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魔法少女まどか☆マギカの最終回



-これまでのあらすじ-

何処にでもいる様な女の子・鹿目まどかの平凡な日常に突然訪れた、非日常との不思議な出会い──。

ある夜、まどかの夢に魔法の使者キュゥべえが現れ、こう言い放つ。「僕と契約して、魔法少女になってよ!」
だがその翌日、転校生として見滝原中学校にやって来た暁美ほむらは、まるでその事情を知っているかの様にまどかに忠告を与える。
そして、親友・美樹さやかと共に平穏な放課後を過ごしていたまどかは、魔女の使い魔に襲われたところを同じ学校の先輩でもある魔法少女・巴マミに救われ、 彼女からその事情について説明を受ける。
願いから生まれ、この世に災いをもたらす異形の者達・魔女と戦う使命を課せられた、魔法少女という存在…キュゥべえに選ばれた事でその資格を得ながらも、 願い事に悩むまどかとさやかはマミに誘われ戦いを手伝う様になる。
マミの強さと優しさは、2人の心の支えとなっていた。一方で彼女は、2人と出会う前からその心に孤独と不安を隠して戦い続けていたが、まどかに励まされ希 望を見出す。
しかし魔女との戦いの最中、マミは突然の不意打ちにあい命を落としてしまう。この出来事が彼女への憧れを抱いていた2人の心に、死と隣り合わせの危険なの 戦いに対する不安の影を落とし、特にまどかには深い悲しみすらも植えつける。

さやかはその後、思いを寄せる幼馴染・上条恭介の手の怪我を治す事を願いとしてキュゥべえと契約し、人の為に戦う魔法少女となる。
その様子を遠くから眺め、不快に思う者がいた。隣町からマミの縄張りを狙って現れた魔法少女・佐倉杏子 さくらきょうこ。己の為だけにその力を振るい、人の犠牲すら鑑みない彼女は、正反対の理由で戦うさやかに 牙を剥く。
しかし、互いの戦いを止めようとするまどかの思い切った行動と、その後のキュゥべえの言葉によって知らされた「人と違う身体になった」という余りにも理想 とかけ離れた現実に、さやかはショックを受ける。
落ち込む彼女に、敵対していた筈の杏子は自分の過去と魔法少女になった経緯を語る。
家族の幸せの為に願いを叶え、それを守って戦い、運命に裏切られ、以来力は自分の為に使うと決めた…杏子はそんな過去の自分の姿をさやかに重ね、同じ運命 を辿って欲しくないと気にかける様になっていた。
だが、まどかと並ぶもう1人の親友・志筑仁美が恭介に好意を抱いている事を知ってから、様々な感情に押し潰され自分を見失ったさやかは次第に身も心も荒 み、この世界に絶望していく。
遂には、溜め込んだ穢れが限界に達した彼女のソウルジェムがグリーフシードと化し、そこから魔女が孵化してしまう。(注1-2)

物言わぬ亡骸へと変わり果てたさやかを前に、ほむらは杏子とまどかにソウルジェムとグリーフシードの真の関係を語る。絶望に染まりきった魔法少女の成れの 果ての姿…それが魔女の正体だった。
時を同じくして、キュゥべえもその本性を白日の下に晒していく。
彼の正体は"インキュベーター"と呼ばれる地球外生命体の端末で、その目的は魔法少女が魔女になる際に発生する感情エネルギーを回収し、宇宙をエントロ ピー増大による熱的死から守り、その寿命を延ばす事なのだ。(注3)
杏子は、打ち解けるまでに至らず、自分の二の舞になるどころかそれ以上の絶望の果てに魂まで失いながら、それでも過去の自分とその時の気持ちを思い出させ てくれたさやかを救う事を決意し、まどかを連れて結界に乗り込む。
しかし、2人がどんなに呼びかけても魔女には届かなかった。それでも杏子は決して絶望に屈せず、運命を共にする道を選び、自爆魔法を使い魔女諸共消滅す る。

魔女と戦い、時には互いの衝突さえあった魔法少女達の傍観者であり続けながらも、まだ答を出せずにいるまどか。ほむらも彼女が契約を決意する度に阻止し続 けてきたが、その真意は自身の過去にあった。
彼女は、初めての友達となったまどかが魔法少女として戦い死を迎えた時、その出会いをやり直したい、守られるのではなく守る自分になりたいという願いで魔 法少女となり、時を操る力を得た。
以来、まどかが命を失い、時には魔女化する度に時間遡行を繰り返したが、彼女を失うという最悪の結末を避ける事は出来なかった。それと同時に彼女の表情 は、まるで全てを諦めたかの様になっていた。
こうしてほむらは誰にも頼らず、何度でも同じ時を繰り返す事を決意する。例え自身がどんなに傷付こうとも、それが誰にも理解されなくとも、まどかを破滅の 未来から救い出す…ただそれだけの為に。

見滝原市の魔法少女もとうとうほむら1人になってしまった。その時、キュゥべえは彼女に衝撃の事実を話す。
数え切れない程の時間遡行の副作用によって、数多の平行世界の因果線が全てまどかへと収束し、最強の魔法少女であり最悪の魔女としての素質を知らない内に 与えてしまっていた事を…。
続いてまどかの元にも現れ、自身と人類が共に生きてきた歴史を語る。感情を持たないが故に人類の価値観を理解出来ず、数多の魔法少女達の犠牲さえ何とも思 わないキュゥべえに、まどかはただ悲しみに囚われるしかなかった。
ほむらはその後自分を尋ねて来たまどかに、自分は彼女とは別の時間を生きている、運命を変える為に同じ1ヶ月を何度も何度も繰り返した…と、これまでの戦 いの真実を告白する。
そして暴風が吹き荒れる見滝原市に、ほむらがかねてから出現を危惧していた強力な魔女"ワルプルギスの夜"が襲来する。自分の力だけで決着をつけるべく、 戦いを挑むほむら。(注4)
一方、彼女を守りたい一心で避難所を出ようとするまどかは、心配する母・詢子に止められるが、「それでも友達を助けたい」という強い覚悟に心を動かされ、 詢子はまどかを後押しする。
ついに命と引き換えにしても叶えたい願い事を見つけ出した彼女は、力及ばず傷つき倒れてしまったほむらの、そしてワルプルギスの夜の元に辿り着く。

まどかの願いとは、果たして──。



ワルプルギスの夜の出現で発生したスーパーセルにより、荒廃した見滝原の街に立つまどか。
傍にはキュゥべえと、傷ついたほむら。その向こうの上空にワルプルギスの夜がいる。

まどか「ほむらちゃん、ごめんね…わたし、魔法少女になる」
ほむら「まどか…そんな!」
まどか「わたし、やっと分かったの。叶えたい願い事を見つけたの。だからその為に、この命を使うね」

まどかを失いたくない悲しみから泣き出すほむら。

ほむら「やめて!! それじゃあ…それじゃあ私は…何の為に……」

まどかはほむらに歩み寄り、その顔を胸に抱き寄せる。

まどか「ごめん。本当にごめん。これまでずっと、ずっとずっと、ほむらちゃんに守られて、望まれてきたから、今のわたしがあるんだと思う。本当にごめん」

左手でまどかの右手を握るほむら。まどかはその場から体を起こし…

まどか「そんなわたしが、やっと見つけ出した答なの。信じて。絶対に、今日までのほむらちゃんを無駄にしたりしないから」
ほむら「まどか…」

ほむらから離れるまどか。

ほむら「…?」
キュゥべえ「数多の世界の運命を束ね、因果の特異点となった君なら、どんな途方もない望みだろうと叶えられるだろう」
まどか「本当だね?」
キュゥべえ「さあ、鹿目まどか。その魂を対価にして、君は何を願う?」
まどか「…わたし…」

1歩踏み出し、真っ直ぐキュゥべえを見つめ、深呼吸をした後…

まどか「…全ての魔女を生まれる前に消し去りたい。全ての宇宙、過去と未来の全ての魔女を、この手で」
キュゥべえ「…」

胸に当てたまどかの右手から、眩い光が溢れ出す。

キュゥべえ「…その祈りは…そんな祈りが叶うとすれば、それは時間干渉なんてレベルじゃない! 因果律そのものに対する叛逆はんぎゃくだ!! …!?…君は、本当に神になるつもりかい?」
まどか「神様でも何でもいい」

まどかの全身が光に包まれている。

まどか「今日まで魔女と戦ってきたみんなを、希望を信じた魔法少女を、わたしは泣かせたくない。最後まで笑顔でいて欲しい。それを邪魔するルールなんて壊 してみせる。変えてみせる。これがわたしの祈り、わたしの願い。さあ、叶えてよ…インキュベーター!!」

光はより一層大きくなり、周囲を包み込んでいく。


魔法少女まどか☆マギカ







最終話 わたしの、最高の友達




テーブルの上にケーキ。
まどかは夢の中の巴家に、マミと一緒にいる。

マミ「鹿目さん、それがどんなに恐ろしい願いか分かっているの?」
まどか「多分…」

カップに紅茶を注ぐマミ。

マミ「未来と過去と全ての時間で、あなたは永遠に戦い続ける事になるのよ」

紅茶をまどかの手前に置く。

マミ「そうなればきっと、あなたはあなたという個体を保てなくなる。死ぬなんて生易しいものじゃない。未来永劫に終わりなく魔女を滅ぼす概念として、この 宇宙に固定されてしまうわ」
まどか「いいんです。そのつもりです。希望を抱くのが間違いだなんて言われたら、わたし、そんなのは違うって何度でもそう言い返せます。きっといつまでも 言い張れます」
「いいんじゃねえの?」

何処からか声が…

まどか「?」

すぐ傍で、杏子がケーキを素手で掴んで食べている。

杏子「やれるモンならやってみなよ」

それを食べ終えて…

杏子「戦う理由、見つけたんだろ? 逃げないって自分で決めたんだろ? なら仕方ないじゃん。後はもうとことん突っ走るしかねえんだからさ」
まどか「うん。ありがとう杏子ちゃん」
マミ「じゃあ、預かっていた物を返さないとね」

マミはまどかに、かつて彼女が魔法少女に憧れを抱いていた頃、自分が魔法少女になった姿をイメージした絵を描いたノートを差し出す。(注5)

マミ「はい、これ」
まどか「…えへへ…」

恥ずかしげに笑ってノートを受け取り、胸に抱きかかえるまどか。

マミ「あなたは希望を叶えるんじゃない。あなた自身が希望になるのよ。私達全ての希望に…」

そして現実に戻る。
光の中から、ノートに描いた"なりたい自分の姿"を形にした様なピンクと白の衣装に身を包んだまどかが現れる。その瞳に、強い決意を秘めて。

ほむら「……」

ただ、黙って見ているキュゥべえ。
ワルプルギスの夜が、奇妙な笑い声を上げながらまどかに向かっていく。
まどかが左手に持っている杖が変形し、弓となる。
光の矢を番え、引き絞ると同時に上空に魔方陣が現れると、まどかは矢を空に向けて放つ。
それは魔方陣の中央を射抜き、雲を貫いて青空が広がる。そしてそこから無数の小さな光の矢が空の、時空の彼方へと飛散していく。

チベット。草原の上で1人の魔法少女が苦しんでいる。

魔法少女「…はぁ…はぁ…?…」

彼女の左手の中のソウルジェムは穢れが限界に達し、グリーフシードに変化しようとしている。

魔法少女「…!…」

上空から舞い降りる光。魔法少女の傍で止まると、まどかの姿に変わる。

魔法少女「…?…」

まどかが両手で魔法少女の左手を握ると、ソウルジェムが浄化され、光に包まれて消滅し、塵が立ち昇る。
魔法少女は穏やかな表情で眠りにつき、消える。
サバンナの魔法少女の元にも、光が辿り着く。
その光もまたまどかを象り、ソウルジェムを浄化する。その魔法少女も眠りにつく。
そして過去、未来、あらゆる国、平行世界の魔法少女達の元にもまどかが現れる。

まどか「あなた達の祈りを、絶望で終わらせたりしない」

浄化され、絶望から解き放たれていく魔法少女達。
穢れの無いソウルジェムを持つ魔法少女達の心にも、まどかの声が響く。

まどか「あなた達は、誰も呪わない。祟らない。因果は全てわたしが受け止める。だからお願い。最後まで、自分を信じて…!」

飛び続ける矢をその身に受け、徐々に崩れ去っていくワルプルギスの夜。だがそれでもまどかに近づくのを止めない。

まどか「もういいの…もう、いいんだよ…もう誰も恨まなくていいの。誰も、呪わなくていいんだよ。そんな姿になる前に、あなたは、わたしが受け止めてあげ るから…」

ワルプルギスの夜が大爆発する。
爆風に耐えるほむら。

ほむら「…!?…!!」

激しい光に包まれる。

ほむら「……!?」

気が付くと、ほむらは見知らぬ荒野の上にいる。
辺りを見回しても何もなく、空も黒い。

ほむら「…ここは…?」

何処からともなくキュゥべえの声が…

キュゥべえ「まどかがもたらした新しい法則に基づいて、宇宙が再編されているんだよ」

真っ黒な空が宇宙空間に変わる。

キュゥべえ「そうか…君もまた、時間を越える魔法の使い手だったね。じゃあ一緒に見届けようか。"鹿目まどか"という存在の結末を」

宇宙の向こうに彗星のようなものが見える。

キュゥべえ「あれが、彼女の祈りがもたらしたソウルジェムだ」
ほむら「そんな…!」
キュゥべえ「その壮大すぎる祈りを叶えた対価に、まどかが背負う事になる呪いの量が分かるかい? 1つの宇宙を作り出すに等しい希望が遂げられた。それは即ち、1つの宇宙を終わらせる程の絶望をもたらす事を意味する。当然だよね」

地球に向かって飛び続けるソウルジェムがグリーフシードへと変わり、そこから地球を覆い尽くす程の巨大な魔女が生まれる。
ほむらは咄嗟に時間遡行を使おうとするが、それを発動する為の盾はもうない。

ほむら「…!」

魔女が宇宙中に広がる程の呪いを放つ。

ほむら「…!…」

「ううん、大丈夫」

まどかの声。

ほむら「…!?」

呪いの向こうから光が…

まどか「わたしの願いは、全ての魔女を消し去る事」

まどかに撫でられていた魔女の手下が破裂し、そこから無数の蝶が飛び立っていく。そして、彼女の全身が光に包まれ、純白の衣装を形作る。その姿は女神の様 である。(注6)

まどか「本当にそれが叶ったんだとしたら…わたしだって!」

左手を天に掲げ、弓を召喚する。

まどか「もう絶望する必要なんて! ない!!」

まどかが弓を構えると、その正面に魔方陣が現れる。一瞬の光の後、無数の光の矢が魔女を直撃。大爆発する。
爆風を受け、閃光に包まれるほむら。

ほむら「あっ! …!!…きゃあっ!!」

宇宙に白い閃光が広がる。

その後、異空間にて…

キュゥべえ「まどか…これで君の人生は、始まりも終わりも無くなった」

目を開き、そして次々と浮かんでは消えていく逆さまのまどかの影。

キュゥべえ「この世界に生きた証も、その記憶も、もう何処にも残されていない。君という存在は、1つ上の領域にシフトして、ただの概念に成り果ててしまっ た。もう誰も君を認識出来ないし、君もまた、誰にも干渉出来ない。君はこの宇宙の一員ではなくなった」
ほむら「何よそれ…! これがまどかの望んだ結末だって言うの!? こんな終わり方であの子は報われるの!? 冗談じゃないわ!!」

ほむらの周囲が黒く染まっていく。

ほむら「これじゃ…死ぬよりも…もっとひどい…ひどい…!」

両手で顔を覆い、悲しみに暮れるほむら。
その時、ほむらの背後に寄り添う形でまどかが現れる。

まどか「ううん、違うよ。ほむらちゃん」
ほむら「!?」

振り返るほむら。

まどか「今のわたしにはね、過去と未来の全てが見えるの。かつてあったかも知れない宇宙も、いつかあり得るかも知れない宇宙も、みんな」
ほむら「まどか…」
まどか「だからね、全部分かったよ。いくつもの時間で、ほむらちゃんがわたしの為に頑張ってくれた事…何もかも…何度も泣いて、傷だらけになりながら、そ れでもわたしの為に…」

まどかが垣間見た、過去の時間軸の2人の記憶。

まどか「ずっと気付けなくて、ごめん。ごめんね…」

ほむらはまどかの胸に顔を埋め、泣く。

まどか「今のわたしになったから、本当のあなたを知る事が出来た。わたしには、こんなにも大切な友達がいてくれたんだって。だから嬉しいよ」
ほむら「…」
まどか「ほむらちゃん。ありがとう。あなたはわたしの、最高の友達だったんだね…」
ほむら「…だからって、あなたはこのまま…帰る場所も無くなって…大好きな人たちとも離れ離れになって…こんな場所に…1人ぼっちで永遠にとり残されるっ ていうの!?」
まどか「…1人じゃないよ。みんな、みんないつまでもわたしと一緒だよ。これからのわたしはね、いつでも何処にでもいるの。だから見えなくても聞こえなく ても、わたしはほむらちゃんの傍にいるよ」
ほむら「まどかは…それでもいいの? 私はあなたを忘れちゃうのに? まどかの事、もう二度と感じ取る事さえ出来なくなっちゃうのに!?」
まどか「ううん。諦めるのはまだ早いよ。ほむらちゃんはこんな場所までついて来てくれたんだもん。だから、元の世界に戻っても…もしかしたらわたしの事、 忘れずにいてくれるかも」

まどかは頭のリボンを解き、ほむらに手渡す。

まどか「大丈夫。きっと大丈夫。信じようよ」
ほむら「まどか…」
まどか「だって魔法少女はさ、夢と希望を叶えるんだから」

ほむらの手を離し、まどかの身体はゆっくりと空間の向こうへと遠ざかっていく。

ほむら「…!?」
まどか「きっとほんの少しなら、本当の奇跡があるかも知れない。そうでしょ?」

足の先から消滅し始めるまどか。

ほむら「…まどか! 行かないで!!」
まどか「ごめんね。わたし、みんなを迎えに行かないと…いつかまた、もう一度ほむらちゃんとも会えるから…それまでは、ほんのちょっとだけお別れだね」

足も、手も、身体も、徐々に消えていく。そして最後に笑顔を残して、まどかは完全に消滅する。

ほむら「まどかぁぁぁぁぁぁ!!!」

ネオン輝く、夜の見滝原市。
並ぶ街灯。
何処かのコンサートホールの中。恭介がバイオリンのオーディションに参加している。
ステージの中央まで歩き、客席の方を向く。

恭介「25番、上条恭介です」

客席に4人の審査員。

恭介「課題曲は…アヴェ・マリア」

バイオリンを左肩に乗せ、演奏を始める恭介。
その様子を、遠くの席から見ているまどかとさやか。2人がいる所にだけスポットライトが当たっている。

さやか「何か…手間かけさせちゃったね」
まどか「ううん。こっちこそごめん。さやかちゃんを救うには、何もかも無かった事にするしかなくて…そしたら、この未来も消えて無くなっちゃうの。でも、 それは多分、さやかちゃんが望む形じゃないんだろうなって」

審査員達。中央左が中央右にひそひそ話をするが止められる。左は微動だにせず演奏を注視し、右は顔を前に出す。

まどか「さやかちゃんが祈った事も、その為に頑張ってきた事も、とっても大切で、絶対無意味じゃなかったと思うの…だから…」
さやか「……うん…これでいいよ。そうだよ。あたしはただ、もう一度あいつの演奏が聴きたかっただけなんだ。あのバイオリンを、もっともっと大勢の人に聴 いて欲しかった…それを思い出せただけで、十分だよ。もう何の後悔もない」

ステージの袖で、幕の陰から演奏を見守る仁美。

さやか「まあそりゃあ、ちょっぴり悔しいけどさ。仁美じゃあ仕方ないや。恭介には勿体無い位いい子だし…幸せになって…くれるよね…」

素直な気持ちで2人を祝福するさやかの瞳から、大粒の涙がこぼれ落ちる。

まどか「…うん……じゃあ、行こっか」
さやか「うん」

席を立ち、その場から消えるまどかとさやか。
やがて演奏が終わり、その瞬間、ホールは2人がいた客のいないオーディション会場から演奏会場に変わっている。
恭介が着ていた見滝原中の制服も、黒い燕尾服になっている。
盛大な拍手が送られる中、観客の方を見つめる恭介。すると…
(ここまでの描写に関して注7)

恭介「…!」

誰かの姿を探すかのように客席を見渡す恭介。その時、風に吹かれる病院のカーテンのイメージがふと脳裏を過ぎる。

恭介「…さやか?」

彼は、さやかの気配を感じ取っていたのだろうか。

何処かで、化物が炎に包まれ消滅していく。

ほむら「…!」

異空間の炎の中に立つほむら・杏子・マミの影。やがて元の空間に戻り…

杏子「…さやかは? おい、さやかはどうした!?」

3人がいるのは駅の構内。

マミ「逝ってしまったわ。"円環の理"に導かれて…美樹さん、さっきのあの一撃に、全ての力を使ってしまったのね…」(注8)

柱を殴りつける杏子。

杏子「バカヤロウ…! 惚れた男の為だからって…自分が消えちまってどうするんだよ…バカ…やっと友達になれたのに…」
マミ「それが魔法少女の運命よ。この力を手に入れた時から分かっていた筈でしょ? 希望を求めた因果がこの世に呪いをもたらす前に、私達はああやって消え去るしかないのよ…」

ほむらは左手に持った、まどかの形見のリボンを見つめる。そしてそれを胸に抱き、泣き出す。

ほむら「…まどか…!」
杏子「…?」
マミ「暁美さん?…まどかって…」
杏子「誰だよ…」

夕焼けの河川敷。
タツヤが泥の地面の上に、木の棒で魔法少女姿のまどかの落書きをしている。
ほむらがその様子を見つけ、傍に座り込む。

タツヤ「…?…えへ。まどか、まどかぁ」
ほむら「うん。そうだね…そっくりだよ」

ほむらの頭には以前のカチューシャの代わりに、まどかのリボンが巻かれている。

タツヤ「…ぁ…」

リボンに手を伸ばすタツヤ。すると…

「こら、ダメじゃないかタツヤ」

知久がタツヤを抱え上げ、そのまま抱っこする。

知久「女の人の髪を引っ張るのダメ」
タツヤ「まどかぁまどかぁ、まどかぁ…まどかぁはは。まどかぁ、あはは」
詢子「すみません、大丈夫でしたか?」
ほむら「いえ、こちらこそ。お邪魔してしまって…」

立ち上がるほむら。タツヤを見つめながら…

ほむら「…まどか、だね」
タツヤ「ぁ…はい」

詢子は、ただ黙っている…

芝生の上で遊んでいる知久とタツヤ。

タツヤ「いくよー」
知久「さあ来い!」
タツヤ「わー!」
知久「よっと! はははは…」

一方、ほむらと詢子は河川敷に座り込んで会話している。

詢子「…まあその、あの子が1人遊びする時の『見えないお友達』って奴? 子供の頃にはよくある事なんだけどね」
ほむら「ええ、私にも覚えがあります」
詢子「まどか、ってさ、あなたも知ってるの? アニメか何かのキャラとか?」
ほむら「さあ、どうだったか。聞き覚えがある様な、ない様な」
詢子「…そっか。あたしもどっかでタツヤと一緒に見たのかなぁ」

その場で背伸びする詢子。

詢子「たまにね、すっごく懐かしい響きだなって思う事があるんだよね…まどか…」
ほむら「……そうですか」
詢子「…? そのリボンすっごく可愛いね。あたしの好みにド直球だわ。ちょっとびっくりした位」
ほむら「……差し上げましょうか」
詢子「あははは。こんなおばさんには似合わないって。まあ娘とかいたら、付けさせたかも知れないねぇ」

笑顔で夕焼け空を見つめているほむら。
確かにまどかが人として存在した証は消滅し、その事実は自分以外の誰も知らない。
しかし、詢子は名前に懐かしさを感じ、タツヤにもその姿が『見えないお友達』として脳裏に現れていた。それはまるで絆の様に、彼女の何かが、家族という繋 がりを失っても2人の心に残っているかの様だった。
その"何か"は鹿目家の人々だけでなく、きっとこの世界の何処にでもある。故に決してまどかの全てが消えた訳ではない…そんな思いが、ほむらの心に希望を 芽生えさせていた。

そして、満月の輝く夜。

キュゥべえ「ふーん、成程ね。確かに君の話は1つの仮説としては成り立つね」

ほむらは幾つもの小さなグリーフシードを集め、ソウルジェムを浄化している。

ほむら「仮説じゃなくて、本当の事よ」

穢れを吸収しきったグリーフシードの1つを摘んで、後にいるキュゥべえに放り投げる。
それが背中の穴に入ると、キュゥべえは蓋を閉じて頭を起こし、耳を立てる。

キュゥべえ「…だとしても証明しようがないよ。君が言う様に、宇宙のルールが書き換えられてしまったのだとすれば、今の僕等にそれを確かめる手段なんてな いわけだし…」

今、両者がいる所は建設中のビルの上。ほむらは鉄骨に座り込んでいる。

キュゥべえ「君だけがその記憶を持ち越しているのだとしても、それは、君の頭の中にしかない夢物語と区別が付かない」
ほむら「ふん…」

ほむらが別のグリーフシードを投げると、キュゥべえは再び背中の蓋を開き、回収する。

キュゥべえ「まあ確かに、浄化しきれなくなったソウルジェムが何故消滅してしまうのか…その原理は僕達にも解明出来てない。その点、君の話にあった魔女の 概念は、中々興味深くはある。人間の感情エネルギーを収集する方法としては確かに魅力的だ。
そんな上手い方法があるなら、僕達インキュベーターの戦略ももっと違った物になっただろうね」
ほむら「そうね。あなた達はそういう奴等よね」
キュゥべえ「君が言う魔女のいた世界では、今僕等が戦ってる様な"魔獣"なんて存在しなかったんだろ? 呪いを集める方法としては、余程手っ取り早いじゃないか」(注9)
ほむら「そう簡単じゃなかったわ。あなた達との関係だって、かなり険悪だったし」
キュゥべえ「ふーん。やっぱり理解出来ないなぁ。人間の価値観は」

残りのグリーフシード全てを投げるほむら。それらもキュゥべえは全て回収する。

ほむらの右手にソウルジェムが。

ほむら(モノローグ)「例え魔女が生まれなくなった世界でも、それで人の世の呪いが消え失せる訳ではない…」

それを左手の甲に収め、立ち上がる。

ほむら(モノローグ)「世界の歪みは形を変えて、今も闇の底から人々を狙っている…」

高速道路に魔獣が次々と現れる。
ビルの窓に映る魔獣の姿。
そして、ビルの屋上に佇む4匹の魔獣達。

ほむらの身体を駆け上り、右肩に止まるキュゥべえ。

キュゥべえ「今夜はつくづく瘴気が濃いね。魔獣共も次から次へと湧いてくる。いくら倒してもキリがない」
ほむら「ぼやいたって仕方ないわ。さあ、行くわよ」

その場から飛び降り、真っ直ぐ落下していくほむら。

ほむら(モノローグ)「悲しみと憎しみばかりを繰り返す、救い様のない世界だけれど…だとしても此処は、かつてあの子が守ろうとした場所なんだ…」

背中から白く大きな翼を広げ、着地するほむら。その翼が消えた直後、魔獣の群れに取り囲まれてしまう。
ほむらが解き放つ魔力の光が魔獣達を包み込む。光が消えた時、彼女の左手には弓が握られている。

ほむら(モノローグ)「それを、覚えてる…決して、忘れたりしない…だから私は…戦い続ける…!」

弓を魔獣に向けて構え、番えた光の矢を放つ。


Don't forget.


Always somewhere.


someone is fighting for you.


─As long as you remember her.


you are not alone.




何処かも分からない、砂塵が舞う荒野を一人歩くほむら。
目の前には魔獣の大群。
ほむらの背中から、巨大な黒い翼が広がっていく。そして、まどかの声が脳裏に響く。

まどか「頑張って…」
ほむら「…うん……!」

立ち止まった後、力を込めて飛び上がり、空の彼方へと飛翔していく。

マミ・ほむら・まどか・さやか・杏子の後姿。
横一列に並んだ、何人もの魔法少女達のシルエット。(注10)
まどかのソウルジェム。


OSHIMAI


PUELLA MAGI
MADOKA MAGIKA

(注11)







Thank you for watching !!
(注12)






-脚注-

※注1・2の一部は、第1話の頁で説明出来なかった部分の補完の形を取っています。尚、一部自己解釈によるところがある事をご了承下さい。

(注1)ソウルジェムについての解説は第1話の頁の脚注・注2にもあるが、ここでは更に核心に触れていき、魔法少女の秘密についても併せて記述する。
ソウルジェムの放つ輝きは、魔力の消耗や負の感情の蓄積により失われ黒く濁っていく。これを穢れといい、グリーフシードにそれを吸わせて浄化する事によ り、元の輝きと魔力を取り戻す。魔法を使わなくとも、身体の維持の為に徐々に穢れていく。
その正体は魔法少女の「物質化した魂」であり、真の本体とも言えるものである。つまり身体は外付けのハードウェアでしかない(キュゥべえ談)。一度契約し て魂を変換してしまうと、元の人間に戻る事は不可能。
魂を切り離された身体は痛覚が緩和されており、致死量レベルの出血や心臓・脳等の損傷でさえ、魔力があればいとも簡単に回復出来る。因みに痛覚自体の遮断 も可能だが、使うと動きが鈍る上に魔力の消耗も激しい。
但し、身体の操作可能範囲はソウルジェムから100m以内が限界で、それ以上離れると死亡と同じ状態になる。蘇生させるには、再び所持者の元に戻さなけれ ばならない。当然ながら、破壊されれば死んでしまう。
以上の事から、破壊さえされなければ魔法少女は理論上不死身と言える(その為、さやかや杏子は自身の身体の変化について、まるでゾンビと揶揄した)。
そして最大にして最後の秘密は、穢れが限界に達するとグリーフシードへと変わり、魔法少女は魔女として生まれ変わってしまう。こうなった場合も元に戻るこ とは出来ず、回避するには定期的にグリーフシードに穢れを吸わせ続けなければならない。
故に魔法少女という言葉には、「やがて魔女になる少女」(キュゥべえ談)の意味も込められている。

魔法少女の素質及び魔力係数は背負った因果の大きさで決まり、卑弥呼、クレオパトラ、ジャンヌ・ダルク(いずれも名立たる史実上の偉人だが、本作の世界で は魔法少女という設定)といった国の指導者や救世主と呼ばれた者程高い素質を秘め、
彼女達の存在によって人知れず世界の歴史が紡がれてきた、とされている。
扱える魔法も願い事が反映されたものとなる。マミの場合は交通事故で瀕死の重傷を負った際の"生き延びたい"、つまり"命を繋ぎ止める"という願いから生 じたリボン(マスケット銃等の火器はそれを変化させたもの)を使い、
"恭介の怪我を治す"事を願ったさやかは人一倍強い回復力を持つ。杏子は"(神父である)父の話を聞いて欲しい"という願いで得た幻惑魔法を使っていた が、力の秘密を父に知られ、彼女を残して一家が心中した事をきっかけに使えなくなった(又は自身の意思で封印した)。
ほむらの願い事は「これまでのあらすじ」にもあるが、そうして得た時間操作能力は「時間停止」と「1ヶ月前までの時間遡行」の2つ(書き換え後は"まどか の守った世界を守る"という願いから彼女が本来得る筈だった力を得たと思われる。武器が弓になったのもその影響)。

(注2)グリーフシード…魔女の卵と言われる物体で、大体は球体の下に針が付いた形状。注1の理由で魔法少女のソウルジェムが変質した、又は人間を食い続 けた使い魔が魔女に成長した時に体内に宿すもの。
魔女自身が、或いはその使い魔が魔女に成長してグリーフシードを産み捨て、新たな魔女が孵る…といったサイクルで同種の魔女が増殖していく。
前述通りソウルジェムの穢れを取る際に必要な物だが、吸わせ過ぎると魔女が孵化する危険性がある為、キュゥべえの背中の穴に入れて処分する。魔法少女の生 存理由の1つである事から、それを巡る対立も珍しくはない。

(注3)インキュベーターに関する補足。名の由来は英語で「孵卵器」の意で、卵をひよこに…が転じてソウルジェムを魔女にするという役割から。
彼等は自身に選ばれた人間のみ、視認及びテレパシーでの会話が可能。又、自身を地球に送り込んだ主たる存在と、同一個体(であるかどうかは不明)の集団全 体で1つの意識を共有している。
基本的に感情という概念を持たず、個体の1つが死ぬ(作動しなくなる)と、何処からともなく別の同一個体が現れ、死体を捕食処分する。
有史以前から地球人とその文明に干渉し、宇宙全体のエネルギーの減少への対策として、人間の感情をエネルギーに変換する技術を作り上げた。その中で最も効 率が良かったものが、思春期の少女の希望と絶望の相転移である。
つまり契約の実態とは「少女を犠牲にした感情エネルギーの搾取」であり、いわば彼等は諸悪の根源なのだ。しかし、多くの犠牲を払ったとはいえ、人類と地球 文明の進化・発展もまた、魔法少女の力に加え彼等の存在があったからこそ成し得たと言える。
キュゥべえがまどかに契約を迫っていた目的も、ほむらの時間遡行の副作用である数多の因果の収束により備わった「最強の魔法少女にして最悪の魔女」の素質 故に、魔女化した際に得られる莫大な感情エネルギーを狙っての事だった。
尚、書き換え後の世界での彼との契約は、真実を一切話さなかった書き換え以前と違い、願いと対価についてある程度説明した上で行われる様になった。

(注4)ワルプルギスの夜…舞台装置の魔女。性質は無力。これは通称であり、他の魔女の様な名前はない。使い魔も同様。歯車からドレス姿の人形が逆さ吊り になった姿をしており、元は1人の魔女だったが、いくつもの魔女の波動が集まって今の様な姿になった。
結界を必要としない程の凄まじい力を持ち、出現の予兆として見滝原市にスーパーセルを発生させたが、姿が見えない人間にはただの自然災害としか映らない。 劇中では行われなかったが上下反転して人形部分が上に来ると本来の力を発揮し、
暴風の様な速度で移動して地上を破壊するとされている。
尚、第1話冒頭及び第10話終盤の1シーン(因みにこの2つはほぼ同じ内容だが、ほむらの台詞が追加されており、結末も違う。第10話では別の時間軸にも 登場した)でほむらが戦っていた相手でもある。

(注5)第2話で書いたもの。後の第4話で、まどかは誰もいなくなったマミの部屋にそれを置いていった。
魔法少女姿のまどかのデザインは、設定画とノートの中の絵では細部が異なる(絵でリボンについていた帯が、設定画にはない等)。尚、絵は悠木碧(まどか役 の声優)の直筆による。

(注6)手下は第1話に登場した、薔薇園の魔女の使い魔"Anthony"。
このシーンでのまどかの姿は、脚本のト書き上では「ハイパーアルティメットまどか」と名付けられており、公式においても「アルティメットまどか」(「女神 まどか」とも)と呼ばれている。
因みに、魔女・魔獣及び結界等のデザインを手がけた劇団イヌカレー(異空間設計)の資料によると、彼女が倒した巨大な魔女(通称「巨大宇宙マジョ」)は 「誰でもない魔女」であり、「全ての魔法少女の絶望から生まれた空気人形」という設定。

(注7)「何処かのコンサートホール…」からのシーンの補足。そのコンサートホールで行われているオーディションは心理描写。
魔獣との戦闘後にさやかが円環の理に導かれて消えた後、彼女を迎えに来たまどかが見せた「恭介が救われた未来」であり、その事後承諾を取っている様子。そ れが、その後の現実(演奏会)に繋がる。
「何もかも無かった事にするしかなくて…〜」は、さやかを救ってしまうと魔法少女という存在を否定する(つまり、インキュベーターが地球に来ない)事にな る為、恭介の怪我も治らなくなるどころか、魔法少女に支えられて進化してきた人類そのものまでなくなるという意味。
それ故にさやかの死という運命は、まどかの願いを以てしても変える事は出来なかった。

(注8)円環の理…"全ての魔女を消し去り、魔法少女を救う"というまどかの願いによって発生した現象であり、役目を終えた(書き換え前の世界における魔 女化の条件を満たしてしまった)魔法少女を導く概念となったまどかそのものを指す。
放送当時は何の説明もなく唐突に出た固有名詞故に、唯一の発言者であるマミが考えたものとされていたが、後に虚淵玄(脚本)により「書き換わった世界で は、魔法少女の間に伝わっている伝承となっている」とフォローがなされた。

(注9)魔獣…書き換え後の世界において魔女に代わって現れた、災いを撒き散らす存在。結界がない、部下を持たない、一度に何体も出現する等、魔女との相 違点は多い。
彼等の持つグリーフシード(コア)は小型のキューブ状で、一度に多くの穢れを吸える魔女のそれとは違い1つだけでは少量しか吸収出来ない。

(注10)中央のまどか達5人以外は、作中に登場した魔女が魔法少女だった時の姿とされている。

(注11)「魔女文字」と呼ばれる作品固有の書体(命名及びデザインは劇団イヌカレー。「まどか文字」「まどかルーン」「イヌカレー文字」等とも)で表記 された文をアルファベット変換したもの。
"PUELLA MAGI MADOKA MAGIKA"は作品名のラテン語訳だが、正しくはMAGIKAではなくMAGICA(タイトルロゴを参照)。尚、指輪形態のソウルジェムにも所持者の下 の名前が魔女文字で刻印されている。

(注12)蒼樹うめ(キャラクター原案)によるエンドカードに記載されたサインより。







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