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仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010のエンディング


ディケイドとWたちの活躍により、スーパーショッカー最後の怪人・アルティメットDは敗れ去った。

電王「さぁて…… お疲れさん」

電王をはじめとするライダーたちがオーロラの壁の向こうへ消え、士と翔太郎だけが残される。
懐から1枚のライダーカードを取り出す士。

士「これは…… お前が持っておくべきだ」
翔太郎「あぁ?」

士が翔太郎の手を取り、そのカードを握らせる。
翔太郎がカードに見入るが、その模様はぼんやりとしか見えない。

気づくと、士は後ろ向きのまま手を振りつつ、オーロラの壁の向こうへと消えて行く。

翔太郎「おい!?」

フィリップと亜樹子が駆け寄る。

亜樹子「何だ、これ?」

カードの中に次第に、仮面ライダースカルの絵柄が現れる。
そしてオーロラの壁の向こうから、仮面ライダースカルが姿を現す。

帽子を取り、スカルが素顔を晒す──成海荘吉。

亜樹子「お父さん!?」
翔太郎「おやっさん!?」
フィリップ「別の世界の……鳴海荘吉?」
荘吉「誰だか知らんが、いい顔してるな、坊主。帽子がサマになるのは一人前の証拠だ」
翔太郎「……」
荘吉「俺は仮面ライダースカル。また、どこかの世界で会おう」

荘吉がバイクに跨り、オーロラの壁の向こうへ姿を消す。
亜樹子とフィリップが呆然と、それを見送る

帽子のつばで目を隠し、肩を震わせる翔太郎。

翔太郎「帽子…… サマんなってるってよぉ!」

翔太郎が空を仰ぎ、大きく息を吸ってむせび泣く。


光写真館。

栄次郎「みんな、並んで、並んで!」
ユウスケ「やっといつもの俺たちに戻ったな」
夏海「こうやって、私たちの旅は続いてくんでしょうか」
士「あぁ、俺は旅を続ける。なぜなら…… 旅そのものが俺の世界だからな」
声「士だけじゃないよ」

海東も一同の隣に並んでいる。

海東「僕たちで一緒に旅を続けるんだ。それが、僕たちの世界なのさ」

キバーラまで飛んで来る。

キバーラ「そうそう! 私たちはみ〜んな、旅の仲間よ!」

背景ロールを引く鎖に、士が手をかける。
夏海、ユウスケ、海東も手を添える。

士「よし…… 行くぞ!」

背景ロールが降り、次の世界の光景が現れる。
青空の下。広がる大地に1本の道が、どこまでも続いている。

栄次郎「これはいい! さぁみんな、並んで、並んで! はい」

背景ロールの前で4人がポーズを決め、栄次郎がシャッターを切る。


成海探偵事務所。
事件を終えた翔太郎が、いつものようにデスクでタイプライターを打っている。

翔太郎 (また一つ、事件が終わった。安紗美さんは俺に言ってくれた)

(安紗美「ありがとう、翔太郎さん。私も、あなたみたいに言い切れるようにがんばります。『本物は、私の胸に生きてる』……って」)

翔太郎「今回はちゃんと守れたかもな…… 依頼人の願いも、心も…… なぁ、亜樹子。おやっさんもきっと喜んで……」

広間では亜樹子、ウォッチャマン、トナカイの着ぐるみのサンタちゃんがクリスマスケーキを囲んでいる。

亜樹子「メリークリスマ──ス!!」
サンタ「イェ──イ!」
ウォッチャマン「ていうかサンタちゃん、何でクリスマス本番に限ってトナカイやってんのよぉ!?」

クイーンとエリザベスがミニスカサンタの衣装で、チキンを抱えて登場。

クイーンたち「気にしない、気にしな〜い!」
ウォッチャマン「ムネ〜!」
翔太郎「聞いちゃいねぇし……」

ふと翔太郎が、沸きあがる一同の中にフィリップの姿がないことに気づく。


事務所の外。
賑いの場に入り損ねた様子のフィリップが、かじかむ手をこすり合わせつつ、雪の空を見上げている。
背後から現れた翔太郎が、彼に帽子をかぶせる。

翔太郎「行こうぜ、相棒。仲間とチキンが待ってる」
フィリップ「言っておくが…… 僕は足のほうが好きだ」

2人が笑顔をかわし、事務所へ戻って行く。


俺たちはここで生きていく。この街、風都で

これからもずっと、あの人の想いを背負って……


雪の降る風都の街角に、赤い革ジャンの青年が佇む。
その手に「A」と刻まれたガイアメモリがある。

「風都にいる仮面ライダーは1人じゃないぜ」

ACCELE


(終)
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