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重甲ビーファイターの最終回
 
 
翔け!! 英雄(ヒーロー)達
 

ジャグールの洞窟

鷹取舞や美杉沙羅、他の女性が捕らわれていた。

そこに、クイーンが現れる。

クイーン「美杉沙羅……恨み重なるブルースワット!」

サラの足元にはディグテイターが落ちていた。

クイーン「消してやる!!」

ジャグール「止めるのじゃ! 我が魔術で甦ったときに契約したはず。女どもの生け捕りに協力するとな……」

クイーン「ジャグールめ……」

帯刀「ジャグール、貴様いったい何を企んでいる!?」

ジャグール「あの女共が秘めた、命を生み出す母なる力を利用して、その魂を甦らせてやるだけよ。お前たちのようにな!」

ジャグールにゴールドデジックが向けられる。

帯刀「止めろといったら……これ以上の悪の復活は、俺には邪魔だ」

ジャグール「私を殺せば、闇は再びお前を飲み込むぞ!?」

ジャグールが去る。

アースアカデミア

甲斐拓也たちが考え込んでいた。

大作「俺たちが油断したばっかりに……舞とサラが……」

拓也「みんな、すまない……」

鳴海翔が拓也の胸倉を掴む。

ショウ「謝るぐれぇなら何であの時、俺の指示を聞かなかった!? ジャマール倒したからって、いい気になってんじゃねぇ!!」

カブト「まあまあショウ、そこまで言わんでも……」

拓也「いいんだ、カブト。ショウの、言うとおりだから……」

大作「この責任は俺たちが取る! 行こう」

拓也と片桐大作が部屋を出る。

博士「おいおい、おい……」

カブト「おい! みんな、冷たいわ。もうええ、わかった。俺だけでも拓也たち、助けたるわ!」

カブトも部屋を出る。

ガンギブソン「おい、ちょいと……きつすぎたんじゃねぇか!?」

ジャンパーソン「いや、あのままでは拓也たちは……勝利という酒に酔いつぶれてしまったに違いない」

シグ「『勝って兜の緒を締める』……ですからね」

博士「確かに。しかし、これまでの戦いはそりゃあ、厳しいもんだった。今、気が緩むのも当然といえば当然だ……頼む。みんな、フォローしてやってくれ!」

ショウ「わかってるって、博士。心配すんなよ」

ジャンパーソン「そうですよ」

博士「ありがとう、ありがとう……ありがとう!」

洞窟

女性たちが泣きじゃくる。

サラ「みんな、泣かないで。きっと助けが来るから……」

舞「サラさん、ごめんなさい。私たちで勝手に動かなければ……」

サラ「それより舞、私のブーツを……」

サラのブーツにはナイフがあった。

舞「ナイフ……」

サラが頷く。

舞が必死でナイフを取る。

そこへ、ジャグールとネオギルドのロボットが現れる。

ジャグール「儀式の準備じゃ。もうすぐ闇が太陽を隠し、邪悪なる魂が甦る」

サラ「そうか、今日は日食……」

ジャマール「女ども、こうなれば貴様らは用済み! 餌食にしてやる……」

ジャグールが呪文を唱えると、井戸から手が出現する。

サラ「舞、急いで。時間がない!」

舞がナイフで触手を切り始める。

通路

クイーン「ジャグールめ……悪の魂を甦らせてどうするつもりだ!? 大体、この私に支配者面するのも気に食わん!」

帯刀「ジャグールは……この俺が消す。だがその前に、どうしても倒さねばならんやつがいる……」

遊園地前

大作「責任取るとは言ったものの、手がかりゼロか……」

カブト「まあまあ、元気出してぇな。きっと見つかるって! ん?」

そこには、ヒデユキの姿があった。

拓也「ヒデユキ君……ヒデユキ君」

ヒデユキ「お姉ちゃん、見つかった!?」

拓也「いや、それがまだ……」

ヒデユキ「どうして!? ビーファイターは強いんでしょ!?」

拓也「ヒデユキ君、許してくれ。僕たちは強さによって飲まれていたんだ。でも、約束する!」

大作「きっと助けるよ。姉さんも、他の皆も」

ヒデユキ「絶対!?」

拓也「うん!」

「俺たちも約束するぜ!」

振り向くと、ショウとシグがいた。

ショウ「姉ちゃんは絶対助けてやっからな!」

シグ「それから遊園地でのイベント、それも必ずやります。だからそれまで待っていてください」

ヒデユキ「うん。僕、待ってる!」

ヒデユキが去る。

カブト「ほな、遊園地でな!」

しかし、一同の顔はまだ落ち込んだままだった。

そこへ、ジャンパーソンとガンギブソンが現れる。

ガンギブソン「おいおい、そんな神妙な面すんなよ! らしくねぇぜ」

ジャンパーソン「舞も、サラも、きっと無事だ。力を合わせて一緒に戦おう!」

一同「おう!」

ショウ「大作、さっきは悪かったな」

大作「いやあ、こっちこそ……」

すると謎のエネルギーがショウたちに炸裂する。

ビルゴルディ、クイーン、ジャマール怪人、エイリアンが現れる。

拓也「ビルゴルディ、クイーン! 舞とサラはどこだ!?」

クイーン「そんなことは知らん。行くぞ!」

クイーンがエイリアン体となる。

拓也「重甲!!」

大作「重甲!!」

拓也がブルービートに、大作がジースタッグに重甲。

洞窟内

舞が触手を切り続ける。

ジャマール「儀式が終わるまで、ビーファイターどもを引きつけておけ!」

水晶玉にブルービートたちが敵軍団と戦っている姿が映し出される。

ようやく切り終わるが、ジャマールとロボットに気づかれる。

ジャマール「貴様ら!」

ロボットの銃撃が炸裂し、舞が倒れる。

サラ「舞、ディグテイターを!」

舞がディグテイターを発砲。

その後、サラを助けようとするが……。

サラ「私のことはいいから、早く皆に知らせて!」

舞「サラさん……」

サラ「早く!!」

舞は逃げる。

ジャグール「追え、逃がすな!」

ロボットが舞を追いかける。

手の光線をロボットが発射。

舞はこけるが、ディグテイターをロボットに向けて発射。

ロボットが爆発する。

すると月が欠け始める。

舞「急がなきゃ……」

洞窟

ジャグール「時は近づいた! 闇よ、邪悪なる魂を……すべての力をわが身に!! ジャミール、ジャマール!!」

女性たち「うわああっ!!」

女性たちからエネルギーが吸収される。

ジャグール「ジャミール、ジャマール!!」

戦場

クイーン「食らえ!!」

クイーンの攻撃が再びビーファイターたちに襲い掛かる。

今度はビルゴルディがゴールドデジックを繰り出す。

一同「うわああっ!!」

舞が戦場にたどり着く。

舞「みんな!」

ブルービート「舞!」

舞「ジャグールは日食の完成と同時に、全ての悪を復活させようとしているの!」

ブルービート「何!?」

舞「サラさんやみんなが危ない!!」

舞にゴールドデジックを乱射するビルゴルディ。

舞「うわあっ!!」

ブルービート「舞!!」

再びブルービートたちに発砲。

ブルービートがインプットマグナムで反撃。

ブルービート「カブト!」

カブト「な、何や!?」

ブルービート「奴らは俺たちが食い止める! これを舞に頼む!!」

カブト「よっしゃ、わかった!」

カブトはビーコマンダーを持ってジャンプする。

ブルービート「行くぞ! ビルゴルディ、クイーン!! セイバーマグナム!!」

ジャンパーソン「ジャンバルカン!!」

ガンギブソン「ガンボルバー、ブローソン!!」

ショウ「ディグテイター!!」

合体技が炸裂。

怪人たちの姿はなく、落ちているのはビルゴルディのヘルメットだけだった。

ジースタッグ「やった……やったぞ!」

だが、帯刀とクイーンはまだ生きていた。

帯刀「俺は、二度は死!」

クイーン「私は勝つ!」

日食が終わる。

女性からエネルギーはどんどん吸い取られていく。

ジャグール「邪悪なる魂よ、今こそ我が元へ!! 今こそ……」

怪人たちの腕が頭部に変わる。

今度はそれらがジャグールに吸収されていく。

そこへ、レッドルとカブトが現れる。

レッドル「ジャグール! トルネードスパーク!!」

トルネードスパークが炸裂。

ジャグール「もう遅いわ! 儀式は終わった」

太陽が元に戻る。

レッドルがスティンガープラズマーでサラの触手を破壊する。

サラが力尽きる。

レッドル「あっ、サラさん……」

カブトも触手を取る。

カブト「しっかりしいや!」

井戸にはギガロの頭部が残っていた。

レッドル「ギガロ……!?」

頭部が沈む。

一方、ブルービートたちは帯刀たちの猛攻に苦戦する。

すると今度は落雷が落ち、倒れる一同。

帯刀「何だ? この凄まじい気配は!?」

今度はどこからかジャグールの声が響く。

「闇の扉は開いた――地上にあるものが全て死滅し、闇の時代となる!!」

一同の前にジャグールが強力な姿で現れる。

クイーン「あれは……」

帯刀「何だ!?」

ブルービート「ジャグール!?」

体にはビーファイター、ブルースワット、ジャンパーソンが倒してきた怪人の頭部が合体していた。

シグ「あれは……ジスプ!!」

ジャンパーソン「超獣神!」

ジースタッグ「ガオームまで……」

ブルービート「あれはブラックビート!」

そこへ、レッドルとカブトがサラを連れて現れる。

サラ「みんな!」

ブルービート「サラさん!」

サラ「あれがジャグールの目的だったのよ。全ての悪と復活と、統合!!」

ブルービート「何!?」

ジャグール「この私は、全ての頂点に立つ……究極の悪となったのだ!!」

ブルービート「究極の悪!?」

ジャグール「ビルゴルディ、クイーン、貴様らの役目は終わった。死んで私の一部となり、永遠に仕えよ!」

帯刀とクイーンの周りに火がつく。

帯刀「黙れ、ジャグール!! ぬあああ―――っ……」

クイーン「おのれぇ―――っ……」

帯刀とクイーンは消え、ジャグールの体にその頭部が飾られる。

ジャグール「ヌハハハ!!」

するとブルービートたちがどこかの異空間に飛ばされてしまう。

ブルービート「ここは……!?」

ジャンパーソン「みんな、油断するな!」

すると背後からジャグールが一同に攻撃を仕掛ける。

ガンギブソン「この野郎!!」

ガンギブソンは銃を放つが、ジャグールは消えてしまう。

ガンギブソン「消えた!」

ブルービートたちの体から火花が飛び散る。

ジースタッグ「なんてパワーだ……奴にはどんな武器も効かないぜ」

サラ「そうだ、ジャグールはまだ完璧じゃないかも!」

レッドル「あのギガロの顔……ジャグールは全ての悪を取り込めてないのよ! スキがあるかも」

ブルービート「よし、ビートスキャン!!」

ブルービートがスキャンするが、『分析不能』と表示が出る。

ブルービート「分析不能だ。ダメだ、ここにいるのは実体じゃない!」

ジャグールが光を浴びせる。

ジャンパーソン「負けない! ニーキックミサイル!!」

ジャンパーソンが右膝からミサイルを繰り出すと空間の壁が少し開く。

ジャンパーソン「これだ! エネルギーを、空間の一ヶ所に集中させるんだ」

ブルービートたちは銃で空間を撃ち、穴を開ける。

だが、ジャグールの手が邪魔をしたため、空間が閉じてしまう。

カブト「アカン! 撃つのを止めた途端に閉じよる。脱出でけへん!!」

シグ「しかし、全員は無理でも……」

ジースタッグ「そうか、1人だけなら」

ショウ「OK。そんなら行くのはお前だ、ブルービート」

ブルービート「俺が……!?」

ジャンパーソン「そうだ。ジャグールの弱点を探り、倒す! 君の、ブルービートの力があれば可能だ」

ブルービート「わかった!」

ブルービート以外の全員がもう一度銃を発射し、空間に穴を開ける。

しかし、ジャグールがまた邪魔をしようとしているが何とか耐える。

空間に穴が開く。

ジャンパーソン「ブルービート!」

ジースタッグ「今だ!!」

ショウ「行け!!」

ブルービート「わかった!」

ブルービートが穴にジャンプし、本物ジャグールの元に着地する。

ブルービート「あるはずだ……取り込めなかった悪の隙間が。ビートスキャン!!」

しかし、隙間はなかなか見つからない。

ブルービート「ダメだ、怪人が多すぎてスキャンできない!」

ジャグールの攻撃がブルービートに炸裂。

ジャグール「バカめ!」

ブルービート「探すんだ……なんとしても!」

ジャグールの光のロープがブルービートに巻きつく。

ブルービート「あきらめない……俺を信じてくれた皆のために!」

ブルービートは立ち上がる。

ブルービート「そして……俺たちを待っている子供たちのためにも……!!」

ジャグール「ほざけ!!」

ジャグールの念力がブルービートを引っ張りあげる。

ジャグール「とどめだ!!」

するとようやく、隙間が発見される。

ブルービート「見えた、隙間だ!」

スティンガーブレードで隙間を攻撃。

ジースタッグたちが異空間から脱出される。

揃う一同。

ブルービート「ジャグール! お前はブラックビートを生み、俺に倒させた。そして、今度は死んだ魂まで利用したんだ! そんな……命を弄ぶお前を、俺は……俺たちは許さない! 絶対に許さない!! メタルフォーゼ!!」

ブルービートがスーパーブルービートにメタルフォーゼ。

ブルービート「ビートイングラム・ファイナルモード!!」

ハイパーショウに変身したショウがドラムガンファイヤーを、ジャンパーソンがジックキャノンを構える。

ショウ「ドラムガンファイヤー!!」

ジャンパーソン「ジックキャノン!!」

ブルービート「スーパーファイナルブロー!!」

3つの最強技が炸裂。

炎の中、怪人たちの頭部が落ち、消える。

ジャグールの姿も普通の姿に戻っている。

ジャグール「ワシはまだ死なぬ……」

すると、ビルゴルディの腕がジャグールの足を掴む。

ビルゴルディ「ジャグール……」

ジャグール「あっ!?」

ビルゴルディ「貴様も来い、地獄の闇に……!!」

ジャグール「ビルゴルディ……放せ、放せ!!」

ジャグールが大爆発し、炎上する。

ショウ「終わったな……」

ジャンパーソン「ああ……」

ブルービート「終わったんだ。今度こそ、本当に……!」

カブト「やったぞ―――!!」

レッドル「やったー!!」

ブルービート「皆、ありがとう」

後日、遊園地でイベントが開かれる。

博士「『ヒーロー、愛のふれあいスペシャル・めっちゃ好きやねん』!!」

一同「お―――い!!」

ステージにはビーファイター、ブルースワット、ジャンパーソンたちや博士が立っている。

拓也「どうも!」

博士「一緒に遊ぼう!」

拓也たちはイベントで賑わう。

ナレーション「時代、時代を戦ったヒーローたちがいた。ジャンパーソン、ブルースワット……そして今、ビーファイターもまた、歴史となる。ありがとう、ヒーローたち……ありがとう、重甲ビーファイター……そして、さようなら。いつかまた、会う日まで……」

 

おわり
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