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仮面ライダーストロンガーの最終回


さようなら!

栄光えいこうの7にんライダー!


仮面ライダー1号・2号も 遂に日本に帰って来た
ピンチを救われたストロンガーは
デルザー軍団の日本破壊作戦に 敢然と立ち向かった
それを阻むマシーン大元帥・ヨロイ騎士には
1号・2号が戦う

デルザー軍団と 仮面ライダーたちの
激しい三つ巴の戦いが展開したのである


奇厳山のふもとで、ライダーたちの激闘が続く。
磁石団長に挑むストロンガー。

ストロンガー「エレクトロファイヤー!」

大地に突き立てたストロンガーの手刀から電撃が放たれ、地面を伝って磁石団長に命中する。


1号がヨロイ騎士と戦う。
2号がマシーン大元帥と戦う。


ストロンガー「チャージアップ!」

ストロンガーの体内の超電子ダイナモが作動。ストロンガーのパワーアップだ。

磁石団長「さぁ来い、ストロンガーめぇ!」
ストロンガー「行くぞ!」

チャージアップしたストロンガーが反撃に転ずる。次第に劣勢を強いられる磁石団長。

ストロンガー「超電逆落とし!」

投げ飛ばされた磁石団長が、頭から地面に叩きつけられる。


1号vsヨロイ騎士。

1号「ライダーキ──ック!!」

必殺のライダーキックが炸裂。ヨロイ騎士は倒れた。

ストロンガー「1号!」

気絶した磁石団長を抱え、ストロンガーが現れる。

1号「やったな、ストロンガー!」
ストロンガー「あなたも……!」
1号「2号の応援に行こう!」


2号vsマシーン大元帥。
デルザー改造魔人の中でも最強を誇るマシーン大元帥の前に、2号は押され気味だ。

大元帥「ライダー2号、貴様から殺してやる!」

マシーン大元帥が2号に銃を突きつける。絶体絶命。
そこへ1号が現れる。

1号「待てぇ、大元帥!」
大元帥「むっ、ライダー1号!?」
1号「動けば仲間の命はない!」
大元帥「何ぃ?」

ストロンガーが現れ、その傍らには、縄で縛られた磁石団長とヨロイ騎士。

ヨロイ騎士「マシーン大元帥!」
磁石団長「マシーン大元帥、助けれくれぇ!」
ヨロイ騎士「俺たちを見殺しにしないでくれぇ!」
大元帥「えぇい、この臆病者めが! それでも栄光のデルザー改造魔人か!?」
磁石団長「そんな冷たいこと言うなよぉ」
ヨロイ騎士「もう……諦めよう」
磁石団長「あぁ、そうするか……」
大元帥「フハハハハ、ワーッハッハッハ!!」
ストロンガー「狂ったか? マシーン大元帥」

マシーン大元帥の銃を2号が素早く奪い、大元帥に突きつける。

2号「潔く降伏しろ!」
大元帥「貴様ら、忘れているな?」
1号「何をだ?」
大元帥「馬鹿者、よぉく考えてみろ。貴様らの仲間、V3とライダーマンが捕まっていることを忘れたのか!?」
2号「何ぃ!?」
磁石団長「そうだ、そうだ!」」
ヨロイ騎士「捕まっている2人と交換してもらおう!」
大元帥「その通りだ。嫌とは言わせんぞ」
磁石団長「やいストロンガー、早く縄を解け!」
ヨロイ騎士「グズグズするなぁ!」
ストロンガー「ライダー1号……」
1号「……くっ、仕方があるまい」
ストロンガー「折角のチャンスを……」

ストロンガーが捕らえた2人を連れ、大元帥のもとへ歩み寄る。
マシーン大元帥、2号から銃を奪い返してライダーたちに向ける。

大元帥「さぁ、早く縄を解けぃ!」
磁石団長「ほら早くしろ」
ヨロイ騎士「解け!」
磁石団長」「早く!」

1号、やむを得ず縄を解きにかかる。

「待てぃ!」

大元帥「誰だ!?」

振り向く一同。
現れたのは、Xライダーである。

X「その必要はない」

続いて、アマゾンライダーが現れる。

アマゾン「あれを見ろ!」

アマゾンが指差した先には、捕われの身だった筈のV3とライダーマンの姿が。

ストロンガー「無事だったのか!?」
大元帥「貴様らぁ〜いつの間に出て来よったのだ!」
V3「Xライダーとアマゾンがなぁ」
ライダーマン「地下牢から助け出してくれたのだ! 行くぞ!」

V3とライダーマンが皆に合流する。
遂にライダー7人全員が揃ったのだ。

大元帥「えぇい……おのれ、ライダーども!」
磁石団長「デルザー軍団も……」
ヨロイ騎士「これで終わりかのぉ……」

7人ライダーが一斉に大元帥たちを取り囲む。

ヨロイ騎士「むっ、あれは何だ!?」

奇厳山の人面岩の両瞼が開く。

ストロンガー「危ない、散れ!」

人面岩の瞳からライダーたち目掛けて稲光が放たれる。
身を伏せる7人。轟音と共に爆煙があがる。
やがて、爆煙がやむ。

ストロンガー「むっ、マシーン大元帥たちがいないぞ? 今の光は一体……」

どこからともなく、マシーン大元帥の声が響く。

大元帥「ワハハハ! 見たか、7人のライダーども! デルザー軍団は未だ滅びずだ! まだ人質を取ってあるのを忘れるな!」
1号「まだ人質を……!」
2号「もしや!?」
磁石団長「わかるか……」
ヨロイ騎士「うぬらの育ての親だ!」
V3「立花の親父さん!?」
X「抜け目のないデルザーめ!」
アマゾン「何としてでも助けなければ」
2号「デルザー! 親父さんはどこだ!」
ライダーマン「おっ、あれは!?」

立花のジープが無人のまま、ライダーたちのもとへ走ってくる。

大元帥「立花藤兵衛のジープが道案内する」


どこかの丘の上。

立花藤兵衛がロープで木に繋がれ、捕らえられている。
そこへマシーン大元帥、磁石団長、ヨロイ騎士が現れる。

大元帥「立花藤兵衛、気分はどうだ」
立花「おいおい……俺を人質にしたって、お前たち3人で7人の仮面ライダーに勝てると思ってるのか?」
大元帥「フーッフッフッ、デルザー軍団は我々だけではない!」
立花「何だとぉ!?」

再び、人面岩の両瞼が開く。

人面岩「デルザー……フッカ……ツ……」

暗雲が立ち込め、稲妻がとどろく。
丘から見下ろす大地に爆発が起こり、爆風の中から現れた6人の人影……かつてストロンガーに倒されたブラックサタンの奇械人、デルザーの魔人たちであった。

怪人たち「サメ奇械人!」「アリジゴク!」「カニ奇械人!」「メカゴリラ!」「ブブンガー!」「荒ワシ師団長!」


やがて、立花のジープを先導に、7人ライダーがそれぞれのバイクを駆って駆けつける。

大元帥「来よったか……」
立花「ライダー! 気をつけろ!」

たちまち戦闘員が立花に殴りかかり、彼を気絶させて口を塞ぐ。

大元帥「攻撃開始!」

ライダーたちがバイクを降りると、周囲に爆発。怪人たちが出現する。
ライダーたちと復活怪人の激闘が開始される。磁石団長とヨロイ騎士も加勢する。

その戦いの様子を、囚われの立花の傍らで高見の見物と洒落込んでいたマシーン大元帥だが……

大元帥「むっ、ストロンガーがいないぞ!?」
ストロンガー「俺ならここだ!」

マシーン大元帥のすぐ背後にストロンガーが躍り出る。

大元帥「いいところへ来た。俺が相手になってやる!」
ストロンガー「デルザー軍団最期の時だ! 仮面ライダーの敵ではない!」
大元帥「何ぃ?」
ストロンガー「あれを見ろ!」

ストロンガーが、ライダーたちと怪人たちの戦いの場を指差す。
次々に大爆発。怪人たちは1人残らず最期を遂げる。
爆風がやみ、6人ライダーの雄姿が現れる。残る敵はマシーン大元帥ただ1人だ。

大元帥「こうなれば貴様を道連れに死んでやるわ!」

デルザー最後の魔人、マシーン大元帥とストロンガーの戦いが開始される。
激闘の末、ストロンガーの渾身のパンチが大元帥を吹き飛ばす。

大元帥「き、聞けぃ! ライダーども! デルザーは……デルザーは滅びぬ!」

マシーン大元帥が大爆発──。


気絶していた立花が意識を取り戻す。
変身を解いた7人ライダーが彼を見守っている。

茂「親父さん」
立花「はっ……茂! 猛! 隼人! 志郎! 丈二! 啓介! アマゾン! おい……デルザー軍団はどうなったんだ?」
猛「1人残らず、全滅です」
立花「いや……違うぞ!」
志郎「違うって、親父さん?」
立花「俺は……見たんだ!」
丈二「何をです?」
啓介「何を見たんです?」
立花「……奇厳山の人面岩が喋ったんだ!」
アマゾン「人面岩が!?」

一同が人面岩を見上げる。

茂「マシーン大元帥は『デルザーは滅びぬ』と言った」
猛「あの人面岩に……その秘密が?」

7人の顔に、最後の戦いの決意が満ちる。


変身した7人ライダーがバイクを駆り、奇厳山のふもとに集結。

V3「あの人面岩が……喋るとは思えんが」
1号「気をつけろ」

三たび、人面岩の両瞼が開く。

人面岩「遠路……はるばる……ご苦労だったな……仮面ライダーの諸君……」
2号「喋っている!」
1号「あの声は!?」
人面岩「ハッハッハ! 我こそはデルザー軍団の大首領」

突然、奇厳山のあちこちで爆発が起き、次第に山が崩れてゆく。

ストロンガー「奇厳山が崩れてゆく!」
アマゾン「何か見えるぞ!」

山が崩れた中から現れたのは、人面岩を頭部に頂いた身長数十mの岩石の巨人──岩石大首領であった。

大首領「フフフ、見たか……デルザー軍団の大首領の姿を! フフフ、7人の仮面ライダーの諸君、それぞれわしの声に、聞き覚えがあるのではないかな?」
1号「ショッカーの首領!」
大首領「そしてまた」
2号「ゲルショッカーの首領!」
大首領「あるときは」
V3「デストロン!」
大首領「そしてまた」
X「ゴッド!」
アマゾン「ゲドン!」
ストロンガー「ブラックサタンの首領!」
大首領「その通り。7人の仮面ライダー共通の敵……それがわしなのだ。1人残らず大首領が始末してやる……!」

大首領が巨大な足音を響かせ、ライダーに迫る。

1号「行くぞ!」
一同「おぉ!」

巨大な拳にXが殴り飛ばされる。
アマゾンが巨大な足に噛み付くが、文字通り歯が立たず、逆に蹴り飛ばされる。

1号「大丈夫か?」
アマゾン「あぁ……」

V3とライダーマンがジャンプして大首領の肩に飛び乗り、頭部に殴りかかるが、大首領は難なく振り落とす。

ストロンガー「よし、ストロンガー電キック!」

キックを見舞うストロンガー。だが命中前に、大首領は拳でストロンガーを打ち返す。
ストロンガーを助け起こすX。巨大な足が2人を蹴り飛ばす。
口から吐き出す炎、眼から放たれる電光が次々にライダーたちを襲う。

V3「V3キック!」

V3の放ったキックもまた、大首領の拳に跳ね飛ばされる。
大首領、Xを掴み上げて大地に叩きつける……が、間一髪でライダーたちが受け止める。

あまりの力の差。まともな戦いでは、ライダーたちに一向に勝ち目は無い。

1号「このままでは……」
2号「やられてしまう……」
V3「負けてたまるか!」
ライダーマン「何とかしなくては!」
ストロンガー「仮面ライダーは全て兄弟だ!」
X「皆、手を握れ!」
アマゾン「エネルギーを集めるんだ!」
一同「よし!」

V3とライダーマン、2号とX、1号とアマゾンが手を取る。
そして6人の手に、ストロンガーが手を重ねる。


この瞬間
7人の仮面ライダーのエネルギーがひとつに結集
大首領の体内に飛び込んだ


全エネルギーを一体と化した7人ライダーが、大首領の口から体内へと侵入する。

ストロンガー「あれは? 危ない!」

生物でいうところの抗体だろうか、不気味な物体が火を吹きつつ迫ってくる。
必死に交わしつつ、体内の奥を目指すライダーたち。

V3「この奥だ……大首領! 今度こそ逃げ道は無いぞ!」
大首領「貴様たちこそ、像諸共木っ端微塵だ」
ストロンガー「何としてでも、大首領の正体を確かめたい! 早く行こう!」

大首領の体内の奥へ奥へと侵入してゆく7人。

そして岩石大首領の中枢部分で、遂に7人は見た。
脳髄に一つ目の付いたような、不気味な生命体の姿……巨人像を操っていた大首領の本体である。

ストロンガー「これが正体か!?」
大首領「見たか、わしの正体を。わしは地球を捨てて宇宙の果てに帰る。その前に7人のライダー……死ねぇ!」
V3「うっ、爆発するぞ!」
ストロンガー「脱出だ!」


岩石大首領が大爆発──

本体のあの生命体は言葉通り地球を去ったのだろうか、それとも爆発に巻き込まれて最期を遂げたのだろうか……?


かろうじて脱出した7人が変身を解き、立花と共に、もうもうと立ち昇る黒煙を見上げる。

立花「終わったのか……長い長い戦いが……」


仮面ライダー1号・本郷猛
仮面ライダー2号・一文字隼人。
仮面ライダーV3・風見志郎。
ライダーマン・結城丈二。
仮面ライダーX・神啓介。
仮面ライダーアマゾン・山本大介。
仮面ライダーストロンガー・城茂。


7人の仮面ライダーの戦いが終わった。

そして7人はそれぞれのバイクを駆り、何処かへと旅立って行くのであった──


平和と正義の7人の戦士 仮面ライダー
彼らは 地上に悪のある限り
その勇姿を現すに違いない

だが 今は去ってゆく

さようなら 仮面ライダーよ
さようなら……


おわり
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