかける事が・・・!!」

ダイ、そしてポップは涙を流す

ダイ:「ずっと受け継がれてきた・・・・・おれの使命なんだよ!!!」

そしてはるか遠くの空で、死神は大きな爆発をあげた・・・・

ポップ:「バッカヤロオォォオォーーーーーーーーッ!!!!!!!!!!!」

 

 

それから数週間後・・・ポップたちは、山を海を世界中探し回った、世界中の国民に御触れも出た

だが、勇者ダイの行方は全くつかむことができなかった・・・・・・・

 

丘に刺さる、ダイの剣

マァム:「・・・・・ダイ・・・」

マァム:「地上は救われたわ人間も・・・怪物も、自然も・・・みんな平和が戻った、あなたのおかげよ」

マァム:「それなのに・・・それなのに・・・肝心のあなたは・・・」

ポップ:「・・・”真の勇者ダイの剣”・・・か・・・・まるで墓だぜ・・・縁起でもねえ・・・!!」

レオナ:「・・・・全くよ!!冗談じゃないわ、ポップ君!!それはねダイ君が帰ってくる時の目印なんだから・・・!」

ポップ:「ええっ!!?」

一同:「ダイが・・・!!!帰ってくる・・・!!?」

ロン・ベルク:「見ろ、その剣の宝玉を、その剣はダイのためにだけ作られた生きた剣・・・ダイが死ねばこの宝玉も光を失い息絶える・・・・どうだ、光は消えているか・・・!?」

ポップ:「ひ・・・光ってる・・・!!!」

マァム:「生きている・・・!!!」

ヒュンケル:「ダイは・・・!!!」

ポップ、マァム、ヒュンケル:「ダイは・・・生きているんだ!!!」

マァム:「でも・・・どこに!?」

ロン・ベルク:「・・・わからん、天界や魔界の可能性もあるし・・・な・・・・・」

ポップ:「どこでもいいじゃねぇか・・・!!生きて・・・生きてさえすりゃよ・・・!!また会えるって!!」

俯く

ポップ:「だってあいつの帰ってくるところはよ・・・!」

ポップ:「地上しかねぇんだからさ!!!

剣が大きく輝く

 

そうだあいつが戻る、その日まで

 

おれたちが世界を守っていこう

 

いつの日かあいつを見かけても

 

あいつが自分で帰ってきても

 

美しい大地や街並みや

 

平和な人々の暮らしを見て

 

これがおれが守った地上なんだ、と

 

誇らしく胸をはれるようにしよう・・・!

 

 

 

ふたたび勇者が帰ってくる 

            その日のために・・・!!

 

 

 fin

 

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