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『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』のエンディング

作品の大まかなあらすじ

U.C.(宇宙世紀)0093年。グリプス戦役での最終決戦後に行方不明となっていたシャア・アズナブルは、
ネオ・ジオンを再興し、隕石落としを敢行していた。
それを阻止しようと、アムロら地球連邦軍独立部隊『ロンド・ベル隊』は必死に戦うが、
『5th(フィフス)ルナ』はチベット地方に落下した。
補給のために降りたサイド1『ロンデニオンコロニー』で、ラー・カイラムの艦長ブライト・ノアは
かつてのミライの婚約者だった、カムランからネオ・ジオンがアクシズを地球に落とす事を知らされる。
そして、ロンド・ベル隊はアクシズへと向かう。
その戦いの中で、クェス、ケーラ、ギュネイ、アストナージ、チェーンが戦場で散った。
そして、アクシズ内部で爆発が起こるが・・・。



シャア『フフフフフフ・・・、ハハハハハハハ!!』
シャアは高笑いをした。
アムロ『何を笑ってるんだ!』
シャアはヘルメットを外す。
シャア『私の勝ちだな。今計算してみたが、アクシズの後部は地球の引力に引かれて落ちる!
    貴様等の頑張り過ぎだ!』
アムロ『ふざけるな!たかが石っころ一つ、ガンダムで押し出してやる!』
νガンダムは、アクシズの後部の前方に向かった!
シャア『バカな事はやめろ!』
アムロ『やってみなければ分からん!』
シャア『正気か!?』
アムロ『貴様ほど急ぎすぎでもなければ、人類に絶望もしちゃいないっ!』
νガンダムはサザビーのコックピットをアクシズに埋め込んだ!
シャア『うわああー!!』
衝突の影響でコックピットのシートは激しく揺れた!
シャア『アクシズの落下は始まっているんだぞ!』
アムロ『νガンダムは伊達じゃないっ!!!』
νガンダムはアクシズの進行方向と逆にスラスターを吹かし始めた!

その頃、ラー・カイラムでは、ブライトがメランに食ってかかっていた。
ブライト『ラー・カイラムでアクシズを押すんだよ!』
メラン『無茶言わないで!!』
ブライト『地球が汚染されるのを黙って見ているのか!?』
メラン『レウルーラの撃墜を確認していません!』

ネオ・ジオン旗艦レウルーラの周辺では、ギラドーガが迎撃を行っていた。
だがジェガンのライフルでギラドーガは撃破された。
ナナイ『大佐、あなたは・・・!』

アクシズの先頭の部分が摩擦熱で赤くなり始めた!
オペレータ『アクシズの後ろが加速しています!』
ブライト『MSの動き、チェック!』
オペレータ『あ、はい!』
ブライト『アムロ、お前はまだアクシズに居るのか・・・?』

一方摩擦熱によって発熱しているアクシズを、νガンダムはスラスター全開で抑えていた!
シャア『命が惜しかったら貴様にサイコフレームの情報など与えるものか!』
アムロ『何だと!?』
シャア『情けないモビルスーツと戦って、勝つ意味があるのか?しかし、これはナンセンスだ!』
アムロ『バカにして!そうやって貴様は永遠に他人を見下す事しかしないんだ!』
νガンダムから、光が発生した!
そこからほとばしった光は、アクシズを包むように広がった!

爆発音が起こった!
ブライト『な、何だ!?』
オペレータ『熱源、アクシズの温度が上がっていくだけです!』
光はさらに強まった!

一方レウルーラのブリッジでは、ナナイが両手で顔を覆いながら泣いていた。
ナナイ『大佐・・・。』
ライル『ナナイ、どうした?』
泣いているナナイに、ライルが尋ねた。
ナナイ『大佐の命が、吸われていきます・・・。うっ、うっ。』
オペレータ 『敵の援軍確認!連邦軍のモビルスーツが地球の向こうからも!』
連邦軍のMS部隊がアクシズへと向かっている映像がモニターに映し出された!
ライル『コンピュータグラフィックスのモデルじゃないのか?』
オペレータ『リアル画像です!』
ライル『数を確認しろ!地球の向こうのもか・・・?』
オペレータ『味方じゃありません!』

ラー・カイラムからも、援護を察知していた!
オペレータ『左舷からも来ます!』
ブライト『地球連邦軍なんだな』
オペレータ『間違いありません・・・88艦隊からです!』
ブライト『何故だ?しかもみんなアクシズに向かっている!』
オペレータ『『ラー・カイラムは損傷機の回収に当たられたし』です!』
ブライト『しかし、今頃になってどういう事なんだ?こいつら・・・。
     ひょっとしたらあの光、チェーンの言っていたサイコフレームの光か?』
連邦軍とネオ・ジオン軍のMS部隊がアクシズに集結してくる!
ブライト『何をやろうって言うんだ?』

νガンダムのそばに、ジムVが集結し、アクシズを押し始めた!
アムロ『何だ!どういうんだ!?』
ジェガンもギラドーガもアクシズに集結し始めた!
アムロ『やめてくれ!こんな事につき合う必要はない!下がれ、来るんじゃない!』
シャア『何だ?何が起こっているんだ!?ええぃ、完全な作戦にはならんとは!』
シャアはシートに突っ伏して悔しがった!
連邦軍パイロット『ロンド・ベルだけにいい思いはさせませんよ!』
アムロ『しかし、その機体じゃあ!』
ギラドーガもアクシズを押し出し始めた!
アムロ『ギラドーガまで・・・無理だよ、みんな下がれ!』
ネオ・ジオン軍パイロット『地球がダメになるかならないか何だ!やってみる価値ありますぜ!』
アムロ『しかし、爆装している機体だってある!』
アクシズに組み付いたMSの一機が爆発した!
アムロ『ダメだ!摩擦熱とオーバーロードで自爆するだけだぞ!!』
ギラドーガは吹き飛ばされた!
それを支えようとνガンダムはギラドーガの手を掴んだ!
だが、吹き飛ぶ力が強すぎたせいか、ギラドーガは飛ばされた!
アムロ『もういいんだ、皆やめろぉ!!』
シャア『・・・結局、遅かれ早かれ、こんな悲しみだけが広がって、地球を押し潰すのだ。
    ならば人類は自分の手で自分を裁いて、自然に対し、地球に対して贖罪しなければならん!
    アムロ、何でこれが分からん!』
ヘルメットのバイザーを開けたシャアの顔から、涙がはじける。
アムロ『離れろッ!ガンダムの力は・・・!!』
衝撃で、アムロの体がコックピットで無意識に暴れだした!
νガンダムは、強烈に発光した!
あふれ出した光が周囲にいるMSを吹き飛ばし始めた!
シャア『こ、これは?サイコフレームの共振・・・。
    人の意思が集中しすぎてオーバーロードしているのか?
    な、何?恐怖は感じない?むしろ暖かくて、安心を感じるとは・・・。』
アムロはシートのヘッドレストにしがみ付いた!
アムロ『何も出来ないで・・・あぁっ!』
アムロはヘッドレストから振りほどかれた!

アクシズの前方の光の幕から吹き飛ばされたMS群が飛来した!
オペレータ『光の幕の向う、モビルスーツが跳ね飛ばされています!
ブライト『もっとよく観測しろ!何が起こっているんだ?』

シャア『そうか、しかしこの暖かさを持った人間が地球さえ破壊するんだ。それを分かるんだよアムロ!』
周囲が赤くなり始めた!
アムロ『分かってるよ。だから世界に人の心の光を見せなけりゃならないんだろ!』
シャア『ふっ、そういう男にしてはクェスに冷たかったな!え!?』
アムロ『俺はマシーンじゃない。クェスの父親代わりなどできない!』
    だからか!貴様はクェスをマシーンとして扱って!』
シャア『そうか、クェスは父親を求めていたのか。
    それで、それを私は迷惑に感じて、クェスをマシーンにしたんだな!』
アムロ『貴様ほどの男が、なんて器量の小さい!』
シャア『ララァ・スンは、私の母になってくれるかも知れなかった女性だ!
    そのララァを殺したお前に言えた事か!』
アムロ『お母さん?ララァが・・・?うわっ!!!』
光が爆発的に広がり、帯状になった!

ナナイ『はっ、大佐が・・・。』
ナナイは泣き始めた。
ライル『おい、ナナイ、どうしたんだ?』
オペレータ『アクシズが地球から離れていきます!』
ライル『そんなバカな!』

光の帯にさえぎられ、アクシズは軌道を変えた。
オペレータ『アクシズ、進路変更確認。地球から離れます!』
ブライトはよろけた。

アクシズからサイコフレームが飛び出した。
サイコフレームに先導され、光の帯が広がった。
世界中の動植物がその光景を見つめていた。
ハサウェイはジェガンのコックピットから身を乗り出し、その光景を見つめていた。
どこかの原野で、ミライとチェーミンはタイヤを交換していた
二人は手をとめその光景を眺めた。
岩山を登りつつクリスチーナ一行はその光景に目を向けた。

そして、光の帯に包まれた地球があった。
帯には、二つの閃光が帯の周辺を飛び回っていた・・・。

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア

       完

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