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ジバクくん(アニメ版) 最終回



●前回のあらすじ

本体である眠り姫を乗っ取り、完全なる姿となった斬。自らの分身をツェルブワールドに送り込み、破壊の限りを尽くす。

一方、針の塔に到着した爆は、仲間達の後押しを受けて斬と対峙。
世界を守ろうとする炎ととともに激しい戦いを繰り広げる。

だが斬はさらなる力を発揮し、爆と炎は大苦戦。

ついに意を決した炎は、”テンジュ”を使い自らに斬を吸収・封印する。

そして・・・・・・・










  (両手を構えて意識を集中する炎)

炎「テンジュ!!!」
斬「うがっ!!??」

  (眠り姫やツェルブワールド中から斬が集められていく)

姫「炎・・・・・」

  (元の姿を取り戻した眠り姫。だが・・・・)

炎「・・・・・・」
爆「炎!?」

  (炎の目元には、斬の証しである線が入っている)

炎「爆・・・・・・俺を撃て!!!」
爆「何!!??」










●最終回 夢・それは始まり!










  (斬の”目覚めの毒”が形作った雲の上。浮遊して対峙する爆と炎)

  (爆の両手には気を失った眠り姫が抱えられている)

炎「早く撃て! オレの・・・オレの心が奴に取り込まれる前に!!」
 「爆! オマエにしか出来ないんだ!」
爆「何を言う! そんなことしたらキサマが!」
炎「オレのことは気遣うな! 斬の暴走を止めろ!」
爆「だがヤツには・・・浄華が効かないんじゃ・・・・・」
炎「あきらめるな!!」
 「オマエはオレが認めた男! あきらめるな!!」
爆「斬は浄華の力を自分の力にしてしまう」
炎「大丈夫だ」

  (ゆっくりと目をあける眠り姫)

炎「オレの中にいる限り、姉上の持つ聖なる光は使わせない・・・・・・うう!!」
 「は・・・・はやく! 手遅れにならないうちに!!」

  (斬によるものか、うめき声を上げる炎)

  (爆の腕の中で動こうとする眠り姫)

姫「炎・・・!」
爆「よせ! 無理をするな!」
姫「私が・・・」
爆「オレに任せろ!」

  (力が入らないようすの眠り姫)

炎「今の姉上には力は残っていない・・・・・!」
 「爆! 姉上を・・・・姉上を頼む!!」
爆「チッキー、来い!」

  (GCウォッチで呼びかける爆)






  (一方、針の塔で戦っていたピンクとカイ)

ピンク「ここが最上階?」
カイ「爆殿は?」
チッキー「ピ〜〜〜!」
ピンク「チッキー!?」

  (チッキーが飛んでくる方向に向き直る二人)

  チョン、ドサ(二人の前に降り立つチッキー。同時に背中に乗せていた眠り姫が落ちる)

姫「うぅ・・・」
ピンク「この人、どっかで見た事・・・・?」

  (少し考えるがすぐに剣を持った眠り姫の姿を思い出すピンク)

ピンク「こ、この人、目覚めの毒の中にいた人よ!!」
カイ「では、コイツが斬の正体!?」
チッキー「ピ〜〜!!」

  (武器を構える二人。慌ててそれを制止するチッキー)

姫「炎・・・」
ピンク、カイ「「??」」

  (眠り姫の様子に疑問の表情を浮かべるピンクとカイ)




爆「いくぞ、ジバクくん!!」
 「浄華!!!」

  (炎にジバクくんを投げつける爆)

  キャーン(浄華の光が雲の中からあふれ出る)



  (浄華の光を見るピンクとカイ)

カイ「あれは、爆殿の浄華の光!」
ピンク「じゃ、斬をやっつけたのね!!」
姫「いいえ・・・」

  (姫の言葉に振り向く二人)

姫「斬はまだ生きています・・・」
カイ「あなたは誰です?」
ピンク「なぜ斬が生きてるなんてわかるの? どうしてあなたはここにいるの?」
姫「私は炎の姉です」
カイ、ピンク「「!!??」」




  (浄華の光を受ける炎)

炎「ぐううあああ・・・・・」
爆「消えてしまえ! 斬!!」
炎「ぐぐううああああ・・・・・・あああ!!」

  (黒い鞭でジバクくんを弾き飛ばす炎)

爆「ジバクくん!!」
炎「バカな!!??」

  (炎の体から黒い鞭が生じている)

爆「なぜだ炎!? キサマの姉さんのちからは封じてたはずじゃ!!??」
炎「これは・・・姉の力ではない・・・・・うああああああああああ!!!!」
爆「炎!!??」

  (激しく苦しみだす炎)




カイ「浄華は失敗ですか?!」
姫「ええ・・・・斬の強い胎動を感じます」
 「おそらく炎が斬をテンジュしたのではなく、斬が炎を取り込んだのです・・・・」
カイ「!?」
ピンク「ウソ!?」
姫「斬は人の想いや力を糧にして、無限に成長を続ける命」
 「炎の力と融合して、浄華さえ凌駕してしまった!!」




炎「あきらめるな爆!!」
 「オマエには、オレも遠く及ばない無限の力が秘め・・・・・・うあああああああ!!!!」

  (何もできない爆とジバクくんが見つめる中、炎の姿が斬に変わっていく・・・)

斬「フッ・・・・・」
爆「キサマ〜〜〜炎を取り込んだのか!?」
斬「爆よ・・・・オマエが炎を永遠に越えることが出来ないという紛れもない真実が、オマエの浄華を無に等しくさせているのだ!!」

  ブワッ!(掌より目覚めの毒を放つ斬)

爆「うわあああ!!」

  (毒を食らって吹っ飛び、雲に直撃する爆)






  (こちらは針の塔のメカニズムを操作しているジャンヌ)

ジャンヌ「こんな古い代物をどうすれば・・・・?」
ダン大佐「ヂヂヂヂ〜」

  (ジャンヌの肩から降りたダン大佐。軽快なステップで計器を操作する)

ジャンヌ「解るのか? ダン大佐?」

  (ジャンヌに敬礼するダン大佐)






  (目覚めの毒の雲の内部では稲妻が飛び交っている)

斬「生き物の生への足掻き、私には媚薬だ。最後の血の一滴が滅ぶまで足掻き続けろ!!」
 「それこそが我が力となり、最大の喜びとなる・・・・・」
爆「斬! キサマにとって全世界に生きるものとは何なんだ!!??」
斬「フッ・・・玩具さ・・・」
爆「キサマーーーー!!」

  (激しい怒りの表情を浮かべる爆とジバクくん)

爆「バクシンハ!!!」

  (雲の中で戦いが再開された)






  (激しい戦いが行われている雲を見上げるジバク王)

ジバク王「もはやこれまでか・・・・・」
    「姫に少しでも力が残っておれば・・・まだ希望はあったが・・・・」

  (あきらめたように背を向けるジバク王)






姫「いけない! 斬の力は増すばかりです!!」
カイ「え!? 見えるのですか!?」
ピンク「ねえ、どうなってるの!? 炎は!? 爆は!!??」





  (雲の中、平然としている斬に対し息を切らせる爆)

斬「そうだ! 足掻け! もっと楽しませろ!!」
爆「ハアッ、ハアッ・・・・」

  カアアアア(腕を動かす斬。すると雲が集まってくる)

爆「な・・なんだ!?」

  バリバリバリ・・・・(稲妻を放ちながら雲が球体を形作る)






姫「あなた方に与えた聖なる光、返していただきます・・・」
カイ「はあ・・・・?!」

  (全身が輝きだすカイとピンク)

カイ「この光は!?」
ピンク「プリムのくれた力・・・・?」






  (こちらは雲の中、右手に剣を作り出す斬)

爆「生物(ナマモノ)! もう一度ジバク剣だ!!」

  カキィン(剣を振るい襲い掛かる斬。ジバクくんの作り出した剣で受け止める爆)







  (眠り姫の両手から輝きが生まれる)

姫「あなた方を守った光・・・・今一度我が最後の力とともに、救いの光とならん!」

  (眠り姫の手の中から生まれた光の球体が上に昇っていく)






  (斬の激しい攻撃に受け止めるのが精一杯な爆。そこへ光の玉が上がってくる)

爆「!?」
斬「おお・・・我が作り主の・・・・」

  (光に触れようとする斬だが、一足早くジバクくんが飲み込んでしまった)

斬「!?」
爆「何でも食うんじゃないナマモノ!」

  (平然としているジバクくん。いつものように笑うと、なんと歯が金歯になっている)






姫「ああ・・・そんな! 聖霊が食べてしまうなんて!?」

  (そのまま力尽きるように倒れる眠り姫)

カイ「あああ! ちょっと!?」
ピンク「食べたって?」
カイ「ジバクくんが?」





  (爆に倒された雹のところにいるジバク王)

ジバク王「うん!? ファスタの聖霊よ! でかした!!」






  (ジバクくんに説教を続けている爆)

爆「ナマモノ! そんな歯になったんだから少しは使えるんだろうな!?」
ジバクくん「ヂヂヂッ!」

  (宙に浮かぶジバクくん)

斬「なるほど。今度こそ最後の力を振り絞ったというわけか」
爆「炎もオレ達を救おうと、今でも貴様の中で戦い続けている!!」
 「ジバクくん、行けーーー!!!」

  (爆の声に答え、大きく輝くジバクくん)




  (輝きはツェルブワールド各地に届き、斬によって氷漬けにされていた人々が復活していく)

人々「「??!!! 助かったのか!!??」」




  (輝きはジバク王のところにも降り注ぐ)

ジバク王「爆よ! 大地と繋がったか!!」





  (ピンクとカイ、眠り姫も輝きを見ている)

ピンク「すごい熱よ。何なのこの光?」
カイ「爆殿の浄華?・・・・しかし今までの浄華とは違いますね!」
姫「我知らず生み出した、あの邪悪な夢・・・・」
ピンク「夢?」

  (眠り姫を見つめるピンクとカイ)

姫「斬は、時を止めて閉じこもることを永遠と履き違えた私の幼い日の悪夢・・・・・」
 「でも彼は違う・・・・いつも前だけ見て、立ち止まることなんて考えもしない・・・・」
ピンク「当然よ! だからあたし達は爆を信じてる! 全世界のGCもみんな同じ気持ちよ!!」







  (輝きに包まれている雲の中)

斬「こ・・・この爆発は!? この光は何だ!?」
爆「ようし! 金歯は伊達じゃないなジバクくん!」
ジバクくん「ヂヂヂ!!」
斬「浄華でもなく、技でもない・・・・」

  (斬が作り出した剣が消えていく)

爆「炎はオレの中に秘められた無限の力を信じた! 自分の命を賭けて全てを託した!!」
斬「・・・!!」
爆「だから! オレはキサマなんかに負けるわけはない!!」

  (巨大化していくジバクくん)

斬「!!!」
爆「終わりだ斬!!!」
 「グレートジバクボンバー!!!!」




  ボオオオ!!!(巨大化したジバクくんの口からすさまじいエネルギーが放たれる)

斬「??!?!!」

  (凄まじい輝きが雲の球体から漏れ出していく)

斬「うおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
爆「ぬううう!!!!」

  (苦悶の声を上げる斬)

斬「これで終わりと思うな! 毒ある限り私は何度でも蘇る!!」
爆「負け惜しみにしか聞こえんな!! 消えちまえーー!!!!」
斬「ぐあああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」

  (断末魔の悲鳴を上げ消滅していく斬)


  ドガアン!!(大きな爆発とともに消滅する雲)




  (その様子をツェルブワールド中の人々が見ている)


アリババ「いやん!」

  (その中のひとり・アリババがいきなり男になる)


ジバク王「よくやった爆! ファスタの聖霊ジバク!」


  (輝きを見ているサーの人々。その中にフネンの仙人から元の姿に戻った激がいる)

激「のーーーん」

  (いきなり変化した激に驚いているリン)


  (氷漬けから解放されたツェルー。輝きを見ているのは、爆の父親か・・・・・)




ピンク「やったわね爆・・・・」

  (輝きがおさまると、一筋の火となって地上に落ちていく)

チッキー「ピーー!!」

  (飛び出していくチッキー)

ピンク「どうしたのチッキー!?」

  (答えずひたすらおいかけるチッキー)

ピンク「なに〜? どうしちゃったのチッキー?」
姫「炎・・・・」
ピンク「?」
姫「あの中に二人が・・・・」
ピンク「えーーー!!??」

  (火は勢いよく地上に落ちていく・・・・)





  

  ドブン!(湖に落ちた火の玉。それを追っていくチッキー)

  (水中で爆と炎をくわえて飛び出すチッキー)

カイ「爆殿ーーーー!!!」
ピンク「爆ーーーー!!!」
姫「炎!!」

  (ドライブモンスターで急行するピンクとカイ、および眠り姫)



  (森の中、横たわる爆と炎)

爆「・・・・・うっうう〜〜」

  (目を覚ます爆。うれしそうなチッキーが抱きつく)

チッキー「ピーピーピー!!」
爆「よさんか大食い! オレは大丈夫だ」
炎「爆・・・・・」

  (上半身を上げる爆に寝たまま話しかける炎)

炎「やったな爆!」
爆「オレだけじゃない。ジバクくんの力あればこそだ」
 「感謝するぞ、ジバクくん」
ジバクくん「ヂヂヂ〜〜!」

  (金歯をむき出して照れるジバクくん)

ピンク「爆〜〜〜!!」

  (走ってくるピンク。爆に抱きついて倒れる)

爆「うおっ!」

  (カイや姫も到着する)

姫「炎・・・・ありがとう・・・・」
炎「姉上・・・」
姫「とても長い間、悪い夢を見ていました」
炎「長い長い夢です。しかしもう悪夢は去りました」
 「彼らのおかげで・・・・」
姫「斬は夢の世界に帰ったのですね」
爆「自分で始末をつけられない夢など、もう見ないことだな」

  (爆の言葉にうなずく眠り姫)

  ドズン(突然響く大きな音)

カイ「!!??」




  (針の塔内部の計器が輝いている)

ジャンヌ「ダン大佐!?」

  ドガン!!(爆発を起こしたダン大佐)

ジャンヌ「針の塔が動き出した!?」

  (爆発から出てきたダン大佐。敬礼をして倒れる)






  ガラガラ・・・(針の塔の外壁が崩れていく)

  (やがて針の塔はその真の姿を現した)





  (真の姿を現した針の塔を見上げる人々)

カイ「あれが宇宙船・・・・・・?」
爆「”光の塔”・・・・・か・・・・・」
姫「私に施された封印は、斬の消滅を鍵として解除されるもの」
 「すなわち、針の塔が宇宙船として再起動しているということです」
みんな「「「ええええええ!!!!」」

  (炎に詰め寄るピンク)

ピンク「炎! あなたも星に帰るの!?」

  (答えず爆を見つめる炎)

  (炎に答えて笑顔を見せサムズアップするるジバクくん)

爆「似合わんぞ」



  (外壁が完全に落ちた針の塔)



  グサッ(眠り姫の剣を地面に刺した炎。自分の剣を取りに行く)

炎「約束が残っていたな」
爆「今はやる気が起こらん。早く傷を治せ」
 「今のキサマと戦って勝っても、オレはうれしくない」
 「またここに来い。その時がオレ達の勝負のときだ」

  サクッ(剣を引き抜く爆)

爆「それまでこいつは預かってやる」

  (剣を持って歩いていく爆)

炎「さらばだ。世界の覇王」
爆「なってからそう呼べ」

  (ここで両手を広げて手を振るジバクくん)

  ドガン!(当然のように爆発が起きるて巻き込まれる爆)

爆「ぐぐぐ・・・・」

  (どうにも締まらない爆であった)

ピンク「な〜〜にやってんだか。ね〜〜炎〜〜?」

  (ピンクが振り向くと、すでに炎と眠り姫の姿はない)

ピンク「??」





  バシューー!!(宇宙船が轟音とともに宇宙へと飛び立った)

  (夥しい煙を吐きながら飛んでいく宇宙船)

  (ドライブモンスターに乗ってそれを見守る爆たち)

ピンク「ああああ!! 忘れてた!!!」
爆「なんだ?」
ピンク「わたし炎に告白したかったのよ!」
   「チッキー追いかけて!」
チッキー「!? ピーピー!」

  (無理だと言いたげに首を振るチッキー)

爆「キサマひとりで行け!」
ピンク「ああ!!」

  (ピンクをチッキーの上から蹴り飛ばす爆)





  (宇宙船の中。寄り添う炎と眠り姫)

炎「美しい世界でした。我々の星のように」
 「そして何より、爆という大きな夢に出会えたことを忘れません」
姫「私も同じです。炎」
 「プリムを通じて見続けた爆の光は、誰よりも強い夢の力でした」

  (そういいながらふと炎を見つめる眠り姫)

姫「もしかして、私より年を取った?」
炎「姉上より先に目覚めてしまいましたので」
姫「あらまあ、カッコよくなっちゃって」

  (宇宙船に乗った二人は、輝きの中に消えていった・・・・)





  (ツェルブワールド。ピンクが大泣きしている)

ピンク「うわああああん炎ーーー!! もっともっといっぱいお話したいことあったのにーー!!!」
カイ「まだ泣いてますよ」
爆「ほっとけ」
?「ほっとけないよーーー!!」

  (言葉とともにどこからか薔薇の花びらが飛んでくる。と、同時に青ざめる爆とジバクくん)

雹「ラリーン!!」

  (薔薇の花をバックに雹登場)

爆「ひょ・・・・雹!」
雹「あああん・・爆くん! 君は最高だ!!」
 「ぶちゅ〜〜!!」
爆「!!?!?!?!?」

  (登場するなり爆に抱きつき、強引にキスする雹。と、思ったら・・・)

雹「・・・・!?」

  ドガン!(キスされているのはジバクくん。即座に爆発する)

  (黒コゲになっている雹)

爆「キサマ! なぜここいる!!」
ジバク王「余が蘇らせた」
爆「何ー!?」
ジバク王「雹は遠い昔にツェルーのGCを勤めた者・・・・!!??」

  (いきなりジバク王を踏みつける爆)

ジバク王「な・・・・何をする!!??」
爆「蘇らせるならあの性格も変えておかんか!!」

  (と、今度はアリババが抱きついてくる)

アリババ「爆!」
爆「あ・・ああ・・アリババ!」
アリババ「あたし〜完全に呪いから解放されたのよ〜〜! これからは”アリリン”て呼んで!」
カイ「ということはもう、女にはならない・・・? ハァ〜〜」

  (すごく残念そうなカイ)

ピンク「おばあちゃん!」
爆「何!?」

  (アリババを無視して向き直る爆。見るとツェルブワールド中のGCやGSが勢ぞろいしていた)

ジャンヌ「やったなファスタの爆」
激「まったく、てえしたモンだぜ」

  (激の声に振り向く爆)

爆「・・・・・・!? なんだキサマその顔は!?」

  (呪いが解けてもフネンの仙人のヒゲが残っている激)

ピンク「そ・・そのヒゲ見覚えが・・・・」
カイ「このお方が、我が師匠フネンの仙人の本当の姿なんです」
ピンク「へっ!?」
激「五百年もふこふこやってたからよ。呪いがちょっくら残っちまったみてえだ」

カイ「目覚めの毒が無くなり、トラブルモンスターが消えればもうGCの役目は終わるのでは?」
激「てなこと言ってるけどよ、どうするよ王様?」
ジバク王「さよう。目覚めの毒と戦うために余が組織したGCも今日で終わりを・・・・!!??」

  バクッ(またしても爆に踏みつけられるジバク王)

爆「貴様が組織しただと!?」
ジバク王「踏むなっちゅうに!!」
    「人と世界がともに戦うにはこの方法が一番だったのだ!!」
    「いてえ・・・・」
爆「干からびたナマモノの分際で、偉そうな事を言うな!」
ジバクくん「ヂッ!」

  ドゴン!!(突然鳴り響く地面)

爆「なんだ!?」


  ゴゴゴゴ(針の塔が飛び立った跡の穴から何かが這い出してくる)

爆「な・・・何だコイツは!?」

  キシャーーー!!!(這い上がってきたのは毒々しい色をした巨大モンスター)

爆「まさか・・コイツは・・!!」
ジバク王「こいつも斬だ爆!!」
ピンク「斬!? まだ残ってたっていうの?!」
ジバク王「大地は告げておる・・・奥深くまで染み込んだ毒が再び悪夢を呼び起こしたのだ!」

  
  ビイイイイ!! ドガガガン!!!(口から光線を吐き一角を破壊する斬)


斬「目覚メノ毒ハ全世界ニ、砂ノ一粒ニマデ染ミ渡ッテイタノダ」
 「一滴ノ毒・・・ソレダケデ我ガ命トナル」


爆「みんな、下がってろ!!」
ジャンヌ「冗談を言うな!」
カイ「私達の世界は!」
ピンク「私たちが守る!」

  (巨大な斬に恐れをなすことなく、それぞれの武器を構えて立ち向かうGC達)


カイ「炎龍舞(ホーロンボウ)!!!」
ピンク「プリティーピンクミラクルボンバー!!!」
ジャンヌ「行け!!」

  (サーのカイ、セカンのピンク、イレブスのジャンヌを先頭に、全世界のGC達の必殺技が次々に炸裂!!)


斬「無駄ダ!!」


  (だが、斬にはまったく通じていない)


爆「行くぞジバクくん!!」

  (空を飛んで斬に向かっていく爆)


カイ「おお! 飛んでますね!」
ピンク「ずるい〜〜〜!!」


ジバク王「聖霊たちよ! 参るぞ!!」

  ぴょおおお(爆を追って飛んでいくジバク王)

  (他の聖霊たちも空を飛び、爆の周りに集まっていく)


爆「ナマモノ!? キサマら全部使えというのか!?」
ジバク王「今こそ、我らが力を使うとき!!」
    「ほりゃ!」

  (ジバク王が杖を振ると、聖霊たちが金色に輝いていく)


斬「今サラ何ヲシテモ遅イ!」


  (爆を中心に時計回りに並んだ12対の聖霊)

爆「ここはオレ達の世界だ! オレが制覇する世界だ!」
 「キサマが破壊するというのなら、炎のように命を賭けて貴様を葬る!!!」
斬「ヤッテミロ! 終ワリハ無イゾ!!」
爆「ああ終わりは無い! だがそれはオレの夢のことだ! キサマの破壊じゃない!!」

  (爆が構えた剣に聖霊たちが集まってゆく)

爆「剣よ・・・夢に命を賭けられる奴は本物だ!!」

  (金色の輝きを放つ爆。その姿に後ず去る斬)

爆「オレは本物になる!! いくぞジバクくんたち!!!」

  (剣を振りかぶる爆)

  ボオオ(口から毒の光線を放つ斬)

  (光線をものともせず、剣で切り裂きながら突撃する爆)

爆「これが覇王の力、聖なる浄華だ!!!」





爆「食らえ!! 世界制覇!!!!」





  (黄金の爆が剣で一撃すると、斬は光を残して消滅する)


  (輝きは天に伸び、それは粉のようになって地上に降り注ぐ)



  (折れた剣を落とす爆)

ピンク「バーンビは?! 聖霊たちは??!!」
爆「ジバクくん・・・・・」

  (舞い散る光の粉を見つめるGCたち)

雹「これが聖霊・・・・?」
 「ん?」

  (地面を見る雹。そこには花が芽吹いていた)

激「聖霊はトラブルモンスターが現われ始めたころ、この星が生み出した命の結晶なんだとさ」
ピンク「命の結晶・・・・?」
カイ「彼らは大地に還ったんですね・・・・・」

爆「肩が軽くなったな・・・・・」
 「ありがとよジバクくん。これは社交辞令じゃないぞ。オレの心からの言葉だ・・・・」
?「ヂッ!」
爆「?!」

  (聞き覚えのある歯軋り音。爆が肩を見ると、顔を赤くしたジバクくんがいつの間にか乗っていた)

爆「ナマモノ!」

  (他のGCたちの元へも聖霊が戻ってきた)

カイ「バクザン!」
アリババ「ヒバナ!」

  (GCと聖霊が喜びを分かち合う中、雹から逃げ回っているジバク王)

ジャンヌ「お帰り、ダン大佐!」
ピンク「バーンビ!」

  (と、ピンクのポシェットから飛び出してきたのは・・・・)

ピンク「プリム!」
   「もうあなたの中には、お姫様いないんだよね?」



  (ぶっきらぼうだがいつもと違い余計なことは言わない様子の爆)

爆「まあいい。社交辞令じゃないのは本気だからな」
ピンク「どうしたの? 爆らしくないじゃない」
爆「オレひとりだけの力じゃない。夢をかなえるにはひとりだけじゃだめなんだ」
ピンク「そういえば、あんたライセンス貰い損ねたわね?」
爆「オレのライセンスははじめて炎に会った時に、もう貰っていたんだな・・・・」
カイ「どういうことです?」
爆「オレのライセンスは・・・・・夢!」

  (笑顔で語る爆に同じく笑顔で答えるカイとピンク)





爆「世界の覇王となる日まで、オレの夢は終わらない!!」
ジバクくん「ヂヂッ!!」




  (ジバクくんを肩に乗せ、世界制覇を目指す爆の戦いはまだまだ続くのだ・・・・・・!!)






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