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仮面ライダーJのエンディング


悪の軍団フォッグに、生贄として捕われてしまった木村加那を救うため、瀬川耕司・仮面ライダーJは機械獣母艦フォグマザーに突入。
怪人たちを倒したものの、自らも捕われの身となってしまう。
そして捕われの加那に、怪物たちが迫る。もはや絶体絶命……。


怪人に倒されて母艦内に転がっているミュータントバッタ・ベリーの体が、光を放つ。
地底で、耕司に改造手術を施した地空人たちが、祈りを捧げる。

マザー「うぅっ……精霊エネルギーの、高まりを感じるぅ……」


地上で、加那が葬った動物たちの墓から、光が放たれる。
そして周囲の木や植物からも光が放たれ始める。

フォッグマザー内のJに、大自然から精霊エネルギーが一斉に注がれる。
加那を襲おうとしていた怪物たちが、そのエネルギーを浴び、次々に死滅。


そしてJが光と化してフォッグマザーから飛び出し……
そこに現れたのは、身長数十mにも巨大化したJの姿であった。


巨大な足音を響かせ、Jがフォッグマザーに迫る。
機関砲を放つフォッグマザー。周囲の建築物が砕け、爆風が舞う。
しかしJは爆風の中を突進。フォッグマザー目掛けてライダーパンチを撃ち込む。
そしてその体内から、加那を救い出す。

J目掛け、フォッグマザーが目からビームを発射。
至近距離からの直撃を受けたJが吹き飛び、加那が地面に転がる。

さらにフォッグマザーは両翼でJを挟み込み、胴から触手を繰り出して攻撃を繰り出す。
しかしJは渾身のキックを見舞うと、翼を引きちぎり、触手も叩き折る。
そしてパンチ、キックの応酬。

とどめとばかりにJが大地を蹴り、大ジャンプ。雲の上までも上昇してゆく。
そして急降下。凄まじい降下スピードで衝撃波に覆われたライダーキックが、フォッグマザーに炸裂。
フォッグマザー各所が爆発を始める。


Jの巨大化が解け、元の大きさに戻る。

ボロボロになって動きを止めたフォッグマザー。
勝利かと思われたその時──フォッグマザーから触手が伸び、Jを体内に吸い込んでしまう。

J「うわぁっ!?」


内部でJを待ち受けていたのは、奇怪極まりない顔。フォッグマザーの本体である。

J「お前は!?」
マザー「おのれぇ……よくも私の可愛い子供たちを! お前も、道連れにしてやるぅ!」

爆発が始まる。このままでは巻き添えだ。

J「たぁぁ──っっ!!」

渾身の力を込めたライダーパンチが、フォッグマザーに炸裂。

マザー「ギャアァ──ッ!!」


フォッグマザーが大爆発。
爆炎の中からJが飛び出し、地上に着地。その背にはおびただしい傷跡が刻まれている。
Jの変身が解け、瀬川耕司の姿に戻る。

耕司「はぁ、はぁ……はっ、加那ちゃん!」

傷の痛みを堪えつつ、耕司が倒れている加那のもとへ駆け寄り、助け起こす。
やがて、加那が意識を取り戻す。

加那「……お兄ちゃん!」


平和に戻った地上。

山中の池辺で、水鳥や小動物と共に、加那が戯れる。
岩場に腰掛けた耕司が、彼女にカメラを向けてシャッターを切る。

加那「お兄ちゃぁん!」

耕司が立ち上がり、加那のもとへ行こうとした時……


「ありがとう……J……」

どこからか聞こえてきたのは、倒れた筈のベリーの声……?


加那「お兄ちゃん、早くぅ!」

今の声は空耳か……と思いつつ、耕司が笑顔で加那の方へ走る。


岩場で、1匹のバッタが2人を見守っている──


(終)
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