掃討作戦は果てることなく続いていた。 壊滅した友軍の支援、ギガノス帝国の復活の幻想を心頼みに、虚しい戦闘が行われていた。 それは宇宙でも同じであった。 敗北を認めることを潔しとせず、愚かな幻想の虜になった将兵たちが、徒労の戦いを続けていた。 そして彼らが最後の頼みとしていたギガノスの機動要塞も、敗北の坂を転げ落ちて行った。 太陽発電衛星の電磁波攻撃によって、機能の崩壊が始まった宇宙機動要塞では、ミン大尉の策略に乗せられたドルチェノフ総統が自ら口を割り、ギルトール元帥暗殺の真犯人は自分であることを告白してしまった。 そして今、宇宙機動要塞はコントロール機能を失い、月面へと突き進んでいた──。 |