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SAND LAND
最終話:川


戦車の主砲がダムを砕いていく。

戦車隊員「どうですか」

ラオ「いや……まだまだだな」

戦車隊員「74ミリ砲弾はこの4発でおしまいです。なにしろ貴重で」

ラオ「そうか…たのむ!!壊れてくれ!!」

残った74ミリ砲弾をダムに向って連射する。

ラオ「どうだ……!?」

しかし、ダムに穴は開かず水は流れない。

ラオ「くそっ…!なんて頑丈なダムなんだ…」

シーフ「わしらの戦車でも撃ってみたらどうじゃ」

アレ「そうだな……むずかしいとはおもうが…」

その時、後方からダムに砲弾が撃ち込まれる。

「!?」

アレ「なんだっ!?」

ラオ「さげろっ!!戦車を避難させろーっ!!」

水が流れていきダムが壊れていく。

ベルゼブブ「す すげーっ!!いいぞー!!」

ラオ「やった…!!」

アレ「しかし…いったいだれが…」

後方を見るとスイマーズの4人が大砲を持っていた。

「スイマーズ!!」

アレ「あいつら跡をつけてきやがったな… それにしても悪党のくせに高級な砲弾をつかっていやがる…」

シーフ「おい、のんきにながめてる場合じゃないぞ川の跡にだれかいたら流されてしまう」

アレ「おっ そうか!!」

インカムを着け無線で報道局と連絡を取る。

アレ「報道局かわたしはアレ将軍だ……そうだ すぐに全国民に伝えたいことがある!……ああ……はやくしてくれ」

『サンドランドのみなさん!川に水がもどります! すぐに連絡しあって川の跡にいる人々がいたら危険を知らせてください!
川の水が流れなくなった原因を探り復活させたのは凶悪犯と誤解を受けたシバ氏と… 我々が、もっとも煙たがっていた存在である悪魔の王子ベルゼブブ氏とシーフ氏の3人です』

魔物達「イエーイ!!」

『3人は国王より多額の報奨金が贈られます。さらに国王は… 全財産の半分を食料として全国民に支給すると約束してくださいました』

国王「えっ!?」

『30年前の大爆発とピッチ人の悲劇の真相についてはいずれ近いうちにお話します。ではともに川と平和の復活を祝いましょう!』

アレ「ふぅ…」

ラオ「なかなかだったな国王も文句がいえまい 君ならゼウに代わって大将軍を任されても安心だ」

アレ「わたしが?とんでもない軍はもうやめるつもりですよ……ゼウほどではないにしても似たようなことをやってきたんだ…同じ悪党ですよ あなたが大将軍になるべきです」

ラオ「じょうだんじゃない軍なんて二度とゴメンだ 私はもうジジイだのんびり暮らしたいよ。大将軍は君しかいないバカな国王にいろいろ教えてやってサンドランドの平和を守ってくれいいな」

そういうとラオはベルゼブブたちの元に行く。

ラオ「さて帰るか。もうちょっとだけ戦車を貸してもらおうな」

ベルゼブブ「おう!」

そうして立ち去っていく3人をアレ達が敬礼して見送る。


9日後…

魔物の住処をラオが訪ねる。

ベルゼブブ「おっさん!あれ!?そのクルマ…新しいの買ったのか?」

ラオ「いやあの悪ガキ軍団がピカピカにして返しにきてくれたんだ。これからピッチ人にいろいろ届けにいくんだついてくるか?」

ベルゼブブ「あったりまえだ!」

シーフ「しょうがない……わしもつきあうか」

ゴースト「王子!こんどこそピンチになったらオレたちを召喚魔法でよびだしてくださいよ!」

ガーゴイル「そうそう」

ベルゼブブ「うるせえ!!おまえたちほんとはオレが召喚魔法なんて使えないと知ってていってんだろ!!」

ゴースト・ガーゴイル「へへへ…」

車が動き出し出発する3人。しばらくすると川で泳ぐスイマーズを見つける。

ベルゼブブ「みろよスイマーズだ」

シーフ「そんなことより王子いいかげんに運転をかわってくだされどうもヒヤヒヤして…」

ベルゼブブ「なんだよ!おまえのほうがうまいっていうのか?」

シーフ「う〜〜んどうでしょうはは……」

ベルゼブブ「あ!むかつくぞ!そのいいかた!」

THE END
 おわり
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