まんゆうきの最終回
「ポックリ大魔王復活！！」
《大魔王封じ》と書かれた札が貼られている大きな岩がある。
ナレーション（ある日どっかの霧深い山奥で
妖怪をとじこめていた封印の有効期限が切れた）
岩が粉々に砕け散り、中からポックリ大魔王が出てくる。
ポックリ大魔王（以下ポックリ）「うおおおお
ポックリ大魔王！！！ふっかーつ！！！」
見た目はあからさまにピッ○ロ大魔王のパクリ。
長年封印されていたせいかすっかりジジイになっている。
ポックリ「で・・・出れた やっと出れた」
感激のあまり涙を流すポックリ大魔王。
ポックリ「ち・・・ちくしょー・・・・・・・・・
ちくしょおおお〜〜〜っ！！！
くそ いまいましい人間どもめ〜〜
このわしを このポックリ大魔王様をわけのわからん術で
何千年もの間こんなところにとじこめやがって
みな殺しだー！！！！
みな殺しにしてやるぞ人間どもーーー！！！
それもただ殺すだけではなくネチネチじわじわと恐怖をたっぷり
味わわせてなぶり殺してやるーーー！！！
わしの受けた屈辱を１００倍にして返してやるぞーーっ
うおおおおお
だれかー！！！だれかおらんかー！！！
ポックリ大魔王様がおめざめだぞ！！！
ものどもあつまれ〜〜！」
し〜ん。
ポックリ「あれ？
どーなってやがんだ
むかしは空を埋めつくすほどバケモンが飛んでやがったのに・・・一匹も見あたらねー
ま まさかわしがとじこめられてる間にみんな
人間にやられちまったんじゃ
ハハハ・・・そんなわけねーよな
たまたまいねー所なんだよここは きっと
場所を変えてみよーっと
とおっ！！！」
勢いよく飛び立とうとするポックリ大魔王だが
飛べずにぶっ倒れてしまう。
ポックリ「ぎゃっ
いててて・・・
ち・・・ちくしょー 飛べなくなってやがる・・・
長いこと動かずにじっとしていたせいで漫画家みてーに
体がおとろえちまったんだ・・・
なさけねー かつてはマッハのスピードで
自由自在に大空を飛びまわり
音速の貴公子 Mr.妖怪とまでいわれたこのわしが・・・なんてざまだ・・・
ちくしょー
人間めー！！！
人間めー！！！」
と、そのときワイワイガヤガヤと人の声が聞こえる。
ポックリ「！？
うほっ このにおいは！！！」
見ると子供二人が楽しそうに話しながら歩いている。
ポックリ「ガキだ！！！！
こんな山奥をちびっ子だけでのこのこ歩いてやがる！！！
ラッキーーー！！！
うおおおお」
子供たち「！？」
子供A「う・・・うわーーー！！！」
子供たちに襲いかかろうとするポックリ大魔王だが
あっさりかわされて倒れ、地面にうずくまる。
子供B「？」
ポックリ「う・・・う〜〜〜」
子供A「だいじょうぶですか？」
ポックリ「ガハハハハ
つかまえたーーー」
突然起きあがり子供Aを捕まえるポックリ大魔王。
子供A「うわーー！！！」
ポックリ「いただきまんもすーー！！！」
子供Aの頭にかぶりつくポックリ大魔王。
子供A「ぎゃあああーーー！！！」
バキボキ。
ポックリ「ん！？」
子供A「いででいでで」
ポックリ「は・・・はが・・・おれひゃった・・・・・・・・・」
子供A「なにしやがんだこのくそじじーーー！！
やっちまえオラー！！！」
子供B「オラオラオラー！！！」
棒で殴る子供Aと足で蹴る子供B。
ポックリ「いででいでで
なにしやがんだこのクソガキどもーー！！！！」
両腕を水平に広げて回転し、二人同時にラリアットをくらわせるポックリ大魔王。
ポックリ「貴様らー！！！！
ことの重大さが分かっているのかーーー！！！
わしはかつて全世界を支配していた
妖怪界のドン ポックリ大魔王様だぞーー！！！」
子供A「ポックリ大魔王？」
子供B「なにそれ？だっせー」
ポックリ「帰ったらおじーちゃんかおばーちゃんに
聞いてみろーー！！！きっと知っている！！！
だが帰さん！！！
貴様らは今ここでわしに食われるのだー！！！！
食べやすい様にコナゴナにしてやるーー！！！！
はーっ！！！！！」
右手を広げ力強く前に突き出すポックリ大魔王。
だが何も起こらない。
ポックリ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あれ？ビームが出ねー」
子供A「なにがはーーっだこのやろー！！！」
子供B「和田アキ子かてめーはーー！！！」
棒で殴る子供たち。
子供A「やっちまえオラーー！！！」
子供B「オラオラオラー！！！」
ポックリ「うぎゃあ〜〜やめろー！！
やめんかコラー！！」
ポックリ（ち・・・ちくしょー
こ・・・このわしがなんという屈辱だ・・・！！！
こ・・・こんなやつらに・・・こんなガキなんかに・・・！！！
わ・・・わしはポックリ大魔王だぞ〜〜！！！）
子供A「オラオラどーした大魔王さんよー
それでも全世界の支配者かー」
子供B「さっきの威勢の良さはどこいったー」
ボコボコにされて、もはや瀕死のポックリ大魔王。
そこに娘々（この漫画の主人公（準主人公？）の少女）が通りかかる。
娘々「あ 人殺し！！！」
子供B「やべー人が来た」
子供A「ずらかろうぜ」
子供たち「とんずらーー！！」
逃げて行く子供たち。
ポックリ大魔王に近づく娘々。
ポックリ「あ あう〜」
娘々「だいじょうぶですか？おじーさん
しっかりしてください
そーだ」
ひょうたんを取り出す娘々。
娘々「これを飲んでください
体力回復の聖水です」
無理やり聖水を飲ませる娘々。
ゴポゴポゴポ。
ポックリ「うぎゃああああ」
目玉が飛び出し全身が溶け出すポックリ大魔王。
娘々「ひーー！！！」
娘々「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ポックリ大魔王はばった〜んと倒れじゅ〜どろどろと溶けてしまう。
その様子をぽかんとした表情で見ている娘々。
娘々「？」
―ポ完―