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巨獣特捜ジャスピオンの最終回


手をつなぐ全銀河の
人類たち


(ナレーション)

息子マッドギャランを殺された大サタンゴースの悲しみは深かった。
そしてその悲しみは、やがて凄まじい怒りとなって爆発した。


ジャスピオンが戦闘巨人ダイレオンで大サタンゴースに立ち向かう。

ジャスピオン「負けてたまるか!」

しかし、サタンゴースの猛攻の前に、ダイレオンはあっという間に劣勢に追い込まれる。

ジャスピオン「うぅっ……何というパワーだ」
エジン「ジャスピオン!」

ジャスピオンのもとに、エジンのテレパシーが届く。

ジャスピオン「エジン!」
エジン「大サタンゴースを倒すには黄金の鳥が必要だ。5人の子供は揃った。後は赤子を見つけ出すことだ」
ジャスピオン「しかし……」
エジン「ここはひとまず引き上げるのだ」
ジャスピオン「わかった」

ダイレオンが空の彼方へ飛び去る。
サタンゴースのもとへ、ギルマーザが駆けつける。

ギルマーザ「心中お察し申します、大サタンゴース様」
サタンゴース「わしは息子と約束した……日本中をジャングルにして巨獣帝国にしてしまうと」


ジャスピオンがエジンのもとに帰還する。

エジン「山の中に?」
ジャスピオン「そうだ、そのエリアに村がひとつ。だが、赤ちゃんはいない。俺は何回も調べたんだ」
南原「過疎の村なんですね?」
ジャスピオン「そうなんです」
アンリ「間違った場所に行っちゃったのよ、7本目の光は」
ジャスピオン「そうとしか考えられない……」
エジン「不思議なことがあるものだ」

そこへ、かの子ら5人の子供たちが現れる。

かの子「ジャスピオン、サタンゴースが大暴れしています! このままでは人間の住む場所がなくなってしまいます!」
大作「俺たちがやっつけてやるよ!」
クミコ「今度はやれると思います! 5人揃ったんですもの」
エジン「待ちなさい。赤子を見つけ出すまでは、軽率な行動は慎んだ方がいい」
かの子「ジャスピオン、早く赤ちゃんを連れて来て!」
5人「ジャスピオン、お願いします!」
ジャスピオン「心配するな、必ず探し出す。もう少しの辛抱なんだ。さ、健太やミーヤが待ってるぞ。遊んで来い、さぁ!」
5人「はぁい……」

5人が去る。

アンリ「どうするつもりなの? 赤ちゃんは存在しないのよ、7本目の光のエリアに」
ジャスピオン「……もう一度行ってみる」


7つ目の光が届いた場所の村で、再びジャスピオンが捜索を開始する。
村には人影がまったくない。

ジャスピオン「ここにも避難命令が……どうすればいいんだ……赤ちゃんはどこにいるんだぁ!」


荒野。
1台のトラックが到着。
運転席からサタンゴース一味が降り、コンテナから大勢の人々を降ろす。

人々「きゃぁ!」「助けてくれぇ!」「離してぇ!」

既に回りは無数の巨獣で囲まれている。
巨獣の1体が、人々の中から1人の男を掴み上げる。

男「助けてくれぇ!」

その様子を玉座に就いたサタンゴースが眺めている。

ギルマーザ「ご覧下さい。今や人間どもは巨獣の餌です!」
サタンゴース「見せたかった、息子に……この光景を一目……」
ギルマーザ「マッドギャラン様の霊を弔うため、百万人の人間どもを巨獣の餌にしてやります!」

部下たちの命令するギルマーザ。

ギルマーザ「これから餌狩りに出かけます。人間なら誰でも構いません。片っ端からトラックに積み込みなさい!」

そのとき。

「悪魔めぇ!」

なんとエジン自らが、サタンゴースの前に現れる。

サタンゴース「エジン……」
エジン「生き物の命を粗末にする奴に、天下を渡すことはできぬ!」

サタンゴースが玉座から立ち上がる。
エジンが杖を握り締める。

サタンゴースの目から怪光線がほとばしる。
エジンが杖でそれを受け止め、跳ね返す。

ナレーション「エジンは全生命力をかけてサタンゴースと戦っていた」


ジャスピオンのもとに通信が届く。

ジャスピオン「俺だ!」
アンリ「エジンがサタンゴースと戦っているわ!」
ジャスピオン「何だって!?」
アンリ「ジャスピオンに早く赤ちゃんを探してもらいたいのよ。だから自分から出かけて行ったんだわ」
ジャスピオン「これからすぐ行く!」
アンリ「急いで、ジャスピオン!」


ナレーション「決戦の時が来た」

強化服メタルテックスーツを装着するジャスピオン。

ジャスピオン「ダイレオン!!」

戦闘母艦ダイレオンにジャスピオンが搭乗。エジンのもとへ急行する。


荒野。 エジンとサタンゴースの戦いが続く。
戦闘機ジャルドブーマーがエジンに銃撃を放つ。操縦席にはギルマーザ。
エジンが超能力を放つ。
ジャルドブーマーが破壊され、ギルマーザが大地に投げ出される。
しかし隙を突き、サタンゴースの怪光線が放たれる。
エジンの体が宙に舞い、杖が手を離れる。

エジン「うわぁ──っ!」

さらにサタンゴースの光線により、杖が折られてしまう。
攻撃力を失ったエジンに、サタンゴースの光線が命中。
エジンの体が炎に包まれ、倒れる──


ジャスピオン「戦闘巨人ダイレオン!!」

ダイレオンが戦闘巨人に変形、エジンのもとへ急ぐ。


動かなくなったエジンを掴み上げるサタンゴース。
そこへダイレオンが到着。
ダイレオンの攻撃を受け、サタンゴースの手からエジンが零れ落ちる。
地面に転がったエジンのもとへ、ジャスピオンが駆け寄る。

ジャスピオン「エジン! エジン、しっかりしろ! エジン、エジン!」
エジン「……赤子……は……」

ジャスピオン、首を横に振る。

エジン「……探せ……探し……出すのだ……」
ジャスピオン「無理だ……」
エジン「……必ず……いる……探せ……探し出すのだ……光に打た……れし……赤子を……」
ジャスピオン「エジン! エジン! エジン!!」

エジンが息絶える。

ジャスピオン「よくもエジンを……許さん!!」

怒りに燃えるジャスピオン、ブレーザーソードを抜いてサタンゴースに挑む。

ジャスピオン「コスミックハーレー!!」

しかし、その巨大さにはまったく歯が立たない。

「ジャスピオーン!!」

そこへ、かの子たち5人が駆けつける。

ジャスピオン「君たち、ここは危険だ」
かの子「でも、エジンも大サタンゴースに倒されてしまったわ」
クミコ「今に、ジャスピオンも……」
大作「俺たちがやっつけてやる! なぁ?」
浩「うん、やろう!」
ジャスピオン「待ってくれ、エジンは赤子を探せと」
ミカ「大丈夫よ、私たち5人で。ね?」

5人が手を取り合い、念を込める。
それぞれの手から、5羽の黄金の鳥が飛び立つ。
鳥たちが宙を舞い、サタンゴースを翻弄する。
そして5羽が合体して1羽の大きな黄金の鳥に──そして、黄金色の巨大な剣へと姿を変える。

ジャスピオン「黄金の剣……? そうか、よしっ!」

ダイレオンにジャスピオンが搭乗、そしてダイレオンが黄金の剣を手にする。

ナレーション「ジャスピオンにとって夢にまで見た瞬間であった」

ジャスピオン「ダイレオン・コズミックハーレー!!」

黄金の剣をふるい、ダイレオンがサタンゴースに斬りかかる。
が、刃が触れる寸前、サタンゴースが無数の粒子と化して消滅する。

ジャスピオン「あぁっ……どうしたんだ、これは!?」

別の場所に再びサタンゴースが実体化する。
ダイレオンが斬りかかるが、またもやその姿が消滅してしまう。
黄金の鳥の力をもってしても、サタンゴースには敵わないのだろうか。

子供たち「助けてぇ!」

サタンゴース一味や巨獣たちが、かの子たちを襲う。

ギルマーザ「子供たちを捕まえて巨獣の餌にしなさい!」
ジャスピオン「やめろっ!」

ダイレオンが剣で巨獣たちを斬り捨てる。

ジャスピオン「早く逃げろ!」

サタンゴースの触手が伸び、ダイレオンを捕らえる。

ジャスピオン「ダイレオンビーム!!」

ダイレオンビームが一味たちを一掃。
かの子たちはかろうじて逃げおおせる。
しかし、サタンゴースの攻撃を受け、ダイレオンの手から剣がこぼれ落ちる。

ジャスピオン「やはりエジンの言った通りだった……赤子が必要だったんだ……」

サタンゴースの猛攻の前に、ダイレオンは成す術もない。
その様を見、かの子たち5人の目に涙が滲む。

クミコ「無駄だったのね……私たちの努力は」
大作「何でやっつけられないんだよぉ!」
かの子「ジャスピオン……頑張って!」

ダイレオンがまったく無力のまま、サタンゴースに翻弄され続ける。

ジャスピオン「あの動きを封じなければ……」
サタンゴース「地球はわしがもらった! 超生命体のパワーを見よ!」
ジャスピオン「うわぁっ!」

凄まじい攻撃で、大地が引き裂ける。

そのとき──

大地から黄金色の光が迸る。
大地が避けたその地中から、黄金色の球体が現れる。
そして球体が宙に浮き、赤子の産声が響き渡る。
その球体の中に、赤子の姿が……。

ジャスピオン「……光に包まれし赤子……!?」

産声が響き渡り、サタンゴースが苦しみ出す。

ジャスピオン「赤ちゃんの声が、大サタンゴースの動きを!?」

地に落ちていた黄金の剣を、ダイレオンが再び手にする。

サタンゴース「地球は我の物……我の物……!!」

黄金の剣がサタンゴースの腕を叩き切る。

ジャスピオン「よし、今だ!!」

黄金の剣の剣身に黄金色のエネルギーが迸る。

ジャスピオン「ダイレオン・コズミックハーレー!!」

黄金の剣がX字に閃き、サタンゴースを叩き斬る。
凄まじいエネルギーが飛び散り、ギルマーザたちが巻き添えになる。

ギルマーザ「大サタンゴース様──っ!!」

ギルマーザやサタンゴース一味が消滅。
そして、サタンゴースもエネルギーの球体と化して宙に上り……大爆発。

サタンゴースの野望は潰えたのだ──。


黄金色の球体がゆっくりと地面に降りる。
ジャスピオンが駆け寄る。
球体が割れ、その中に赤ん坊の姿。
ジャスピオンが赤ん坊を、優しく抱き上げる。


エジンの墓が作られ、エジンの杖が墓標として地面に突き立っている。
赤子を抱いたジャスピオンたちが冥福を祈る。
かの子たちも手を合わせる。

ジャスピオン「エジン、安心してくれ……大サタンゴースは倒した。地球も、銀河宇宙も平和になったよ……」

赤子の産声。

アンリ「可愛い赤ちゃん……」
南原「地底に隠れていたなんて、見つからないはずだ」
ジャスピオン「俺と同じだ……この子は両親と宇宙を旅行中に、海賊に襲われ、両親だけが死んだんだ。そのとき、この子だけ生命維持装置に入れられ、脱出し……この地球に辿り着いて、ずっと眠り続けていたんだ……」
アンリ「ジャスピオンみたいね」
ジャスピオン「俺も遭難して、エジンに拾われた。この子は俺の弟……銀河のターザンだ!」
健太「ターザンか、格好いい名前だなぁ!」
子供たち「ターザン!」「ターザン!」
かの子「ジャスピオン、抱かせて!」
ジャスピオン「気をつけろよ」
かの子「ターザン、可愛い……」
子供たち「私にも抱かせてぇ」「ターザン」「ターザン!」

かの子が赤子・ターザンを抱き、子供たちが取り囲む。


アンリ「でも……どうして5人の子供に黄金の鳥を? それに赤ちゃん……」
ジャスピオン「5人の子供が手をつないだとき、黄金のエネルギーがスパークした」
南原「団結を意味しているんでしょうか……?」
ジャスピオン「地球の若い力と、宇宙から来た赤ちゃんが、力を合わせて大サタンゴースを倒した」
アンリ「全銀河の人類よ、手をつなぎ、力を合わせて平和を守れ、と?」
ジャスピオン「それは万能なる神の意思であり、願いだ……」


平和な草原。子供たちが無邪気に遊び回る。

南原「さぁいくぞ、ほら皆一列に並んで! 用意……ドン!」

子供たちがいっせいに駆け出す。
その様子を、ジャスピオンとアンリが見守っている。

アンリ「フフッ、よく頑張ったわね……ご苦労様!」
ジャスピオン「ハハッ、本当に良く頑張ったぜ……!」

ジャスピオンの脳裏に、これまでの戦いの記憶が次々に甦る──。


地球を飛び立つダイレオン。
船内。アンリがターザンを抱く。
泣きじゃくるターザンを、ジャスピオンとアンリがあやす。

アンリ「ベロベロバー!」
ジャスピオン「ベロベロバ〜ベロベロバ〜アンリ、貸してみろよ。どれどれ……あ、グショグショだ! アンリ、おむつだ、おむつ!」
アンリ「オムレツ!?」
ジャスピオン「オムレツじゃない、オムツだ! あぁもう、アンドロイドにおむつはいらないか!」
アンリ「ベロベロバ〜」
ジャスピオン「よぉしよし、ほらほら……今替えてあげるからねぇ、待ってろよ……」

ベッドにターザンを寝かせ、おむつを替えようとするジャスピオン。
その顔面に、ターザンの小便が命中する。

ジャスピオン「あぁ!? わぁ馬鹿! こらっ! ターザン!」
アンリ「あぁ! あははっ!」
ジャスピオン「しょうがねぇなぁ……」

おむつを替えたターザンを、ジャスピオンが抱き上げる。

ジャスピオン「できたぞ〜ほらほら、さっぱりしたねぇ」
アンリ「ねぇねぇ、今度私に抱かせて」
ジャスピオン「や〜だよ」!

ターザンを抱いたジャスピオンとアンリの追いかけっこが始まる。


(ナレーション)

超生命体の歴史を始めようとした大サタンゴースの野望は砕かれた。
だが、銀河の歴史は未来永劫絶えることはない。
君たちが希望を持って生き、平和を望み続けるならば!!


ダイレオン号はエジンの星をめざす


おわり
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