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●前回までのあらすじ

”アドミラル・ティアンム”艦隊によって行われた火星でのオールズモビル掃討戦。
だが、内通者だったボッシュ大尉によって旗艦は乗っ取られ、艦は次々と撃破されてしまう。

一方、MS隊はオリンポス山にあるオールズモビル本拠地へ侵攻。
ガンダムF90を預かるデフもまた、攫われたナヴィを救出すべく最深部へと進む。

そんな彼の前に立ちはだかったのは・・・・・・





  ドンッ、ドンッ、ボボッ!(オールズモビル基地内で引き起こされる爆発)

デフ「シドオォォ どこだああ!!」

  (連絡が途絶えたシドの名を呼びながら戦闘を行うF90のデフ。見えない敵の攻撃を受けているのだ)

  カシッ、カシッ(撃ちすぎたのか弾切れの音がする)

エリク「どうした? デフ!!」
デフ「こ ここへ来るな!」

  ジャリッ! ヴン!(ジェガンに乗ったエリクが声をかけると同時に、見えない敵が攻撃をかける)

エリク「な なにィ!」

  ドオオオオ(敵の攻撃を受けて太破するエリクのジェガン)

デフ「しまった! エリク!!」

  ヴァアアアア!(F90の頭部バルカンを撃つデフ。敵の姿はいまだ見えない)

デフ「はあ、はあ、はあ、どこに行きやがった!!」

  (息を切らせて敵を探すデフ。と、前方より何かがやってくる)




●第8話 ”終結”





デフ「あ 赤いF90(ガンダム)!!」

  (デフの目の前に現れたのは、オールズモビルに奪われたF902番機)
  (全身が赤く塗装されているようだ)

デフ「フッ! 奪ったF90を改造しただとなめるな!!」

  バッ(高速で接近するF902番機)

デフ「なっ! 速いっ!!」

  スパッ(2番機の一撃で、1番機の左手に装着されている四連ビームガンが斬られた)

デフ「・・・・・・馬鹿な!!」
?「そんな戦い方は教えてなかったと思うがなデフ」「まさかお前と敵味方になるとは・・・・・・」

  (2番機から聞こえてくる声。それは・・)

デフ「その声! ボッシュ大尉あなたか!!」
ボッシュ「そう! まさしくそのとおりだ」

  (いいながらビームサーベルを振るうボッシュの2番機。それを受け止めるデフの1番機)




  (一方、オールズモビル本拠地の奥。最終兵器オリンポス・キャノンが秒読み段階に入っている)

オールズモビル兵「圧力良好!」
        「加速空間確保! ミノフスキー粒子Tフィールド形成」
        「Tフィールド固定! 出力最大発射角固定0−1−2−2」
        「オリンポス・キャノン射出!!」


  ドオオオオオオ!!!(オリンポス山の大噴火とともに発射されたオリンポス・キャノン。巨大な岩塊が飛んでいく)

  (戦闘中の連邦軍とオールズモビル)

オールズモビル兵「な なんだ」「これは・・・」
        「オリンポス山を見ろ!! 岩が!」
        「おおっ! ついに ついにこの時が・・・」

  (オールズモビルの兵士。一年戦争を生き抜いた老兵が涙を流す・・・)

オールズモビル兵「ジークジオン!!」

  ヒュルヒュル、ドギャン!(老兵の乗っていたザクは流れ弾で太破した)





  (F901番機と2番機の戦いは続いている)

デフ「あなたが今回の一件を仕組んだ!!」
ボッシュ「違うな!」

  (語りながら戦闘を続けるパイロット二人)

ボッシュ「これは数十年前から組まれていた地球侵攻計画の一環なのだ」
デフ「地球侵攻計画」
ボッシュ「そうだっ!!」
デフ「しかし、しかしシドを打ち倒したのはあなただ!!」
ボッシュ「攻められれば守る! そうではないのか?」
デフ「そ そんな理屈!!」
ボッシュ「おとなしく降伏しろ! 身の安全は保障する!!」
デフ「ふ ふざけるな!」

  (つかみかかる2番機に対し、脚部のロケット砲で反撃する1番機)

ボッシュ「チッ!」




  (こちらは連邦軍の旗艦アドミラル・ティアンム。熱核攻撃のカウントダウンが行われている
  (司令のノヴォトニーに詰め寄る連邦兵)

連邦兵「し 司令やめてください!」
   「我々は連邦の人柱ではありません」
   「司令」
ノヴォトニー「いまさらなにを言うか!」

  (部下の訴えに聞く耳を持たないノヴォトニー)

オペレーター「司令!」
ノヴォトニー「なにか!?」
オペレーター「直下方向より高速で上昇してくる物体が」
ノヴォトニー「だからどうしたというのだ!」
オペレーター「祖それが物体の質量が! 本艦の・・・」
ノヴォトニー「なにィ!!」

  (接近してきたのはオリンポス・キャノンで射出された巨大岩塊)
  (はるかに大きい岩の直撃を受けたアドミラル・ティアンムは、ひとたまりもなく大破した)





  (いまだ戦い続けているデフとボッシュ)

デフ「この火器じゃ強力すぎてここで使えない 接近しなきゃ!」

  ピンッ(F90のコンピューターが反応を示す)

デフ「後ろから!!」

  ガシイイイッ!(後ろから突然現れて羽交い絞めしようとするボッシュの2番機)

ボッシュ「お前のF90の擬似人格コンピュータシステム”A・R”より私の”C・R”の方が・・・」

  (さらに絞めようとする2番機)

ボッシュ「戦場慣れをしているようだな」

  ボボッ(突然、バーニアをふかす1番機。2番機がひるむ)

ボッシュ「そういう手か!」

  ドン!(さらに攻撃する1番機。2番機の右腕を吹き飛ばした)

  (ビームライフルを構える1番機)

デフ「動かないで! 大尉!!」「動くと撃ちます」「大尉 あなたはなぜこんな事を・・・」
ボッシュ「お前らのような戦争を知らない連中に話しても解らんだろうがな」
    「私は欲しかったのだよ ガンダムの力が」
デフ「ガンダム!・・・の・・・力?」

  (睨みあう2機のガンダム)
  ピッ、ピッ(コンピュータが反応している・・・)





  (オールズモビルの本拠地奥。オリンポス・キャノンを発射した老兵たち)

老兵「一時退却?」
オールズモビル兵「は はい 動力炉に欠陥があり オリンポス・キャノン発射の際 圧力に耐え切れず・・・」
老兵「そうか」
  「40年の成果が艦隊ひとつとはな・・・・・・」

  (捕えられているナヴィ。そこにやってきた老兵)

老兵「連邦のパイロット早く出ろ! 釈放だ!!」
  「フッ・・・・・・お前の仲間が迎えに来てるぞ」
ナヴィ「え?」
老兵「老兵は死なずただ去り行くのみか・・・・・・」





ボッシュ「そうだ!! 力だ!」

  (ビーム砲で攻撃する2番機)

デフ「しまった! 直撃!?」

  ドン!(だが寸でのところで左腕をかざし、直撃を避ける1番機)

デフ(こ こいつ・・・? 敵の動きを読んでいるのか!?)

  (先ほどの動きはコンピュータの先読みによるものだった)

ボッシュ「やっと気がついた様だなデフ!!」

  ガガガガガガガ(頭部のバルカンで攻撃する2番機)

ボッシュ「F90に搭載されている擬似人格コンピュータの威力を」
デフ「コンピュータ”A・R”」
ボッシュ「今まで戦闘の全てが自分の能力だとでも思っていたのかデフ! これもガンダムの力の成せる技よ!」
    「ネオジオン第2の反乱の時俺は見た! ジェガンのコクピットで」「νガンダムから放たれた光を!!」
    「そして思った いつかこのガンダムの力を手に入れてやろうと!」
デフ「それでオールズ・モビルへ」
ボッシュ「これがガンダム! 悪魔の力よ!!」

  (襲い掛かる2番機。だが1番機の振るったビームサーベルで足を切断される)

ボッシュ「チッ!!」「貴様!!」

 ドオッ! (ライフルで攻撃する2番機。1番機の頭部が破壊された)

デフ「まだだ! メインカメラをやられただけだ」




アナウンス「総員 基地外周第2区画へ待避せよ!」「繰り返す 第2区画へ待避せよ!」「圧力路暴走の危険あり」

  (オールズモビルの基地内で響く待避命令。その中を走るナヴィ)

ナヴィ「早く 早くみんなに知らせないと」

  ドドド(先を急ぐナヴィの前に何かが振ってくる)

ナヴィ「119(ギラドーガ)!」

  (ボッシュに倒されたシドのギラドーガだった)

ナヴィ「シド!」

  (ボロボロのギラドーガだが、コクピットを開けると変わりないシドの姿が)

シド「よ よおっ」「急いでいるけどデートにでも遅れそうなのかい」





  ドオオオン!!!(激しい爆発とともに行われているガンダムの戦い)

デフ「コンピュータの力だと ガンダムの力だと これは」「これは!」
ボッシュ「うわああああああ!!」
デフ「これは俺の力だ!!」

  (上空より襲い掛かるF902番機。それを迎え撃つ1番機)





ボッシュ「落ちろ!ガンダム」




  (頭部と右腕が破壊された姿で、ビームライフルを天に掲げる1番機。その姿はまるで・・・・)






  (火星表面。炎に包まれているオールズモビルの基地。脱出に成功したらしいシドとナヴィがいる)

シド「敵基地は完全に沈黙したようだな」
ナヴィ「ええあれだけの規模の爆発があれば」
シド「なにあいつの事だったらきっと大丈・・・」
ナヴィ「デフ」

  (涙を流すナヴィだが・・・・)

ナヴィ「シド! あれ!!」

  (見ると、噴煙の向こうから何かがやってくる)

ナヴィ&シド「「F90(ガンダム)!!」」

  (両腕と頭部を失った満身創痍ながらしっかり歩いてくるF90の1番機)

シド「負けたよ 結局お前はテストパイロットだよ」「ちゃんと自分の機体を持ち帰るなんて」

  (F90のコクピットが開く。そこには右腕を怪我したデフが)

ナヴィ「デフ!! あんたって人はもう・・・・・・」
デフ「ナヴィ 責任取る約束だからな」

  (無事に再会した二人)

  (場面変わって、火星から帰還するためのシャトルにて)

ナヴィ「ああそうか!」
デフ「ん?」
ナヴィ「前からあなたの目 誰かに似てると思ってたの」
   「今解ったの 確か軍の写真で見たアムロ・レイ大尉よ」


  (二人を乗せたシャトルは、火星を眼下に宇宙空間を飛んでいる・・・・)






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