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忍風戦隊ハリケンジャーの最終回
 

鷹介「(ナレーション)御前様が死んで、シュリケンジャーだけじゃなく、ゴウライジャーやおぼろさん、館長までもが……俺たちの前からいなくなっちまった……」

七海「(ナレーション)「アレ」が出現した今、地球を……宇宙を守れるのは、私たちハリケンジャーしかいない!!」

吼太「(ナレーション)俺たちは今、みんなの思いを胸に、「アレ」に立ち向かう!!」

鷹介たち「忍風戦隊ハリケンジャー!!」

鷹介「行くぜ!!」

七海・吼太「おう!!」

ハリケンジャー「はぁ!!」

鷹介たちが旋風神に乗り込む。

旋風神が嘆きの弓を手にする。

鷹介「行くぞ! 「アレ」の向こうへ!!」

七海・吼太「おう!!」

鷹介「旋風神、ハリーアップ!!」

旋風神が旋風神ハリアーにハリーアップ。

「アレ」に飛び立つ。

鷹介「アレ」の向こう側から……怒りと嘆きの弓矢を撃つんだ!!」
 

最終巻
風と水と大地
 

旋風神がブラックホールの中に飛び込む。

レッド「七海、吼太、見ろ!!」

レッドが指差した先には、嘆きの弓が浮かんでいた。

ブルー「やった!!」

イエロー「あそこだ……」

レッド「嘆きの弓が……いや、みんなが託してくれたが、呼び寄せたんだ!!」

旋風神が怒りの矢に近づくが、突然、電撃が襲い掛かる。

ハリケンジャー「うわああっ!!」

悪の根源・邪悪なる意思の声が響く。

意思「そうはさせん―――」

レッド「邪悪なる意思か!」

意思「この日が来るのを、どれほど待っていたか―――絶対に邪魔はさせん!!」

旋風神のコックピットが火を吹く。

ブルー「実態じゃない……攻撃できない!!」

イエロー「ど、どうすればいいんだ!?」

レッド「ハリーダウンまであと30秒……進むしかない!! うおおお―――ッ!!」

旋風神が前に突き進む。

旋風神のボディーが砕ける。

ブルー「あと20秒よ!!」

イエロー「急げ!!」

あと少しで矢が届く。

レッド「うああっ!!」

ブルー「はぁっ!!」

イエロー「でやあっ!!」

しかし、あと1歩のところで電撃が邪魔をする。

ハリケンジャー「でやああっ!!」

レッド「負けるわけにはいかないぜ!!」

旋風神がようやく矢を取る。

ハリケンジャー「はあああっ!!」

レッド「食らえ!!」

旋風神が放った矢が空間に刺さる。

空間が崩壊を始める。

意思「ぐおおお―――ッ!!」

レッド「やったか!?」

弓が消滅。

イエロー「見ろ……」

ブルー「ブラックホールが、消える……」

レッド「うわあっ!」

ブルー「う……ぐッ!」

イエロー「ああっ……ぐっ!」

ブラックホールから旋風神が放り出される。

ハリケンジャー「うわああっ!!」

旋風神が元の重機に戻る。

鷹介「ああっ……」

ブラックホールが消え、青空が広がっていた。

七海「ああっ、消えた……」

吼太「やったーっ!!」

キャスター「奇跡です。天変地異が、収まりました……世界が……この星が、救われました!!」

倒れていた七海のマネージャーの馳、鷹介の職場のかなえ社長が目を覚ます。

馳「こっ、これは一体〜!?」

かなえ「一体、何が起こったのぉ〜っ!?」

馳「あっ、企画会議! ナナちゃんの新曲……こうしちゃいられない!」

かなえ「そうだった! 新人に説教!! こうしちゃいられないんだわぁ!」

空から声が響く。

空から現れたのはサンダールに敗れたはずのタウ・ザント究極体だった。

タウ・ザント「我が野望を阻んだ貴様らを……絶対に許さん!!」

七海「タウ・ザント!!」

吼太「い、生きてたのか!?」

タウ・ザントから邪悪なる医師の声が響く。

タウ・ザント「我が滅ぼし者の思念を、甦らせ、操る!!」

タウ・ザントの攻撃が炸裂する。

鷹介「違う。邪悪なる意思だ!!」

旋風神が倒れる。

吼太「あいつ、タウ・ザントの体を借りて……」

七海「この世に甦ったのね!?」

鷹介「ってことは、もしかしたら……」

サンダールが剣でタウ・ザントの眉間を刺した記憶が甦る。

旋風神が立ち上がる。

吼太「こいつも、本物のタウ・ザントと同じく……」

七海「眉間がピークポイント!!」

タウ・ザントの爪が旋風神を切り裂く。

さらに旋風神の顔を掴む。

タウ・ザント「食らえ―――」

旋風神に電撃を繰り出す。

ハリケンジャー「うわあっ!!」

タウ・ザント「くたばれ―――」

爪が銅に突き刺さる。

タウ・ザント「ハッハッハ……」

旋風神はタウ・ザントの火炎攻撃に倒れる。

レッド「うわあっ!!」

ブルー「う……ぐっ!」

イエロー「ぐわああっ!!」

タウ・ザントが旋風神に近づく。

レッド「忘れるな……俺たちには、みんなから託された思いがある!!」

ブルー「絶対に……」

イエロー「絶対に負けられない!!」

タウ・ザント「さらばだ―――」

タウ・ザントがとどめを刺そうとする。

レッド「カラクリボール発動!!」

旋風神の胸からカラクリボールが飛び出し、タウ・ザントに当たる。

旋風神の手にソードスラッシャーが装備される。

それがタウ・ザントの眉間を突き刺す。

タウ・ザント「ぐわああ―――っ……」

レッド「やったか!?」

タウ・ザント「まだまだ―――!!」

タウ・ザントが旋風神にしがみつく。

レッド「みんな、脱出だ!!」

タウ・ザントが旋風神もろとも大爆発。

ハリケンジャーが脱出。

シノビチェンジが解除される。

七海「みんな、無事ね……」

吼太「ああ。勝ったんだな……」

鷹介「ああ。邪悪なる意思を、倒したんだ!!」

3人は立ち上がる。

すると炎から黒い影が舞い降り、ハリケンジャーたちが倒したはずの暗黒七本槍へと変わる。

鷹介「何!?」

吼太「あいつら……」

サーガイン「ハッハッハ……」

サンダール「フッフッフ……」

ウェンディーヌ「ウフフフ……」

フラビージョ「ウフフフ……」

マンマルバ「フッフッフ……」

サタラクラ「フフフフ……」

チュウズーボ「ハハハハ……」

フラビージョ「一の槍.フラビージョ!」

チュウズーボ「二の槍.チュウズーボ!!」

マンマルバ「三の槍.マンマルバだ……」

ウェンディーヌ「四の槍・ウェンディーヌ……」

サーガイン「五の槍.サーガイン!!」

サタラクラ「六の槍・サ・タ・ラ・ク・ラ!」

サンダール「七の槍・サンダール……」

七本槍「我ら、ジャカンジャ暗黒七本槍!!」

ウェンディーヌ「参上……」

フラビージョ「ね!」

吼太「どういうことだ!?」

七海「みんな、倒したはずなのに……」

鷹介「いや……こいつらも同じだ。邪悪なる意思だ!!」

ウェンディーヌ「あーら。失礼しちゃう……パワーは前より上よ!?」

フラビージョ「せっかく揃ったんだもんねぇ。七本槍……」

サーガイン「我らの間の因縁は全て消え……」

サンダール「貴様らを倒すために今……」

サタラクラ「7つの力を合わせちゃうんだもんねぇ!」

マンマルバ「行くぞ! ジャカンジャ七重連!!」

チュウズーボ「スクロール!!」

チュウズーボの槍を七本槍が構える。

ウェンディーヌ「ターゲット……」

フラビージョ「ロックオン!」

チュウズーボ「暗黒ボンバー!!」

槍からエネルギー弾が発射。

だが謎の影がそれを七本槍に跳ね返す。

七本槍「うわああっ!!」

影が舞い降りる。

それはなんと、サンダールや轟雷神の爆発に巻き込まれて命を絶ったはずの一甲と一鍬だった。

鷹介「一甲!!」

吼太「ああっ……」

七海「一鍬!!」

鷹介たちが一甲と一鍬のもとに駆け寄る。

鷹介「無事だったのか。お前たち……」

一甲「あの時……」

回想

轟雷神がソードスラッシャーでサンダールの銅を自らとともに突き刺す。

サンダールと刺し違えた轟雷神。

サンダール「ぐわああ―――っ!!」

轟雷神のコクピットが火を吹き、内部の一甲と一鍬が炎に包まれる。

一甲「うおおお―――っ!!」

一鍬「はあああ―――っ!!」

サンダールもろとも轟雷神が爆発……寸前、空に雷が閃く。

大地に雷が轟き──地面に一甲と一鍬が。

現在

一甲「雷が我らを守ってくれた。二度と陰にはならぬ、一緒に戦い続けるという、お前たちの誓いを果たすために……」

一鍬「今、我らは帰ってきた……!」

鷹介「一甲、一鍬……」

吼太「待ってたぞ!」

七海「今度消えたら……許さないから!」

チュウズーボ「おのれぇ……」

サーガイン「許さんぞ! ガキども!!」

吼太「ガキってのは、俺たちのことか!?」

七海「今までの私たちだと思ったら、大間違いよ!?」

鷹介「俺たちは……伝説の後継者なんだぜ!!」

サーガイン「ほざけ!!」

鷹介「みんな! 行くぞ!!」

七海たち「おう!!」

鷹介「風が泣き、空が怒る……空忍・ハリケンレッド!!」

七海「水が舞い、波が踊る……水忍・ハリケンブルー!!」

吼太「大地が震え、花が歌う……陸忍・ハリケンイエロー!!」

鷹介「忍風戦隊!!」

鷹介たち「ハリケンジャー!!」

鷹介「あ、参上……!」

一甲「深紅の稲妻……角忍・カブトライジャー!!」

一鍬「蒼天の霹靂……牙忍・クワガライジャー!!」

一甲「電光石火!」

一甲・一鍬「ゴウライジャー、見参!!」

サンダール「今こそ決着の時だ……」

サタラクラ「おいでおいで、僕ちゃんたち!!」

吼太「望むところだ!!」

七海「忍風!!」

一鍬「迅雷!!」

鷹介たちハリケンジャーと一甲たちゴウライジャーが決戦前に最後のシノビチェンジを遂げる。

レッド「ハヤテ丸!!」

5人がハヤテ丸とイカヅチ丸を構える。

サンダール「行くぞ! でやあっ!!」

レッド「ジャイロ手裏剣!!」

サタラクラ・サンダール「どわああ―――っ!!」

ブルー「超忍法・水面走り! ガンモード!! はぁ!!」

フラビージョ・ウェンディーヌ「きゃああーっ!!」

クワガ「スタッグブレイカー!!」

チュウズーボ「ぐおおお―――っ!!」

イエロー「超忍法! 舞獅子!!」

サーガイン「ぐああっ!!」

カブト「ホーンブレイカー!!」

マンマルバ「があっ!!」

ハリケンジャーとゴウライジャーが、七本槍を次々に追い詰めてゆく。

今までの苦闘を経、5人は最強の忍者に成長を遂げたのだ。

レッド「邪悪なる意思! これが地球を守る、忍者の力だ!!」

ブルー・イエロー「暗黒七本槍!!」

ゴウライジャー「見切ったり!!」

サタラクラ「こしゃくな!!」

七本槍が突撃。

レッド「疾風流剣技・疾風斬!!」

サンダール「あぁぁ──っ!」

ブルー「疾風流剣技・激流斬!!」

フラビージョ「わぁ──っ!」

イエロー「疾風流剣技・大地斬!!」

ウェンディーヌ「いやぁ──ん!」

カブト「迅雷流剣技・雷撃斬!!」

サーガイン「ぎゃぁ──っ!」

サタラクラ「うわぁ──っ!」

クワガ「迅雷流剣技・雷牙一撃!!」

マンマルバ「うおぉ──っ!」

チュウズーボ「ぐぉ──っ!」

七本槍「ぐわああ―――っ!!」

七本槍が大爆発。

一同「やったー!!」

するとその爆炎から再びタウ・ザントの姿が現れる。

レッド「またか……」

タウ・ザント「許さん……許さん―――」

タウ・ザントの攻撃が炸裂する。

ブルーとイエローが斬りかかる。

だが、吹き飛ばされてしまう。

ブルー・イエロー「ぐわああ―――っ!!」

凄まじい攻撃にカブト、クワガ、レッドも吹き飛ぶ。

レッド「ぐわああーっ!」

イエロー「鷹介……」

タウ・ザントの炎が5人を焼き尽くす。

一同「ぐわああ―――っ!!」

レッド「つ、強い……」

カブト「力というより、執念……」

崩壊した、おぼろ研究所跡。

瓦礫の中から、下敷きになったかと思われた日向おぼろが、必死に這い出してくる。

モニターに、戦いの様子が映っている。

おぼろ「あ〜っ、えらい目に遭うた……ゴホッ、ゴホッ……こいつは……タウ・ザント!? いや、邪悪なる意思か?」

その声が通信でレッドの元に届く。

レッド「そうです。あれが……え?」

イエロー「おぼろさん!?」

ブルー「うそ……」

おぼろ「みんな、頑張りや! つまり、そいつを倒せば完全勝利や!!」

「その通り……」

館長の声。

研究所の瓦礫の中から這い出してきたのは……ハムスター館長ではなく、人間の姿に戻った館長。

館長「お前たちの……本当の力を見せるときはこれからじゃ!」

おぼろ「お父ちゃん……元に戻れたんや!」

館長「え? おおっ……おおっ!!」

おぼろ「お父ちゃーん、良かった……」

館長「おぼろ……!」

戦場

レッド「え? 館長が!?」

おぼろ「話はあとや! 早よ倒すんや!!」

タウ・ザント「無駄だ、無駄だ―――」

レッド「よっしゃあ!!」

5人が立ち上がる。

レッド「おぼろさん、館長!! 元気もらったぜ!! みんな、行くぜ!!」

ブルーたち「おう!!」

タウ・ザント「フハハハ……」

イエロー「俺たちはくじけない! 風のように!!」

ブルー「それが未来……疾風の心!!」

クワガ「過去からの絆……それが迅雷の心!!」

カブト「2つの心……合わさる今こそ!!」

レッド「宇宙統一忍者流の名の元に! 超忍法・5人影の舞!!」

5人が「影の舞」の連続攻撃でタウ・ザントを翻弄する。

レッド「みんな、今だ!!」

ドライガン、ソニックメガホン、クエイクハンマー、ホーン、スタッグブレイカーが合体。

ビクトリーガジェットが完成する。

一同「ビクトリーガジェット!!」

ゴウライジャー「とどめだ!!」

ハリケンジャー「ビクトリー!!」

最強武器ビクトリーガジェットが炸裂。

タウ・ザント「ぐわああ―――っ!!」

レッド「セイ!」

ブルーたち「バイバイ!!」

タウ・ザントが大爆発。

爆炎から邪悪なる意思の霊体が飛び出す。

邪悪なる意思「ぐおおお―――っ!!」

意思は上空で爆発、消滅する。

遂に宇宙忍群ジャカンジャは滅び去った。

館長・おぼろ「おお―――っ!」

館長「やりおった……」

おぼろ「やったー!!」

ブルー「イエーイ!!」

イエロー「イエーイ!!」

レッド「よっしゃぁ〜っ!!」

最後の戦いは終わった。

海岸

ヘルメットを脱いだ5人が海を見つめている。

七海「ジャカンジャを倒しました。御前様……」

吼太「邪悪なる意思を、やっつけました……」

一甲「シュリケンジャー……この星を、宇宙を守ったぞ!」

一鍬「安心してお休みください。御前様、シュリケンジャー……」

鷹介「終わったんだなぁ。長かった戦いが……」
 

二ヶ月後
 

おぼろ研究所。

黒子ロボたちが壁に「疾風・迅雷両派合同卒業式」の看板を貼っている。

紋付袴姿の館長。

着物姿のおぼろが、せわしなく式場の支度をしている。
 
館長「本日、この良き日に……ハムスター館長ではなく、忍風館館長・日向無限斎として、あの子たちを迎え送り出せる奇跡に感謝じゃ!」

おぼろ「またその話!? お父ちゃん……」

館長「いやいやいや。あの時は、崩れてきた瓦礫の中からお前を救い出そうとして、思わず新しい呪文を思い出した……親子の絆は深いということじゃな!」

おぼろ「はいはい。散々聞いたがな……でも、大きくなったな。あの子たち……よう鍛えてくれたわ。シュリケンジャーも……」

壇の上にシュリケンジャーのシュリケンボールと神楽の帯刀が置かれている。

館長「うむ。卒業させて、よろしいですな? 御前様……」

おぼろ「そやのに……なんで肝心のあの子らがおらんのよ!? あーっ、もう……」

座布団に5人の姿はなかった。

館長「あいつら、最後の最後まで……」

館長が卒業証書を持ち出す。

おぼろ「あ、ちょっと。お父ちゃん!?」

滝壺のそばに、鷹介たち3人が佇んでいる。

鷹介が柿を齧りながら溜め息をつく。

鷹介「卒業かぁ……」

鷹介が柿を投げる。

吼太が受け止める。

吼太「みんなとも、今日限りか……」

吼太は柿を齧り、鷹介に返す。

鷹介が七海に柿を渡す。

七海「なんか、寂しいね……」

鷹介「……」

吼太「……」

一甲と一鍬が現れる。

一甲「俺たちはOBだ……」

一鍬が頷く。

一鍬「これからが、本当の忍者の仕事だ……」

七海「……そうだよね……」

5人が集まる。

七海「私たち、離れ離れになっても……この星を守っていくんだよね」

吼太「人も知らず、世も知らず、影となりて悪を討つ……」

鷹介「俺たちの本当の戦いは、これからだ……」

鷹介が手を差し出す。

七海たちが手を重ねる。

鷹介「一甲……一鍬……七海……吼太……俺たち、例えバラバラの道を歩もうとも……いつまでも気持ちは1つだぜぇ!!」

七海たち「うん!」

「バッカモーン!!」

鬼の面をつけた謎の人物が現れる。

取るとそれは館長だった。

館長「それもこれも、卒業してからじゃ……」

鷹介・七海「館長!!」

館長「こんな日にまで遅刻するような奴らに、卒業証書は渡せん……! 欲しければ、実力で取って奪ってみよ!」

館長がジャンプ。

鷹介「へん。よーし!」

一同「行くぜ!!」

巨大一甲が館長を踏み潰すと思いきや、消える。

謎の影が証書を奪う。

それはなんと一甲だった。

今度は空から一鍬が舞い降り、証書を抜き取る。

工事現場。

力仕事に汗を流す一甲、一鍬。

荷物の重さに顔を歪める一甲を、一鍬が茶化す。

一鍬「兄者……まだまだ修行が足りないな!!」

一甲「待て一鍬!!」

吼太がターザンのように館長から賞状を奪う。

吼太「どんなもんですか!!」

吼太の仕事場の介護センター。

足の不自由な少女に、吼太が歩行を指導をしている。

吼太「1、2……クマクマ! 1、2。その調子クマ! いいぞ秀子ちゃん。ちょっと休んだら、もう1回がんばろっか」

七海「はあっ!!」

七海がジャケットを館長に投げる。

その隙に賞状を取る。

七海「イエーイ、やりぃー!!」

アイドル歌手に転向した七海の姿。

ステージで熱唱する七海、観客から大歓声。

鷹介が空駆けで館長を押し戻し、賞状を取る。

鷹介「いっただき!!」

館長「見事……」

派遣会社の仕事で、ビル掃除に汗を流す鷹介。

他の社員にぶつかり、社員たちが将棋倒しになってしまう。

かなえ「あんたね、いつまでも新人じゃないんだからね。しっかりしなさいよ!!」

鷹介「すんません……」

鷹介たちが蕎麦屋にやってくる。

鷹介「ちわ〜っ!」

吼太「おじさん、5人ね!! ええっ!?」

七海「ああっ!」

そばをすすっていたのは、シュリケンジャーが返送した橋本、鼓、浜田、羅門、菊池たち。

吼太「おおっ……」

七海「シュリケンジャー!! 生きてたの? 元気!?」

店員「あの……皆さん、お静かに……」

店内が混乱に陥る。

店員「ストーップ!!」

5人が店員を目にする。

一鍬「わかったぞ!!」

一同「シュリケンジャー!!」「シュリケンジャー!!」

たまらず店を飛び出す店員。

鷹介たちが追いかける。

店員「何なんだよぉ〜!」

一鍬「何で逃げるんだよぉ〜!」

七海「待てぇ〜シュリケンジャー!」

吼太「待って、シュリケンジャー!!」

おぼろ研究所、卒業式場。

館長「見事、免許皆伝。全員、卒業じゃ……」

5人はめでたく卒業証書を受け取った。

一同「やったー!!」

七海「館長、ありがとうございます!!」
 

Say bye bye
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